監督:今のうちに、回す順番について。
監督:「エリック&ジャン」、「ユウト&遥」、「アーニャ&クリフ」、「勇也&凛花」の順番としたく思います。
監督:(コマもその順に並び替えました)
監督:予定通り21時開始としますので、自己紹介等ご準備いただければ!
監督:さて!
監督: 
監督:皆様、ご準備はよろしいでしょうか!
エリック・スコット:はい!
アーニャ:ええ。
ジャン・エヴァンス:OKです
監督:よし、それでは…。
監督: 
監督:6名のステラナイト、2名のエクリプスの集結を以って、ステラバトルの開催を宣言します。
監督: 
監督:異端の騎士が現れる。
監督:心と願いを歪ませた、星喰の騎士が現れる。
監督:此度の決闘、願いの決闘場(フラワーガーデン)に咲き乱れるは、
監督: 
監督:青のコスモス、エリック・スコットとジャン・エヴァンス。
監督: 
監督:赤のオダマキ、鎧塚ユウトと六会遥。
監督: 
監督: 
監督:黒のバラ、アーニャ・テストレルとクリフォード・ワイズマン。
監督: 
監督:そして舞台の中央に咲くは、一輪の歪な黒のオダマキ。
監督: 
監督:「銀剣のステラナイツ」
監督: 
監督:願いあるならば剣をとれ。
監督:二人の願い、勝利を以って証明せよ。
監督: 
監督:まずは各ペア、簡単に自己紹介をお願いできればと思います。
監督:台詞を一言二言、そして背景設定、パートナーとの関係等お願いします!
監督:まずはエリック&ジャンから。
監督: 
エリック・スコットhttp://character-sheets.appspot.com/stellar/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1dTnswIM
エリック・スコット:「やあ、もう朝なのか。……また熱中し過ぎてしまったな……」
エリック・スコット:彫刻家として活動している先生!イデアグロリアで非常勤講師をやっています!
エリック・スコット:なんか、ものすごい天才ということでめちゃくちゃ高い評価を受けています。自分の作品は自分でもとても気に入っているぞ。
エリック・スコット:『まだ見ぬ美しいものに出会う』ことを願いとして戦っています。
エリック・スコット:ただ、作品も自分の力で出来たものという認識が薄く、自己評価はとても低め。
エリック・スコット:ルックスにしてもなんにしても、自分は大したことないという姿勢。
エリック・スコット:パートナーのジャンは、ある展覧会をきっかけに出会った住み込みの弟子。
エリック・スコット:色々身の回りの家事をやってくれたり、精神的な支えになってくれてるぞ。
エリック・スコット:作品をもう作れなくなった、というけれど、また彫刻刀を持てるようになったらきっと素晴らしいものを作るだろうと信じています。
エリック・スコット:それを見ることが本当の願いです。
エリック・スコット:ざっとブリンガーからはこんな感じで!
監督:はい、では続いてシースのジャンくん!
ジャン・エヴァンス:「先生、そろそろ休憩にしませんか。今日は良い茶葉が入ったんです」
ジャン・エヴァンス:エリック教授の家で住み込みで働いている家事手伝いの少年です。
ジャン・エヴァンス:かつてはイデアグロリアの付属校に通う芸術家の卵でしたが、事故によってその夢を断念。
ジャン・エヴァンス:絶望の淵にいたところを、先生の作品と先生自身の笑顔に救われました。
ジャン・エヴァンス:それ以来先生の活動を支えるために身の回りのお世話をさせていただいてます。
ジャン・エヴァンス:「僕自身が作品を作ることはもうできないけれど、作品を作っている先生を支えることは出来るんだ」と考えているので、
ジャン・エヴァンス:先生を支えることが彼の今の生きがいであり、救いとなっています。
ジャン・エヴァンス:ステラバトルに関しても「先生が望む作品に出会えるなら」と肯定的です。
ジャン・エヴァンス:ただし、先生の願いの真意はまだ知りません。「先生の望む作品とはどんなものなんだろう」くらいの感覚。
ジャン・エヴァンス:こちらからはこれくらいで!
監督:はい、ありがとうございます!
監督:それでは続いて、ユウトくん&遥さん、お願いします。
鎧塚ユウト:「遥!今日はあっちの公園に夕日見に行こうぜ!」
鎧塚ユウト:アーセルトレイ付属の小学校に通う、ごく普通の男子小学生!
鎧塚ユウト:少し前に肝試しに言った神社の奥に迷い込み、見慣れない不思議な女の子と出会いました。
鎧塚ユウト:その子は実は世界を守る結界の人柱として監禁されており、ユウトが出会ったのは投影体。本体は結晶の奥に閉じ込められ触れることも出来ない状態でした。
鎧塚ユウト:それを知って居てもたってもいられず、何度も彼女を説得し自由になろうと訴えかけて。彼女自身が自由を望んだことで二人一緒にステラナイツの資格を得ました。
鎧塚ユウト:自分がこんなに必死になったのは彼女のことが好きだからだと気づいていますが、彼女が自由になるその時まで伝えないとも決めています。
鎧塚ユウト:遥が自由になれるように、そして遥が好きになってくれる自分になれるように。精一杯日々を過ごす真っ直ぐで負けず嫌いな王道少年です!
鎧塚ユウト:自己紹介はこのくらいで。よろしくお願いします。
監督:はい、ありがとうございます。続いて、遥さん、お願いします。
六会遥:「わあ。待ってよう、ユウトくん!」ふわふわと、半ば浮くように。
六会遥:ユウト君の紹介でほとんど言って頂きましたが、
六会遥:六会神社の娘にして、異世界からの侵略への防衛結界の人柱を担う、六会遥(むつあい・はるか)です。
六会遥:ずっとずっと、言われてきた使命と願いを受けてそうあることが当然だと思っておりましたが、
六会遥:ついつい外が見たくて出した投影体で、ひとりの少年と出会ったことで。そのことに疑問を抱き始めました。
六会遥:そうして今は外に出そうとしてくれる彼を、早く解放したくてステラナイトをしています。
六会遥:普段は投影体で色んなところに出没したりする!本体は神社の奥深く!
六会遥:そういう巫女系閉じ込められガールです。
六会遥:以上かな!
監督:はい!ではステラナイト側のラスト、アーニャちゃん&クリフ組!
監督:の前に
監督https://character-sheets.appspot.com/stellar/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYpJ-NrwIM ユウトくん&遥さんのシートはこちら。
監督:改めて、アーニャちゃん組、お願いします!
アーニャhttp://character-sheets.appspot.com/stellar/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYitH7sgIM
アーニャ:「─ふう。月は、どんなものもいいものね。例え赤くなくたって」
アーニャ:イデアグロリアの中等部に在籍する、銀髪赤目で尊大な少女。
アーニャ:自分を貴種であると憚らないが、家族や血縁は誰も知らない。
アーニャ:その正体は、こことは別世界。吸血種たちやホラーの怪物たちが蔓延る世界の出身者。
アーニャ:既に、ロアテラの手によって滅んだ世界。その最後の生存者です。
アーニャ:吸血種、その貴族でありましたが、まだ150歳(人間換算15歳)であったため逃がされてこの世界にたどり着きました。
アーニャ:…とまあ、こうしてお嬢様っぽく頑張ろうとしてますが、
アーニャ:本人は大分抜けてるしぽんこつです。
アーニャ:どうかよろしく。手緩く頼むわ。
監督:では、続いて。
クリフ:「大丈夫、アーニャ。あなたはきっと、やりとげます」
クリフ:家族に、そして周囲のあらゆるものに虐げられた少年。
クリフ:とある夜、偶然出会った赤い吸血鬼に救われ、それ以来彼女を姫と慕い、尽くそうとしている。
監督:その願いは、大切なお姫様が、いつかただの女の子として振舞える日が来ること。
クリフ:そしてその時、隣にいるのが自分であること。
クリフ:…とまあ、簡単ですが以上で!
監督:では最後、エクリプス組の自己紹介を。
監督: 
浅木勇也http://character-sheets.appspot.com/stellar/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYkI-OrQIM
浅木勇也:「君の願いは、俺が叶える。必ず…必ずだ」
浅木勇也:いつも不機嫌そうに見える、重苦しい雰囲気の少年。
浅木勇也:悲惨な環境で育ち、パートナー…シースである鈴野凛花とその家族に救われ、そして。
浅木勇也:凛花の家族が死んだ、その原因となったことを悔い、凛花に暖かな家庭を取り戻させたいと願った。
浅木勇也:それこそが凛花の願いであり、自分の幸福は二の次どころか、考えてすらいない。考えてはいけない。願っては、いけない。
浅木勇也:そう、考えている。
浅木勇也:以上となります。よろしくお願いします…!
鈴野凛花:では。
鈴野凛花:「……ワッペン、また作ったんだ。…また、着けてくれると……嬉しい……」
鈴野凛花:中流家庭で育った、ごく普通の女子高生です。
鈴野凛花:暖かい家庭で育ち、パートナーである浅木勇也に出会い、そして。
鈴野凛花:両親を失いました。勇也がそれに関係していることに薄々気づいてはいますが、触れられずにいます。
鈴野凛花:勇也のことが大好きですが、直接想いを伝えることができなくていつも間接的なアプローチに頼ってしまいがち。
鈴野凛花:勇也に幸せになってほしい、一緒に幸せになりたい。
鈴野凛花:そう、考えています。
鈴野凛花:以上、よろしくお願いします。あ、お弁当作ったり、手芸が得意です。
監督:はい、よろしくお願いします。(既に血塗れの監督)
監督:では、早速初めて参りたいとおもいます!
監督: 
監督:進行について少し説明を。
監督:各ペアにシーンは2つ用意されており、それぞれ「第一章」「第二章」とします。
監督:その後、決闘場へ向かいながら最後の会話、そしてステラナイトへと変身する「幕間」を挟み。
監督:決闘である「最終章」、エンディングの「カーテンコール」へと続きます。
監督:「第一章」「第二章」は各ペアが、任意のシチュエーションで交流するシーンとなりますが
監督:ROCで用意されたお題を拾い、シーンの材料とすることもできます。
監督:「お題」を最大3つ、または「時間、場所、話題のシチューエション」をダイスで出すことになりますが。
監督:両方振っていいとこどり、というのも可能です。
監督:説明は以上となります!それでは…。
監督: 
監督:■第一章:エリック&ジャン
監督: 
監督:ご希望のシチュエーション等ありますでしょうか。
エリック・スコット:とりあえず、自宅描写と日常をやりながら
エリック・スコット:作品のこととか、から話題を広げていきたいなあ、と
ジャン・エヴァンス:ご飯を忘れて作品作ってる先生にやんわりストップなどかけたいですね
エリック・スコット:じゃあ、ご飯呼びに来てもらうところから、でどうでしょう
エリック・スコット:その後ご飯食べながら作品のことも話す
ジャン・エヴァンス:そうしましょうか。お昼にします?晩御飯にします?
エリック・スコット:晩御飯がいいな…!シチューとか食べたい!
ジャン・エヴァンス:ではその方向で
監督:は、では準備よろしいでしょうか!
エリック・スコット:OKです!
ジャン・エヴァンス:OKです
監督:それでは……
監督: 
監督:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監督: 
エリック・スコット:住宅街のはずれにある、小さなログキャビン。
エリック・スコット:その一室にあるアトリエ。
エリック・スコット:そこで、エリック・スコットは次の展覧会の為の作品を制作していた。
エリック・スコット:「……ここのところは、もう少し……違うな。……そうか、こうだ」
ジャン・エヴァンス:そこにこんこん、とノックの音。
エリック・スコット:その音にはまだ気づかない。作品はまだ粘土で形を作っている段階だ。
エリック・スコット:「そう……ここに、花のモチーフが入る……そして、光の……」
ジャン・エヴァンス:返事がないのを予測していたように、三秒ほどの間をおいてドアが開く。
ジャン・エヴァンス:「失礼します」 ひょっこりと顔を覗かせる。
エリック・スコット:そこで、ようやく顔を上げる。
エリック・スコット:「ああ、ジャン。お疲れ様。調子はどうだい?」
ジャン・エヴァンス:「ばっちりですよ。先生こそ、好調のようで何よりです。」
ジャン・エヴァンス:返事がないのは集中している証拠。ジャンにとっては嬉しいことに入る。
ジャン・エヴァンス:「でも、そろそろお夕飯の時間です」
エリック・スコット:「ふふ。すごく綺麗なものが見えてきてるんだ。ジャンにも早く見せたいよ」
エリック・スコット:「おっと。もうそんな時間か。アフターヌーンティーぐらいかと思ってたんだけど」
ジャン・エヴァンス:「ふふ、もう18時過ぎです。今のうちにご飯を食べて、お風呂に入って」
ジャン・エヴァンス:「続きはその後にしましょう?」
エリック・スコット:薄い湿った布を粘土の塊の上に被せて、立ち上がる。
エリック・スコット:「名残惜しいけど……まずはそこからだね」
エリック・スコット:「君の作る食事も、作品を引き出す為の大事な栄養だ」
エリック・スコット:「何より、美味しいし、ね」
ジャン・エヴァンス:「えへへ、ありがとうございます」 はにかむように笑う。
エリック・スコット:では、ジャンくんと一緒にダイニングに向かいましょう。暖炉とかあって、木造りのテーブルを囲むようなやつ。
ジャン・エヴァンス:「さあ、準備は出来てますからダイニングへ。あと、手も忘れずに洗ってくださいね」
エリック・スコット:「あ、ああ。そうだった。また忘れるところだったよ」粘土で汚れた自分の手を見て。
エリック・スコット:というわけで手も洗ってからいざ。
ジャン・エヴァンス:食卓に並べられているのはクリームシチューとサラダ、それにバゲット。
ジャン・エヴァンス:「最近、夜は冷え込むのでシチューにしてみました。少し多めに作っておいたので、夜食にもどうぞ」
ジャン・エヴァンス:「それとデザートにケーキも買ってきました。表通りの端にあるお店の」
ジャン・エヴァンス:ケーキもバゲットも、二人の通いつけのお店のものだ。
エリック・スコット:「ああ!…いい匂いだ。そろそろこのシチューの温かさが恋しくなり始めていたところだよ」
エリック・スコット:「本当、君は隙がないというか……いつもよく考えてくれてて……」
エリック・スコット:「!あの店のケーキか!並ばなかったかい?」少しはしゃいだ顔で。
ジャン・エヴァンス:「献立を考えるのは楽しいので。つい買い過ぎちゃうのだけが難点ですね」
ジャン・エヴァンス:「今日はそんなに並ばずに変えましたよ。勿論、先生のお気に入りを買ってきました」
エリック・スコット:「いやあ、私はこういった、献立を考えるのも沢山品を作るのも苦手だからね……いつも華やかな食卓を囲める、幸せなことだよ」
エリック・スコット:「それは良かった。…ふふ。今から楽しみだ」うきうき
エリック・スコット:「だけどデザートはデザートだからこそ、素敵なものだからね。この食事があって……」
エリック・スコット:「その最後に添えられる花だ」
ジャン・エヴァンス:「ふふ。そういっていただけるから、ボクも毎日作る甲斐があるんです」
ジャン・エヴァンス:「さあ、食べましょうか」 それぞれ席に着いて。
エリック・スコット:「!…ああ、また食事を前に話しすぎるところだった。では……」
エリック・スコット:「いただきます」
ジャン・エヴァンス:「いただきます」
エリック・スコット:まずサラダから。そして、バゲットを千切ってシチューに浸けて。
エリック・スコット:「……うん。とても落ち着く味だ」
ジャン・エヴァンス:「良かった、沢山ありますからどんどん食べてくださいね」 毎食のこととはいえ、それでも先生の一口目は少し緊張する。
ジャン・エヴァンス:でも、毎回ちゃんと感想を伝えてくれるから。この人のために料理をするのは、いつだって楽しいのだ。
エリック・スコット:「こう、活力が湧いてくるというか……うん。以前ならば、寝食も忘れて没頭していたものだけど」
エリック・スコット:「やっぱり、自分の身を削るよりこうして命を充しながらの制作の方がずっと、」
エリック・スコット:「集中できるし……楽しいよ。ありがとう、ジャン」
ジャン・エヴァンス:「ふふ、初めは何にもありませんでしたね。冷蔵庫の中もキッチンの戸棚も」
ジャン・エヴァンス:「生活感があるのはアトリエくらいで、寝室のベッドさえ綺麗なままで」
ジャン・エヴァンス:「だから、先生が健康でいて下さる今が。その手伝いができることが、ボクも楽しいんです」
ジャン・エヴァンス:「ボクからもありがとうございます、先生。ここにおいてくださって」
エリック・スコット:目を細めて、嬉しそうに微笑む。
ジャン・エヴァンス:同じように目を細めて笑う。
エリック・スコット:この少年が自分の身の回りの世話を焼いてくれることにも感謝しているが。
エリック・スコット:こうやって笑顔を見せてくれることが、とても尊い事に感じる。
エリック・スコット:彼が、辿ってきた道。
エリック・スコット:これから辿る道。
エリック・スコット:それを照らすことができるならば、これ以上の喜びはない。
ジャン・エヴァンス:事故に遭い、全てに絶望していたあの頃。
ジャン・エヴァンス:もう作品が作れないことに絶望して、生きる意味さえ見失いかけていた。
ジャン・エヴァンス:そんな自分が、作品を作る手助けができる。
ジャン・エヴァンス:先生の、この人の支えとなれる。
ジャン・エヴァンス:これからも、こうして隣に居られるならば。これ以上の喜びはない。
エリック・スコット:「……ごちそうさま」手を、合わせる。
ジャン・エヴァンス:「はい、お粗末さまでした」 こちらも手を合わせたのち、お皿をシンクへと運ぶ。
ジャン・エヴァンス:「それじゃ、デザートの時間にしましょうか」
エリック・スコット:「ああ」「……今日も、とても美味しかった」
ジャン・エヴァンス:「ふふ、褒めていただけるのは嬉しいですけど。後はケーキしか出ませんよ」
エリック・スコット:「うん。そのケーキだって勿論」
エリック・スコット:フォークをちょん、と立てて
エリック・スコット:「素敵な味さ」
監督: 
監督:ありがとうございました!
監督:それでは続きまして…。
監督: 
監督:■第一章:ユウト&遥
監督: 
監督:続いてのペアとなります。ご希望のシチュエーション等あれば。あるいは、ROCから拾うのもアリです。
鎧塚ユウト:ふむ、どうしましょうか
六会遥:どんなシーンがいいかな。日常でもいいし、最初の出会いからやってっても美味しいですし
六会遥:ROC、一回行ってみます?いい感じならつまむ感じで
鎧塚ユウト:そうですね、振ってみましょう
六会遥:2d6 お題表
DiceBot : (2D6) → 5[2,3] → 5

監督:では、1つめを縦軸と見て。
鎧塚ユウト:決意。
六会遥:1個目は決意、かな。
六会遥:……一回目なんですけども。
鎧塚ユウト:早速出会い編っぽい奴が。
六会遥:じゃあ3個くらい振ってね、ってあるし、後2個くらいユウト君振ってみてもらっていいです?
鎧塚ユウト:OKです。
監督:そうですね。3個ふって1個だけ拾ってもいいし、2個、3個と拾ってもよいので。
鎧塚ユウト:2d6 お題表2個目
DiceBot : (2D6) → 9[4,5] → 9

監督:「嫉妬」
六会遥:嫉妬。
鎧塚ユウト:……どっちが?
六会遥:急に重たくなるな!?
六会遥:2d6 最後の。
DiceBot : (2D6) → 12[6,6] → 12

監督:「小さな傷」
監督:きみたち。
六会遥:小さな傷…ってなんでここでクリティカルを!?
鎧塚ユウト:重い!重い空気!
六会遥:ど、どうしましょうかこれ
鎧塚ユウト:これ、事前で話してた学校に来た遥ちゃんがユウト君の日常を見てしまう奴では。
六会遥:なるほど~~~?
監督:なるほど、嫉妬と小さな傷…。
六会遥:それまでは神社でしか会ったことがなかったんだな~~
鎧塚ユウト:それで様子のおかしい遥ちゃんをユウトが気にかけて、
鎧塚ユウト:なんとか決意に持って行ければ……。
六会遥:うむ……
監督:では…学校での邂逅編でよろしいでしょうか…!
六会遥:よし、行きましょうか!
鎧塚ユウト:行きましょう!
監督:はい。それでは、レディ……!
監督: 
監督:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監督: 
六会遥:「……ふふふ。ユウトくん、驚くかな」
六会遥:ここは、アーセルトレイ初等部。そんな学び舎に、似合わない巫女服姿の少女。
六会遥:「がんばって、神社の外にだって出せるようになったし……今なら、此処にいるんだよね?」
六会遥:彼から、何度も話を聞いていた。
六会遥:昼の間は、”学校”というものに通っていて─そこで、友達と一緒に楽しく過ごしているのだと。
六会遥:だから。六会遥は、そこに自分も入れるかなあと、無邪気に幼く。そう考えてここに来てみたのだ。
六会遥:とんとんと、階段を上って。彼の姿を、目に収めて。
六会遥:「ふふ、ユウトくん、来て、み─」
鎧塚ユウト:話通り、彼はそこにいた。
鎧塚ユウト:友だちに囲まれて、楽しそうに笑っていた。
鎧塚ユウト:「あっ、ずりーぞカズ!それ禁止だって言っただろ!」
鎧塚ユウト:遥の知らない遊びなのだろうか。何かを持ち寄って、遊んでいた。
鎧塚ユウト:「へへ、隙有り!トージはいっつも脇が甘いんだよな」
鎧塚ユウト:遥の知らない。いや、名前は何度も聞いた友達と。
六会遥:「、ぅ」手と、声が止まる。
六会遥:何度も、何度も。聞いていたから。何度だって、思い描いたとおりの、楽しそうな様子。
六会遥:なのに、どうしてだろう。
六会遥:ユウトくんが、本当に遠く見える。
六会遥:そうだ。わたしと話すときも、彼は楽しそうだった。
六会遥:─あんな風に。
六会遥:ずきりと、胸が痛む。
六会遥:ああ、あんなに。楽しみだったのに。どうしてだろう。今は、見たくない。
鎧塚ユウト:そんな遥を知らずに、また友達の一人がユウトに声をかける。
クラスメイト:「なあなあ、この後リョータんち行こうぜ!」
クラスメイト:「新しいゲーム買ってもらったんだって」
六会遥:胸を抑える。─これは、ただの影でしかないのに。
六会遥:わたしのところには、彼らが楽しそうにする、げーむもなにもない。
六会遥:─気付けば。
六会遥:身体を翻して、逃げ出すように飛び出していた。
六会遥:「ぅ」「うぅ」唸り声のような、そんな声が漏れている。
六会遥:階段を、跳び下りるように。そうして滑り落ちていく。
鎧塚ユウト:「え、マジで!?何の……」 と言いかけて。
鎧塚ユウト:視界の隅の、開けっ放しになっていた教室のドアの辺りに。見覚えのある髪と装束の端がたなびくのが見えた気がして。
鎧塚ユウト:「……ごめん!今日オレ用事あったんだった!」
クラスメイト:「えー?」
鎧塚ユウト:「明日!明日は遊びに行くからさ!」 ランドセルをひっつかんで、腕を通しながら返事を返して。
鎧塚ユウト:そのまま教室を飛び出す。多分さっきの向きからしたら居るのは階段の方。
鎧塚ユウト:一段とばしに駆け降りて、五段ジャンプ。バタバタと走って、走って。
六会遥:そうして、ほとんど通るひともいない、そうした踊場で。
六会遥:ひとり、少女が隅で小さくなっている。
鎧塚ユウト:「遥!」 見つけた瞬間、大声で名前を呼ぶ。
六会遥:びくりと震える。
鎧塚ユウト:そのまま残りの階段を一気に飛び降りて。
六会遥:「ぁ、」眼の端が赤くなっている。─涙はない。そのような機能は、影にはない。
鎧塚ユウト:「いっつつ、やっぱ遥だ。どうしたんだ、学校に来るなんて初めて……」
鎧塚ユウト:そこで眼の端の赤さに気付く。
六会遥:「やだ……みないで」今は、本当に。穴にでも入っていたかった。
鎧塚ユウト:「ど、どうした!?なんかあったか!?誰かになんか言われたか!?」
六会遥:ふるふると首を振る。
鎧塚ユウト:慌てて駆け寄って、膝をつく。目線を合わせて、手を伸ばして。
六会遥:「……………ごめんね」
鎧塚ユウト:でも、涙はぬぐえない。……触れ合うことは出来ない。
六会遥:触れようとすれば。それは、まるで煙のような感触しか返さない。
六会遥:幼い彼女では、実体を編むほどの術は片手間には重すぎる。
鎧塚ユウト:「な、なんだよ……。遥が謝るようなことなんもないだろ……」
六会遥:「だ、だって」しゃくりあげて。
六会遥:「……ともだちと、いっしょに遊ぶんでしょ?」
六会遥:「……いっぱい、わたし。来てもらったよ。そうしたら……ユウトくんが、ゲームとか、友達と一緒にできないのに」
六会遥:こうして、見つけてもらったことも。本当に嬉しい。嬉しいからこそ─
六会遥:「わたし、いつも。ユウトくんに、してもらってばっかりだよ…」
鎧塚ユウト:そんな、そんなの。
鎧塚ユウト:「それだって、遥が謝ることじゃないだろ!」
鎧塚ユウト:「オレが遥と一緒に居たいから!遥に会いに行ってるんだ!」
六会遥:「友だちって、おたがいに。してあげたりするんだよね」くしゃりと顔を。
六会遥:「……じゃあ、わたしは。なにができるのかな」
鎧塚ユウト:「オレと一緒に居てくれるし、オレと話してくれるじゃん」
鎧塚ユウト:「オレの話聞いて、笑ってくれるじゃん!オレは」
鎧塚ユウト:「それが、遥が笑ってくれるのが嬉しいから、遥に会いに行くんだ!」
六会遥:泣きそうに顔を歪める。…本当は、涙が零れているのかもしれない。
六会遥:手を伸ばす。
六会遥:彼の、頬に触れようとして。
六会遥:すう、と。あっさり。その腕は摺り抜ける。
六会遥:「………わたしは、他の子たちみたいに」
鎧塚ユウト:彼も、少し泣きそうになっている。どうにか分かって欲しくて、必死になりすぎて。
六会遥:「いっしょに、遊んだり、できないよ」
六会遥:「ほんとうにね。ほんとうに……うれしいよ」
鎧塚ユウト:「……いいよ。遊べなくても、話せるだろ」
六会遥:「でも、ユウトくんには。もっと、楽しいこととか、出来ることがあるよ」
六会遥:「わたしは、それを」身を切るようにして、吐き出す。「わたしのものには、したくない」
鎧塚ユウト:「だか、ら」 ポロり、と。とうとう涙がこぼれる。
六会遥:─そうだ。ずっとずっと。嬉しくて、同時に申し訳なくて。
鎧塚ユウト:「オレは、遥と話すのが一番楽しいし」
六会遥:『貴方に自由を』。そう願わずにはいられないくらいに。
鎧塚ユウト:「遥が笑ってくれるのが一番嬉しい」
六会遥:「…………嬉しい。ああ、だめなのに。どうして」
鎧塚ユウト:「オレが一番したいのは、遥を自由にすることだ」
六会遥:「わたし、おかしいのかな……」泣き笑い。
鎧塚ユウト:「それを駄目なんて言わないでくれよ……」
六会遥:「わたしも、そうだよ」
鎧塚ユウト:一度こぼれた涙は止まらず、ポロポロと泣いている。
六会遥:「わたしなんかに、捕まえられてほしくないの」涙は、流れない。
六会遥:一緒に泣くことも、六会遥にはできない。
鎧塚ユウト:「捕まえるってなんだよ、オレはオレがしたいからしてるのに……」
鎧塚ユウト:「オレが遥といたいから、一緒に居るのに……」
六会遥:困ったように笑って。「うん………ごめんね……」
鎧塚ユウト:手を伸ばす。触れられなくても、そこに涙が流れていなくても。
鎧塚ユウト:頬に手を伸ばして、拭うように。あるいは覆うように。
六会遥:彼の想いが嬉しくて。そう思われることに、どうしようもない罪を犯しているような。そんな風に思う自分。
六会遥:(─やっぱり。おかしいよ、めがみさま)
鎧塚ユウト:「謝んなって……。遥は悪くねーんだから……」
鎧塚ユウト:触れられない彼女に、触れる。
六会遥:(どうして、こんなにやさしいひとが─)彼の、運命だなんて。あんまりにもひどすぎる。
鎧塚ユウト:なんで彼女が泣いているのか。どうしてこんな風に言うのか分からない。
鎧塚ユウト:分からないけど、それでも。
鎧塚ユウト:一緒に居たいというこの気持ちは嘘じゃない。遥が一番だと思う気持ちも。
鎧塚ユウト:だからいつか、遥がそれを信じて笑ってくれるまで。遥が自由になるその日まで。
鎧塚ユウト:鎧塚ユウトは走るのだ。
監督: 
監督:ありがとう…ございました…!(ゲハッ)
監督:それでは続きまして…!
監督: 
監督:■第一章:アーニャ&クリフ
監督: 
クリフ:と、いうわけで。
アーニャ:ええ、どうしようかしら。
アーニャ:希望はある?
クリフ:何かご希望、ありますか。こちらはこう、寝坊しかけてるアーニャを起こすとかどうかなあ、と思っています。
アーニャ:む……騎士の希望に応えるのも、貴種の務めね
アーニャ:いいでしょう。
クリフ:ありがたく…!
監督:それでは…。
監督: 
監督:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監督: 
アーニャ:「……………む、ぅ」しゅるりと。
アーニャ:シルクの光沢も美しい、シーツが擦れる音。
アーニャ:ここは、アーニャ・テストレルの部屋。特待生として、非常に質のいい家具が揃った部屋を希望した。
アーニャ:レースの装飾。幾重にも重なった、薄布が天上から垂れている。
アーニャ:「…………………ぅ」それでも差し込んでくる光を嫌がるように、体を動かす。
クリフ:その部屋に相応しい、手入れの行き届いた扉の金具が。かちゃりと小さく、衣擦れの音に紛れる程度の音を立てて。
クリフ:続いて、静かに扉が開かれ。足音を殺すように、そうっとベッドに歩み寄る、小さな人影。
アーニャ:元々、夜の民である。昼に動くことの方が、負荷が大きい。
アーニャ:敏感で、遠くの囁きさえとらえる耳も、その音を聞いていたか、どうか。
アーニャ:横になって。ぐずるように、自分の体を抱き締めるようにして眠っている。
クリフ:そうして横たわる少女の、背中側から。
クリフ:「アーニャ。アーニャ。起きてください」
クリフ:囁くような声。
アーニャ:「……………………ぅ」
アーニャ:「…………あと、にじかん……」ぼんやりした声。起きている際には、想像も出来ないような。
クリフ:「ダメです。もうすぐお昼ですから。今日は、午後から授業でしょう?」
アーニャ:君には分かっているかもしれないが。
アーニャ:こういうアーニャが、本当に2時間経っても起きてきたことはない。
アーニャ:「………くりふ、かわりに」
クリフ:主人に今日のスケジュールを告げる従者のように、努めて淡々と口にするが。
アーニャ:「じゅぎょう、でて……」
アーニャ:この少女は、とんでもなく寝起きが悪い。
クリフ:「……ダメったらダメ、です。昨日も、そうやって……」
クリフ:そうやって、昼過ぎまで、寝顔を見つめていたのだけれど。
アーニャ:「…なんで……きのうも、そうしたもん……」
クリフ:……むしろ、今日も、明日も、その先もずっと。そういていられたら、と思うけれど。
アーニャ:「くりふー…………」幼い、外見相応な声。
クリフ:「……本当に起きる気がないなら、アーニャ」
クリフ:この寝坊助なお姫様をどうにかしなければ、という使命感が、半分。
アーニャ:「……………………むにゃ……」
クリフ:「僕にも、考えがあります」
アーニャ:「…………………ぅー」
クリフ:そしてもう半分は、悪戯心。純粋な、とはとても言えないけれど。
アーニャ:「……………ねりゅ………」もぞり。そのまま俯せに近い形に。
クリフ:「…………」
クリフ:薄い寝巻越しに透けて見えるような背中。ただびとのそれよりも、少し尖ったように見える耳。
クリフ:「……アーニャ。あなたが、悪いんですよ」
アーニャ:無防備な姿。普段は、気を張って伸ばしている背も。ひざを抱えるようにして丸まって。
クリフ:耳元に、そう囁いてから。応えが返ってくる前に。
クリフ:丸く小さな背中、その中心を。腰から首筋まで、つぅっ、と。人差し指でなぞる。
アーニャ:「………ひひゅっ!」びくぅっ!と身体が撥ねる。
クリフ:「あは。……目、覚めましたか?」
アーニャ:「……………くぅ」くたり、と。またそのまま寝台に。
クリフ:「……むう」
アーニャ:くぅくぅと寝息を再度立て始めている。
アーニャ:それこそ、強引にでも起こさないと、授業には間に合いそうもない。
クリフ:「本当に、アーニャは」
クリフ:「ねぼすけさんで、意地っ張りなんですから」
クリフ:今度は、無防備に晒された脇腹へと。指を広げて、鍵盤にそうするように。
クリフ:撫でるような、くすぐるような指使いで。
アーニャ:「きゅ、にゅ…!」触れられたところを隠すように身体が動く。
アーニャ:触れられ続ければ、そのまま指から逃げようと白い肌を晒す脚と腰が動く。
クリフ:「いいんですか、アーニャ。起きてくれないと」
クリフ:指をぴたりと止めて、耳元に口を寄せて。
アーニャ:動くほど、シルクの寝間着がわずかに捲れ上がって。
クリフ:「……もっと、続けちゃいますよ?」
クリフ:その、膜れ上がった寝間着の隙間へと、指を─
アーニャ:「……ぅ、ぅっ……!」
アーニャ:「い」
アーニャ:「いい加減に、しなさーい!!」
クリフ:「わふっ!?」
アーニャ:がばっと起き上がり。クリフを引っ掴む。
アーニャ:「いくらわたしが起きないからって淑女にこういうことをする?!」
クリフ:されるがまま、ベッドへと引き込まれる。抵抗などしようはずもなく。
クリフ:「はい、アーニャを起こすためなら、僕はなんでもしますから」
アーニャ:「貴方ね…!本当、わたしだからいいけれど、他のひとなら無礼討ちされても仕方ないのよ!?」
アーニャ:「~~~~っ」
クリフ:そうして、微笑みながら。君の腕の中で、君を見上げるようにしながら。
アーニャ:「この、生意気な……!」顔は真っ赤だ。肌が白い分、その赤が酷く目立つ。
クリフ:「おはようございます、アーニャ。今日も」
クリフ:「とても、綺麗です」
アーニャ:「こ、」
アーニャ:「こんの…!一体誰がこうしたのかしら!?」
アーニャ:「ええおはよう、クリフ!まったくもって良い朝ね!」
アーニャ:こういいつつも。
クリフ:「貴人は讃えるもの、と教えてくれたのはアーニャですよ?……もちろん、僕は、心からそう思っているから口にしています」
クリフ:そう、軽口じみて応えながら。
アーニャ:きみを抑える手は、そっと優しく傷つけないようにとしている。
アーニャ:「ああいえばこう言う……!もう!」
クリフ:君に包まれながら、幸せそうに微笑んでいる。
アーニャ:「……本当、何が楽しいのかしら?わたしの寝顔なんて見苦しいだけでしょう?化粧もしてないのに」
クリフ:「いいえ、アーニャ。僕にとっては、その寝顔が宝物です」
アーニャ:「うぐぐ……!」
クリフ:「だって、ほら。……アーニャの寝顔を見れるのは、世界で僕だけですから」
アーニャ:「ああもう!お褒め頂きありがとう、紳士様!」
クリフ:「ふふ、本当にアーニャに相応しい紳士になれたらいいんですけど……」
アーニャ:「こんなことする時点で、まだ5年は早いわ、まったく」
クリフ:「……5年」
クリフ:「5年経ったら、アーニャ」
クリフ:もぞりと、君の腕の中でもがくように。少し、君の顔に近づくように。
クリフ:そうやって、君と間近で視線を交わしながら。
アーニャ:「う」そうやって、近づかれることには慣れが無い。
クリフ:「もっと近くで、あなたの寝顔を眺めさせてくれますか……?」
アーニャ:「──?」
アーニャ:「……10年、早い!!」どしゃっ、と。そのまま抱き枕にしつつ寝台に倒れ込む。
クリフ:「わぁっ!?」
クリフ:先ほどまでの熱っぽい声とは真逆の、少年らしい、驚きに満ちた声。
アーニャ:「もうこんな顔じゃあ出れないわ!先生方になんて言われるか…!」
アーニャ:「だから!」
アーニャ:「寝ます!!」
アーニャ:「いいわねクリフ!」
クリフ:「……はい、アーニャ」
クリフ:君に抱き締められながら、目を閉じて。
クリフ:「あなたの、望むままに」
アーニャ:「…………むむぅ。殊勝なところは好きよ、クリフォード」
アーニャ:そう言って。銀と赤の少女は、腕の中の少年の熱を感じながら、目を閉じる。
アーニャ:(──まったくもって)
アーニャ:(この世界に来てから、おかしなことだらけよね)
アーニャ:そんなことを想いながら。体温をそっと抱き締めているうちに、ゆっくりと睡魔に落ちていく。
監督: 
監督: 
監督:ありがとうございました…!
監督:それでは、この後もう1幕となると25時を回りそうですので、本日は此処までとしたく。
アーニャ:ありがとうございました…!延長して申し訳ないです
監督:明日は21時から、エクリプス組の第一章、続いて第二章の周へと移りたく思います。
監督:■第一章:勇也&凛花
監督: 
浅木勇也:というわけで、エクリプス組の第一章となります。
浅木勇也:何かやりたいこととかありますでしょうか。ブリンガーとしては、世話を…焼かれたい…!
鈴野凛花:こう、2人の関係性を象徴するようなシーンにしたいですね
鈴野凛花:世話、焼く!
鈴野凛花:最近どう?とか色々聞いたりしたい…お弁当食べながら
浅木勇也:では、そっけなく返しつつも凛花ちゃんを気遣う言葉をかけて
浅木勇也:けれど「ありがとう」の一言がどうしても出てこない(そういう発想に至れない)とか。
鈴野凛花:ああ─
鈴野凛花:そんな感じで、お話ししていきましょう
浅木勇也:はい、ではそんな感じで…こちらが中庭でぼうっとしているところを凛花ちゃんに見つけてもらう、という入りでよいでしょうか。
鈴野凛花:はい!それで!
浅木勇也:あいさ!では!
監督: 
浅木勇也:アーセルトレイ公立大学附属高等学校。昼過ぎの、中庭。普段であれば生徒たちで賑わう場所だが。
浅木勇也:不思議と、人気は少ない。それは偶然か、或いは。
浅木勇也:「…………」
浅木勇也:ベンチに座り、不機嫌そうに虚空を睨むようにしている少年がいるためか。
鈴野凛花:そんな、人気のない中庭に、ふわりと小さな少女が入ってくる。
鈴野凛花:その両腕には、重箱のようなものをかかえて。
浅木勇也:表情は変わらない。しかし、間違えようもない気配を感じて。
鈴野凛花:腕の片方には小さなバッグもかかっている。
浅木勇也:「凛花」
浅木勇也:短く名前を呼び、視線を向ける。
鈴野凛花:「勇也、ここにいた……」
鈴野凛花:鈴のなるような声。嬉しそうに笑って隣に座る。
浅木勇也:「他に行くところも、無いから」
浅木勇也:声は平坦。しかし、そもそも、同級生とさえマトモに会話が成立することは、少ない。
鈴野凛花:「………」少し首を傾げて。
浅木勇也:「……凛花は、これからお昼?」
浅木勇也:同じように、首を傾げながら。
鈴野凛花:「うん。……お弁当、作ってきた…ふたりぶん……」
鈴野凛花:重箱を掲げて。
鈴野凛花:「いっしょに……食べよう……」
浅木勇也:うん、と頷いて。
浅木勇也:「いつもみたいに、一緒に」
鈴野凛花:「うん」
鈴野凛花:花が静かに開くような、笑顔を向ける。
浅木勇也:不機嫌そうな、それでいて何かを感じさせることもない表情は、変わらぬまま。
浅木勇也:けれど、その声には、小さな揺らぎが─喜びが、あるように。君には感じられたかもしれない。
浅木勇也:「今日は……何、かな」
鈴野凛花:「えへへ」ころころと笑いながら、重箱を止めるゴムバンドを外していく。
鈴野凛花:開いた重箱には彩り豊かに、おかずが詰め込まれていた。
鈴野凛花:コロッケ、レタス、ポテトサラダ……
鈴野凛花:そんな洋風のおかずに、バゲット。
鈴野凛花:バゲットはすこし、湿気ている。
浅木勇也:「ああ、これは」
浅木勇也:凛花が作った、自分に作ってくれた弁当を目にして。
浅木勇也:「美味しそうだ」
浅木勇也:そんな、素直な感想と。少しの罪悪感が、湧き上がる。
鈴野凛花:「おいしいよ」少しだけ、得意げな響き。
鈴野凛花:「おいしいし……栄養も、考えたから」
鈴野凛花:「元気に、なる」
浅木勇也:「……俺は、元気だよ、凛花」
浅木勇也:そうだ。元気で、健康に過ごしている。彼女の、そして彼女の家族のおかげで、こうして。
鈴野凛花:「………うーん」
鈴野凛花:「なんか、でもね」
鈴野凛花:「……勇也、つらそうなこと、多い……」
鈴野凛花:「行くところ……他にない、なんてこと、きっとない……」
鈴野凛花:「一緒に……遊びに行ったり……しよう?」
浅木勇也:「凛花が、そう望むなら」
浅木勇也:─そうだ。彼女がそう望むのなら、自分はそうする。そのために、生きている。
浅木勇也:そして、そんな風に、彼女に”願い”をわざわざ言葉にさせたことに。
浅木勇也:「……ごめん」
鈴野凛花:一瞬だけ、ひどく寂しそうな表情。でも、それは気のせいだったのかもしれない。
浅木勇也:再び興った罪悪感が、そんな言葉を口にさせる。
鈴野凛花:「………いいんだよ」
鈴野凛花:「……勇也も、勇也のしたいこと、言って、ね?」
鈴野凛花:「したくないことでも……ね」
浅木勇也:君の言葉に、再び。謝罪の言葉が出かかるが。
浅木勇也:したいこと。したくないこと。自分の、望み。何かがぐるぐると頭の中を回って─
浅木勇也:くぅ、と。小さく、空腹を訴える音がする。
浅木勇也:「…………」
鈴野凛花:「………」
鈴野凛花:瞬きをひとつ。
浅木勇也:やはり表情はそのままに。少し恥ずかしそうに、視線を伏せる。
鈴野凛花:「ふふ……」
鈴野凛花:「ね。食べよ……」
浅木勇也:「うん。それじゃあ」
浅木勇也:膝の上の重箱に。次に、君の瞳へと、視線を合わせて。
浅木勇也:そっと両手を合わせる。
鈴野凛花:「いただきます……」
浅木勇也:「いただきます」
鈴野凛花:囁くように。唱える。
浅木勇也:微妙にタイミングが重ならない声で、唱和する。
浅木勇也:そうして早速、ポテトサラダへと箸をのばして、ひとくち。
浅木勇也:「…………」
浅木勇也:ひとくち。ふたくち。みくち。
鈴野凛花:「………」その様子を息を殺して見ている。
鈴野凛花:「……どう、かな」
浅木勇也:あっという間に、ポテトサラダの半分ほどを胃に納める。知らない者からは、ひどく機械的な動きに見えたそれだが。
浅木勇也:「美味しい」
鈴野凛花:「………」その様子に、微笑む。
鈴野凛花:「うん。……よかった」
浅木勇也:短く、小さく、単純な感想。それでも、精一杯、何かを伝えようとする。
鈴野凛花:「……へへ。……うれしい」
鈴野凛花:そして、こちらも少しずつ、お弁当を食べていく。その量はとても控えめで。
鈴野凛花:つまり、作られたほとんどは、彼のためのもの。
浅木勇也:時折、小さく頷きながら。そして、おいしい、と、やはり小さく、呟くように言葉を零しながら。
鈴野凛花:彼の反応をこうやって見ながら、少しずつ彼の好みを考えていった。
鈴野凛花:そして、ふと、呟く。
鈴野凛花:「……ねえ、わたし。勇也のこと、たすけられてるかな」
鈴野凛花:支えに、なれてるかな。
浅木勇也:「…………」
浅木勇也:コロッケのひとかけらを乗せた、最後のバケット。それを口に運ぶ手を、ぱたりと止めて。
浅木勇也:「今更、何を。……俺は、凛花に、おじさんやおばんさんに、救われた」
浅木勇也:それは、自分の礎。
浅木勇也:「だから、今度は」
浅木勇也:「俺が、凛花の願いを叶える番だ」
鈴野凛花:「…………」
浅木勇也:─それは、きっと、君が望む答えではないのだろうけれど。
鈴野凛花:「ねがいごと……」
浅木勇也:歪みはじめた心に映るのは、決して、明るい未来ではなく。
鈴野凛花:「………」口に出しかけて、飲み込む。
浅木勇也:「……凛花」
鈴野凛花:勇也と、いっしょに。いっしょに、家族に。
浅木勇也:だから、再び。
浅木勇也:「ごめん」
鈴野凛花:……だって、わたしはきみが、すきだから。
浅木勇也:どこにも届かない謝罪の言葉を、口にする。
鈴野凛花:「……いいんだよ」
鈴野凛花:「いいの、勇也」
鈴野凛花:だって、わたしはきみが、すきだから。
監督: 
監督: 
監督:ありがとうございました…!(血を吐きながら)
監督: 
監督:さて、続いて第二章に!順番、第一章と同じでよろしいでしょうか。
エリック・スコット:こちらは、同じで問題なく!
ジャン・エヴァンス:自分もOKです!
監督:はい、では!
アーニャ:こちらも!
監督: 
監督:■第二章:エリック&ジャン
監督: 
監督:シチュエーションについてはご相談いただいていたようですが、改めてブリンガーから宣言していただければと!
エリック・スコット:では、先ほど少し相談したように、ギャラリーカフェでのひとときを。
エリック・スコット:一緒に作品の置いてあるスペースで、芸術についてとかお話ししたりしたいですね。
監督:はい、では、師弟でカフェに出かけての一幕、となりましょうか。
監督:ご準備よろしいでしょうか!
エリック・スコット:OKです!
ジャン・エヴァンス:行けます!
監督:それでは……!
監督: 
監督: 
エリック・スコット:とある並木通りに面したカフェ。
エリック・スコット:ここは、エリックとジャンがよく足を運ぶところだ。
エリック・スコット:店内には様々な絵画やちょっとした立体作品が飾られている。
エリック・スコット:……その中には、エリックの作品もある。
ジャン・エヴァンス:店内に入ってからずっと、エリックの作品を眺めている。ここに来るといつものことだ。
エリック・スコット:コーヒーを飲みながら、その様子を笑顔で眺めている。
エリック・スコット:いつもここではコーヒーを頼む。紅茶は、ジャンがいつも美味しいものを淹れてくれるから、少し遠慮してしまうのだ。
ジャン・エヴァンス:眺めたまま紅茶のカップを取ろうとして、カップが傾く。
エリック・スコット:「あ、ジャン!」
ジャン・エヴァンス:「わ、っと!」 紅茶が零れる寸前で気づき、慌てて持ち直した。
エリック・スコット:「……全く……本当にここに来るといつも夢中になるね」
ジャン・エヴァンス:「あはは……そりゃあ、ボクは先生の大ファンですから」
ジャン・エヴァンス:失敗にちょっと照れたように笑って、だけど言葉は照れることなく。
エリック・スコット:「ふふ。勿論、私は自分の作品は素晴らしいものだと、信じているけれど」
エリック・スコット:「でも、君ぐらいだな。『私の』ファンと言うのは」
ジャン・エヴァンス:「そんなことありませんって。先生はいつも謙遜なさるけど」
ジャン・エヴァンス:「ボク以外にも、あなたのファンは沢山います。……確かに、ボクが一番だとは思いますけど」
ジャン・エヴァンス:少しばかり不満げに唇を尖らせる。
エリック・スコット:「ううん……私自身はそんな大した人間ではないと思うのだけれどね……」
エリック・スコット:「だけど、ジャンが本気でそう思ってくれていることはいつも伝わっているよ」
ジャン・エヴァンス:「はい!いつだって本気です」
ジャン・エヴァンス:「先生の作品が、先生が普段仰っている通りの世界の力の産物だとして」
ジャン・エヴァンス:「ボクは先生以上に精密に、世界を代弁できる方を知りません」
エリック・スコット:「………」少し、コーヒーを飲む手が止まって。
エリック・スコット:猛烈に飲み始める。
エリック・スコット:照れ隠しだ。
ジャン・エヴァンス:「だから、先生がなんて思われていても。先生は、僕にとって一番の彫刻家なんです」
エリック・スコット:「……──?っ」
ジャン・エヴァンス:照れ隠しに、頬が緩む。先生は、不思議なくらい褒められなれていない人だ。
エリック・スコット:顔を片手で覆う。メガネがそれに押されて少し上がっている。
ジャン・エヴァンス:そんな先生にこうして直接言葉を伝えられる場所に居るのは、どれほどの幸運だろう。
エリック・スコット:「…勿体ないぐらい………嬉しいが………」
エリック・スコット:「本当に、君は………とても、まっすぐだね……」
ジャン・エヴァンス:「それだって、先生のお陰ですよ」
エリック・スコット:はにかみながら、伝える。
ジャン・エヴァンス:「先生が受け取ってくださるから。ボクは真っすぐに伝えられるんです」
エリック・スコット:「……ああ」
エリック・スコット:「確かに、受け取ることはとても得意かもしれないね」
エリック・スコット:この少年は、きっと、本質を見抜く目を備えているのだ。自覚しているにせよ、しないにせよ。
ジャン・エヴァンス:「普段、世界から力と希望を受け取っているから。ですか?」
エリック・スコット:そして、美しいものが何かも、よく知っている。
エリック・スコット:「ふふふ。そんなところかな」
エリック・スコット:こうやって、そんなことを認められるのも、彼がまっすぐに信じてくれるからだ。
エリック・スコット:そして、私も彼を信じている。
ジャン・エヴァンス:「……」 たまに。
ジャン・エヴァンス:芸術家として、先生を羨ましく思ってしまう時がある。
ジャン・エヴァンス:先生が世界を代弁できるのは、それだけの感受性があるからだ。それを見る目を持っているからだ。
ジャン・エヴァンス:そして、それを描き出す手も。それを可能にする腕も。
ジャン・エヴァンス:それはきっと、彫刻家としての才能で。代弁者としての素質で。
ジャン・エヴァンス:何よりも。先生が心から世界を愛して、世界に愛されているからなのだと思う。
ジャン・エヴァンス:ボクの手は、もう昔のように作品を作れない。思い描いたものをそのままに彫り出すことが出来ない。
ジャン・エヴァンス:当に諦めたはずなのに、それが少しだけ寂しくて悔しいときがある。
エリック・スコット:「………ジャン」
ジャン・エヴァンス:きっと今のボクなら、この人の隣で世界を見てきたボクなら。昔以上の物が作れるはずなのに。
ジャン・エヴァンス:「……はい、先生」
エリック・スコット:「この次の作品なんだけれどね」
エリック・スコット:「君の思い描くものを表現してみたいんだ」
ジャン・エヴァンス:「! それ、は」
エリック・スコット:「君には、美しいものに対して開かれた目と心を持っている」
エリック・スコット:「……それをね。伝えて欲しい」
エリック・スコット:いつかは、きっと彼自身の手で。そう、願うけれど。
エリック・スコット:そのいつかのためにも───
ジャン・エヴァンス:「……」 先生の手は、世界を写し取る手だ。
ジャン・エヴァンス:その手を借りることはあまりに畏れ多いけど、それでも。
ジャン・エヴァンス:先生がボクの目と心を信じて、託してくれるなら。
ジャン・エヴァンス:「はい!」
エリック・スコット:うん、と頷いて。
エリック・スコット:「君の世界を、教えてくれ」
ジャン・エヴァンス:先生がそうであるように。ボクも。
ジャン・エヴァンス:この愛おしい世界を、語って見たい。
監督: 
監督:ありがとう、ございました…!
監督:穏やかさだけでなく、前に進む力強さが…あった…。
監督:では、続いて!
監督: 
監督:■第二章:ユウト&遥
監督: 
監督:シチュエーション案、ご希望などはありますでしょうか。
六会遥:ユウトくんが言ってくれておりました、色々なところをめぐる感じ?
鎧塚ユウト:ですね、公園とか駄菓子屋とか
鎧塚ユウト:それで最後の場所なんですが、木の上とかいかがでしょう
六会遥:おお!
鎧塚ユウト:公園の一番大きい木の、途中の枝に並んで腰かけるとか良いかなって
六会遥:いいですね…!子供らしさがあって、遥は高い視点をきっと知らない!
六会遥:では第一夜であんなこと言ったが、私服にしたりしてすごい楽しそうに行きます
鎧塚ユウト:じゃあ、駄菓子屋→公園→木に上るの順で
鎧塚ユウト:後初めて見た私服にもごもご言いたい
監督:甘酸っぱい…!
六会遥:わーい!!
監督:それでは、プランはOKでしょうか!
六会遥:わたしはOK!
鎧塚ユウト:じゃあ第一幕から数日経って、神社の近くで待ち合わせしてるとこからでいいですか?
六会遥:了解!
鎧塚ユウト:ではそれで!
監督:はい、では…!
監督: 
六会遥:あんなことがあってから、数日。
六会遥:ああまで言ったのに、こうも誘われれば。あっさりと頷いて、どうしようもなく楽しみにしている自分がいる。
六会遥:「…………………」待ち合わせ場所にした、最初に出会ったところの近く。
六会遥:目印の高台の上で、頑張って真似て映し出した服を確かめる。
六会遥:(……おかしくないかな)巫女服では、目立ち過ぎるのだと。あの後に分かったからこうしたけれど。
六会遥:小豆色のストール。白いブラウスに、蒼のスカート。
六会遥:(……なんだか、へんな気分)神社の近くなのに。全然違う格好をしていることが。
六会遥:そわそわと。少し時間が経つたびに、背を伸ばして周りを見ている。
六会遥:まだ、待ち合わせ時間からは大分早いのに。どうにも、心は浮かれているようだった。
鎧塚ユウト:待ち合わせ時間の十分前。バタバタと、聞きなれた足音が聞こえてくる。
鎧塚ユウト:「遥ー!」
六会遥:「あ!」喜色に溢れた声。
六会遥:「こっち!こっちだよ、ユウトくん!」
鎧塚ユウト:遥を見つけ、真っ直ぐに駆けてくる。
六会遥:彼に手を大きく手を振る。
鎧塚ユウト:「悪い!お待たせ!」
六会遥:「いいよ。こうしてるだけでも楽しかったし……それに」にぱっと笑って。
鎧塚ユウト:大きく息をつきながら。遥のもとへ。
六会遥:「こういう時は、”今きたところ”って。そう言うんだっけ」
六会遥:そうはにかむように笑いながら。彼の元へ。
鎧塚ユウト:「そうだっけ?漫画とかだとそうかもだけど」 と息を整えようと膝に手をついた体勢から、顔を上げて。
六会遥:「あれ、違ったのかな」こてりと首を傾げつつ。
鎧塚ユウト:初めて、正面から遥を見た。
六会遥:ほっそりとした身体。ストールとスカートが、風に僅かにたなびいている。
鎧塚ユウト:「……」 いつも巫女服姿の遥の、見慣れない洋装。ちょっとお嬢様みたいな、スカート姿。
六会遥:「………………」どきどきしながら、彼の視線を感じている。
鎧塚ユウト:「……あー、えーっと」
鎧塚ユウト:「そのかっこ、初めて、だな」
六会遥:「うん。おかしくないかな」
六会遥:そっと手を伸ばしてみたり、くるりと回ってみたりする。
鎧塚ユウト:「全然!全然おかしくない!……その、すっごい似合ってて……かわいい」
六会遥:「……………」
鎧塚ユウト:少しずつ勢いが弱まって、後半はらしくない小声で。
六会遥:「…………………うん、うれしい」
六会遥:ここ数日で。初めて、心の底から。自然と微笑むことができた。
鎧塚ユウト:その笑顔に、顔が熱くなって。胸の中がぎゅうっといっぱいになって。
鎧塚ユウト:「よ、よし!じゃあ早く行こうぜ!」
鎧塚ユウト:照れ隠しのように、先を切って歩き出す。
六会遥:「?うん、そうだね。行こっか」彼の後を、そっと追いかける。
六会遥:隣にまで、滑るようにして。彼のそばで。
鎧塚ユウト:顔を逸らすわけにはいかなくて、でも頬は熱いまんまで。少しだけ、歩調を速めた。
六会遥:どうして彼が、そんな顔しているのかは分からない。分からないけれど、胸がすこし暖かくなるような気がした。
鎧塚ユウト:──
鎧塚ユウト:最初に着いたのは駄菓子屋。昔ながらの古い店構えで、子供たちの溜まり場になっている。
六会遥:「おお」感心するような口調で見上げる。
鎧塚ユウト:「ここな、串カツの奴とかガムとか色々売ってて全部おいしいんだぜ!」
六会遥:「串カツに、がむ………甘いの?」
六会遥:きょろきょろと周りを見渡している。どれもこれも、神社にはないものばっかりだ。
鎧塚ユウト:「ガムは甘いけど、串カツはしょっぱくてうまいんだ。後アイスもよく買うな」
六会遥:ポリ製の大きいビン?のようなものに入っているそれを、覗き込んでみる。
六会遥:「……塩気のあるものに、あいす……巫女さんたちが食べてる、かきごおりみたいなものかしら」
鎧塚ユウト:「ここ、スッゲー安いから、オレ達のお小遣いでもたくさん買えるんだぜ!」
六会遥:原色に色とりどり。一杯に詰め込まれている。
鎧塚ユウト:「遥も、なんか欲しいもんないか?オレが買ってやるよ!」
六会遥:「ん………、でも」この身体では、食べられない。
六会遥:そして本体でも、常に。精進潔斎の為に、食事制限が酷く厳しい。
六会遥:「……食べられないよ?」
鎧塚ユウト:「……あー、食べれなくてもさ。遊んだり眺めたりできる奴があるんだ!」
鎧塚ユウト:「ほらこっち!」
鎧塚ユウト:そう言って案内したのは、玩具コーナー。
六会遥:「へええ…すごい。って、わああ、引っ張っっちゃ、」頑張って維持。
六会遥:「……ふわあ」
鎧塚ユウト:おはじきにビー玉、花火やめんこ。はては風鈴まで。
鎧塚ユウト:色とりどりの宝物たちが、所狭しと並んでいる。
六会遥:「一杯ね…」
鎧塚ユウト:「だろ?めんことかコマはクラスでも結構流行ったんだ」
六会遥:からりと、わずかに手が風鈴を揺らす。
六会遥:「コマは知ってるわ。神社でも縁起物であったもの」
六会遥:「こう……大きい奴」
鎧塚ユウト:「そっか、置いてあったっけ。あれ、回すのムズイんだよなあ」
六会遥:手を広げてくるりと丸を描く。……回すものではない。
六会遥:「あれ、回せるの?いっつもそのまま置いてあるのに…」
鎧塚ユウト:「え、コマなんだから回せるだろ?」 実物はよく知らないのですれ違っている。
六会遥:「へええ…ユウトくん、すごいのね…」目がまあるくなっている。
鎧塚ユウト:本当は、コマはヘタクソでトージにもリョータにもカズにも勝てなかったけど。
鎧塚ユウト:「ま、まあな!今度回して見せてやるよ!」
六会遥:まだ入る前、神社の絵巻で見たコマの上に乗る絵を思い出す。……あんなことが出来るのかしら…
六会遥:「楽しみにしてる」
六会遥:「それまでに、大きい奴のための紐も、用意しておくね」
鎧塚ユウト:「お、おう!」
鎧塚ユウト:(今日から、家で練習しねーと……)
六会遥:無邪気に楽しそうに笑う。
六会遥:よくいる、少女のように。
鎧塚ユウト:「えっと、それで!なんか欲しいもん見つかったか?」
六会遥:「そうね……」指を唇に当てる。
六会遥:「じゃあ。わたしもユウトくんと一緒がいいから、コマがいい」
鎧塚ユウト:「……そっか」
鎧塚ユウト:「じゃあこの色の奴にしようぜ!オレとお揃いのやつ!」
六会遥:「……うん、ありがとう!練習するから!」
鎧塚ユウト:差し出したのは赤地に黄色のラインが引かれた和ゴマ。
六会遥:そっと、手をコマを握る彼の手に重ねる。
鎧塚ユウト:選んだ時に、遥の目の色を思い出したのは。内緒の話だ。
六会遥:「これくらいなら、口寄せも出来るし…頑張ってやってみるね」にこりと。
鎧塚ユウト:「おう!そしたら、いっしょに遊べるもんな!」
鎧塚ユウト:満面の笑みで笑い返す。
六会遥:「うん!」
六会遥:──
六会遥:その後に。
六会遥:彼が良く遊ぶところだという、公園で。
六会遥:滑り台や、ジャングルジム。雲梯に、砂場に…
六会遥:さほど、大きくはないだろうけど。
六会遥:それでも、六会遥にとっては。
六会遥:まるで、夢の中にある国のように、広くて、楽しみと驚きが溢れたところだった。
鎧塚ユウト:「よっし、到着!」
鎧塚ユウト:最後に遥を引っ張ってきたのは、公園の真ん中にある大きな木。
鎧塚ユウト:どうしても、遥と一緒に見たい景色があった。
六会遥:「……ここは?」
鎧塚ユウト:「この木のてっぺんの近くに、座りやすい枝があるんだ」
鎧塚ユウト:「そこまで一緒に登ろうぜ」
六会遥:「……危なくないのかな……」と、そう思ったけど。「…うん!」
六会遥:今日は。彼の見ているものを、自分の眼でも見たかった。─影越しでしかなくても。
鎧塚ユウト:遥の心配をよそに、すっかり慣れた様子でするすると登っていく。
六会遥:「わ、わわ」木に触れて、ゆっくりと投影体を移動させる。
六会遥:彼の、背を追いかける。
鎧塚ユウト:「オレの後についてくれば登れるから、ゆっくりでいいぞー」 後ろの遥に声をかけつつ、どんどん登って。
六会遥:「わ、ちょ、ちょっと、」待って、とは言いたくなくて。
六会遥:「……うん!頑張るよ!」
六会遥:手を伸ばす。
六会遥:樹木の肌に触れる。
六会遥:─飛ぶようにして、そうしてしまえばよいと。どこかで囁く声には、蓋をした。
六会遥:今は、巫女の六会遥は、いらないのだから。
鎧塚ユウト:そして遂に。木の頂上のすぐ下の、横に張り出すように伸びた枝へとたどり着く。
鎧塚ユウト:「ほら、遥!ここ座って!」
六会遥:「…………う、う、よい、しょ……」手を伸ばす。
鎧塚ユウト:こちらからも手を伸ばして、一人分空けたスペースに遥を招き入れる。
鎧塚ユウト:触れた実感の薄い手を、それでも掴んで。
六会遥:「ん、よ、っ…っと!」触れた手は、煙のように薄い感触しかない。
六会遥:握り締めれば、その指の間から零れそうに感じるような。
六会遥:それでも、引かれて。その木の枝に、ふわりと腰かける。
六会遥:「………ふー。ちょっと緊張しちゃった」
鎧塚ユウト:「へへ、お疲れ。どうしても、遥と一緒にここに来たくてさ」
六会遥:「そうなの?ここ、どんなものがあるのかな」
鎧塚ユウト:手をつないだまま、笑いかける。
六会遥:こちらも、つないだままに。
鎧塚ユウト:「あるっつーか見えるだけど……ほら!」
六会遥:「?」
鎧塚ユウト:そう言って、手を広げた先には。夕日に照らされた街が広がっている。
六会遥:「……………わあ」
六会遥:広がる町並みが、夕陽の赤と橙に照らされて。
六会遥:ただただ、それに見入っている。
鎧塚ユウト:「スッゲーだろ。オレの一番のお気に入りなんだ」
六会遥:「………うん、すごいね」
鎧塚ユウト:「それにさ。なんつーか」
鎧塚ユウト:「これ見てたら、遥の目の色が赤と黄色なの思い出してさ」
鎧塚ユウト:「一緒に見たいなって。ずっと思ってたんだ」
六会遥:「え」
六会遥:「わたしの、目?」
鎧塚ユウト:「そうそう。赤と黄色だから、混ぜたらオレンジだろ?それって全部夕焼けの色じゃん」
六会遥:その目が、まるまると見開かれて。きみを見つめる。
六会遥:「………………わたしの、いろ」
鎧塚ユウト:夕日に照らされたその顔が。目に焼き付くみたいで。
鎧塚ユウト:「やっぱり、夕焼けって遥に似合うな!」
六会遥:どこか、夢の中にいるように。ふわふわと。
六会遥:「…………………あ」
鎧塚ユウト:あんな暗い神社の奥よりずっと。
六会遥:彼の笑顔に、視線と意識が吸い寄せられる。
六会遥:まるで、二人しかいないみたいに。
六会遥:「………………………」なんて。
六会遥:なんて、言えばいいんだろう。
六会遥:ありがとう?うれしい?─それだけじゃ、到底足りなくて。
六会遥:こうして見せてくれたことが、そんな言葉じゃ足りないと、そう強く。
六会遥:「………ね、ユウトくん」そっと、近くへ。
鎧塚ユウト:「ん?どした?」
六会遥:間近で、彼の瞳を覗き込むようにして。
鎧塚ユウト:「はる、か?」
六会遥:「─ありがとう。だいすきだよ」ふわりと。夕陽の色に照らされながら─
六会遥:そう自然と、口が動いた。
鎧塚ユウト:「え」
鎧塚ユウト:その頬が、夕焼けでもまぎれないくらいに真っ赤に染まっていく。
鎧塚ユウト:「……」 もごもごと、言葉にならない何かを口の中で転がして。
六会遥:うん。そうだ。やっぱり─六会遥は。ああ、あんなことを言ったくせに。
六会遥:鎧塚ユウトのことが、本当に好きなのだ。
鎧塚ユウト:「オレ、だって」
鎧塚ユウト:「遥のこと、大好きだし」 どこか拗ねたように、そっぽを向いて小さな声で呟いた。
六会遥:「そっか、お揃いだね」
鎧塚ユウト:「……ああーー!もう!」
鎧塚ユウト:折角頑張って決めたのに。願いが叶うまで言わないとか、泣いてた
六会遥:邪気も悩みも知らぬげに。そうにこやかに笑いながら。
鎧塚ユウト:遥に喜んでもらえるようにとか。
鎧塚ユウト:全部、全部ふっとんでいきそうで、思わず大声で叫んでしまう。
鎧塚ユウト:「遥!」
六会遥:「なあに?」
鎧塚ユウト:「オレ、今日スッゲー楽しかったから!またどっか行こう!」
六会遥:にこりと笑って。
六会遥:「うん。また、一緒に行こうね!」
鎧塚ユウト:「夕日も、朝日も、星も!雨だって曇りだって!」
鎧塚ユウト:「全部一緒に見に行こう!」
六会遥:「うん……うん!」
鎧塚ユウト:「約束な!指切りな!」
鎧塚ユウト:そう言って小指を差し出して。
六会遥:「ええ!」こちらも出して、絡み合わせる。
鎧塚ユウト:一緒に居よう、と。拙くて、幼くて、儚くて。
鎧塚ユウト:でもきっと、他の何より強い約束を。
監督: 
監督:ありがとうございました!
監督:子供らしい無邪気さ、素直さ、明るさを感じさせてくれる二人でした…。
監督: 
監督:それでは続きまして!
監督: 
監督:■第二章:アーニャ&クリフ
監督: 
クリフ:と、いうわけで。
アーニャ:……さて。どうしたものかしら
アーニャ:過去の出会いシーンでもいいし、貴方が望むならその通りに。
クリフ:昨日話してた出会いの話、直接過去回想をするのでなく、現在の視点から当時を振り返る、というのはどうでしょう。
アーニャ:なるほど?了解。では、現在のシチュは?
クリフ:場面は一章の続き(二度寝のピロートーク)か、出かけて偶然、出会った場所の近くを通りかかった、とか。
アーニャ:ぴろーとーく。
アーニャ:…………あまりそういうことは如何なものかしら…?
アーニャ:(無論したいならそうする)
クリフ:……そういうのは最後に取っておきなさい、そういうことでしょうか。
アーニャ:そ、そういうことではなく
アーニャ:ま、まあクリフがそうしたいならそちらにする…?
クリフ:ともあれ、時刻としては夕刻あたり、ふたりで出かけている最中、でどうでしょう。
アーニャ:む。了解。
クリフ:じゃあ、アーニャに似合いそうな外出先となると……観劇とか、そういうのに出かける途中?
クリフ:もちろん普通に買い物とかでも。
アーニャ:ふむ…?もしくは、何処かの先生の美術展にでもレポートがてら行ってきたのかもしれない
クリフ:なるほど。では、その帰りとしましょうか。夕刻なら、行きがけより帰りがけ。
アーニャ:よし、了解です。
クリフ:では、参りますか…!
アーニャ:うむ。
監督: 
クリフ:時刻は夕刻、炊事の香りがどこかから漂ってくる高級住宅街。
アーニャ:黒のドレスシャツ。上に、仄かな赤で染めたカーディガンを羽織って。
クリフ:その路上で、共に歩く少女を少し見上げるようにしながら。
クリフ:「……うん、ちょっと僕には難しかったけど、アーニャと一緒に見れて良かったです」
クリフ:鼻歌混じりに、嬉しそうに。
アーニャ:「ええ、こうしたものに触れるのはよいことよ。最初から、誰もが分かるわけではないけれど」
アーニャ:「ひとつひとつ、良いものを知っていけば…どうしてそれが良いのかが分かり、他のものの審美眼も養われる」
アーニャ:「悪くない宿題ね。実際、レポートを書くのも勉強になったわ」
クリフ:「……アーニャは、ずっと、そうして」
クリフ:「いろんなものを、見てきたんですね」
アーニャ:そう上機嫌そうに、スコットという彫刻家の作品の良さについても語っていたが。
アーニャ:「………そうね」
クリフ:先ほどと同じく、声は明るいが。過ごしてきた時間の絶対量の差は、自分にはどうしようもない。
クリフ:これからも、これからも。
クリフ:(これからも、これまでも)
アーニャ:「ええ、これでもただびととは違う時間の流れに、わたしは生きている」
アーニャ:古びた、石や樹木のような声。
アーニャ:「─でもね」ぽん、とクリフの肩を叩く。
クリフ:「……アーニャ?」
アーニャ:「こうして、美術の良さについて話し合う事は出来るわ」
アーニャ:「こうやって、隣で歩くこともね」くすりと笑う。
クリフ:「……はい」
アーニャ:「─それじゃあ、足りない?」
クリフ:不安げな瞳の色は、少し残ってはいるけれど。
クリフ:「いえ。いいえ。僕は」
アーニャ:「きっとあなたにも、隣で同じペースで。そうやって、一緒に歩くだれかがいるわ。まだ、会ってないだけでね」
クリフ:─これから先も、ずっと。
クリフ:「今、こうしてアーニャと一緒にいられるだけで」
クリフ:─あなたを、僕だけの─
クリフ:「幸せです」
クリフ:─ちくりと、何かが痛む。
アーニャ:「……ふふ。そう言ってくれるのは、嬉しいけど」困った顔。
アーニャ:「……どうにかしなくちゃいけないわね……」
アーニャ:嘗ての世界。そこでも……有ったことだ。時間が違う。性能が違う。それは即ち、感性もなにも異なると言う事だ。
アーニャ:多くは、不幸しか生まれなかった。幸せがあっても、無惨になったものだーー今は、その証なぞどこにもないけれど。
クリフ:「……そんな顔をしないでください、アーニャ」
クリフ:憂いを帯びた君の顔に、そっと手を伸ばす。
アーニャ:「……へんな顔をしていた?」
クリフ:「……はい。まるで」
クリフ:指先で、君の頬に触れながら。
クリフ:「あなたと、初めて会った夜のような」
アーニャ:そのまま、彼の指を受け入れたまま。
アーニャ:「………それは、我ながら重傷ね」苦笑する。
アーニャ:「………ごめんなさいね、クリフ。どうにも」
アーニャ:─過去を想い出す。あの、ぼろぼろの心と身体を抱えて、この世界に降りた夜。
クリフ:「……いえ。謝るのは、僕の方です」
アーニャ:「いいのよ。わたしが、過敏なだけ」
アーニャ:「実際、もしもその夜なら」ふ、と微かに微笑んで。「そう悪いことばかりじゃなかったもの。そうでしょ?」
アーニャ:隣の少年の、髪を撫でる。
クリフ:「……ねえ、アーニャ」
アーニャ:「なあに、クリフ」
クリフ:応えるように、銀色の髪に指を絡めながら。
アーニャ:くすぐったそうにわずかに首を動かしていても、彼の指を拒まずに。
クリフ:「僕は、あなたに出会って、救われた。あなたは、僕の小さな世界を、壊してくれた」
アーニャ:「─攫っただけよ。わたしも独りだったからね」
クリフ:「……なら、あなたの救いは。あなたの幸せは」
クリフ:どこに、あるのですか。そう問いかける代わりに。
クリフ:「僕は、あなたにとっての何かに」
クリフ:「……あなたの、隣にいるのに相応しい僕に、なれるでしょうか」
アーニャ:困ったように笑う。
アーニャ:「わたしは、その答えを知らないわ。運命だとかは、見れないからね」
アーニャ:「でも」
アーニャ:そっと、深く髪に手指を通す。
アーニャ:「あなたがそれを目指すなら、わたしはそれを拒まない。それが、」
アーニャ:「あなたの身と命を預かる、わたしの対価よ」
アーニャ:「─望むがままに在りなさい、クリフォード」
クリフ:「……あなたがそう言うのなら、アナスタシア」
クリフ:少しの間、何かを堪えるように、目を閉じていたけれど。
クリフ:「僕は、我慢しません。……僕は、あなたが願いを叶えるための剣であり」
クリフ:「僕自身が、願いを叶えるための剣でもあるのだから」
アーニャ:「………頑固ね、まったく」苦笑。
クリフ:「はい。他の誰でもない、アーニャに仕えているんですから。頑固にもなります」
クリフ:にこりと、屈託のない笑みを浮かべてから。
アーニャ:「やれやれ。悪い主人に当たったようね」
クリフ:「……でもね、アーニャ」
アーニャ:「……うん?」
クリフ:君の髪に絡めていた指を、そのまま、真っ白な喉へと滑らせて。
アーニャ:はてな、とそのままに。
クリフ:「忘れないでください。あなたの願いは……」
クリフ:「僕の願いでもあるんですから。……ね?」
アーニャ:「……………ふふ。今回はわたしの負けかしら」
クリフ:君に半ば抱き着くように、身体を寄せて。
アーニャ:そのまま、君に身を委ねるようにして。
クリフ:「いいえ。ずっと、あなたの勝ちです、アーニャ」
クリフ:そう、勝ち負けで言うのなら。
クリフ:「……あなたに出会った、あの夜から、ずっと」
クリフ:身も心も捧げると、そう決めたのだから。
アーニャ:「─ええ、そうね。わたしは負け知らずよ。あの夜から」
アーニャ:そう。
アーニャ:だって、彼の勝利はわたしの勝利。わたしの敗北は、彼の敗北。
アーニャ:なら、そうだ。負けてなど、いられるものか。
アーニャ:そっと彼の腰に腕を回して。
アーニャ:「─昔話をしたからか。ちょっと、”跳んで”帰りたくなったわ」
クリフ:「わっ…。あ、アーニャ…?」
アーニャ:「付き合ってくださる、紳士様?」
クリフ:「……はい」
クリフ:ぎゅっ、と君に抱き着くように、君の身体を抱き締めるように。
アーニャ:彼の肯定と、その腕が体に回るのを感じて。
アーニャ:「─よろしい。では、少し。夜の散歩と洒落込みましょう」
アーニャ:銀と赤の影が、太陽が沈んでゆく夕暮れの中。
アーニャ:空を歩くようにして─
監督: 
監督:ありがとうございました!
監督:長命種ゆえの強さ、悲しさ、そういったものが…垣間見えた…。
アーニャ:ありがとうございました!!
アーニャ:やったー!一夜だと普通に色ボケでしかなかったから…!
クリフ:カッコいいアーニャもかわいいアーニャも、どちらも…好き…。
監督: 
監督:■第二章:勇也&凛花
監督: 
浅木勇也:というわけで、打ち合わせ通り。ご両親のお墓参りをしたいです。
鈴野凛花:はい!
浅木勇也:ふたりで並んで、墓石に向かって手を合わせているところからで…!
鈴野凛花:OKです!
浅木勇也:はーい、では…よろしくお願いします!初手はこちらで!
浅木勇也: 
浅木勇也:四角く区切られた区画に、同じく四角く切り取られた灰色や黒の石が整然と並んでいる。
浅木勇也:ここは墓地。今はもういない人々が眠る、あるいは眠るとされている場所であり。
浅木勇也:「…………」
浅木勇也:こうして月に一度、自分たちが、必ず訪れる場所でもある。
鈴野凛花:「………」
鈴野凛花:勇也の後ろに立ち、手を合わせている。
浅木勇也:手を合わせたまま、顔を付して閉じていた目を、ゆっくり開く。
浅木勇也:「……おじさんと、おばさんは」
浅木勇也:「向こうでも、仲良くやってるのかな」
鈴野凛花:「………ん」
浅木勇也:ぽつりと、何度も繰り返した言葉を紡ぐ。
鈴野凛花:彼が立ち上がる瞬間は目を閉じるようにする。いつも、ちらちらと様子を伺っているけれど。
鈴野凛花:「大丈夫だと思う。……おとうさんもおかあさんも、なかよしだから」
浅木勇也:「うん、そうだった。見てるこっちが恥ずかしくなるくらい」
鈴野凛花:「……いいよね」
浅木勇也:墓石に視線を据えたまま、一歩下がり。君の隣に並ぶ。
鈴野凛花:ほわわ、と思い出して微笑む。
鈴野凛花:隣の勇也を見上げる。
浅木勇也:微笑む君の横で、いつも通りの仏頂面。それでも、微かに違いがあるとすれば。
浅木勇也:眉間に刻まれた皺が、普段よりも少しだけ、深く、険しくなっている。それくらいだ。
鈴野凛花:「………」
鈴野凛花:「ねえ、帰りはあのギャラリーカフェ、よってこ……」
鈴野凛花:その表情を見て、少しでも彼の気分が明るくなれば、と提案をする。
鈴野凛花:「コーヒーも紅茶も、おいしいんだよ……」
浅木勇也:ああ、と頷く。彼女がそう言うのなら、その通りなのだろうと。
浅木勇也:地面に落としていた視線を、君へと向ける。
鈴野凛花:にこりと笑って、その視線を受け止める。
鈴野凛花:彼がわたしを見てくれるのは、うれしい。
鈴野凛花:……いつも、寂しそうだけど、それでも
鈴野凛花:やっぱり、見てもらえるとうれしい。
浅木勇也:「……凛花」
鈴野凛花:「うん……なあに、勇也」
浅木勇也:自分を、見てくれる人がいる。それは、とても嬉しくて、暖かいこと。そのはずだけれど。
浅木勇也:「おじさんとおばさんは、俺のこと、許してくれるかな。それとも、また叱ってくれるかな」
浅木勇也:唇から漏れるのは、いつも、いつも。
浅木勇也:かつての、これまでの、過去のことばかり。
鈴野凛花:「………勇也が、なにをしたって」
鈴野凛花:「おとうさんもおかあさんも……とっくに……ゆるしてる」
鈴野凛花:そんな2人だ。凛花の憧れだ。
浅木勇也:「そうだと、いいけど。……ああ、でも」
浅木勇也:「一度、凛花と喧嘩した時は、凄く怒られた。あれは、確か」
浅木勇也:……何の話を、していた時だっただろうか。
浅木勇也:わたしは、いつか、あなたと──
鈴野凛花:「よく……おぼえてるね……?」
鈴野凛花:───わすれていると、思っても。
鈴野凛花:彼は、よく覚えている。
浅木勇也:「……ごめん、思い出せない。でも……何か、大切な話だった気がする」
浅木勇也:覚えている、そのはずだ。一緒に過ごした時間は、何よりも、大切なものなのだから。
浅木勇也:けれど、あの時、自分たちは。いったい、何について、話していたのか。
鈴野凛花:「………」にっこりと、笑顔を見せて。
鈴野凛花:あの日、確かまだ幼い思いを。
鈴野凛花:……伝えて、……その結果は、本当に忘れてしまいたい。
鈴野凛花:本当の気持ちは、あの時からしまいこんでしまった。
鈴野凛花:「そうだ、勇也」
鈴野凛花:肩にかけた鞄を開き、中をごそごそと探る。
浅木勇也:「うん。……どうしたの、凛花」
浅木勇也:そんな君の様子を、少し不思議そうに見つめる。
鈴野凛花:「新しいの……作ったの」
鈴野凛花:出てきたのは、かわいいクマの、あみぐるみ。
鈴野凛花:勇也にはこれまでも、動物やマスコットのワッペンを贈ったことがある。
浅木勇也:「この前のと、少し顔が違う。……きょうだい、かな」
鈴野凛花:「ううん」
鈴野凛花:「およめさんだよ」
鈴野凛花:……それが、口に出せないわたしの伝え方。
浅木勇也:「……そっか。じゃあ」
浅木勇也:「並べてあげないと。家族は、一緒にいるものだから」
鈴野凛花:「うん……いっしょに、いさせてあげて」
鈴野凛花:わたしを、いっしょにいさせて。
浅木勇也:……そうだ。家族は、一緒に。たとえ、もういなくなってしまった家族だとしても。
浅木勇也:きみと、いっしょにいるべきひとを。
鈴野凛花:まっすぐに、きみを見つめている。
浅木勇也:交わる視線は、互いに互いを見ているのか。あるいは。
浅木勇也:相手の中にある、何かを見ているのか。それは、今の自分たちには─。
浅木勇也:……どこからか、鐘の音がする。
浅木勇也:「……行こう、凛花」
鈴野凛花:「うん」
鈴野凛花:「いこう……勇也」
鈴野凛花:手を伸ばして、繋ごうとする。
浅木勇也:触れた指先を引っ込めかけて。けれど、少し躊躇したように、ピクリと指が震えてから。
浅木勇也:ほんの僅かに、指先を絡めて。ゆっくり歩きだす。
鈴野凛花:また、嬉しそうに笑って。小さな歩幅でついて行く。
監督: 
監督:ありがとうございました!
浅木勇也:まだだ…まだ中の人は耐えられ…(ガハッ)
鈴野凛花:たいへん…
監督:それでは、以上を持ちまして第二章終了となります!
監督:次からは幕間、招待状に記されたステラバトルの期日を迎え、各々のペアが決闘場に赴くシーンとなります。
監督:基本、これまでのシーンと同じ順番で回していこうと思います。エリック&ジャンから、ですね。
ジャン・エヴァンス:はーい。
監督:なお、基本的に決闘場へは、専用のエレベーターで移動することとなります。
監督:が、移動の仕方は自由です。当然、幕間の舞台も、エレベーター内、そこに向かう道中、出発前等、各ペアの自由です。
監督:では、早速ですがエリック&ジャン組から始めていければと!
監督: 
監督:■幕間:エリック&ジャン
監督: 
監督:まずはどのような場所、シチュエーションにするかの相談からですね。案等あればお示しいただければと。
エリック・スコット:アトリエで変身シークエンスをする感じで、
エリック・スコット:その前に少しだけステラバトルのことを話す感じかな
ジャン・エヴァンス:OKです、そのプランで。
エリック・スコット:つまり出発前!
監督:了解です!では、準備がよろしければ…!
エリック・スコット: 
エリック・スコット:エリック・スコットのアトリエ。
エリック・スコット:いつもは彼ひとりと作品のためにある空間。
エリック・スコット:だけど、さだめられた戦いの前のこの時だけは、
エリック・スコット:彼と弟子が2人で”像”を編み上げる空間となる。
ジャン・エヴァンス:少し、緊張したような面持ちでエリックの前に立っている。
エリック・スコット:「……やれやれ、もう何度目かにはなるけれど、慣れないね」
エリック・スコット:そう言って立つエリックの手の中には彫刻刀の入ったケースがある。
ジャン・エヴァンス:「そう、ですね。ボクは、実際に戦うわけではないですけど」
ジャン・エヴァンス:「それでも、この感覚には慣れません」
エリック・スコット:「それは、そうだろうと思うよ。私だって、この戦いに関わることがなければ…」
エリック・スコット:「人が、力を持つ衣装と武器に変わるなんて、ね。信じられなかっただろうし」「今でも奇妙に感じるよ」
エリック・スコット:「私は、君を纏うだけだから、その気持ちは聞くことしかできないが……」
エリック・スコット:少しだけ申し訳なさそうに笑う。
ジャン・エヴァンス:「……ふふ、それに関して言えば。ボクはちょっと嬉しいとさえ思っていますよ」
エリック・スコット:「?」きょとんとした表情を向ける。
ジャン・エヴァンス:「いつも通り、いや、いつもより近くで。先生を支えているんだって」
ジャン・エヴァンス:「心から感じられるので」
エリック・スコット:「……ああ」
エリック・スコット:「君がパートナーで良かった」
エリック・スコット:「私を支えるのが一番うまいのは、君だからね」
ジャン・エヴァンス:「! ……嬉しいです!」 解けるように笑って。
ジャン・エヴァンス:「ボクの方こそ、先生のパートナーになれて良かった」
エリック・スコット:柔らかく、微笑んで。
エリック・スコット:「それでは、始めようか」
ジャン・エヴァンス:「はい!」
エリック・スコット:……最初の言葉は、同時に紡ぐ。
エリック・スコット:『まだ見ぬ美しきもののため』
ジャン・エヴァンス:『まだ見ぬ美しきもののため』
エリック・スコット:「この刀を、騎士の剣に変えて」彫刻刀のケースの上に、手を置く。
ジャン・エヴァンス:「この身を、騎士の鎧に変えて」 自身の胸に手を添え、胸を張る。
エリック・スコット:その刀は燐光となり、エリックの腕を覆う。その手を、ジャンへと差し伸べて。
エリック・スコット:「君の守護のもとに戦おう」
ジャン・エヴァンス:彼自身が燐光を帯びて、その輪郭は解けるように滲んでいく。その中で、先生へと手を伸ばして。
ジャン・エヴァンス:「……先生、どうかお気をつけて」
ジャン・エヴァンス:その言葉を切欠に、その体は粒子と化す。
エリック・スコット:くす、と笑って
エリック・スコット:「本当に、ね。君だから、任せられる」
エリック・スコット:粒子はエリックの身を覆い。ひとつの彫像のような鎧を形作って行く。
エリック・スコット:コスモスの意匠があしらわれた、白く輝く彫像のごとき鎧。
エリック・スコット:見た目とは裏腹に軽やかに動くその鎧と共に
エリック・スコット:「じゃあ、行ってきます」
エリック・スコット:ひとりの騎士は、アトリエから旅立った。
ジャン・エヴァンス:常と違い、見送る言葉はない。「いってらっしゃい」は聞こえない。
ジャン・エヴァンス:だけど、彼のまとった鎧の隅に。エリック・スコットのサインと並ぶように。
ジャン・エヴァンス:ジャン・エヴァンスの号が彫られていることを。世界で二人だけが知っている。
監督: 
監督: 
監督:■幕間:ユウト&遥
監督: 
監督:シチュエーション等、お決まりでしょうか!
鎧塚ユウト:じゃあ神社の奥の遥ちゃんの本体が閉じ込められてる結晶の前で
六会遥:神社、遥の本体がいる社でいいんじゃないかな!
鎧塚ユウト:こう、ちょっとだけ緊張とかしつつ例のやり取りに行く感じで
六会遥:はーい。
六会遥:一応、神社のセキュリティとかもあるが
監督:では、準備がよろしければ…ゴー…!
六会遥:運命の二人の前には意味が無いので、全部”なぜか”発動しません
六会遥:OK!
鎧塚ユウト:ひゅー!
鎧塚ユウト:行けます!
監督:そう、それで…それでいいんだ…!それでは!
監督: 
六会遥:─そこは、現代のものとは思えない場所だった。
六会遥:時経て煙り、幾星霜を越えたのか。
六会遥:柱はどこか黒ずみ、瓦の塗装も褪せて。蔦と木々が、幾重にも絡まり合っている。
六会遥:深い深い、鎮守の森の奥。そこに、それはある。
鎧塚ユウト:ここに忍び込むのは初めてじゃない。それでも。
六会遥:透明な、僅かに射す日の光を反射する。身の丈以上はある、ひとつの水晶。
六会遥:その中で。
鎧塚ユウト:どこか息の詰まるような、そんな空気に。圧倒されそうになる心を押さえつけながら。
六会遥:ひとりの少女は、眠るように目を閉じている。
鎧塚ユウト:「……遥」
鎧塚ユウト:今日も、彼女に会いに来た。
六会遥:『……………うん』どこか、反響するような声。
六会遥:少女の眼は開かない。身体もまた。それでも、その異能と世界とつながる結界は、意思を伝える程度は赦してくれる。
鎧塚ユウト:「花壇の花、咲いてたし。手紙も届いたから」
鎧塚ユウト:「今日、行かないと」
六会遥:『そっか』
六会遥:『─どうして、ユウトくんなんだろうね』
六会遥:『わたしなら、傷が付くのだって……怖いのにだって、慣れているのに』
六会遥:何より近くにあるからこそ。
六会遥:だからこそ、自分がただ、纏われるだけしかできないことが赦したくなくて。
鎧塚ユウト:傷つくことにも、怖いことも。慣れていると語る遥を見るのは悲しい。
鎧塚ユウト:それが本当だって、知っているから。見てしまったから。
鎧塚ユウト:でも。
鎧塚ユウト:「オレは、オレがブリンガーで良かったと思う」
六会遥:『……どうして?』普段の影なら、目を見開いていたかもしれない。
鎧塚ユウト:「遥が、これ以上怖い思いすんのイヤだし」
鎧塚ユウト:「痛いのだってイヤだ」
六会遥:『……ユウトくんが、その分痛いの。わたしも、いやだよ』
鎧塚ユウト:「オレは痛くないよ」
鎧塚ユウト:「遥が守ってくれるから」 そう笑って。
鎧塚ユウト:「行こうぜ!遥!」 いつものように、手を差し出す。
六会遥:『………えへへ、そっか』
六会遥:『うん』ゆっくりと。
六会遥:動けないはずの水晶の中で─少女の瞳と、掌が動いてゆく。
鎧塚ユウト:遥の入った結晶に手を添えて。こちらも手を伸ばす。
鎧塚ユウト:「オレ、鎧塚ユウトは!六会遥の騎士として」
六会遥:『わたし六会遥は、鎧塚ユウトの鞘として』
鎧塚ユウト:「良いときも悪い時も、楽しいときも辛い時も」
六会遥:手が、ゆっくりと。彼の手へと近づいてゆく。
六会遥:『たとえ、世界が分かとうとしても、どんな危機の中であっても』
鎧塚ユウト:こちらからも、結晶を超えて。その中へ沈み込むように。
六会遥:距離が縮まる。
鎧塚ユウト:「隣を歩いて、ずっと一緒に居ることを誓います!」
六会遥:5センチ。
六会遥:『わが鎧(たましい)の元に護ると、此処に誓います』
六会遥:3センチ。
六会遥:指が伸びる。
鎧塚ユウト:『アクティベート』
六会遥:『アクティベート!』
鎧塚ユウト:声が揃うと同時に、その指と指が触れて。
鎧塚ユウト:引き寄せるように、その手を掴む!
六会遥:その距離がゼロになって。彼の掌の熱を感じる。
六会遥:「─わたし、この時だけは」
六会遥:「ああ、本当に─ステラナイトになって、良かったって思うよ」
鎧塚ユウト:「─」 それに答えようとして、でもそれより早く。
六会遥:ゆっくりと、その言葉を最後に。少女の姿が、黄昏色の光となって。
六会遥:きみを鎧う、たったひとつの戦装束へと変ずる。
六会遥:─彼女の眼に合わせたのか。
六会遥:それは、黄色の武家装束に、白い羽織。
六会遥:そうして、最後に。
六会遥:抱き締めるようにして、ひかりが赤色のマフラーへと変じて巻き付く。
鎧塚ユウト:「……行くぞ、遥。二人で一緒に」
鎧塚ユウト:誰も居ない柱を前に。それでもそばに居る彼女へ向けて。
六会遥:きらりと、装束が光を反射する。─応えたのかどうかは、分からない。
鎧塚ユウト:そして二人は、戦場へ駆け出す。
監督: 
監督: 
監督:■幕間:アーニャ&クリフ
監督: 
クリフ:というわけで、お姫様。シチュエーションのご希望等はありますか。
アーニャ:ふむ……
アーニャ:夜は、取っておきたいのよね?
クリフ:ですね…もちろん、アーニャの変身は夜にこそ映えるということであれば、望みのままに。
アーニャ:では、夕方。それも、夜に近くのそれにしましょうか。
アーニャ:太陽は墜ち、赤く染まるところを。
クリフ:はい、黄昏時というか…逢魔が時、ですね。
アーニャ:そうね。あなたとわたしが遭ったとき。
クリフ:場所はどうしましょう。そんな世界を眺められる、自宅のベランダとか。
アーニャ:公園辺りがいいかな…ロケーションの希望は?
アーニャ:ベランダ、それで。
クリフ:ではそれで!
アーニャ:多分旅館とかホテルみたいに広いので…あろう!
クリフ:いい家…。
クリフ:では、参りましょうか。
アーニャ:ええ、行きましょう。
監督:では……。
監督: 
クリフ:昼が、人の時間が終わる。この瞬間が、好きだ。
クリフ:なぜなら、彼女に最も似合うと思うのが、この時間だからだ。彼女に出会ったのが、この時間だからだ。
クリフ:だから、今日も。招待状に記された期日である、今日も。
クリフ:「……アーニャ」
アーニャ:太陽は墜ち、血の如き赤色に。その日に照らされながら、少女はベランダで、街並みを眺めている。
クリフ:こうして、ベランダに佇む彼女に、声をかける。
アーニャ:「…どうしたの、クリフ?」
クリフ:「そろそろ、時間ですよ。……もう少し、あなたとこの景色を眺めていたいけれど」
クリフ:静かに、彼女の傍らへ歩み寄る。
アーニャ:遠くを見つめる瞳。彼女は、こうしてステラナイトとしての時間が近づくと、こうして遠くを見詰めていたがる。
アーニャ:「………ふふ。さすがに、授業のようにクリフに替わってもらう訳にはいかないものね」
アーニャ:少し、力が無い笑み。
クリフ:「……代われるものなら、代わりたい。僕も、アーニャに包まれて戦いたい」
アーニャ:─ああ。今は、心を奮い立たせ立たねばならない。
クリフ:「……けれど、アーニャ。アナスタシア・テストレル。……僕の、紅いお姫様」
アーニャ:「なんでかしら、身の危険を感じたわ?……なあに、クリフォード・ワイズマン。わたしの騎士」
クリフ:君の足元に跪く。見上げる視線は、熱に浮かされたよう。
アーニャ:跪く彼を、騎士を迎える貴種として見つめる。
クリフ:「僕は、あなたと並んで戦うことは、できないけれど」
クリフ:「……戦うあなたを、絶対に、独りにはさせない」
アーニャ:「ええ、そんなことはさせられない」
アーニャ:「…………………ふふふ」
アーニャ:「ああーーそうね。思えば、わたしは」嘗てを想う。
アーニャ:横に立つともがらを。血を同じくする同朋を。そして、騒がしくも頼もしき、かの地のつわものたちを。
アーニャ:「戦う時は、何時だって誰かがそばにいたわ」
アーニャ:今、もうそれはない。
アーニャ:それでも…。ここに、ひとり。わたしのために、共にあろうとする者がいる。
アーニャ:手を伸ばす。
クリフ:自分の中に、熱を感じる。それは、彼女に求められるが故の昂りであり。
クリフ:かつて、彼女と共に在った誰かへの嫉妬でもあると、自覚している。だから。
クリフ:「……アナスタシア。僕の、大切なお姫様」
クリフ:伸ばされた手に、くちづけを。
アーニャ:手を赦したのだから、それを当然と受け入れる。
クリフ:そのままゆっくり立ち上がりながら。唇は白い肌を、手首、腕、肩へと。
アーニャ:まったく、と少し苦笑。本当、どうしてこうなのかしら、と。視線で彼を軽く咎めながら受け入れる。
クリフ:「どうか、受け取ってください。僕の全てを。これからずっと、あなたと共に在るために」
クリフ:抱き着くように、君の首に腕を回す。君の首筋に、唇を近づけながら。
クリフ:「……アナスタシア・テストレル。あなたに、この剣(み)を委ねます」
アーニャ:ああまったく。この子は本当。
クリフ:君のそれに及ぶべくもないが。白く、細い首が、君の眼前に晒される。
アーニャ:「あなたの献身に、敬意を。─不死の赤に連なる、月の朋。アナスタシア・テストレルがここに誓いを受けいれる」
アーニャ:そっと、かれを抱き返す。
アーニャ:「クリフォード・ワイズマン。貴方に誓う─わたしは勝つと。希望は、最後に勝利すると」
アーニャ:「いきましょう、”わたしの剣”」そっと、唇を彼の首筋へ近づけて。
アーニャ:隠していた、牙を。彼のそれへ突き立てる。
アーニャ:─血が溢れる。それを、舌で舐るようにして。
クリフ:ああ、と。安堵と悦びに満ちた吐息が漏れて。
クリフ:赤い血が、じわりと君の唇を濡らした、その時には。君の身体へと、溶け込むように、沈み込むように。
クリフ:─君が纏うべき鎧へと。君が佩くべき刃へと。この身体を、変化させてゆく。
アーニャ:それを受け入れる。─ああ、今。
アーニャ:わたしは、独りじゃない。
アーニャ:黒の軍服に近い上着。所々に、血の如き赤色が。
アーニャ:そうして、ざわりと─血が、背に。アナスタシアの得物である、十字架をそこに。
アーニャ:「──」血を吸う感触と似ていて、全く違う何かがある。
アーニャ:「─ふ。運命に結ばれたなら、その血の味も」
アーニャ:「特別だと言ったのは、誰だったかしらね」
アーニャ:たん、と。次の瞬間には。
アーニャ:逢魔が時の赤色に、溶けるようにして─そこから飛び立った。
監督: 
監督: 
監督:■幕間:勇也&凛花
監督: 
浅木勇也:というわけで、エクリプス組の幕間なんですが。
鈴野凛花:はい!
浅木勇也:場所は「これから決闘場になるどこか」、どこでもない空間でふたりきり、というのでどうでしょう。
鈴野凛花:おお、いいですね
浅木勇也:では、そこで、これからの戦いのことについて少し話して変身、という感じで。
鈴野凛花:はい!
監督:では…!
監督: 
浅木勇也:世界のどこか。今はどこでもない場所。間もなく、星の騎士たちが集うはずの場所。
浅木勇也:果てない暗闇のような、狭い部屋のような、真っ暗な場所で。
浅木勇也:「凛花。……怖くは、ない?」
鈴野凛花:「……ううん」
鈴野凛花:「勇也と……いっしょだから」
鈴野凛花:隣に並んでいつものように微笑む。
浅木勇也:「……ああ、俺も、大丈夫だ。凛花が」
浅木勇也:自分の左胸に触れる。制服の裏地に、可愛らしい猫のワッペンが縫い込まれた、そこを、しっかりと押さえながら。
浅木勇也:「凛花が、ここにいる」
鈴野凛花:ぽわぽわと花が咲くように。嬉しそうな顔を浮かべて。
鈴野凛花:「いっしょだよ」
鈴野凛花:「勇也も……わたしも」
鈴野凛花:なにがあったって。
浅木勇也:「ああ、いっしょだ。俺達は」
浅木勇也:おなじ、ねがいを。
鈴野凛花:いっしょに、てをのばそう。
鈴野凛花:そっと、指先に触れる。
浅木勇也:あのひへ、もういちど。
浅木勇也:その指先を、今度は、壊れ物にそうするようにそっと握って。
鈴野凛花:まだみぬ、みらいへ。
鈴野凛花:それを、握り返す。同じものへと伸ばすための手を。
浅木勇也:「……たとえ届かぬ願いであろうとも。この身、この魂、燃え尽きようとも」
鈴野凛花:「たとえ……届かぬ想いでも。この身……この魂が…有る限り」
浅木勇也:自分に言い聞かせるように。自分自身に、呪いをかけるように。
鈴野凛花:静かな祈りのように。彼へと傾ける、救いのように。
浅木勇也:「紡いだ糸が途切れない限り。俺は、どこまでも手を伸ばそう」
鈴野凛花:「貴方を纏う衣を……織り上げる。…糸になる」
鈴野凛花:その言葉とともに、凛花の身体がほどけて行く。
鈴野凛花:身体の端からレースのリボンや刺繍糸となって。……それは、純白の輝きをたたえて。
浅木勇也:「……!」
鈴野凛花:君を見ながら、微笑んでいる。
浅木勇也:虚無に近かった表情が、動く。それは、焦燥か、驚愕か。何かの必死さを感じさせるもので。
浅木勇也:ほどけて広がる君を、引き留めるように。糸やリボンを手繰り寄せる。
鈴野凛花:そうして、引き寄せてくれるあたたかさに。わたしは。
鈴野凛花:やがて笑顔の影を残したまま、すべては繊維の束へと変わる。
浅木勇也:左胸へと、純白の君を抱き寄せる。体に巻き付き、少しずつ身を覆っていくそれは。
浅木勇也:やがて、黒い鋼へと変わってゆき、そして─。
浅木勇也: 
浅木勇也:黒い影が、蹲るようにそこにいる。
浅木勇也:全身を覆うのは、鋼の鎧。影よりも黒いそれは、禍々しさすら感じさせるが、それゆえに。
浅木勇也:胸元を飾り、そして手首と、得物であろう大剣とを結ぶ純白のリボンに、ある種異様な雰囲気を与えていた。
浅木勇也:「…………」
浅木勇也:影は、ゆっくりと立ち上がる。
浅木勇也:「……来る」
浅木勇也:そして、星の騎士たちを迎え入れるかのように。
浅木勇也:何もない空間に、熱と光が広がった。
監督: 
監督: 
監督:■最終章
監督: 
監督:舞台セッティングEX:失われた日
監督: 
監督:街が、炎に包まれている。燃え盛る建物が、ぐるりと騎士たちを取り囲んでいる。
監督:これが過去の現実なのか、誰かの心の在り方なのか、君たちには分からない。しかし。
監督:君たちは直感的に知る。この舞台を作り出したのは、相対する星喰の騎士。
監督:すなわち……エクリプスだ。
監督: 
浅木勇也:「……ステラナイト。星の騎士。願いを、阻む(R:かなえる)者」
浅木勇也:燃える街の中に、大剣を手にした黒い騎士が立つ。
浅木勇也:胸元と手首のリボンは、炎に照らされ、赤く染まっている。
浅木勇也:「……そんなことを、させるものか。俺の願いを」
浅木勇也:「止めさせなど、させるものか」
浅木勇也:肩に担ぐように、大剣を構える。兜の奥にあるであろう瞳に、暗い光を宿しながら。
エリック・スコット:……その黒の対局の色をした騎士は、深く息を吐く。
エリック・スコット:「…この決闘場全てが叫んでいるかのようだ」
エリック・スコット:「いつも、願いのためにとは言っているけれど」
エリック・スコット:「本来は……痛みの中で淀むものたちを、掬い上げる」
エリック・スコット:「そういう、儀式なんだろう、と思うよ」
エリック・スコット:そう言って、四角い刃の白い剣を構える。
エリック・スコット:そして、他の2人の騎士にも頭を向け。
エリック・スコット:「……助けよう」
鎧塚ユウト:「おう!」
鎧塚ユウト:真っ先に答えたのは、一目で幼いと分かる少年。
鎧塚ユウト:黄色の戦装束に白い羽織、そしてヒーローのような赤いマフラーをたなびかせて。
鎧塚ユウト:真っ直ぐに、黒い騎士を見据える。
鎧塚ユウト:「なんで怒ってるのか知らねーけど、オレ達は願いを叶えたいから」
鎧塚ユウト:「絶対負けてやらないぜ!」
鎧塚ユウト:そう言って、手に握った小太刀を騎士へと向ける。
鎧塚ユウト:「おじさんも、そっちの姉ちゃんも!そうだろ?」
鎧塚ユウト:どこか不敵に、だけど快活に。年相応な笑みを見せる。
アーニャ:「─ええ、まったく。先に言われてしまったわね」
アーニャ:そう薄く笑みを浮かべるのは、黒の中に映える赤の、軍服風ドレスを身に纏う少女。
アーニャ:周囲の焔を見る。
アーニャ:その瞳の昏い色を見る。
アーニャ:「ああ。まったく、あの星喰いの被害者同士として、思うところはあるけれど」
アーニャ:「困るのよ。まだ、あの子を一人立ちさせられるくらいに、できていないの」
アーニャ:「剣を取ったならば、刃を持って語るのみ。さあ、踊って見せましょう」
アーニャ:「─エスコートに期待しているわよ、芸術家に少年?」
アーニャ:十字架より、するりと血の赤色の刃を抜き放つ。
浅木勇也:輝きを纏い、それぞれの想いを胸に決闘場に立つ、君たちを。
浅木勇也:星喰の叫びが、それをかき消すように崩れる建物の轟音が、包み込んだ。
監督: 
監督: 
監督:それでは、ステラバトルを開始します!
監督: 
監督:■ラウンド1
監督:・セット
監督:まず、エネミー(エクリプス)をガーデン1に配置します。
監督:ステラナイトを、1~6の好きな場所に配置してください。
エリック・スコット:ふむ、ガーデン1…
アーニャ:む。大体2マス動く感じで行きたいし、5か3かな。
エリック・スコット:ガーデン6かな。
鎧塚ユウト:こっちも3か5にしたいです。
鎧塚ユウト:二手に分かれます?
アーニャ:あ、じゃあユウトくんがいない方に行きましょうか
エリック・スコット:じゃあ私は1人で6に立つ!
鎧塚ユウト:よし、ならこっちが3にします。
アーニャ:ではわたしが5だね。
監督:では、配置が決まりましたら、ブリンガーのコマをガーデンへ!
監督:そして、次にステラナイトの行動順を決めます。これは俳優同士で相談して、任意の順番となります。
エリック・スコット:配置しました!
エリック・スコット:はい、私最初に行きたい所存です
アーニャ:ああ、私は後でもいいかな
エリック・スコット:チャージ追加スキルがあるのでそれを狙いたい
鎧塚ユウト:ならエリック先生が最初で
鎧塚ユウト:自分が二番手もらっていいです?
アーニャ:エリック→ユウト→アーニャで!
エリック・スコット:OKです!
監督:はい、ではその順番で!
監督:この順場は2ラウンド目以降で入れ替えることもできるので、希望する場合は申し出てください。では…。
監督:1ラウンド目のセットルーチンが発動します。
監督: 
監督:■ラウンド1:セット『愚かな願い』
監督:身勝手な願いはその愚かさ故、騎士に力を与える。
監督:効果:このステラバトル終了時まで、エネミーのチャージダイス数に1個追加する。
監督: 
監督:これを適用の上、ステラナイト、エクリプス、双方ともチャージ判定!
監督:エクリプスはチャージ判定:5となります。
監督:5d6
DiceBot : (5D6) → 19[4,3,4,5,3] → 19

エリック・スコット:4b6
DiceBot : (4B6) → 6,5,6,6

アーニャ:4d6
DiceBot : (4D6) → 13[4,5,3,1] → 13

エリック・スコット:6多いよ!!!!?
監督:偏るなあ…!
鎧塚ユウト:4b6
DiceBot : (4B6) → 6,3,3,3

エリック・スコット:えーとブーケはこのタイミングですよね
アーニャ:ユウトくんもすごいな?!
監督:ここでチャージ判定のうちダイス1つについて、ブーケ3枚で出目を1操作できます。(任意の枚数使ってOK)
監督:ただし、操作できるのはダイス1つのみとなりますのでご注意を!
鎧塚ユウト:3なら使い勝手は良い!でも2の奴を使いたいので3を一個2にずらします!
アーニャ:じゃあ4つ目の1を+2して3へ。ブーケ6個使用。
アーニャ:3×2、4、5になります。
エリック・スコット:3つ目の6を?4して2にします。12枚使用。
鎧塚ユウト:こっちはブーケ3個使用で2,3,3,6です。
エリック・スコット:2,5,6,6
アーニャ:そして、5に一個セットされたことで
エリック・スコット:ダイス合計:1 (1D6 = [1])
エリック・スコット:間違えた…
アーニャ:咲き誇れ薔薇の花が起動。防御力?1、アタック判定ダイス+1.
監督:柔くなる代わりに攻撃力が上がる…!
監督:それでは、チャージが完了しましたので、順番に従い行動となります!まずは……。
監督:エクリプスからだ!
監督: 
監督:まず、ふたつある4のうち1つを除去。
監督:【オダマキの花言葉は】を使用。効果は
監督:「あなたは1~2マスの好きな距離を移動する。その後、キャラクター1体に【アタック判定:移動したマス数+5】を行う。その後、あなたは「2+移動したマス数」点のダメージを受ける。」
監督:…となります。2マス移動してガーデン5へ。現在、一番耐久力の高いアーニャへアタック。
アーニャ:来なさい!
監督:7d6
DiceBot : (7D6) → 22[2,3,4,3,3,1,6] → 22

エリック・スコット:防御使いますか!
エリック・スコット:純潔の砦があります
エリック・スコット:(防御1アップできます)
アーニャ:防御力2だから6点か。痛いなあ!!
監督:あ、割り込みは随時どうぞ!(オンセなので判定の前後とかはファジーに)
アーニャ:む、そうすると一点減る感じですね
エリック・スコット:一応直後ってあるので大丈夫かと!
アーニャ:うーん、まだ余裕はあるし、回復手段もそれなりにあるので
アーニャ:大丈夫かな!
エリック・スコット:了解です!温存!
アーニャ:防御力2、柔すぎる
アーニャ:残耐久力、10になります
監督:描写は全判定が終わった時点で行います。そしてエクリプスの耐久力は4点減少!
アーニャ:で、勇也くんがガーデン5に移動ですね
監督:続いて、もうひとつの4を除去。2マス移動してガーデン1へ。
エリック・スコット:ぐるりと戻った!
監督:同じく【オダマキの花言葉は】でエリック先生にアタック!
アーニャ:一週していく…!
監督:7d6
DiceBot : (7D6) → 27[6,2,3,2,6,6,2] → 27

監督:防御力は3なので、割り込み無ければ4点となります。
アーニャ:3未満が三つだから、ダメージ4かな
エリック・スコット:4点ダメージ!
エリック・スコット:こちらからは特にありません。
監督:そしてエクリプスも4点ダメージ!
エリック・スコット:HPは8点へ。
アーニャ:ゴリゴリ減らしてくなー
監督:3手目。二つある3のうち1つを除去。
監督:【黒き絢めきは刃の如く】を使用。
監督:「あなたは0~2マスまで移動する。その後、キャラクター1体に【アタック判定:2+移動したマス数】を行う。その後、あなたは1点のダメージを受ける。」
監督:ガーデン3へ移動。ユウトくんにアタック!
監督:4d6
DiceBot : (4D6) → 18[6,4,4,4] → 18

鎧塚ユウト:フルで当ててきた!?4点ダメージ!
アーニャ:これはキツイな…
エリック・スコット:これは防御上げてもダメだ…
監督:続いて4手目、もうひとつの3を除去。同じく【黒き絢めきは刃の如く】で、ガーデン5へ移動。
監督:アーニャへアタック判定:4で攻撃!
監督:4d6
DiceBot : (4D6) → 10[3,3,1,3] → 10

アーニャ:ぐ。3点か…!
アーニャ:残7!
監督:ラスト、5を除去。【道化の剣】を使用。
監督:1体に【アタック判定:3+ラウンド数】を行う。その後あなたは耐久力を[ラウンド数]点減少する。
監督:エリック先生にアタック判定:4で攻撃!
監督:4d6
DiceBot : (4D6) → 17[6,4,5,2] → 17

監督:よし、全体的に出目はいい…!
エリック・スコット:高いよ…!3くらいます!
エリック・スコット:残り5!
アーニャ:出目いいなあ!3点ダメージですね
鎧塚ユウト:その代わり自傷で11点削れてるの、逆に怖いなあ
鎧塚ユウト:何か裏がありそう
エリック・スコット:シースが心配している
浅木勇也:「……俺の、邪魔を」
浅木勇也:「するんじゃあない……!」
浅木勇也:騎士の大剣に、炎が燃え移る。しかしそれは、決して剣に宿ることはなく。
浅木勇也:煤で黒く染まった大剣をがむしゃらに振り回しながら、決闘場を駆け抜ける。
アーニャ:「─む…!」溢れるは血色。焔と刃を、それと引き換えに受ける。
浅木勇也:その刃はステラナイトを、燃え盛る瓦礫を打ち砕きながら、決して止まることはなく。
アーニャ:「…そっちに行ったわよ、芸術家!」
エリック・スコット:「わかっている!」
エリック・スコット:防御態勢……いや、アレは……容易にそれを凌ぐ。
エリック・スコット:状況判断し、受けるに任せる。そうすることで力を温存する…!
エリック・スコット:「ぐ……ウ!!」
エリック・スコット:「…やれやれ。ジャンに怒られてしまう」
鎧塚ユウト:「う、わっ!」 小柄な体躯では大剣を受け止めきれず、あっさりと吹き飛ばされる。
鎧塚ユウト:それでも。
鎧塚ユウト:「こん、くらい!痛くも怖くもねーぞ!」
鎧塚ユウト:すぐに立ち上がり、構えなおす。立ち止まる暇などない!
監督:では、エクリプスのターンは以上!続いて!
監督: 
監督:エリック先生のターンとなりますが、ここで予兆が発生します。
監督: 
監督:■No.1:燃え落ちる日常
監督:騎士の叫びに応えるように、炎が決闘場に噴き上がる。
監督:効果:
監督:この効果が実行される時点で、ガーデン1、3、5にいるステラナイト全員に「アタック判定:5ダイス」を行う。
監督: 
監督:エリック先生のターンが終わったら、この効果が発動します。
エリック・スコット:う、うあー!
アーニャ:うぎゃあ
鎧塚ユウト:うわあ、ドンピシャで二人いる
監督:これを見越して、最後の位置を調整したり、スキルを残しておいたりするとよいでしょう!
監督:というわけで、改めてエリック先生!どうぞ!
エリック・スコット:うまいことチャージ追加で調整できないか考えよう…
エリック・スコット:はい!
エリック・スコット:まずはダイス2を取り除き、【碧空の剣】
エリック・スコット:【アタック判定:2ダイス】。そして、ガーデン6にいるのでさらに【アタック判定:3ダイス】
監督:どうぞ…!
エリック・スコット:まず最初のアタック判定…!
エリック・スコット:ダイスブーストください!
アーニャ:あ、これ12枚入れても大丈夫なのかな
鎧塚ユウト:上限までなら一人が何枚入れてもいいはず
監督:はい、ただし「合計で+3個まで」なので、ひとりで12枚投げると、増加はそれでリミットとなります。
エリック・スコット:もちろん分担してもいい…
アーニャ:では12枚使って+3!
アーニャ:おっと
エリック・スコット:そうなのだ
アーニャ:ユウトくんも投げたいなら減らす!
監督:複数回アタックが発生するし、分担の仕方は色々あると思いますぜ!
鎧塚ユウト:あ、じゃあ自分も4枚かませてください。
エリック・スコット:1人4個でどうか!
アーニャ:では8枚!
エリック・スコット:あ、じゃあそれでいただきます。
エリック・スコット:ダイス+3!
監督:はい、ではアタック判定をどうぞ!
エリック・スコット:5b6
DiceBot : (5B6) → 5,6,1,1,6

監督:エクリプスの防御力は…3!
エリック・スコット:まずまず…!
監督:振り直しなければ、3点頂きましょう!
アーニャ:5で3ヒットはデカい
エリック・スコット:なしで!
エリック・スコット:では、次のアタック行きます!
エリック・スコット:まずは自分でブーケ4消費、ダイスブースト+1
アーニャ:では此方も4枚投げて+1
鎧塚ユウト:同じく4枚投げます!
エリック・スコット:OK!ではダイス6個でアタック判定!
エリック・スコット:6b6
DiceBot : (6B6) → 5,3,4,3,3,3

監督:うおお…!?
アーニャ:フルヒットだ!
エリック・スコット:やった!
鎧塚ユウト:強い!
エリック・スコット:何もなければ6ダメージ…!
監督:6点通ります…!
エリック・スコット:よし…!
エリック・スコット:では、次の行動。ダイス6を一つ取り除き【深遠なる熟慮】。
エリック・スコット:全員を指定します。効果に同意する方は【チャージ判定:1ダイス】をどうぞ。
アーニャ:貰う~!
アーニャ:1d6 チャージ
DiceBot : (1D6) → 4

エリック・スコット:1d6
DiceBot : (1D6) → 6

鎧塚ユウト:1b6
DiceBot : (1B6) → 3

監督:なお、これもチャージ判定なので、ブーケで出目を操作できます。
エリック・スコット:おい!
鎧塚ユウト:よし、これをブーケ6つで5に!
エリック・スコット:プチラッキー使います。
監督:先生が熟慮を重ねている…。
アーニャ:うーんここはブーケ3枚使って、出目-1.3にします。
鎧塚ユウト:回復のめどが立った!ありがとうございます!
エリック・スコット:ブーケ6枚使って?2、4に。
エリック・スコット:よかった!
監督:……あっ、先生に移動スキルが!?
エリック・スコット:そして最後に、4を取り除いて…【空歩き】!
鎧塚ユウト:そう!先生は全体移動スキル持ち!
監督:そう、先生のターンなので、先生が引き当てた出目はそのまま使えるのです…。
エリック・スコット:1?2マス移動し、その後、この効果に同意するキャラクター1体は1マス移動する!
アーニャ:キャーッ先生?!!
エリック・スコット:私はガーデン2に移動。
アーニャ:ではガーデン6へ移動します。
鎧塚ユウト:ありがてえ……ガーデン4に移動!
エリック・スコット:では、こちらの行動は以上となります。
監督:はい、描写等あればどうぞ!
エリック・スコット:はい、では!
エリック・スコット:この場所ならば。決闘場における位置どり。地の利を生かす。
エリック・スコット:それは、世界の力を生かすことでもある。
エリック・スコット:「……君の中の君を、掘り出す」
エリック・スコット:「これはそのための剣だ」
エリック・スコット:白く、四角い剣で、エクリプスの鎧を穿つ。
エリック・スコット:世界本来の姿へと…再生させる。これはそのための剣!
浅木勇也:一撃。二撃。君の刃が黒い鎧を穿つたび、鋼は白く柔らかいもの…レースのついたリボンへと解けてゆくが。
浅木勇也:「……俺は、俺だ……!」
浅木勇也:応えるは咆哮。叫びと共に、再び鎧はその形を取り戻し、そして。
浅木勇也:同時、ひび割れた地面から、炎の柱が噴き上がる。
エリック・スコット:「……それでも、君は一人ではないだろうに」
エリック・スコット:炎の柱を見る。…他の二人のステラナイトから近い。
エリック・スコット:ほんの数瞬の黙考。そして、二人に指示を飛ばす。
エリック・スコット:「武者の少年!吸血鬼の少女!これから君たちの前に道を作る!」
エリック・スコット:「それを通って安全な位置へと移動してくれ!』
アーニャ:ほどなく焔の中に飲まれようとするときに、その声を聴く。
エリック・スコット:剣をひと薙ぎすると、ユウトとアーニャの前に光り輝く彫刻の道が現れる!
アーニャ:「─ふふ。こんな時じゃなかったら、じっくり見てみたかったわね…!」その道の上を駆ける。
エリック・スコット:自らもまた、反対側へと。
鎧塚ユウト:「これだな!?分かった!」 叫び返して目の前を道を走る。
エリック・スコット:「……少年!次は頼む!」
鎧塚ユウト:「おう!任された!」 その先にいる、エクリプスへと。
監督:では、続いてユウトくんのターン!予兆は……
監督: 
監督:■No.2:零れ落ちるもの
監督:炎の壁、その向こうに垣間見えたのは、いまだ届かぬ願いの欠片か、二度と戻らぬあの日か。
監督:効果:
監督:エネミーの耐久力を「1ダイス」点回復する。その後、エネミーは「チャージ判定:1ダイス」を行う。
監督: 
監督:ユウトくんのターン終了後、この効果が発動します。
鎧塚ユウト:了解しました。それでは手番頂きます。
鎧塚ユウト:まずはNO6.赤熱鉄柱ぶん回しの刑(マス・ファイア・ブレード)!
鎧塚ユウト:5番に移動して【アタック判定:3ダイス】、その後勇也君を4番に移動させます。
監督:強制移動…!
監督:では、アタック判定どうぞ!
鎧塚ユウト:そして判定前にダイスブースト!12使ってダイス3個分!
監督:グワーッ!?
鎧塚ユウト:6b6
DiceBot : (6B6) → 2,3,4,3,1,5

鎧塚ユウト:出目は期待値、かな?
アーニャ:防御力3なら、4ヒットかな…!
監督:防御は3なので…4点!
監督:続いて行動するのであれば、どうぞ!
鎧塚ユウト:では続いてNO3.掻きむしれ炎禍(ファイアドライブ)!
鎧塚ユウト:キャラクター1体に【アタック判定:1ダイス】を3回行う。
エリック・スコット:ブーケトス!12個どうぞ!
鎧塚ユウト:ありがたや!では一回目の判定!
鎧塚ユウト:4b6=>3
DiceBot : (4B6>=3) → 4,6,3,2 → 成功数3

エリック・スコット:tuyoi
アーニャ:ふええ
監督:3点…!
鎧塚ユウト:では次!2回目の判定!
鎧塚ユウト:アーニャさん、ダイスブーストお願いしてもいいですか?
アーニャ:はーい、12枚!+3!
鎧塚ユウト:ありがとうございます!ではアタック6で判定!
鎧塚ユウト:6b6=>3
DiceBot : (6B6>=3) → 1,2,3,5,6,2 → 成功数3

鎧塚ユウト:あ、違うアタック4だ
鎧塚ユウト:4b6=>3
DiceBot : (4B6>=3) → 1,4,6,6 → 成功数3

アーニャ:変わらないww
エリック・スコット:つよいなあw
監督:強い…!
監督:だが、まだだ!
鎧塚ユウト:結果的によし!では最後の三回目!
鎧塚ユウト:自前で12使って最後もアタック4!
鎧塚ユウト:4b6=>3
DiceBot : (4B6>=3) → 5,1,1,5 → 成功数2

監督:2点!2点でよろしいですか!
鎧塚ユウト:OKです!
鎧塚ユウト:なので合計8点!
監督:OK,では8点通って…まだ生きている!
監督:…まだあるんだよなあ!
鎧塚ユウト:はい!もういっちょNO3.掻きむしれ炎禍(ファイアドライブ)!
エリック・スコット:じゃあ最初のにブーケ入れます!
エリック・スコット:12個!
鎧塚ユウト:ありがとうございます、ではアタック4!
鎧塚ユウト:4b6=>3
DiceBot : (4B6>=3) → 2,4,4,2 → 成功数2

鎧塚ユウト:く、2点。だがまだまだ!
アーニャ:二回目に12枚。+3で。
監督:2点通って、次が…!
鎧塚ユウト:ありがたや!では二発目!
鎧塚ユウト:4b6=>3
DiceBot : (4B6>=3) → 3,4,1,2 → 成功数2

鎧塚ユウト:また二点!最後のは自前で12枚吐く!
鎧塚ユウト:4b6=>3
DiceBot : (4B6>=3) → 1,4,3,2 → 成功数2

鎧塚ユウト:最後も2点で合計6点!
監督:OK,その点であれば……
監督:……ギリギリ、生存!
監督:描写、どうぞ!
鎧塚ユウト:はい!
鎧塚ユウト:彫刻の道をひた走りながら、手に持った小太刀を燃え盛る炎の中へと突き入れる。
鎧塚ユウト:当然燃えることはない。だけど、熱された刀身はその色を白銀から赤へ変えていく。
鎧塚ユウト:燃え盛る炎にも、世界を照らす夕日にも似た赤へ!
鎧塚ユウト:「おっしゃあ!」
鎧塚ユウト:駆け寄ったそのままの勢いで、小太刀をエクリプスへと叩きつける。
鎧塚ユウト:全身を使った突貫は、体格差をものともせずに相手を吹き飛ばす!
浅木勇也:「ッ、あ……!」
浅木勇也:想いこそが力となる。この決闘場で、年齢、性別、体格、あらゆる要素は副次的なものに過ぎず。
浅木勇也:焼け焦げたコンクリートの壁に叩きつけられ、鎧が軋む。しかし。
浅木勇也:「……まだ、だ。まだ、俺は」
浅木勇也:「やれる。やらなきゃならない。……そうだろう。そうだろう……!」
浅木勇也:彼もまた、想いを、記憶を支えに立ち上がる。それが、歪んだものであったとしても。
監督:ユウトくんの行動が終了であれば、アクションルーチンが発動します。
鎧塚ユウト:「おっさん!さっきの奴ありがとな!」
鎧塚ユウト:「でも、まだ終わんなそうだから!姉ちゃん、次頼んだぜ!」
鎧塚ユウト:はい、これで終了で!
監督:では、エクリプスの耐久力が
監督:1d6
DiceBot : (1D6) → 4

監督:4点回復し、そして。
監督:1d6
DiceBot : (1D6) → 6

監督:……よし。チャージダイス6を獲得。
監督:では、続いてアーニャの番!予兆が発生します。
監督: 
監督:■No.3:足掻け、立ち止まることなく
監督:掴めぬ何かを求めるように、騎士は剣を手に、決闘場を駆ける。
監督:効果:
監督:この効果が実行される時点で、エネミーと同じガーデンにいるステラナイト全員に「アタック判定:5ダイス」を行う。
監督:その後、このステラバトル終了まで、このエネミーの防御力を1点減少する。
監督: 
監督:アーニャのターン終了時に、この効果が発動します。
アーニャ:了解。
アーニャ:「ええ、任されたわ、少年…!見ていなさいな!」その声と共に動きだす。
アーニャ:ではまず4:【黒き絢めきは刃の如く】を発動。
アーニャ:ガーデン5へ、一個移動して。
アーニャ:アタック判定4dね。移動効果と、咲き乱れよ、騎士の為にのブースト込。
アーニャ:ブーケ12個使用、ダイス+3.
監督:どうぞ…!
アーニャ:7B6=>3
DiceBot : (7B6>=3) → 4,5,5,1,1,2,2 → 成功数3

アーニャ:むう。
鎧塚ユウト:リロール行きます?
アーニャ:うーん。折角だし、やってみましょう!リロール!
アーニャ:5枚使用。
監督:ではリロール、どうぞ1
アーニャ:7B6=>3
DiceBot : (7B6>=3) → 6,6,4,5,4,6,5 → 成功数7

アーニャ:おっと。
エリック・スコット:ヒューッ
監督:……!?
鎧塚ユウト:つよい!
アーニャ:ユウトくんのお陰だな…
監督:し、死ぬ!死ぬので!
監督:チャージダイス6を除去。
監督:【たとえこの身が散ろうとも】を使用。
アーニャ:おっと
監督:「このスキルにセットしたすべてのダイスを取り除く。耐久力を5点回復し、キャラクター1体に「取り除いたダイスの個数」点ダメージを与える。」
監督:ダメージを与えるのは当然ッ!アーニャ!
アーニャ:うぎゃあ。
エリック・スコット:が、ガッツ!
アーニャ:1点ですかね
監督:1点をどうぞ。
アーニャ:ではスキル反動ダメージと合わせて2点。残5.
アーニャ:さて、残りのセットダイス3を三つ使用して。
アーニャ:3:【咲き誇れ薔薇の花】。
アーニャ:アタック判定3ダイスを2回後、耐久力を2点回復を三回やります。
アーニャ:さて初撃。ブーケ12枚使用。
アーニャ:6B6=>3
DiceBot : (6B6>=3) → 5,6,3,6,6,4 → 成功数6

アーニャ:アーニャ君気味な。
鎧塚ユウト:出目がことごとく良い
監督:ほんときみな!?
アーニャ:あと五回あったんだが…
監督:前述のとおり、回復した耐久力は5、これは「耐久力が0になった直後」に使ったスキルの効果なので。
監督:エクリプスの耐久力、これで再び…0に!
アーニャ:うむ。
監督:というわけで、トドメ演出、どうぞ…!
アーニャ:「─ええ。貴方の想いの強さは分かるつもりよ」黒の騎士へ。
アーニャ:「ええ。かくも傷ついて、何もかも頼れずに。そうやって立っている貴方の強さは」
アーニャ:赤い血の刃を、後ろ手に。そうすれば─
アーニャ:背の十字架の腕より、巨大な斧の刃。背より、柄が伸び。
アーニャ:「─だから。その意地を、折ってあげる」
アーニャ:たん。軽い音。
アーニャ:その音に見合わず─ガーデンの地面が砕け散り。
アーニャ:黒い騎士へ。その斧の刃が着弾する。
浅木勇也:「……!」
アーニャ:「─これでも貴方は、きっと立つ」するりと。十字架の腕に手を伸ばし、赤血の双刃がその腕に。
アーニャ:「だから、手加減はしてあげない」
浅木勇也:その一撃を、大剣の刃で受け止める。折れるはずが、砕けるはずがないと信じているが故に。
アーニャ:続くは、重厚な一撃とは裏腹の。急所を穿ち、斬り分ける二刀の乱舞。
アーニャ:「─」ひとつ。ふたつ。みっつ。よっつ─
アーニャ:「─これで終わりよ」五つ目。それで、大剣を弾き飛ばす。
浅木勇也:事実、刃は砕けることなく、騎士を護り抜いた。……だが。
アーニャ:「誇りなさい。よくぞ、ここまで立ち続けた」
浅木勇也:「……ッ、ァ……!!」
アーニャ:「─だから、ゆっくりと休むといい」最後。赤い閃光が走る。
浅木勇也:弾かれた剣。柄と手首を結ぶリボンが千切れかけ、彼方へ飛び去りかけた、それに手を伸ばし。
浅木勇也:一瞬、守りを忘れ、無防備な姿を晒す。
アーニャ:その様子に、僅かに目を細めて。
浅木勇也:そこへ、君の放つ一撃が。
アーニャ:容赦なく、刃を振るった。
浅木勇也:手応えは、酷く軽く。だがそれでも、歪んでいた何かを断ち切った、そんな確信を君に与えて。
浅木勇也:歪んだ黒い騎士は、光を散らすような残滓を残して。願いの決闘場から、放逐される。
監督:ステラバトル、終了。
監督:3名のステラナイトの、勝利です!
アーニャ:「…………」瞑目する。ああ、彼の騎士に。歪もうと傷付こうと、立ち続けた貴方に。
アーニャ:「どうか、幸いあれ」その声と共に、刃を収める。
エリック・スコット:そこに白の騎士が降り来たりて。
エリック・スコット:「…彼を、還してくれたか」
アーニャ:「─ああ、助けられたわね。芸術家の先生」
エリック・スコット:「何。私は一人では大したことはできないさ」
鎧塚ユウト:「姉ちゃんにおっさん!お疲れ!」 二人のもとへぱたぱたと駆けてくる。
アーニャ:「そう?卑下も大概にしておかないと、他の嫉妬を買うわよ」苦笑。
エリック・スコット:「ああ。君もお疲れ様」
アーニャ:「ええ、少年。大立ち回りね。格好よかったわよ」
鎧塚ユウト:「そっかな、ありがと!二人もかっこよかったぜ」
エリック・スコット:「真っ直ぐで美しい力だった。かの騎士に、きっと届いただろう」
アーニャ:「ふふ、お褒めに預かり恐悦ね」
鎧塚ユウト:「おっさんの橋、キラキラして綺麗だったし。姉ちゃんの最後の一撃もすごかった!」
エリック・スコット:「………」褒められるとどうしても困ってしまう。
アーニャ:「そうそう、随分と真っ直ぐだったもの。殆ど、わたしがしたのはトドメくらい」くすり。
エリック・スコット:「…!ああ。いい橋だっただろう」
アーニャ:「ええ、まったく。もっときちんと見ておきたかった」
エリック・スコット:「この世界の原初の美しさだ。ここでしか見ることはできないだろうが」
エリック・スコット:「いつかはそこに届かせたいものだ」
アーニャ:「あら、それは楽しみね」
鎧塚ユウト:「届かせたい?」
エリック・スコット:「そう。私の作品をね」
エリック・スコット:「……さて、名残も惜しいが」
エリック・スコット:「もう戻らなくてはな」
鎧塚ユウト:「あっと、そうだな。ここに居ると遥と話せないし」
アーニャ:「なら、わたしは。その作品を楽しめるのを心待ちにしているわ─スコット先生?」最後にパチリとウィンクを残して。
エリック・スコット:「む」
鎧塚ユウト:「二人とも、またな!」 手を振って、少年は自分たちの場所へと駆けていく。
エリック・スコット:かりかりと、頬のあたりをかいて、手を上げて去っていく。
アーニャ:「では、またの機会がありましたら。どうかよろしく」優雅に一礼して、ふっと消えていく。
監督: 
監督: 
監督:それでは、各ペアのカーテンコール、エンディングへ参ります。
監督: 
監督: 
監督:■カーテンコール:勇也&凛花
監督: 
監督: 
浅木勇也:自分は負けたのだと。願いを叶える術は失われたのだと。そんな実感だけが、あった。
浅木勇也:どこからどうやって戻ってきたのかなど、覚えているはずもなく。気付けば、見慣れた場所に。
浅木勇也:かつて、凛花と、凛花の家族と共に食卓を囲んだ部屋に、辿り着いていた。
鈴野凛花:ぽてぽてと、可愛らしくもたどたどしい足音が響く。
鈴野凛花:「………おかえり」
鈴野凛花:ドアから現れたその姿はいつもと変わりないようで。
浅木勇也:「……凛花、俺は」
浅木勇也:迎えの言葉に、応じることも忘れて。
浅木勇也:「俺は、何も」
鈴野凛花:それを、遮るように。
鈴野凛花:小さな体が、君の胸に飛び込んでいく。
浅木勇也:何も、してあげられなかった。そんな言葉が。
鈴野凛花:「ぶじで、よかった」
浅木勇也:「……凛花?」
鈴野凛花:「こわかったよ。勇也が、こわれちゃうんじゃないかって」
浅木勇也:戸惑い交じりの呼びかけに、上書きされる。
鈴野凛花:「………本当に、よかった」
鈴野凛花:「かえってきてくれて、ありがとう」
浅木勇也:「違う、俺は……凛花、君を」
鈴野凛花:「勇也」
鈴野凛花:少女は、胸の中から君をまっすぐに見上げる。
浅木勇也:君を、もう一度、あの日に。……幾度も繰り返したその願いが。
鈴野凛花:「わかったの。勇也が、ずっと、ずっと、思ってたこと」
鈴野凛花:「ずっと……わたしは、わかってるつもりで……わかってなかったの」
鈴野凛花:「だから、わたしも、ちゃんと言うね」
鈴野凛花:君の手を、小さな手が握る。
浅木勇也:「……ああ」
浅木勇也:自分を真っすぐ見据える視線に。繋がれた手に。
鈴野凛花:「わたしは」
浅木勇也:繰り返した、願いが、とけてゆく。
鈴野凛花:「わたしは、勇也が……すき」
鈴野凛花:「ずっと、むかしから。いまも。これからも」
鈴野凛花:「だから、勇也と一緒にいたい」
鈴野凛花:「一緒に、おいしいごはんを食べたい」
浅木勇也:「……俺に」
浅木勇也:「俺に、願いを叶える資格は、もうない」
浅木勇也:叶わぬ願いを叶えることは、もうできないけれど。
鈴野凛花:「かなえられるよ」
鈴野凛花:「これからふたりで、かなえていける。…それには、」
鈴野凛花:「勇也のちからが必要なの」
鈴野凛花:ひとりじゃけっして、かなわない願いだから。
浅木勇也:「……凛花」
浅木勇也:もし、ふたりでならば、叶えられる願いがあるというのなら。
浅木勇也:「俺は、君のために、何ができるだろう。……まだ、それも分からないけど」
鈴野凛花:「なんでも」
鈴野凛花:「勇也がしてくれることならなんでも」
浅木勇也:「なら」
浅木勇也:繊細な生地を扱うように、そっと。胸の中の君を抱き締めて。
鈴野凛花:「……!」
鈴野凛花:胸の中でその頬に薔薇を咲かす。
浅木勇也:「……花を、贈るよ。黒いオダマキは、もう咲かせられないから、その代りに」
浅木勇也:「真っ赤なバラを。両手いっぱいの花束を」
浅木勇也:「凛花。君に、受け取ってほしい」
鈴野凛花:背に小さな腕を回して、ぎゅううっ、と思いの丈を伝えるように抱きしめる。
鈴野凛花:「うん……うん」
鈴野凛花:「うれしい……」
鈴野凛花:「……ほんとに、うれしい」
鈴野凛花:「ありがと、勇也」
浅木勇也:「……ああ、凛花。こちらこそ」
鈴野凛花:「受け取るよ。……これまで、あなたに贈ったよりも、きっと、たくさん」
鈴野凛花:「贈り合おう、勇也」
浅木勇也:これまで、伝えてこれなかった言葉を。これから、たくさん伝えていく言葉を。
浅木勇也:「ありがとう、凛花。……これからも」
浅木勇也:「これからも、ずっと」
鈴野凛花:「うん」
鈴野凛花:「いっしょ、だよ」
浅木勇也:「うん、一緒だ。……俺は」
浅木勇也:「俺は、君が、好きだから」
監督: 
監督: 
監督:■カーテンコール:アーニャ&クリフ
監督: 
監督: 
アーニャ:戦いを終えた後。
アーニャ:どうしても、この身体を巡る血が酷く騒ぐ。
アーニャ:「ふう……一族の性とはいえ。アルコールも、表の身分だと、中々手に入らないのよね…」
アーニャ:ワイングラスを片手に。ぼんやりと、窓に映る月を眺めて。
アーニャ:「─月が綺麗ね。赤くなくても」
アーニャ:ああ。
アーニャ:今夜も、無事に乗り切ることが出来た。
アーニャ:それだけで─深い安堵が、微睡むように。
クリフ:…君の、半ば眠りにも近い安寧を断つように、控えめなノックが響いて。
クリフ:「……もう。やっぱりまだ起きてたんですね、アーニャ」
アーニャ:星喰いのものを、見てから。戦った後は、いつも不安が襲ってくる…
アーニャ:「………いいでしょう?戦えば、どうしても血が騒ぐのよ」
アーニャ:こくりと、ワイングラスから。赤い血のようなそれを嚥下する。
クリフ:「分かります。……アーニャの昂りを、誰よりも近くで感じていたのは、僕なんですから」
アーニャ:彼女が、酒類を口にするのは。そうした席でもなければ、こうした。戦いの後だけだ。
クリフ:そうっと、君に寄りそうように。戦いの場で、そうしていたように。
アーニャ:「……分かっていて聞いたの?」
クリフ:君の隣に、殆ど身を寄せるように。ベッドの縁に腰かける。
アーニャ:「……意地が悪くなったわね。本当」隣に座ることには、当然のように受け入れている。
アーニャ:そして─きみには。彼女のこころを騒めかせるものが、血だけではないと分かっている。
クリフ:「主に似たんです。……意地が悪いのは、アーニャもですよ」
アーニャ:「なにそれ。わたしは何時でも素直で淑やかなレディよ」
アーニャ:どこか拗ねたような表情で。
クリフ:「……アーニャ」
クリフ:君を、横合いから見上げるように。
アーニャ:「なにかしら」
クリフ:君から、言葉が返ってくるのを待ってから。
アーニャ:酒精の効果だろうか。その白皙の肌は、わずかに赤く紅潮している。
クリフ:抱き着くように、君をベッドに押し倒す。君の手の中のグラスが、宙に舞い。
アーニャ:「きゃっ─」眼を見開いて。
クリフ:君の白い寝間着を、それ以上に白く、そしてほんのり赤く染まった肌を、更に紅く、紅く。
アーニャ:「ちょ、ちょっとクリフ!?何を……っ」
クリフ:「……アーニャ。僕は、あなたの剣です。あなたの鎧です。あなたが願いを叶える、そのための、シースです」
アーニャ:「…………」
クリフ:ワインが染み込んだ寝間着に、舌を伸ばす。
アーニャ:「ええ、そうね」嘆息するように。
アーニャ:「ひぅ……っ!ちょ、あ、貴方ね…!」
クリフ:「……けれど、本当は」
クリフ:肌に散ったワインに、寝間着にそうしたように。
クリフ:「僕の手で、あなたの願いを叶えたい。僕の手で、あなたを、しあわせにしたい」
アーニャ:抗議が、彼の言葉と眼に止められる。
アーニャ:「………………いいのよ、そんなことをしなくても」
アーニャ:「恩返しのつもりなら、貴方が幸せになってくれるだけで十分」
アーニャ:そう。この少年が、そうなってくれたなら。なにも守れなかったわたしにも─
クリフ:「……はい。アーニャが、そう言ってくれることも、分かっています。だから」
クリフ:君の胸元の、紅い雫を。口付けするように、口に含んで。
アーニャ:「ひにゃっ」
クリフ:「アーニャ。いつか、あなたを」
アーニャ:「だ、だから!どうしてこんなにくっつく必要、有る?!」
クリフ:君の講義を半ば無視するように、顔を近づける。
アーニャ:そう言いつつ、彼を跳ね除けないのは。そうして振るった腕で、傷つけたくないことと─
アーニャ:「う」
アーニャ:こうやってわたしを見る、彼の瞳と、体温を。離したくないからなのだと。
アーニャ:薄々どこかで、気付いていないふりをしていて。
クリフ:「あなたを、お姫様としてでなく」
クリフ:そっと、君の唇の端に。触れるだけの口付けを。
クリフ:「あなたを、ただひとりの女の子として」
クリフ:「好きになっても、いいですか」
アーニャ:「あ」
アーニャ:「………ぅ」
アーニャ:まるで。
アーニャ:どこにでもいるような、見た目相応の少女のように、頬が染まる。
アーニャ:「…………………ぅうう」
アーニャ:「………………家族以外にされたのだと、ファーストキスよ」
アーニャ:ぽつりと小さく口の中で呟いて。
アーニャ:「……………」
アーニャ:「……………いつも、言っている通りよ」
アーニャ:「─望むように。貴方の望む通りに、有りなさいな。クリフォード・ワイズマン」
クリフ:「……はい。アーニャ。アナスタシア・テストレル」
クリフ:自分を救ってくれた、紅いお姫様にではなく。
クリフ:「僕の、僕だけの、愛しいあなた」
クリフ:ただひとりの、君へ誓うように。
アーニャ:くすりと。その言葉に、柔らかく微笑んで。
アーニャ:「─ええ。楽しみにしているわ、王子さま?」
監督: 
監督: 
監督:■カーテンコール:ユウト&遥
監督: 
監督: 
鎧塚ユウト:窓から差し込んだ西日に照らされた部屋。対して広くもない、ごく普通の子供部屋。
鎧塚ユウト:おもちゃに、漫画に、ゲーム。散らかってた服やプリントはまとめてクローゼットに押し込まれ、今は見えない。
鎧塚ユウト:「よ、よし!遥ー、入っていいぜ!」
六会遥:「うん!お邪魔しまーす!」
六会遥:こんこん、と。軽くノックをしてから。
六会遥:ドアを開く。「わあ」
六会遥:初めて見るものばっかりで、少女は目を輝かせる。
六会遥:「色々あるんだね、ユウトくんの部屋」にこにこしつつ入って、きみの隣に。
鎧塚ユウト:少しばつが悪いような、居心地が悪いような顔をしている。別に後ろめたいものは無いけど。
鎧塚ユウト:「ま、まあな!マンガとか、ゲームとか色々おいてっから」
六会遥:「?」何をしているわけではないが、すごく楽しそうだ。
鎧塚ユウト:遥が、自分の部屋にいるというのが。なんとなく、落ち着かない。
六会遥:「うん、ユウトくんの部屋なんだなーって思うと、なんかどきどきするね」
鎧塚ユウト:「お、おう」
六会遥:表情が凄いキラキラしている。
鎧塚ユウト:「えーっと……なんか読むか?それかゲームも……あー、やってるの見せるだけになるけど」
鎧塚ユウト:少し、手持ち無沙汰になって。とりあえず聞いてみる。
六会遥:「ん?っとね…」んー、と。唇に指を当てて。
六会遥:「なんでもいいよ」
六会遥:「ユウトくんと一緒なら、何でもたのしいもの」
鎧塚ユウト:「……そんなん、オレだって」
鎧塚ユウト:遥がそばに居るだけで、一番落ち着くはずの居場所が落ち着かないくらいには。
鎧塚ユウト:「遥が一緒なら、何でも楽しい」
六会遥:「えへへ、うれしいなあ」
鎧塚ユウト:「……あー」 なんだろう。こないだの、公園に言った日から。
六会遥:「本当に、嬉しい………」触れられないままで。それでも、触れるくらいに近くに。
鎧塚ユウト:遥がずっと笑ってて。それはまあ嬉しいけど。
鎧塚ユウト:「……」 前より近くなった気がするし、もっと可愛くなった気がするし。
六会遥:胸から、血と一緒に。まるで幸福が溢れてくるみたい。
鎧塚ユウト:(落ち着かねえ……)
六会遥:「どうしたの?」実際、以前より確実に近くなっている。
六会遥:それに、きみの傍なら。
六会遥:彼女は、いつだって楽しそうで、嬉しそうだ。
鎧塚ユウト:「……なんでも!」
六会遥:「そう?へんなの」くすくすと笑う。
鎧塚ユウト:「変じゃねーし!」 振り切るように立ち上がって、一本のゲームソフトを取り出す。
六会遥:「それ、なあに?」
鎧塚ユウト:「ゲーム!冒険するやつ!」
鎧塚ユウト:「ゲームだけど、いろんな景色見れるからさ。一緒にやろうぜ」
六会遥:「冒険」
六会遥:「うん、いっぱい見せて」
六会遥:「あなたと、一緒に。見たものが…数えきれなくなるまで」
鎧塚ユウト:「おう!森でも山でも海でも、何でも見せてやる!」
六会遥:「うん」
鎧塚ユウト:「朝日も、夕日も、星も。全部二人で見に行って」
鎧塚ユウト:「それでいつか、ゲームじゃない本物も!」
六会遥:「うん、うん……!一緒にね!」
鎧塚ユウト:「ああ、一緒に!」
六会遥:しあわせのいろがあるなら。きっと。
六会遥:こんないろをしているにちがいない。
六会遥:手を重ねる。
鎧塚ユウト:その手を、握り返す。
六会遥:ゲームをしていても。触れられない手だから…操作を妨げないだろう。
六会遥:「………えへへ」
鎧塚ユウト:「……」 片手だと当然ゲームはやりづらい。
鎧塚ユウト:それでも、遥とつないでいられるなら。このくらいなんでもない。
六会遥:それが分かっていても。手を離して、とはもう言わない。言えない。
六会遥:ああ、やっぱり。ただ、重ねるだけでよかったのに。
六会遥:触れられないのに。煙みたいなものなのに。
六会遥:それでも、わたしを見つけて、手を繋いでくれる。
六会遥:そんな、鎧塚ユウトのことが。六会遥は─?
六会遥:「ユウトくん、大好きだよ」
六会遥:「世界で、いちばん」
監督: 
監督: 
監督:■カーテンコール:エリック&ジャン
監督: 
監督: 
エリック・スコット:その日のアトリエは、常とは違い、またステラバトル前とも違い。
エリック・スコット:イーゼルに置かれた簡素なスケッチブックの前にエリックが。
エリック・スコット:それに向かい合うようにして───
ジャン・エヴァンス:「……」 思案のために閉じていた目を開け、口を開く。
ジャン・エヴァンス:「モチーフは花籠。手編みの、人の手の暖かさが残るようなもので」
エリック・スコット:頷きながら、そのイメージをスケッチブックに描きつけて行く。
ジャン・エヴァンス:「中に布も引きたいです。模様は彫刻では出せませんが、チェックのイメージで」
エリック・スコット:ふわり、とスケッチの籠の中に布が引かれる。
ジャン・エヴァンス:「中の花は、コスモスを主体に花束を。似た長さや大きさのもので揃えて」
ジャン・エヴァンス:「そこに少しだけ。ムラサキケマンを添えて下さい」
エリック・スコット:「うん……うん」
エリック・スコット:花を並べて行く。それは単色のスケッチなのにいろとりどりに見える。
ジャン・エヴァンス:「一番大切なのは、光が当たった時」
ジャン・エヴァンス:「尖った影が下りないように、柔らかく。それでいて光が映える曲線を」
エリック・スコット:メモを取る。
エリック・スコット:これは、スケッチより立体にするときによく気をつけなければならない要素だ。
ジャン・エヴァンス:「……最初は、これでいいでしょうか」 少し不安げに、先生の表情を伺う。
エリック・スコット:「…………」スケッチを見て、目を閉じて。その完成図を思い描く。
エリック・スコット:そして、目を開いて、笑う。
エリック・スコット:「ああ。あたたかくて、まるで……そうだな」
エリック・スコット:「『おかえり』と言われているかのような。そんな、イメージを受け取ったよ」
エリック・スコット:「人々の心に届く。私が保証しよう」
ジャン・エヴァンス:「……ふふ、流石は先生ですね」
ジャン・エヴァンス:「正解です。ボクが思い浮かべていたのは、この家でしたから」
エリック・スコット:「ああ」
エリック・スコット:「君がいつも、私にくれる、暖かさだ」
ジャン・エヴァンス:「はい。そして、ボクがいつも先生の隣で感じているぬくもりです」
エリック・スコット:「……私たちの家、だね」
ジャン・エヴァンス:「はい」 柔らかく笑んで。
ジャン・エヴァンス:「ひだまりや、夜闇の中のランタンが似合うような。そんな暖かさを一番に描いてほしいです」
エリック・スコット:「私だけでは生み出せない、陽だまりのような作品だ」
ジャン・エヴァンス:「どうか、よろしくお願いします」
エリック・スコット:「ああ」
エリック・スコット:「私たちをつなぐ、光を」
エリック・スコット:「形にしよう」
ジャン・エヴァンス:ボクの世界は。
ジャン・エヴァンス:例えば週末に出かけるカフェで。例えば買い出しに通う市場で。
ジャン・エヴァンス:そして何よりも。先生と暮らすこの家で。
ジャン・エヴァンス:あるいは、先生の傍こそが。ボクの世界なのだと知っているから。
ジャン・エヴァンス:この光に照らされた世界と同じように。陽だまりの中、穏やかに揺れる花籠を。
ジャン・エヴァンス:先生なら。必ず描いてくれると信じて。
ジャン・エヴァンス:「……楽しみです」
エリック・スコット:にっこりと笑って答える。
エリック・スコット:きっと、帰り道を見失った、そんな人たちへの。
エリック・スコット:灯火に、この作品はなるだろう。
監督: 
監督: 
監督:以上をもちまして、銀剣のステラナイツ、今回の幕引きといたしましょう。
監督:みなさま、ありがとうございました!!
アーニャ:おつかれさまでしたっ!本当にありがとうございましたー!!!
エリック・スコット:ありがとうございました!楽しかったです!
ジャン・エヴァンス:お疲れさまでした、本当に楽しかったです、ありがとうございました!!
アーニャ:本当に楽しかった…!
監督:今回は監督もエクリプスとして、シースとして参加させていただきました。
監督:ステラナイトとは違った立ち位置で動くの、楽しかった…!
アーニャ:監督の勇也くんとクリフ君すごいよかったよー!!
鈴野凛花:よかった…
監督:ありがとうございます…!