中国の現行コイン(4)

第4次流通硬貨


 
 現在、中国で発行されている3種の現行コインです。2000年代になってから発行され、「第4套流通硬幣」(第4次流通硬貨)と呼ばれます。


コインの写真をクリックすると、拡大画像が見られます。



 大きさ、材質(ニッケルメッキされたスチール)は1990年代のものと変わっていません。「中華人民共和国」が上のように「中国人民銀行」に変わりました。裏面には、菊の花とともに、「ZHONGGUO RENMIN YINGHANG」と「中国人民銀行」がピンイン(中国語発音記号)表記されています。
 日本では、硬貨は「日本国」、紙幣は「日本銀行」であり、「日本国」発行か「日本銀行」発行かでは大きな違いがあります。もっとも、中国では、日本と違って、その違いに余り大きな意味はなさそうです。
 なお、新1元は偽造防止のために側面に三ヶ所、「RMB」と彫り込みが入れてあります。



 大きさは、前の5角黄銅貨と変わりませんが、磁石にくっつくところを見ると、材質はスチールを黄銅メッキしたものに変わっているようです。裏面の図案は蓮の花です。


 裏面の図案は蘭の花。実は、この硬貨、最初はアルミとマグネシウムの合金(上段)でしたが、最近のものは磁石にくっつくので、調べてみると、2005年以降、ステンレス(下段)になっているようです。

 中国の現行コインは3種とも、いわば「鉄銭」です。日本人の感覚から擦ると、「鉄」を硬貨に使うことなど信じられないことかもしれませんが、トナカイなど動物を描いて人気のあるカナダの硬貨なども、伝統的なデザインと大きさを維持するために、鉄にメッキしたものを用いています。







中国の現行硬貨

子欲居的硬幣世界TOP