illus
(Homelands:Uncommon3)
5th:Uncommon
Creature - Fearie(フェアリー)
Casting Cost - 1U
P/T - 1/1
TEXT -
飛行、プロテクション:赤
about Constructed
2マナで1/1飛行、プロテクション有という生物。
過去、白と青それぞれ対抗色に対して存在しています。
白はミラージュブロックに存在した2種。
《フリーウィンド・ファルコン/Freewind Falcon》(対赤)と《ダスクライダー/Duskrider Falcon》(対黒 どうでもいいですが、日本語名はどう考えても写植ミスですね)は、当時、白ウィニーの打撃力を飛躍的に増加させていた《浄火の鎧/Empyrial Armor》のおかげで、1/1という点は軽く無視、除去色に対するプロテクションと回避力が重宝され、構築環境にも結構な頻度で顔を出していました。
テンペストでシャドーが登場し、《貿易風ライダー/Tradewind Rider》とかが幅を利かせると一気に絶滅しましたが、こちらの印象は結構強いと思われます。
対して青。
一つだけ割りと最近に現れた対緑の《沿岸の見張り/Coast Watcher》は気にせず、問題の《シー・スプライト/Sea Sprite》です。
白とは違い、青ではなかなか1/1以上のモノになりにくいため、さすがにスポットライトを浴びせるには厳しい・・・・・・と思いきや、過去、トーナメントシーンに大手を振って現れた実績があったりします。
Kai Buddeがその伝説の扉を開いた1999年世界選手権。
その決勝戦、圧倒的なデッキ相性差によって華々しく公開処刑されたMark Le Pineをエクステンデッド無敗に導いたデッキこそ、《シー・スプライト/Sea Sprite》が最も光り輝いた瞬間なのでした。
[Forbidian] - Mark Le Pine |
- 1999 World Championships Extended 5-0-1 |
- Main Deck -
13《島/Island》
4 《ミシュラの工廠/Mishra's Factory》
4 《不毛の大地/Wasteland》
4 《Thawing Glaciers》
2 《変異種/Morphling》
4 《知恵の蛇/Ophidian》
4 《シー・スプライト/Sea Sprite》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
4 《対抗呪文/Counterspell》
3 《禁止/Forbid》
4 《Force of Will》
3 《魔力の乱れ/Force Spike》
3 《衝動/Impulse》
4 《火薬樽/Powder Keg》
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- Sideboard -
1 《ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk》
4 《水流破/Hydroblast》
2 《青霊破/Blue Elemental Blast》
1 《秘儀の研究室/Arcane Laboratory》
3 《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》
3 《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》
1 《虹のイフリート/Rainbow Efreet》
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この環境での赤メタっぷりは凄いものがあって、メイン《シー・スプライト/Sea Sprite》では飽き足らず、《スークアタの火渡り/Suq'Ata Firewalker》まで積んでいたものもあったというのですから、状況は推して知るべしというところです。
(実際、ローリーさんが「匂いバーン」で4-2したフォーマットですが、やはりこの手のデッキに土を付けられていたはず)
about Limited
リミテッドの2マナ1/1飛行は、基本的に「デッキに入る最低レベル」と評価されます。
「1マナ1/1飛行」がコスト換算におけるスタンダードなので、たいてい何らかの能力を1つ持っており、それによって、最低評価から上積みされるわけですね。
そのような中で、色が合うかどうかで全く強さが変わるプロテクションというのは微妙な位置付けなわけです。
色が合えば、飛行のおかげでかなり信頼性の高いブロッカー(除去色のプロテクションであれば尚死なない)。
色が合わなければ、ただの2マナ1/1飛行。
こうなると、どうしてもメイン・サイドの行き来が激しいカードとなってしまうのは仕方がないところでしょう。
結果、大抵たくさん取っても2枚目以降はサイド、というのが定石。
ただ、色が合うと結構イジメに近いものになるのはプロテクションの特権なので、チーム戦なんかでは、また微妙な価値判断をしていかなくてはならないところがあります。
スカージの《沿岸の見張り/Coast Watcher》がほんとにこういったタイプのカードだったことがつい最近のように思い出されますね・・・・・・。
about Illustation
第5版では、それまでマジックのイメージを作り上げてきた代名詞的なイラストレータの多くが大人の事情で降板することとなり、基本セットのカードイラストが大量に差し替えられる事態になりました。
現在では版の変更に際して、普通にイラストも変わっていってますが、当時としては革命的出来事。インパクトで言えば、8版でのカードデザイン変更と同じような印象を受けたと思います。
後々一部で復活したりするとはいえ、当時、Douglous Shulter、Melissa Benson、Richard Thomas、Foglio夫妻、Amy Weberといった面々が一斉に消え去ったのはかなりの衝撃で、彼らが抜けて以降、マジックのイラストから受けるイメージも全体的によりシャープな感じに変化したように思います。
で、このカードも初出のホームランドではSusan Van Camp(《ジャッカルの仔/Jackal Pup》など)の手によるものでしたが、Rebeccaに変更となっています。
確かにイラストが増えるのは歓迎すべきことなのですが、何せ前述のような状況だった上、わりと元バージョンの絵の雰囲気が好みだったため、実際は複雑な気分だったのを覚えています。
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