《陰謀団の処刑人/Cabal Executioner》
Collecter's Coffers 2003/8/14(Thu) 3
 illus
 Onslaught 130/350 Uncommon
 Creature - Cleric
 Casting Cost - 2BB
 P/T - 2/2
 TEXT -
 《陰謀団の処刑人/Cabal Executioner》がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げる。
 変異 3BB(あなたは3を支払うことで、これを2/2のクリーチャーとして裏向きにプレイしてもよい。あなたはいつでも、変異コストを支払ってこのカードを表向きにできる。)


Preface

 オンスロートで導入されたメカニズム、変異/Morph。
 構築戦では一部を除いてさっぱりもいいところですが、限定戦ではこれまでにない環境を提示してくれました。

 その正体を巡る微妙な駆け引き。
 7マナ8マナは当たり前という冗長な展開。

 まさか40枚デッキに土地を18枚も積む時代が来るとは思ってもみませんでした。

 さて、ここまで数枚のオンスロートカードについて好き放題書いていたわけですが、やっとこの斬新なメカニズムに焦点を当てることができます。
 何せ一悶着のせいレギオン、スカージとRebeccaは姿を見せていないので、最初で最後の機会だったわけです。
 危ういですね。


about Constructed

 素で出して4マナ、表向くのに5マナ。そして現れるのは、2/2。
 そして同時代に存在するのは、《無垢の血/Innocent Blood》と《チェイナーの布告/Chainer's Edict》という高性能除去スペル。
 ・・・・・・こんなクリーチャーを構築戦で使うというのは拷問に近いものがあります。
 白黒クレリックで、天使の前の避雷針・・・・・・毎度毎度の、ある意味自虐的なネタ振りももう限界。
 今回はパス、ということで。

 ちなみに現時点で、スタンダードレベルの変異といえば。
 《賛美されし天使/Exalted Angel》
 《焦熱の火猫/Blistering Firecat》
 ・・・・・・えーと。・・・・・・《鞭縄使い/Whipcorder》、は、2マナで出しますよね、普通。

 《野生の雑種犬/Wild Mongrel》と《サイカトグ/Psychatog》が退場・・・・・・しても、限定構築を見る限り、主役はやっぱり普通の生物。
 変異クリーチャーの未来にはあんまり変化もなさそうです。


about Limited

 OLSをやっていると、ON×3の頃に比べてずっと《スカークの猛士/Skirk Commando》の評価が上がっていることを感じたりしないでしょうか。
 というのも、オンスロートの数が減れば減るほど、序盤の変異を敢えてブロックする必要がなくなっていくからでしょう。
 本体に攻撃を通したことで能力を発揮する変異たちが存在するのは、そのほとんどがオンスロート。
 加えて、スカージで登場した序盤の王者《ゾンビの殺し屋/Zombie Cutthroat》や、変異ではない3マナクリーチャーが増えてきたこともそれを後押ししていると思われます。

 ま、特にその強さを感じるのは、先手の《スカークの猛士/Skirk Commando》が、後手の《森林守りのエルフ/Timberwatch Elf》を辻斬りしたりしてる様を目撃したときですかね・・・・・・。

 そんな中。

 《陰謀団の処刑人/Cabal Executioner》は、今も昔も、2軍の変異クリーチャーとして数合わせに使われる不遇の日々を過ごしています。
 確かに、相手にクリーチャーを1体生贄とさせる能力は強力です。
 オンスロート発表当時では、結構強そうに見えたものですが、実際に使ってみると表返るのに5マナ、後に残るのは2/2というコストパフォーマンスの悪さがどうにもなりません。
 繰り返し使えればよいのですが、表向く頃にはもう中盤戦。仮に1体を墓地に送っても、後はただチャンプブロッカーとしての果かない未来が待っています。

 というわけで、そんな彼にスカージ導入後の一品をご紹介。
 そう、彼を恒久的な除去というナイスガイにしてくれるすばらしいスペル、《ドラゴンの影/Dragon Shadow》です。
 ・・・・・・強いかどうかは知りませんが、ON*3時代の冗談コンボ《狡猾な抜け道魔道士/Crafty Pathmage》よりは遥かにマシでしょう。


about Illustation

 これにしろ、《分散する宝珠/Dispersing Orb》にしろ、イラストレーターがRebeccaであること自体を認識されていないような気がしないでもないですが、そういう事例を目の当たりにするにつけ、ああ、この人は女性を描いてなんぼなんだなと思うわけです。
 少なくとも、ぱっと見てクオリティに違いが見えるのはやっぱり少し寂しいものがあります。

 しかし、どこをどうすると、この絵が「Excutioner/死刑執行人」になるのかが不思議だったり。
 一応、人の魂抜いてるんでしょうけど、もう少しこの単語のイメージは物理的なものを想像しますね。


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