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Onslaught 261/350 Rare
Enchantment
Casting Cost - 2G
TEXT -
あなたがエンチャント呪文をプレイするたび、カードを1枚引く。
Preface
かつての強力カードが形を変えて復活するという流れがずっと続いていますが、このカードもその一つ。
ウルザズ・サーガの《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》を彷彿とさせます。
前回は呪文や効果の対象にならない0/1という、限りなくエンチャントに近いクリーチャーであったのですが、今回はまさしくエンチャント。前と違うのはマナコストと、2枚目を引いても1枚引ける、ということですかね。
現在のルールでは、これらの「エンチャントレス」はプレイされた時点でドロー効果が発生します。つまりエンチャントメントがカウンターされてもカードは引けるということなので、注意が必要です。
about Constructed
エンチャントレスを使ったデッキと言って思い浮かぶのは、まず99年のFinalsで一世を風靡した「アデプトグリーン」でしょうか。
《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》や《よりよい品物/Greater Good》をドローエンジンとし、《怨恨/Rancor》《祖先の仮面/Ancestral Mask》で巨大なトランプラーを作り上げて一撃死させるコンボ風味のビートダウンデッキでした。
もしくは上記よりも1年遡りますが、瞬殺コンボ乱立時代に存在した《大地の知識/Earthcraft》+《時のらせん/Time Spiral》デッキ。
こちらは、《大地の知識/Earthcraft》《肥沃な大地/Fertile Ground》などでマナを確保しながら、《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》《時のらせん/Time Spiral》でライブラリを掘り進め、あとに残った大量のマナからX火力などで止めを刺すというものでした。
同時期にMOMAという凶悪なコンボデッキがあったため主流とはなりませんでしたが、それでも非常に速い段階でコンボが成立する凶悪なデッキであったことに変わりはありません。(結果的にこういった事例もあって《大地の知識/Earthcraft》は現在も禁止カードになっています。)
そして現在。
2003年のGP広島(エクステンデッド)を制したデッキは、《気流の言葉/Words of Wind》を用いたエンチャントレスデッキでした。
《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》《女魔術師の存在/Enchantress's Presence》という8枚のエンチャントレスがもたらすドローを利用してパーマネントをバウンスし尽くすという斬新なコンセプトのデッキです。
勝ち手段こそ環境によって異なりますが、エンジン自体の根本的な強さをまざまざと見せ付ける結果となりました。
このカードが登場した時点で、スタンダード、エクステンデッド問わず、いつかスポットライトがあたると思っていましたが、意外と早かったなという印象が強くあります。
・・・・・・スタンダード?
もうちょっと軽くて強いエンチャントがないと厳しいですかね。《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》がないため、エンジンの起動が1ターン遅いということもありますし。
about Limited
構築戦でのテーマデッキを意図されているカードですので、さすがにリミテッドでの使用を考えるのは難しいです。
もしも、次期エキスパンション「スカージ」が、レギオンに対応してスペルだらけのセットで、なおかつウルザブロック繋がりでスリーパーエンチャント(※)たちも復活するのであれば、強力なドローエンジンになるかもしれませんが・・・・・・。(それでも所詮「あなたがプレイした」場合だけ)
夢見すぎですね。
※対戦相手が起こしたアクションによってクリーチャーに変化するエンチャントメント群。相手がインスタントをプレイしたときに起動する《隠れたるテナガザル/Hidden Gibbons》などが代表例。
about Illustration
発表当初から、カードの性質上、使うならば4枚投入するタイプのものなので、万が一とんでもないデッキが登場した場合はコレクターとして非常にまずい状況になるため、戦々恐々としていたものです。
まあ、とりあえず世間に認知もされたようですが、ショップの値段が上がるわけでもなく、ほっと胸を撫で下ろしているわけですが。
イラスト自体もいかにもRebeccaっぽい落ち着いた雰囲気のものです。あまりにも普通すぎて、どうコメントしていいかわからないくらい・・・・・・。
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