illus
Weatherlight Uncommon
Enchantment
Casting Cost - 1W
TEXT -
あなたがコントロールするクリーチャーは、攻撃に参加してもタップしない。
about Constructed
いつかこのテキストも「能力」に置き換えられるんじゃないかと思っていましたが、神河物語にてついに
警戒(Vigilance)
とシンプルになりました。
正直、「警戒」第一弾として明らかになっている今田サマ(レア。伝説の生物)が「武士道」やら「破壊されない」やらたくさん能力をお持ちになられているせいなのかもしれません。
ともあれ。
今田サマも勿論そうですが、マジックの歴史の中ではそれこそ《セラの天使/Serra Angel》を筆頭に、アルファ版から連綿と「白」い能力として継承されてきていています。
確かに、攻防一体というイメージは、白という色の持つそれに非常に合致しているといえるでしょう。
実際、この能力を持つクリーチャーは、ひとたび場に出ると大きな存在感を示すことが多いですね。
しかし、この能力を付けるだけしか能がないカードを使うか、というと、また別問題。
このカードが強いパターンは、相手を圧倒するほど数が並んでる、か、圧倒的に強い生物が場にいる、かのどちらかでしょう。
前者の場合ですが、そもそも構築戦ではこういうシチュレーション自体が稀です。
ウィニーデッキであればまだ可能性がありますが、本来そうなった段階ですでに勝負が付いているはずで、大抵はその前に構築戦ならではの除去の嵐に見舞われることになります。
仮に《神の怒り/Wrath of God》を持っている相手と戦うとして。
その場合、《神の怒り/Wrath of God》による1:多交換を甘んじて受けるのは有りえないので、手札の生物をすべて展開するのではなく、2、3体程度で留めて余力を残し、相手が辛抱しきれない状態で《神の怒り/Wrath of God》を誘いたいものです。
(ちなみに、相当昔の話ではありますが、白ウィニーは「ターン4点を維持することが青白コントロールに勝つ秘訣」と言われたことがあります。当時は至言でした)
そうなると、デッキに必要なカードは、少ない生物で最大限のダメージを入れられるものになります。
その代表的なものが、クリーチャーのパワー/タフネス(以下P/T)を上げる《十字軍/Crusade》のようなカードになります。
1回の殴り値を上げることが最重要で、仮に「警戒」能力を付けることを重要視するにしても、《セラの祝福/Serra's Blessing》よりは《セラの抱擁/Serra's Embrace》や《ドラゴンの鱗/Dragon Scales》のようなP/Tの上がるものの方が良いということになります。
ウィニーデッキで生物以外に割けるスロットは多くはありませんから、そこに食い込むには残念ながら力不足としか言い様がありません。
後者の場合。
圧倒的な強さを持つ生物が、このカードで「警戒」能力を持つ。
魅力的ではありますが・・・・・・構築戦の状況的に、こういった強力な生物を場に出すようなデッキはそもそも生物の数自体が少なく、「フィニッシャー」であるこれらの生物を召還した後は、障害を排除するかもしくは体制が整わないうちに勝つ、というスタンスになるはずです。
そのようなデッキに必要なのは、相手の妨害をするようなカードが中心になりますから、やはりここでも《セラの祝福/Serra's Blessing》の居場所がありません。
2マナという少ないコストを考えるとこの効果自体は弱いものではありませんが、構築戦そのものの特徴が、このカードの力を十分に発揮できないと言えるのではないでしょうか。
一応、ウィニー系デッキの同系対決時には有用かもしれませんが・・・・・・他にもっといいものがありそうです。
about Limited
《レオニンの居衛/Leonin Den-Guard》《ヨーティアの兵/Yotian Soldier》《剃刀のゴーレム/Razor Golem》《うろつく空狩人/Skyhunter Prowler》・・・・・・。
限定戦においてこの手の能力を持ったクリーチャーは十分主力レベルの力を持ちます。
特にミラディンブロックでは「装備品」というP/T増強手段があったためその傾向が顕著でした。
アタックに行けば大ダメージ、返しの攻撃には鉄壁の壁と、特に序盤では一方的なテンポアドバンテージを取ることができるわけです。
とはいえ、この活躍もやはり「装備品」あってこそ。
《セラの祝福/Serra's Blessing》の問題点は構築と同じで、P/Tが上がらない限りはやはり使いにくいという1点に尽きます。
実際問題、リミテッドでもクリーチャーの全てが攻撃に行くわけではありません。
このカードがその強さを発揮するには、相手のブロッカーを圧倒するほどの物量を展開できているか、こちらの生物の質が相手よりも勝っているか、という条件が付きます。
そのような状況になっている段階で、別にこのカードがなくても勝てる可能性が高いわけです。・・・・・・つまりはオーバーキルというわけですね。
構築でも書いてますが、《十字軍/Crusade》効果がないことには旨みが少なすぎます。
そして《十字軍/Crusade》効果があった場合、「警戒」が当然おまけ効果に落ちてしまう・・・・・・。
今のところ、そのようなカードはない(《動員令/Mobilization》が近い?)ですけれども、それが悲しい現実です。
about Illustation
この白いドレスを着た女性がSerraその人かどうかとか妙に考えた時期があったようななかったような。
いずれにせよ、このあたりからRebeccaの絵について女性だけではなく風景もなかなかと思っていた気がします。
以降も結構(主に緑)、数を書いているので、また折に触れてみたいと思いつつ。
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