illus
Mirage Uncommon
Instant
Casting Cost - WGX
TEXT -
あなたはX+3点のライフを得る。
about Constructed
非常にストレートなライフ回復スペルです。
最近は《滋養/Nourish》のように安くてそこそこ回復するようなものが多いので、Xマナ注ぎ込めるのは逆に珍しいかもしれませんが、この当時はもうXだらけ。
《命の川/Stream of Life》
Sorcery
Cost GX
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはX点のライフを得る。
《純白の秘薬/Alabaster Potion》
Instant
Cost WWX
以下の2つから1つを選ぶ。
「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはX点のライフを得る」
「クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージをX点軽減する」
とか。類似品ばかりで微妙な立場である上、やはり他と同じく、ほとんど日の目を見ないまま歴史の中に埋もれてしまっています。
それでも、「腐っても」インスタントのXスペルということで、無限マナ環境さえあれば何かができると思ったりはしましたが、当時にそれが叶うようなエンジンはなく、その後、エクステンデッド環境に移れば移ったで、それなら素直に《天才のひらめき/Stroke of Genius》使えよという話に・・・・・なりますよね。
そもそも、構築の歴史を振り返ってみても、《Zuran Orb》《Ivory Tower》といった場に置かれ継続的に効果を発揮するものであればともかく、純粋にライフ回復しかできない「1発もの」のスペルがメインデッキに入っていることは稀でした。
有名どころでは、カウンターポストの《ジェラードの知恵/Gerrard's Wisdom》くらいなのではないでしょうか。
カウンターポストというデッキ自体が、とにかく骨の髄まで相手に対するリアクションで成り立っていて手札を消費しにくい構造だったため、《ジェラードの知恵/Gerrard's Wisdom》の期待値はほぼ2桁以上。
さらに当時、メタの一角を占めていた赤単などは、《ボール・ライトニング/Ball Lightning》や、《火炎破/Fireblast》など、高速で20点を削るために最適化されているような構造だったため、1発打てれば御の字という世界だったため、より強力に見えたわけです。(今から考えると、メタカードということなのか)
現在、構築レベルの回復カードとして、《原野の脈動/Pulse of the Fields》が登場していますが、これも強さの根本は、常識を覆した「継続使用」の特性に尽きるわけで・・・・・・。
と、考えれば考えるほど敷居の高いカテゴリーだということがわかります。
構築レベルに到達するには、1発で期待値2桁以上(それも4マナ程度で)か、継続して使用できるか、ドローが付いてたり反射したりとか、おまけ(ともするとライフ回復の方がおまけとなる)が付いていないと無理ってことですね。
そして、そんな無駄系カードのイラストをたくさん描いてるRebeccaに乾杯。今後のネタに苦慮する自分の姿が目に浮かびます。しょっぱいです。
about Limited
(無論、構築でもそうなのですが)リミテッドでのライフ回復の意義は、ターンアドバンテージを得ることにあります。
膠着することの多いリミテッドでは、ごく一部の生物(回避能力付き)が殴って勝つ、という展開が多いため、少量のライフ回復でも2、3ターンの猶予(つまりは追加のドロー)を得られることがままあります。(もちろん、対処法を引いてこれるかどうかは別問題)
また、状況次第ではありますが、《濃霧/Fog》のように相手の総攻撃をかわしたり、ぎりぎりでのライフレースを逆転できたりと、決定的な役割も果たしたりします。
とはいえ。
パーマネントが残れば別ですが、一発勝負のスペルで効果的な状況が限られているというのは、お世辞にも強いカードとはいえません。
安定して二桁程度のライフが望めるのであればまた別なのですが、なかなかそういうスペルはお目にかからないのが実情。過去、《集い/Congregate》という決まれば原点以上まで回復するという脅威のカード(しかもコモン)がありましたが、実際、あれで懲りたのかもしれません。
で、2マナ3点が基準(Xはまあおまけ)のこれ。
実際問題、2マナで7点回復する《勇士の再会/Heroes' Reunion》ですら、《濃霧/Fog》くらいの役に立つ、という程度の評価でした。
それよりも性能の劣るカードが普通にリミテッドのデッキに入ることはほとんどないでしょう。
現環境の《滋養/Nourish》でもインスタントで2マナ6点ですが、その実情は言うまでもないですし。
が、最初に挙げたようなシチュレーションになりやすいと思われる場合は、サイドボードから投入するのも悪くないと思います。
とにかく「インスタント」であるだけで、ある程度付け入る隙はある、ということです。(相手がたくさん巨大化系を持っている場合とか、目論見を逆手に取ることも、できないわけではないでしょう。希望的観測ですが)
about Illustation
雰囲気の違うミラージュの中でも、比較的Alliranceのイメージが残っているのがこのイラスト。
並べて見ると結構ほっとします。熱帯での清涼飲料水のようなものかもしれません。
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