我が血を啜れ、ウロボロス


メイン 見学


PC1:左文字勇斗(さもんじ・はやと)キャラシート)PL:MAO
PC2:神楽樹(かぐら・いつき)キャラシート)PL:Exst
PC3:君臣ユウ(きみおみ・─)キャラシート)PL:缶詰



目次



プリプレイ



左文字勇人:「第十支部所属『天下布武』左文字勇斗だ、よろしくな」
左文字勇人:十年近くのキャリアを誇る、チルドレンからの叩き上げエージェントにして現役高校生。受験は終了して入学準備中。
左文字勇人:拡縮自在な布状の遺産『黒染』の継承者で、面倒見の良い気さくな面と、ベテランらしい冷徹さを併せ持っています。
左文字勇人:ミドルにおいては無形の影で各種判定を、
左文字勇人:戦闘に関しては80%以上のカウンターで相手の攻撃を潰したりできます。
左文字勇人:160環境なので時の棺を1回と、チェンジを取得してます。カウンター特化(`・ω・´)
左文字勇人:シンドロームはノイマン/ウロボロス
左文字勇人:ロイス関係は─
左文字勇人:Dロイス №98【遺産保持者】
左文字勇人:未完の支部長【阿久津数馬@○誠意/不安】
左文字勇人:戦友【黒瀬直@○信頼/驚異】
左文字勇人:です。
左文字勇人:実はExstさんとはN市環境でお互いPLが初めてになるのですよね、長かった……。
左文字勇人:ともあれ皆様、改めましてよろしくお願いいたしますm(_ _)m


PC1:"天下布武(MostCloth)"左文字勇斗(PL:MAO)
シナリオロイス:"サタナエル"成宮瑠香("─"なるみや・るか)(14歳、女性、UGNチルドレン)

成宮瑠香は、キミの後輩であるUGNチルドレンだ。
若干気弱だが、戦闘となれば人が変わったように苛烈な一面を見せることもあった。
しかしここ最近は、命ぜられた任務を遂行できないことが増え、体調にも不安を抱えているようだった。
心配するキミに、彼女はいつものように、大丈夫だからと微笑んで。
……そして、キミの目の前で意識を失った。




神楽 樹:「第六支部所属、フォワード。神楽樹」
神楽 樹:第六支部のフロントメンバーを張る、チルドレン出身エージェント。表向きは市内の大学生。
神楽 樹:賢者の石適合者ですが石の影響で体が鉱物化し始めており、近いうちに砕け散る可能性を示唆されています。
神楽 樹:まだ私は戦えるのだけど。最近症状が進行したのか、出撃回数も減ってきている。上から言われたら仕方ない。
神楽 樹:愛想が薄く表情筋が硬めですが、本体はブレが大きい激情家気質。そう見えないけど。
神楽 樹:あとこう見えて親しい相手に甘かったり過保護な時があるらしいとか。真相はチャラ男の頭の中。
神楽 樹:チルドレンとしては長い古株で実は既婚者。夫もオーヴァードでUGNイリーガルとして活動しています。
神楽 樹:構成は獣化して殴るシンプル構成。《フルパワーアタック》と《神獣撃》の都合80%からが本領のスロー型。
神楽 樹:珍しく数少ない旧知と遭遇されるそうで。友達いたのか……と。
神楽 樹:以上。宜しくお願いします。


PC2:"炎の欠片(バーンアウト・クリスタル)"神楽樹(PL:Exst)
シナリオロイス:"アイシクルレイン"笹垣氷雨(ささがき・ひさめ)(26歳、女性、UGNエージェント)

笹垣氷雨は経歴、実力、共に申し分ない歴戦のエージェントであり、キミの旧友だ。
最近まで市外で活動していたが、今は正規エージェントの少ない第九支部で助っ人をしているという。
街中でキミは彼女と偶然再会し、かつてと同じように、とりとめのない話題で盛り上がり、また会おうと言って別れた。
……しばらく経ってキミが耳にした彼女の名は、第九支部副支部長襲撃犯としてのものだった。



君臣ユウ:「コードは《雪崩れる虹:アヴァランシェル》。君臣ユウ………ええと。気軽に、ユウくん、と呼んでくれ。」
君臣ユウ:「あー……いや、すまない。慣れないことをした。呼び名は好きにしてくれ」
君臣ユウ:君臣ユウ(きみおみ・─)、チルドレンとして第9支部に所属する13歳の中学1年生。
君臣ユウ:実家は古い魔術師、いわゆるオールドの家系……でしたが、数世代前に当主が発狂(ジャーム化)し、討伐。
君臣ユウ:その際に情報が失伝・散逸し今では普通の一般家庭で育ちました。
君臣ユウ:ですが、実家の蔵の中に残る家系図や虫食いの資料からオーヴァードの存在を知り、自身も事件に巻き込まれて覚醒。
君臣ユウ:その後チルドレンとして第9支部に所属し、今では年下ながら組織を円満に回せる支部長や副支部長の社交性には憧れつつ、新米として頑張ってます
君臣ユウ:ひとまず、2人を倣って相手を「○○ちゃん」「○○くん」と呼べるように頑張ろうと思う。
君臣ユウ:先日、親切なお姉さんに「初対面でちゃん付けは結構びっくりされますよ」と指摘を貰ったので、今では初対面の時にきちんと確認するようになりました。成長。
君臣ユウ:人付き合いを円満にする話術が苦手なのと未熟さから、女性に対してちょっとドギマギしちゃうお年頃。副支部長のイタズラとか心臓に悪いですね。
君臣ユウ:今の被害は触覚、聴覚、味覚。
君臣ユウ:シンドロームはエグザイルとブラックドック……ですが自分の体を変形させるのは苦手。
君臣ユウ:代わりに、触れたものを変形させるのが得意です。
君臣ユウ:触れた空間を捻じ曲げて自分に攻撃を集めたり、距離を捻じ曲げて遠くの敵に拳を当てる徒手空拳スタイルです。
君臣ユウ:また空間を捻る際、乱反射した光が幾何学の虹を発生させます。
君臣ユウ:データ的には骨の銃を作成し、固定値を上げてエフェクト無しの単体射撃を行います。
君臣ユウ:ダイスは回らないので固定値を盛りました。イベイジョンぐらいは抜いていきたい。
君臣ユウ:また節約した侵蝕でカバーリングを行ったり、財産ポイントでミドルを乗り切っていこうと思います。
君臣ユウ:今回は色々されてる雪ちゃんからの直接の依頼。秘密にも迫るとか。
君臣ユウ:……まぁ、頑張ってみようと思う。
君臣ユウ:以上だ。よろしく頼むよ。


PC3:"雪崩れる虹(アヴァランシェル)"君臣ユウ(PL:缶詰)
シナリオロイス:春日雪(11歳、女性、N市UGN第九支部副支部長)

襲撃を受け「遺産」を奪われた第九支部副支部長は、キミに実行犯の追撃を命じた。
行動開始直前、病室にキミを呼び出した彼女は、本来の指令とは別に、ひとつの「お願い」を口にする。
曰く、守秘義務の徹底。キミに、知り得た情報を生涯漏らさぬよう誓約を請うた。
それは、秘密組織に関わる以上当然のことではあるのだが。
彼女の赤い瞳は、いつもより深く、底の知れぬ輝きを湛えていた。




GM:【トレーラー】
GM:第九支部副支部長が何者かに襲われ、彼女が持つ「遺産」が奪われた。
GM:実行犯の確保と遺産奪還の命は迅速に発せられ、市街地での追撃戦が始まる。
GM:追う者、追われる者、待つ者。
GM:赤い瞳が見る先にあるものは、果たして。
GM: 
GM:Double Cross The 3rd Edition
GM:「我が血を啜れ、ウロボロス」
GM: 
GM:ダブルクロス。
GM:それは、裏切りを意味する言葉。
GM: 
GM:それでは、PC1から順番にurlとトレーラーを貼っていきますので
GM:順次、自己紹介を。終わったら「以上」と入れていただければと思います!

オープニング1


GM:OP1
GM:シーンプレイヤー:左文字勇斗
GM:登場不可
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+6(1d10->6)した(侵蝕:47->53)
GM: 
GM:─N市第10支部管轄区域、某所。
GM:チルドレン上がりのエージェントであるキミは、年が近いということもあり、後輩たちから相談を受けることも少なくありません。
GM:たとえば今も、支部から連れ出され、近くの公園のベンチに座り。
成宮瑠香:「左文字せんぱぁい……私、またやっちゃいました……」
GM:こうして、しょんぼりと肩を落とす「後輩」の話を聞いて…あるいは聞かされています。
左文字勇人:「あーはいはい。とりあえず微糖のミルクティーでよかったよな?」
左文字勇人:がしゃこっ──と、自販機から飲み物を購入し。
左文字勇人:「ほいっ──落とすなよ」そちらに投げよこします。
成宮瑠香:「ううっ、ありがとうございます……」
成宮瑠香:「わ、わ……ちょ、ほっ」
左文字勇人:自分の分のコーヒー缶の口を開け──
GM:熱い缶を受け止め損ねて、お手玉のように何度も宙を舞わせて。ようやく、両手で抱き締めるようにキャッチ。
GM:このように、器用とは言えない彼女ですが。本来はキミと同じく、戦闘に長けたチルドレン……の、はずです。しかし。
左文字勇人:「──で、今日はなにをやらかしたってんだ?」隣に腰を落とし、訪ねます。
成宮瑠香:「……ええと。最近はずっと内勤だったんですけど、昨日は久しぶりに、市外の偉い人の護衛だとかで」
成宮瑠香:「あ、もちろん、傍で守るのはちゃんとしたエージェントの人がやってくれました!私は狙撃地点のパトロールを任されてたんですけど……」
成宮瑠香:「その……三か所目を回ったくらいで、ふらっといっちゃいまして……」
GM:このようにうっかり……では済まされないミスを繰り返すことが多く、ここのところは体調もよろしくない、とのこと。
左文字勇人:「ふらっと──って、またかよ」そうした話は、支部長からもそれとなく聞いている。
左文字勇人:「──やっぱまだ、内勤にしとたいが方がいいんじゃねえか? 言い出しにくいってんなら、オレから数馬の方に言ってやんぞ?」
成宮瑠香:「……あはは。ありがとうございます、せんぱい。……実は支部長からも、今後しばらくは内勤だ、って言い渡されまして」
成宮瑠香:「……駄目ですねぇ。いちおう、戦闘向けの調整がされてるはずなのに」
左文字勇人:「あー」なるほど落ち込みの理由はそれもか、と<内勤示唆
左文字勇人:「──ま、調子の出ねえときってのは、誰にだってあらぁ。むしろ戦闘班で行きてえなら、それをきちんと自分で把握できるようにならねえと、ってやつだ」
左文字勇人:あえて、軽い口調と表情で。
GM:キミの軽妙な語り口に、ふ、と小さく笑みを漏らしてから。
左文字勇人:「ま、ダイエットしてるとかじゃなけりゃ、しっかり診てもらってから、しっかり食って寝るこったな。肥えざかりなんだからよ」
成宮瑠香:「それ、女の子に言うことじゃないですよ、せんぱい」
GM:拗ねたように、少し頬を膨らませながら。笑みは深まって。
左文字勇人:「女の子扱いされてえなら、も少し寝て育つこったな、うん」
左文字勇人:ぽんぽんっと、優しく頭に手を乗せながら。
GM:その手を、振り払うことなく受け入れて。
成宮瑠香:「……ねぇ、せんぱい。せんぱいは」
GM:キミ目を見ながら、何かを問おうと開いた唇が。
左文字勇人:「ん、どした?」
成宮瑠香:「────」
GM:言葉を発することなく、凍り付いたように止まって。同時。
成宮瑠香:「……ぁ、あ……」
GM:顔は青ざめ、たらりと額から汗が堕ち。唇が震えて。
左文字勇人:「──おい、瑠香?」
GM:まるで、何かの発作を起こしたように。力なく、キミの方へと─
左文字勇人:「──!」とさ──っと、もたれかかってきた少女の軽い身体を優しく受け止める。
左文字勇人:状態を確認。意識があるかないか。『なんらかの攻撃』の可能性も選択肢に考慮する。
左文字勇人:「おいっ──しっかりしろ。瑠香! 聞こえてっか!」
成宮瑠香:「……はい、せんぱい。だいじょうぶ、聞こえて、ますから……」
成宮瑠香:「第、四……連絡したら、迎えに来てくれるって、お話が……」
GM:震える手で、鞄から携帯端末を取り出して。それを、ぽとりと取り落とします。
左文字勇人:ぱっと見た所外傷はない。しかし同時に、意識もない。
左文字勇人:「ちっ──」とりあえず意識を失う前に聞き取れた言葉から『第四支部へ』と判断して。
左文字勇人:「こっからなら──」頭の中で、N市の地図を立体的に思い浮かべる。
左文字勇人:墨染を伸長させ、隣接したビルの屋上へとたどり着かせる。空いた片腕で少女の軽い身体を抱き寄せて──
左文字勇人:「──こっちの方が、早え!」
左文字勇人:墨染を収縮。反動を利用して跳躍するように、少女を抱いたまま空を駆ける──


オープニング2


GM:OP2
GM:シーンプレイヤー:神楽樹
GM:登場不可
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+2(侵蝕:32->34)
GM: 
神楽 樹:──時間が余っていた。
神楽 樹:R案件が収まることはないが。第六地区は幸いなことに、最近大きな厄の種からは遠い場所にいる
神楽 樹:この期と言うように。副支部長より、自分のような戦闘員には多少なり体調維持として休みが割り当てられていた
神楽 樹:もっとも。私に関して言えばそれだけではなかろうが
神楽 樹:言葉を繰ろうと暇が消えるわけではない。だから少しばかり、手を広げようと街に出ていた
神楽 樹:白銀の長髪が揺れ、色が違う双眸。目立つといえば目立つ顔立ちだ
神楽 樹:──左手に買い物袋を提げて、ネギと大根の頭が見えているのを含めて
神楽 樹:「……次が、ええと」右手に持ったスマホに映るのはレシピの文字列
GM:そんな、現実味の薄い風貌と、どこか所帯じみた状況のキミに。
笹垣氷雨:「……樹ちゃん?」
GM:そう、遠慮がちにかかる声があります。
神楽 樹:顔を上げる。……珍しい、懐かしい声だった
神楽 樹:「──氷雨?」
笹垣氷雨:「うん、やっぱり樹ちゃんだ。……久しぶり。元気だった?」
神楽 樹:スマートフォンを胸ポケットにしまい込み。懐かしい相手に視線を合わせる
神楽 樹:「なんとか」
GM:キミより6つも年上ですが、キミを呼ぶ声は、以前と同じように同年代か、それより下のような雰囲気すらあります。
GM:笹垣氷雨。キミの先輩格にあたるUGNエージェントであり、そして。
笹垣氷雨:「……和樹くんとも、相変わらずみたいね」
GM:キミと、キミが愛する人の馴れ初めを。キミが戦い続けてきたことを知る人でもあります。
神楽 樹:頷いて
神楽 樹:「相も変わらず。馬鹿をやっている」
GM:視線は、キミが持つ買い物袋に。その目は、興味半分、嬉しさ半分といったところで。
笹垣氷雨:「もうふたりとも大人なのに、変わらないのね。……ううん。樹ちゃんは」
笹垣氷雨:「前より、綺麗になった。……和樹くんのおかげかしらね」
神楽 樹:「…………」
神楽 樹:わずかに間を挟み
神楽 樹:「──ありがとう」
神楽 樹:「氷雨も、元気そうでよかった」
笹垣氷雨:「……ええ。なんとか、元気でやってるわ。今は、ここの、ええと……」
笹垣氷雨:いちにいさん、と指で数を数えて、そして。
笹垣氷雨:「……ほら、トップふたりが、小さな女の子の」
神楽 樹:「……第九?」
神楽 樹:……悪戯めいた笑顔を浮かべている一人の副支部長を思い出す
笹垣氷雨:「そう。そこに派遣……まあ、助っ人みたいなものね。そういうことをやってるの」
神楽 樹:正規人員が少ない第九だ。イリーガルといった外部協力者は多いものの、組織の都合上それだけに任せられるものでもない
神楽 樹:「そう」
神楽 樹:「……変なことはされていない?」
神楽 樹:主に悪戯だが
笹垣氷雨:「……ええ、誰のことを言っているのかは分かるわ。けど、大丈夫」
GM:心当たりがあるのか、くすりと小さく笑って。
笹垣氷雨:「きちんと線は引く子だもの。……少なくとも、私はそう思ってるし」
笹垣氷雨:「樹ちゃんだって、そうでしょう?……樹ちゃん、なんだかんだで、ああいう子は甘やかしそうだもの」
神楽 樹:「……そんなことはない」
神楽 樹:過去を知る彼女からすれば嘘にもならない言葉だろう
笹垣氷雨:「そう。……うん。じゃあ、そういうことにしておきましょう」
GM:キミの、どこか言い訳のような言葉に、楽しそうに笑って頷いて。
笹垣氷雨:「もし樹ちゃんがよければ、このあとお茶でも……って、言いたいところだけど」
GM:もう一度、キミが持つ買い物袋に目をやって。
GM:「……樹ちゃんも、すっかり主婦じみちゃって。あまり和樹くんを待たせたら、私が怒られちゃいそう」
神楽 樹:「別に──」
神楽 樹:と、言葉を続けようとして。
神楽 樹:……そうやって、また言い訳するとからかわれていた。
神楽 樹:吐息。
神楽 樹:「……じゃあ、またの機会に」
神楽 樹:「あれから、少しは勉強もした」
神楽 樹:「……もしよかったら。次はうちで」
笹垣氷雨:「ええ。和樹くんも、一緒に」
神楽 樹:買い物袋を持ち上げて。無表情な貌がどこか、自慢するように見えただろうか
笹垣氷雨:「その時は、ほろ苦いチョコレートケーキを用意していくから。……楽しみにしてるわね?」
神楽 樹:ん、と短く頷きを返す
GM:そう言って、じゃあまた、と。かつてそうしていたように、別れの言葉は軽やかに。
神楽 樹:変わらない足取りと、その背を見送る
GM:キミに微笑みひとつを向けて、年上の旧友は、街に溶け込むように立ち去ります。
神楽 樹:──この街は、騒がしい
神楽 樹:多くの新しい出会いと、旧い出会いを多く引き寄せてくる
神楽 樹:今日は、後者だ
神楽 樹:……だから思う
神楽 樹:この旧い思い出が。また、善いものであって欲しいと
神楽 樹:ほんのわずか願って。見えなくなった彼女の方角から、背を向けた
GM:----------
GM:─そのまま、数日。友人との再会は先延ばしとなったまま。
GM:キミの端末に届いたのは、他支部……第9支部からの、副支部長名での、招集という名の依頼文。
GM:曰く─第9支部副支部長が襲撃され、「遺産」が奪われた。実行犯追撃と捕縛にあたり、力を貸してほしい。
GM:実行犯の名は、"アイシクルレイン"笹垣氷雨。
GM:キミの、旧友の名でした。
神楽 樹:──非番の終わりを告げる鐘が、響いて
神楽 樹:「……そう」
神楽 樹:小さく、一人の家に声が漏れる
神楽 樹:追撃、捕縛。了解している。よくある話だ。この世界では
神楽 樹:そして、“これ”に答えを下すのは早い。
神楽 樹:確かめる。全ては、そこからだ
GM: 
GM:シーンエンド


オープニング3


GM:OP3
GM:シーンプレイヤー:君臣ユウ
GM:登場不可
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+2(1d10->2)した(侵蝕:42->44)
GM: 
GM:副支部長が襲撃され、負傷は軽微、されど「遺産」奪取さる─。
GM:そんな一報が第9支部を駆け巡ったのは、ほんの数十分前のことでした。
GM:襲撃犯は"アイシクルレイン"笹垣氷雨、ここ最近、第9支部の助っ人めいた働きをしていたUGNエージェント。
GM:彼女を追撃する、その実動部隊として、他支部から派遣されるエージェントと共に動くよう命じられたキミに。
GM:出発前に、副支部長からお話があります、と。どこか落ち着きのなさそうな支部長から告げられ、そして。
GM: 
GM:─N市UGN第9支部近く、某病院。
GM:UGNの息がかかった病院、その個室の扉が、キミの目の前にあります。
GM:ネームプレートには、「春日」の二文字。
GM:キミを呼び出した副支部長が待つ病室の前に、キミはいます。
君臣ユウ:「…………」
君臣ユウ:ふぅ、と深呼吸を一つ。
君臣ユウ:金髪碧眼に学生服、白の手袋をした手は空手。
君臣ユウ:一瞬、お見舞いの品を持ってくるべきだろうか…と思わないでもなかったけど。
君臣ユウ:「(そんな場合じゃないよな)」
君臣ユウ:コンコン、とノックを二度。
君臣ユウ:「……雪ちゃん、君臣だ。入るぞ」
春日雪:「─はい、どうぞ」
君臣ユウ:返事を聞いて扉を開ける。
GM:返ってくる声は、普段と変わらず、柔らかいもので。
春日雪:「こんにちわ、ユウくん。……ごめんなさい、これから、という時に来てもらって」
君臣ユウ:「いや、いい。話があるのだろう?」
君臣ユウ:病室に入ってそばに寄りつつ。
GM:ベッドの上、上半身を起こした彼女は。普段とは違う寝間着であることと、頬に貼られたガーゼ以外は、いつもと変わらず。
君臣ユウ:そのガーゼに目をやる。
君臣ユウ:「襲われたと聞いたが」
GM:─寝間着の胸元に留められた赤いブローチも、場違いではあれど、普段通りで。
春日雪:「はい。……ですけど、怪我は対したものではありません。レネゲイドに頼るまでもなく、何日かで治るとお医者真が」
君臣ユウ:「そうか。それは…」良かった、と言おうとして。
君臣ユウ:「まぁ、入院してる時点で良いも悪いも無いか……だが大怪我というほどでもないのは安心した」
春日雪:「ふふ、ありがとうございます、ユウくん。……心配、してくれたんですね」
君臣ユウ:「当たり前だ」
GM:微笑みを浮かべようとして。頬に固定されたガーゼのためか、上手くいかず。
君臣ユウ:やれやれ、というふうに息をついて。
GM:片側の頬だけが引きつったような、笑みになりきれない表情を浮かべて。
君臣ユウ:「俺も心配だし、やどりちゃんや他の人だってきっとそうだろう」
君臣ユウ:「だから、うん」
君臣ユウ:「普段頑張ってる分、きちんと休んでくれたほうが皆安心するとは思うが」
春日雪:「……そうですね。はい、ユウくんの忠告ですもの。やどりちゃんたちに安心してもらうためにも、少し、休ませてもらいますね」
春日雪:「……ですが」
GM:歪な微笑みを消して、キミの目を見つめながら。
春日雪:「ユウくん。……あなたに、ひとつ、お願いがあります」
君臣ユウ:少女の顔に貼られたガーゼを痛々しい、と思ってしまうことが失礼か、逆に目をそらすほうが失礼なのか。とちょっと迷うように。
君臣ユウ:「? ………なんだ?」
君臣ユウ:本題だろう、と心構える。
春日雪:「彼女を…"アイシクルレイン"を追い、何の問題もなく取り押さえられたなら、それで事は済みます。しかし」
君臣ユウ:「あぁ」
君臣ユウ:もちろん、問題なく済ませるのが俺の仕事だ。しかし。
春日雪:「もし、何らかの理由で、更に行方を追わねばならないとなったら……ユウくんたちは、きっと、色々なことを知るでしょう」
春日雪:「……ユウくん。あなたが、これから知るかもしれないことを」
春日雪:「これから先、ずっとあなたの胸の内に秘めていると。誰かに言いふらすような真似は決してしないと」
春日雪:「誓って、くれませんか」
君臣ユウ:「…………………」
GM:無論、守秘義務はUGN関係者に課された前提事項ではありますが。
GM:彼女が求めているのは、書類にサインするようなことではない、と。キミはそう感じるかも、しれません。
君臣ユウ:「それは、」
君臣ユウ:口を開きかけて。
君臣ユウ:「………………」
君臣ユウ:「いや、そうだな」
君臣ユウ:奪われたのは彼女の遺産だと聞く。
君臣ユウ:そこに関する何かを聞き、知るとして。
君臣ユウ:「わかった」
君臣ユウ:「あぁ、誓おう。君臣ユウは何がしかを知り、触れたとして」
君臣ユウ:「その秘密を胸に秘めよう」
君臣ユウ:真っ直ぐに紅の瞳を見る。
春日雪:「……ああ」
GM:ほう、と。彼女の中で何かが緩んだような、そんなため息が漏れて。
春日雪:「ありがとうございます、ユウくん。……もちろん、秘密を守るのはわたしたちの存在意義でもありますし」
春日雪:「ユウくんと組んでもらう人……神楽樹さんは、わたしがこの街で、心の底から信じている人のひとりです」
君臣ユウ:「それは頼もしい限りだ」
春日雪:「……勘が鋭いのに、ご自分で抱え込みがちなのが玉に瑕ですけれど。とても、優しい人です」
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:類は友を呼ぶというやつかな、という考えは口にしない。
GM:キミを見つめる紅い瞳は、いつもと同じように輝いていて。
君臣ユウ:「雪ちゃんがそこまで言うなら、きっと凄い人なんだろうな」
君臣ユウ:蒼の眼差しがその瞳に返る。
春日雪:「ええ、それはもう。……そんな、凄い人と、ユウくんに」
春日雪:「わたしの、大切な人たちに」
春日雪:「わたしの大切なものを、託します」
GM:キミの視線を吸い込む瞳は、どこまでも、深く。
GM:底の見えない輝きを、発しているようで─。
君臣ユウ:その瞳を覗き込む色は蒼。
君臣ユウ:自分を変えるのが苦手な不器用な頑固者は、その輝きを受けてなお、自然体に。
君臣ユウ:「あぁ」
君臣ユウ:「《雪崩れる虹:アヴァランシェル》。君臣ユウ。その任務を託されよう」
君臣ユウ:トン、と自分の胸に拳を当てて。
君臣ユウ:「なに、安心してくれ雪ちゃん」
君臣ユウ:「兄さんが昔言っていたよ」
君臣ユウ:「『人と仲良くなるには、ちょっとした秘密でも共有するのが一番だ』、って」
GM: 
GM:シーンエンド

GM:OP分、ロイス設定のみとなります。
左文字勇人:シナリオロイス取得 後輩【成宮瑠香@庇護/◯不安】にて。
神楽 樹:笹垣氷雨にロイス  「友人:幸福感/〇疑念」
君臣ユウ:ロイス。「雪ちゃん 春日雪 ○P尽力/N好奇心」

ミドル1


GM:ミドル1
GM:シーンプレイヤー:左文字勇斗
GM:登場:不可
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+7(1d10->7)した(侵蝕:53->60)
GM: 
GM:ベランダに、アンテナに、ビルのありとあらゆる突起に。布が絡み、解け、また絡みつき。
GM:そうやって人目を忍び、ビルの隙間を縫うように。キミは第4支部へと向けて、少女を抱えて駆けています。
左文字勇人:ちらっと、抱えた少女の表情を伺う。
成宮瑠香:「っ、ぁ、は……」
GM:キミの腕の中で、少女は目を閉じ、震えています。
左文字勇人:「ちっ──」苦悶の声に舌打ち。とにかく今は一分一秒でも早く、適切な処理ができるところに──
左文字勇人:──といったことを第一に考えていたため、油断があった。
左文字勇人:普段であれば、まず犯さないミス。
GM:キミの視界に、ある意味見慣れた車両……第四支部所属の、装甲救急車が見えたことも、その一助となったのかもしれません。
GM:何らかの手段で、キミの……キミが抱える少女の異変を誰かが察知して手配をしたのか、あるいは斃れればそうなるよう準備されていたのか。
GM:それは、定かではありません。しかし。
救急隊員:「……!こっち、こっちだ!早くその子を─」
GM:キミに、そう手を振りながら叫ぶ言葉は。
左文字勇人:「よしっ! おい、見えたぞ瑠香──」少しでも少女の助けになればと声をかけ、着地しようとして──
GM:上空から降り注ぐ、一条の光。その直撃を受けた装甲救急車が爆散し広がった炎の中に、声を発した男ごと消えました。
左文字勇人:「!」
左文字勇人:急制動! 墨染を逆に位置するビルの壁面へと張り付かせ、強引に振り子運動を中断させる!
GM:そのままであれば、キミが通り過ぎるはずであった場所。そこに。
GM:キミの眼前を掠めるように、光がもう一条、落ちて。
左文字勇人:抱いた少女へのGが少しでも和らぐように、自分の身体に重さがかかるようへと姿勢を制御する!
左文字勇人:「くそっ──だらぁっ!」
女性:「……外した。なんて、器用な」
GM:キミには見覚えのない女性。光を放ったであろう人物が、ビルの上から、キミを見下ろしています。
左文字勇人:強制的に布を切断。慣性のままに身体は横殴りに吹き飛ばされ、当初の予定とは別の位置へと着地──否墜落して。
左文字勇人:少女を抱きかかえるようにして、回転しながら受け身をとり。同時に声がした方向へと墨染を伸ばして『射出』する!
女性:「……!」
GM:槍のように伸ばされた黒い布を避けるように、ビルから空中に身を投げ出して。
左文字勇人:「甘えっ!」
左文字勇人:伸び切った墨染が、槍状から刃状へと変化する。そのまま長大な剣に見立てて、横殴りに空中にある女へと襲いかからせる!
GM:黒布が女性の身体に食い込む、その瞬間。
女性:「……そちらも、甘い」
GM:身体が、パッと一瞬、光の粒になって散り。
GM:直後、その姿は地上─炎上する装甲救急車を背景に、キミと対峙する位置にあります。
左文字勇人:「ちっ──」
左文字勇人:しゅるしゅるしゅる──と墨染を再び自身の身体へと巻きつける。
女性:「君は……この街のオーヴァード?その子がいる支部の人かしら。……悪いけれど」
左文字勇人:そっと後ろに庇うようにして瑠香を横たえさせ、謎の女と対峙する。
GM:変幻自在の黒布を操るキミに対して、女性は無手。しかし、そのハンデを全く気にすることなく。
女性:「その子は、こちらに頂くわ。……時間がないの」
左文字勇人:「これでも古株なんだけどな? オレを知らないってことは新参さんかい?」
左文字勇人:エンジェルハイロウであることは間違いない。しかしそれだけとも限らない。
左文字勇人:「かわいい後輩なんでね。はいそうですかってする訳にはいかねえな」
左文字勇人:ちらっと、もう一度横にさせた瑠香の苦しげな表情を確認して。
左文字勇人:「──時間がないのはこっちもなんでな。悪いが様子見は無しだ」
左文字勇人:再び女を視界に収め、両の腕から黒布を垂らして臨戦態勢と──
GM: 
GM:シーンエンド

ミドル2


GM:ミドル2
GM:シーンプレイヤー:神楽樹
GM:君臣ユウのみ登場済み、他登場不可
GM: 
GM:お二人の登場侵蝕をお願いします。
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+8(侵蝕:34->42)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+3(1d10->3)した(侵蝕:44->47)
GM: 
GM:第9支部が手配した車両、その後部にある、搭乗員待機スペース。
GM:実行犯は現役のエージェント、そうであれば追跡する手段はいくつもある、と。
GM:キミたちに命を下した第9支部副支部長は言っていましたが……。
GM:─車両は、迷うことなく、一定のポイントを目指してはいるようです。
GM: 
神楽 樹:「……」
君臣ユウ:「…………」
神楽 樹:連絡を受け、迎えにきた車両に乗り込み。しばしの時間が経ってなお
神楽 樹:白銀の髪の女は一言も喋らず、シートに背を預けている
君臣ユウ:蒼金を持つ少年はその雰囲気に少し気圧されつつ。
君臣ユウ:「あの」
君臣ユウ:「神楽樹さん、ですよね」
神楽 樹:目を開く
神楽 樹:色の違う双眸が青の瞳を捉えて
神楽 樹:「ええ」
神楽 樹:「何か質問でも」
君臣ユウ:「君臣ユウといいます。それで、」ええと、ちょっと目を泳がせて
君臣ユウ:「神楽さんと樹ちゃんなら、どちらでお呼びすればいいでしょう」
君臣ユウ:確認。
君臣ユウ:先日。副支部長式のコミュニケーションを試した所遠回しに諌められたので身につけたのだ。
神楽 樹:──聞いている通りの相手だ、と。考える
神楽 樹:「神楽」
神楽 樹:任せてもよかっただろうが──指定した方が相手も応対しやすいだろう
君臣ユウ:「では神楽さん、と」
君臣ユウ:どうやら失礼ではなかったようだ、と密かにホッとする。
神楽 樹:「……ひとつ忠告」
君臣ユウ:「はい?」
神楽 樹:「チルドレンならパーソナルくらいは簡単に眼を通すこと」
君臣ユウ:「パーソナル……あぁ、はい」
君臣ユウ:「(なるほど、………事前に名前だけでなく能力ぐらいは把握しておけということだろうか)」名前を先程聞いた程度だ。
君臣ユウ:頂いたアドバイスは後でメモしておこう、と脳内で諳んじる。
神楽 樹:「……雪から話は聞いてる」
神楽 樹:「相応の実績も。……優秀なチルドレンだと」
君臣ユウ:「それは………ええと、どうもありがとう」
君臣ユウ:正面から褒められると多少面映い。
君臣ユウ:「俺も、雪ちゃんからそちらの話は聞いた」
君臣ユウ:「心の底から信じてる人の一人、だと」
神楽 樹:「そんなことを」
君臣ユウ:「あぁ」
君臣ユウ:「俺も信頼には答えたい。未熟な身だが、こちらも頑張らせてもらう」
神楽 樹:「頑張るだけなら誰にでも」
神楽 樹:「──結果で判断をさせてもらう」
神楽 樹:右手を差し出して
君臣ユウ:「…………む」
君臣ユウ:なるほど手厳しい、と一瞬思い。
神楽 樹:「改めて──神楽樹。よろしく、君臣」
君臣ユウ:いやこれが大人ということか、と思い直して。
君臣ユウ:「あぁ。お互いに良い結果を。よろしく、神楽さん」
君臣ユウ:礼儀として手袋を外し、その手をとった。
神楽 樹:手が触れあう。握手を交わし、離れて
神楽 樹:そのわずかな間に。硬い妙な違和感が感じ取れたかも知れない
君臣ユウ:「…………?」
君臣ユウ:一瞬、その妙な感触を不思議に思いつつも声は出さない。
君臣ユウ:「(…………義手、かな?)」
君臣ユウ:オーヴァードの中にはそういった物品を使う人もいると聞くし。
君臣ユウ:ならば聞くのは失礼か、と思い直して。
君臣ユウ:感触を上書きするように、手袋を嵌めた。
GM: 
GM:シーンエンド

ミドル3


GM:ミドル3
GM:シーンプレイヤー:君臣ユウ
GM:全員登場
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+1(侵蝕:42->43)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+9(1d10->9)した(侵蝕:47->56)
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+2(1d10->2)した(侵蝕:60->62)
GM: 
GM:キミと、名も名乗らない女性の距離はほんの数メートル。オーヴァード同士なら、キミの得物なら、至近にも等しい距離。
GM:ゆえに、互い同士、相手方の動きを見定めようとしている状況ですが、しかし。
左文字勇人:ひゅんひゅんと両の手にした墨染をスリングのように回旋させ、即時対応できる構えをとる。
GM:彼女が、そしてキミが言ったように。キミの連れを第四支部に連れて行くため、時間は、ありません。
左文字勇人:時間がないのは事実だ。
左文字勇人:しかし同時に、後ろに少女を庇いながらでは、選択肢が狭められるのもまた事実。
左文字勇人:言動からすれば、危害を加えることが目的ではなく、成宮瑠香の身柄に用が有るらしい。
左文字勇人:それを信じれば彼女を巻き込むような──先の光線のような──マネはしてこないだろうが──
左文字勇人:と──不意に表情を緩め、脱力する。
左文字勇人:「千日手は──好きじゃねえんでな」
左文字勇人:いまここにある手札で切り抜けるのだとしたら、これ以上の睨み合いは意味がない。
左文字勇人:ぴたり──と回旋させていた布を止め。ピンっ──と張り詰めさせる。
女性:「……私も。言ったよね、時間がないって。……そっちも同じかもしれないけど」
左文字勇人:「ああ。いくぜ──」ならば先手を打つだけ!
GM:キミへと向けられた手に、光が収束して─
GM:─黒と白が交錯する、その直前!響くのはアスファルトを削るようなドリフト音!
女性:「ッ…!?」
左文字勇人:「!」即応。身体を脱力させていた分、女性より一瞬早く反応する!
GM:手に集まった光を霧散させ、バックステップ。先ほどまで女性が立っていた場所を、走行車両が通過し─否。
左文字勇人:背後に寝かせていた瑠香を再び抱きかかえ、墨染を使ってさらに後ろへと距離を取る!
GM:通過する瞬間、車両後部から飛び出した人影が、ふたつ。
神楽 樹:──右手の指先に。小さな球体が生まれる
神楽 樹:スナップ。球体が伸張、数センチのそれが大きく引き延ばされ
神楽 樹:重力の刃と化して眼前、金髪の女へめがけて振るわれる。
女性:「…………!」
君臣ユウ:影の一つ、金の色が虹を引く。
君臣ユウ:手元からくしゃりと染み出すような虹のカーテンが相手へと伸び、その周りの空間を断絶させる。
君臣ユウ:回避行動がそのまま元の場所に戻るような狂った空間歪曲。
君臣ユウ:神楽さんの一手を確実にするために、空間を捻じ曲げる。
GM:身体捌きでの回避を試みるが、いくら足を動かそうとも、立ち位置が変わらない。それを察したのか。
GM:本来は、対複数の射撃攻撃として振るわれるであろう力……圧力すら持つ光を、重力刃との相殺のため放つ!
左文字勇人:「この攻撃──樹さんか?」攻撃を認識し、避難した宙空から声をかける。
左文字勇人:(それに空間歪曲か、あれは?)歪められた挙動を目ざとく確認して。
神楽 樹:黒と白が触れる。魔眼と光が砕け散り、両者の間に残滓として降り注いで
神楽 樹:「…………」
神楽 樹:視線が、女を射貫く
女性:「……そっか。あなたが、来たのね。……それとも呼ばれたのかな」
笹垣氷雨:「樹ちゃん。それと、君は第9の」
GM:乱入者ふたりに、優しい、ともとれる声色で。
君臣ユウ:「君臣ユウ、だ」
左文字勇人:しゅるしゅるしゅるり、と少女を抱いたまま二人の下へと着地。
君臣ユウ:「確認するが、貴方が件の襲撃者だな」
左文字勇人:「第四のバックアップを殺られた。第十のサタナエル──こいつの身柄を狙ってる」
左文字勇人:そして必要最小限の情報を伝達する。
笹垣氷雨:「ええ。私が、あの子の遺産を奪った。……この通り、ね」
GM:背後に何かしらケースを隠していたのか、背中に回した手に、ばさりと広がるのは。
左文字勇人:意識を攻撃寄りから防御よりへシフト。攻め手を担わずにすむのであれば、いくらでもやりようはある。
GM:漆黒の裏地。尾を食む蛇を模した留め金具。第9支部副支部長が身に着ける外套に、違いありません。
神楽 樹:氷雨のそれを見やり。左文字と、彼が抱える少女を一瞥する
神楽 樹:「氷雨」
君臣ユウ:「…………なるほど」
笹垣氷雨:「……それと、その子も。……ひとつ言っておくけど」
君臣ユウ:その、小柄な副支部長が身につけていた覚えのある外套を見やり、スゥと目を細める。
笹垣氷雨:一瞬、樹さんと視線を交えて、それをすぐに左文字くんに移して。
笹垣氷雨:「どこに運んでも、その子は良くはならない。……今の私なら、どうにかできる」
笹垣氷雨:「そう言ったら、その子をこちらに引き渡してくれるかしら」
神楽 樹:「──そうね」
左文字勇人:「──交渉下手だろ、あんた?」
左文字勇人:「名刺代わりに光線ぶっ放してくるやつがそう言って、『はいそうですか』ってなると思うか?」
笹垣氷雨:「でしょうね。……ええ、実際、子供の頃から前線で過ごしてきたんですもの」
笹垣氷雨:「だから─」
GM:再び、左文字くんに向けて掲げた掌に光が集います。それは攻撃の予備動作……の、ように見えましたが。
笹垣氷雨:「こうする」
君臣ユウ:「……!」
左文字勇人:目を細めて、光を警戒する。少なくとも車両を穿ち、人を消滅させる力を目の前の女は有している──
君臣ユウ:攻撃の動作を認識し、皆をカバーするように虹を展開する───
GM:放たれる光。光量は膨大で、そこから予想される熱量も莫大であろうと、ユウくん、左文字くんには見えたでしょう。
GM:けれど、彼女とかつて同じ時を過ごした樹さんは。それが、ある種のこけ脅し……光量「だけ」を増大させた目くらましであることを、知っています。
GM:視界を埋め尽くすような光が、左文字くんへと迫り、空間ごと捻じれて。
GM:そのまま、光の全てがユウくんへと降り注ぎますが……。
君臣ユウ:空間を曲げる虹の渦は、それに触れたものを渦の中心、君臣ユウへと確かに届け。
君臣ユウ:「──────ッ、?」
GM:身体を焼き尽くすどころか。その光は、肌を僅かに焦がすのみ。
GM:少年ふたりが防御姿勢に、あるいは空間制御に意識を割いた隙に。
笹垣氷雨:「…………」
GM:光の奔流に紛れるように、自らの身体も光の粒子と化して。キミたちの至近─すぐ傍に駆け寄り。
GM:左文字くんが庇う少女に、そっと手を触れて。
左文字勇人:「しまっ──」
笹垣氷雨:「……ごめんね」
GM:視線は、少女……ではなく。
笹垣氷雨:「樹ちゃん」
GM:先ほど刃を交えた、旧友へ。
左文字勇人:『見せ札』だった光線に意識を取られ、光の粒子と化して移動してきた対象に数瞬反応が遅れ──
神楽 樹:言葉はない
君臣ユウ:「くっ……!」
君臣ユウ:光に目をくらませながら、なんとか声に反応する頃には。
GM:《瞬間退場》、同時に《瞬間退場Ⅱ》。笹垣氷雨と成宮瑠香が退場します。
神楽 樹:指先の魔眼が振るわれる。わかっている、この“手口”は昔から覚えている
神楽 樹:だから刃は空を切って。アスファルトを切り裂くだけだ
神楽 樹:「……」
GM:光が晴れ、そこには何もなく。
GM:ただ、炎を上げる装甲救急車の残骸だけが、キミたちを照らしています。
神楽 樹:「左文字」
左文字勇人:自分の腕の中から居なくなった少女を確認して、深く息を吐く。
左文字勇人:「──わり、樹さん。情報交換させてくれ。どうやら知り合いみてえだし、事情もそっちの方が掴んでそうだ」
左文字勇人:一息吐いただけで、思考を切り替える。
神楽 樹:「話が早いのは助かる」
左文字勇人:「ああ、『身柄を』って言ってたからな。今すぐどーこーじゃねえだろうさ。なら──」
左文字勇人:「取られたもんを、取り返しゃあいいだけだ」
左文字勇人:しゅるしゅるしゅると、黒布を身体に巻き付ける。今は昂ぶる時じゃない。
左文字勇人:「そっちのも、助かったぜ。『アヴァランシェル』だろ?」そしてもう一人の合流者に声をかける。
君臣ユウ:握った拳はもう離す。
君臣ユウ:空間を捻る虹はかき消えて。
君臣ユウ:「2人は知り合いのようだな」
君臣ユウ:「なら自己紹介は俺だけか、うん」
君臣ユウ:「知ってもらってるようだが、《雪崩れる虹:アヴァランシェル》。君臣ユウだ」
左文字勇人:「ああ、樹さんとは何度か任務でな。第十の『天下布武』、左文字勇斗だ」
左文字勇人:挨拶がてら、手を差し出す。
君臣ユウ:「あぁ」
君臣ユウ:警戒態勢として手袋は外さず。
君臣ユウ:「ユウくんとでも呼んでくれ。そちらは左文字さんと勇人くんなら、どちらが良いだろうか」
君臣ユウ:差し出された手を取る。
左文字勇人:「そー、緊張すんなよ。取って喰いやしねえよ」
君臣ユウ:「む」
左文字勇人:「流石に歳下に君付けされんのはやりづれえな。その二択から選べってんなら、左文字さんだな」
君臣ユウ:緊張してるだろうか、と空いた左手で顔を確かめながら
君臣ユウ:「わかった。左文字さん」
左文字勇人:「なんなら左文字先輩でも構わねえぜ。オマエさんよりは先達だかからな」
君臣ユウ:「先輩……」
君臣ユウ:言い慣れない響きだ、と思いつつ。
君臣ユウ:「じゃあ左文字先輩で」
君臣ユウ:真面目な顔で言う。
君臣ユウ:「(呼べと言うならそう呼ぶのが良いだろう、うん)」
左文字勇人:「っと。素直だな、オマエさん。えーっと、じゃあこっちは君臣でいいか? それともユウにしとくか?」
君臣ユウ:「うん……普通に、ユウかな」
君臣ユウ:「よろしく、左文字先輩」
左文字勇人:「ああ、よろしくな。ユウ」
GM:そうして、キミたちの挨拶が終わったタイミングを見計らったかのように。
GM:ユウくんの携帯端末に着信。発信者は─キミがどういった名前で登録しているかはともかく─
GM:第9支部副支部長、春日雪です。
君臣ユウ:では、着信画面に「雪ちゃん」と登録されている相手からの通知だと確認し。
君臣ユウ:「2人とも、ちょっと失礼する」
君臣ユウ:通話の操作を行う。
君臣ユウ:「もしもし。君臣だ」
春日雪:「こんにちわ、ユウくん。……つい今しがた、第4支部から連絡がありました」
春日雪:「受け入れ予定だったオーヴァードを迎えに出た車両が連絡を絶った、と。……場所は、いま、ユウくんたちがいるところです」
君臣ユウ:「雪ちゃん。………あぁ」
君臣ユウ:「今しがた、その相手と交戦した」
春日雪:「はい。"アイシクルレイン"……氷雨さんがそこにいた、ということも判明しています。ですが」
春日雪:「そこで何があったのか、聞く必要があります。そして」
春日雪:「……わたしから、お伝えすることも。ですので」
GM:そこで、少しためらうような間が、ほんのちょっとだけあって。
君臣ユウ:そのためらいを電話口で察することが出来るか、どうか。
春日雪:「ユウくん。樹さんと……そしてもし、他にも関係者がいるのであれば」
君臣ユウ:「………わかった」
GM:ええ、と通話の向こう、頷く声があって。
春日雪:「……支部で、お待ちしていますね」
君臣ユウ:「こちらは第十の左文字さんと合流した。……うん」
君臣ユウ:「持ち帰れる成果は少ないかもしれないが」
君臣ユウ:「すぐに、戻る。待ってていてくれ」
春日雪:「……はい」
君臣ユウ:声はなんとか平常を保ちつつ。
君臣ユウ:端末を握る手に少し、力が入る。
GM:そう、いつもの通り、どこか甘いにおいのするような。けれど、何かを我慢しているような声で返事があって。
GM:通話は切れました。
君臣ユウ:「……………」
君臣ユウ:通話の切れた端末を仕舞い。
君臣ユウ:「神楽さん、一度支部に戻るように、とのことだ」
君臣ユウ:そして、
君臣ユウ:「……左文字先輩、貴方も同行してほしい」
左文字勇人:「了解だ。こっちも事情と情報を教えてほしい。願ったりだ」
左文字勇人:促され、二人に続いて車に乗り込もうとして──
左文字勇人:ぎゅっと一度左腕──成宮瑠香を抱いていた腕に力を込める。
左文字勇人:まだ、温もりすら感じられる、その腕に。そして──
左文字勇人:「ああ、取り返しゃあ、いいだけだ──」
左文字勇人:決意を込めて、静かに言葉を吐いた。
GM: 
GM:シーンエンド

GM:ミドル3分、ロイス取得と、ここから購入解禁で!
左文字勇人:成瀬瑠香のロイスをネガに移動。感情を不安に。
君臣ユウ:ロイスはもうちょっと話してからにしよう。保留で。
君臣ユウ:購入は戦闘用きぐるみ。
左文字勇人:謎の女【笹垣氷雨@信用/◯敵愾心】を取得。5つ目。
君臣ユウ:1dx+5>=14
DoubleCross : (1R10+5[10]>=14) → 4[4]+5 → 9 → 失敗

君臣ユウ:失敗ー。財産はまだやめとこ。以上で。
神楽 樹:ロイス保留
神楽 樹:じゃあワンチャンきぐるみ調達
神楽 樹:2dx>=14
DoubleCross : (2R10[10]>=14) → 9[6,9] → 9 → 失敗

左文字勇人:シューターズジャケット狙い
左文字勇人:とりあえず素振り
左文字勇人:2dx+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 10[6,10]+4[4]+1 → 15

左文字勇人:お、通ったワーイヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノワーイ
GM:購入含めて以上かな!
左文字勇人:操作、購入終了。以上となります。
GM:はあい。では!

ミドル4


GM:ミドル4
GM:シーンプレイヤー:君臣ユウ
GM:全員登場
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+1(1d10->1)した(侵蝕:62->63)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+4(1d10->4)した(侵蝕:56->60)
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+10(侵蝕:43->53)
GM: 
GM:一旦、第9支部に戻るよう通知を受けたキミたちが通されたのは、副支部長用の執務室でした。
GM:となれば、当然。そこで待っているのは。
春日雪:「おかえりなさい、みなさん。……まずは、ご無事のお戻り、何よりです。そして─」
春日雪:「初めまして、の方もおられますね?」
GM:第9支部副支部長、春日雪。服装、立ち振る舞いは普段通りですが。頬には、傷を隠すように、ガーゼが貼られたまま。
左文字勇人:「ああ、第十の『天下布武』左文字勇斗だ。よろしくな、春日副支部長さん」
左文字勇人:普段よりやや硬めの表情で、簡単に自己紹介を。
春日雪:「ええ、今後ともよろしくお願いしますね、勇斗さん。それと」
春日雪:「わたしのことは、どうか雪ちゃん、とお呼びください」
左文字勇人:「平時なら土産の一つももってくるんだけどな。こうした状況だ、そこらへんは勘弁してくれ」
左文字勇人:「了解だ。んじゃさっそくで悪いんだが、そっちの事情を説明してくれねえか? どうにもウチのチルドレンも無関係じゃねえみてえだしな」
神楽 樹:聞き慣れたフレーズにわずかな安堵を覚えるが。事態は悪化のままだ、顔つきは変わらない
春日雪:「はい。……遺産の奪還、それだけで済むならともかく」
春日雪:「わたしからお伝えすること。調べていただくこと。色々と、話さねばなりませんから」
春日雪:「……ごめんなさい、樹さん、ユウくん。もう少しだけ、力をお借りします」
左文字勇人:「悪いな。話づれえこともあるかもしれねえが──」改めて、遺産という言葉を耳にして。
左文字勇人:「こっちも後輩の無事がかかってるんだ。助けられる可能性は、なるべく高くしときてえ」
神楽 樹:「わかってる」
君臣ユウ:「俺も問題はない」
君臣ユウ:「だから、うん。遠慮なく頼ってくれ」
神楽 樹:年若いチルドレンの言葉が部屋に通る。危うげにも取れる、だが必要な熱だ
神楽 樹:「雪」
神楽 樹:先を促すように、名を呼ぶ
春日雪:「……はい。では─」
GM:というところで、リサーチ項目はこちら!

【"サタナエル"成宮瑠香】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値6

【"アイシクルレイン"笹垣氷雨】(情報:UGN、裏社会) 目標値6

【春日雪と蛇王の外套:その1】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値6


GM:ひとまずは上記の3つ。リサーチ結果により生えた項目は、次シーン以降の判定となります。
神楽 樹:こちら旧友のことを当たりましょう
君臣ユウ:特に変わりは無さそうだし雪ちゃんかな。
君臣ユウ:情報UGNで。
神楽 樹:UGNでコネ使用
君臣ユウ:2dx+2>=6
DoubleCross : (2R10+2[10]>=6) → 8[3,8]+2 → 10 → 成功

左文字勇人:瑠香ちゃん行かせて頂けますと。
神楽 樹:4dx+1>=6
DoubleCross : (4R10+1[10]>=6) → 10[1,4,4,10]+8[8]+1 → 19 → 成功

GM:すんごぃ。
左文字勇人:2dx
DoubleCross : (2R10[10]) → 7[6,7] → 7

神楽 樹:友達のことだもんね。成功と
左文字勇人:抜けました、成功です。
君臣ユウ:成功。
GM:は、では順番に!


【"サタナエル"成宮瑠香】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値6
・UGNチルドレン。シンドロームはエンジェルハイロゥ/ブラックドッグ。RC技能を中心に調整された戦闘用個体。
・コードネームはN市に配属される以前に登録されており、その由来は不明。
・N市では第10支部に配属され、ここ最近は戦闘よりも支部内での事務補助を主に行っていた。
・戦闘行為に積極的ではない瑠香だが、いざ戦うとなれば、苛烈な一面を見せることがあった。
・──Dロイス「戦闘用人格」を取得している。
→リサーチ解放項目:【瑠香の戦闘用人格】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値7




【"アイシクルレイン"笹垣氷雨】(情報:UGN、裏社会) 目標値6
・UGNエージェント。シンドロームはエンジェルハイロゥ/オルクス。能力はRC技能を用いた広範囲攻撃と、他者に向いた攻撃の誘導。
・市外からの出向という形で最近N市に移り、主に第9支部の助っ人的な立場で任務に就いていた。
・春日雪が支部長を務めていた支部に、雪が支部長の立場を受け継ぐ以前に、一時期在籍していたことがある。
・そのため"アイシクルレイン"は、雪が持つ遺産の能力について一定以上の知識を保有している。
→リサーチ解放項目:【成宮瑠香と笹垣氷雨】(情報:UGN) 目標値7




【春日雪と蛇王の外套:その1】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値6
・奪われた遺産は「蛇王の外套」と呼ばれる、契約者にあらゆる知識を与えると言われるもの。
・「あらゆる知識」とは「あらゆるシンドロームの能力の模倣」、すなわちウロボロスに分類される能力の付与である。
・雪が継承した外套は「レネゲイド由来の現象を咀嚼、分解する」力を持ち、それを雪に与えている。
→リサーチ解放項目:【春日雪と蛇王の外套:その2】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値7




GM:以上!というわけで、順番に開示ロールを。

春日雪:「……まずは、勇斗さん」
春日雪:「あなたの後輩……瑠香さんについて、です」
左文字勇人:「ああ。正直あいつが名指しで狙われそうなんざ理由なんて、ひとつくらいしか思いつかねえけどな」
GM:ええ、と小さく頷いて。
左文字勇人:うっすらと懸念していたことを目の前の少女は掴んでいると確信して、口に出させる。
春日雪:「彼女の性格や能力は、勇斗さんはよくご存じでしょう。……後程、みなさんには纏めて資料を手配しますが」
左文字勇人:「デュアルフェイス──だろ。はっきりと確認した訳じゃねえが」
春日雪:「彼女の中には、もうひとつ人格があります。……ええ、戦闘用人格、と呼ばれることもありますね」
左文字勇人:何度か戦いを共にして知った、普段の温和な人格と戦闘時の苛烈な人格──そうした症例を、これまでの経験で見知っている。
春日雪:「今は、それが「ある」ということまでしか分かりません。それが、彼女にどんな影響も与えているかも未知数です」
左文字勇人:「ああ、正直誰が脛に傷持っててもおかしかねえ。根掘り葉掘りはUGN(ウチ)の流儀じゃねえしな」
GM:そうですね、と。同意するように頷く少女の表情は、僅かに陰りますが。
左文字勇人:「だが現状じゃそうも言ってらんねえ。オレがあと知ってるのは、あいつが『外様』のチルドレンであるってことと──」
左文字勇人:「あの大仰なコードネームぐらいだな。ボゴミル派のサタンの呼称だったよな、確か?」
左文字勇人:「あいつにそんな学があるとは思えねえし、イキったコードネームを自分で申請するような柄でもねえ。ってことはひょっとすりゃ、手がかりくらいにはなるかもしれねえ」
左文字勇人:「他になにかそっちでは掴んでんのか、雪ちゃん?」
春日雪:「いえ。……今お伝えしているのは、あくまで、公表されている情報から一段下、というレベルのものです」
春日雪:「もう少し「掘る」ことができれば、あるいは……といったところですが。……これは、「彼女」についても同じです」
GM:そう言って頷いてから、樹さんに視線を向けて。
春日雪:「……"アイシクルレイン"……氷雨さんの追撃に、樹さんをお呼びしたのは。樹さんが、氷雨さんの知人であるから、というだけではありません」
春日雪:「わたしも、氷雨さんには少しだけ縁があるんです。……と言っても、直接の面識はありませんけれど」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:そこまで自ら語ったなら、“よい”ということかと判断する
神楽 樹:「貴方の古巣にいたと聞いている。間違いではない?」
春日雪:「ええ。わたしの先代……前支部長がお世話をしていた、と」
神楽 樹:「……なら、遺産の件を知っていてもおかしくはない。か」
神楽 樹:「もうひとつだけ確認をする」
春日雪:「はい、どうぞ」
神楽 樹:「“アイシクルレイン”が第九へ異動になったことは、貴方が関わってる?」
春日雪:「……はい。お呼びしたのは、わたしです」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:「わかった。ありがとう」
神楽 樹:「後はまたこちらで対応する」
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:「アイシクルレイン…笹垣さん、が旧知というか、ある程度知り合いだったとして」
君臣ユウ:「雪ちゃんの遺産を奪った目的は何になるのだろうな?」
君臣ユウ:「どういった事が出来るか、ということに起因すると思うが」
春日雪:「……それを調べるためにも、お話ししておくべきだと思います。わたしの「遺産」のことを」
GM:とはいえ、と。前置きのように一言入れて。
春日雪:「ユウくんは、ご存知ですね。あの時は、ずっと前だけを見ていてもらいましたけれど」
君臣ユウ:「あー。まぁ、そうだな」
君臣ユウ:何かしらを思い出すように目を斜めに。
GM:少し前、キミが彼女と、そして"ファフニール"と共に戦った時。外套の影から伸びた何かが、レネゲイドそのものを食らうところを。
GM:キミは、感知していたかもしれません。
君臣ユウ:「うん、現象としては確認している」
君臣ユウ:直接な視認ではないが。当時、強化された感覚はソレを捉えていた。
春日雪:「ええ。能力としては、「レネゲイド由来の現象を分解する」、といったところです」
君臣ユウ:「なるほど。イメージとしてはそのまま喰らう、といった印象を受けたな」
左文字勇人:「分解。そして捕食てぇと──」
左文字勇人:思い当たるシンドロームはひとつ。
春日雪:「ウロボロス。未だ研究の途上……ええ、レネゲイドについては全てがそうでは、あるのですが」
春日雪:「……万能。その言葉をあてがうなら、最も相応しいものかも、しれませんね」
神楽 樹:「……」
君臣ユウ:「……万能か」
左文字勇人:「器用貧乏──ってな捉え方もできるけどな、まあ」
左文字勇人:纏った墨染を指で弄りながら、自戒を込めて。
春日雪:「ええ。ウロボロスが……いえ。レネゲイドが、本当に万能であったなら」
春日雪:「この世の全てが、めでたしめでたし、で終わるんですけれど。……そう、上手くはいかないようです」
GM:そう言って、くすりと小さく笑う。何かを誤魔化すように。
神楽 樹:小さく、気付かれないように吐息が漏れた
GM:─彼女と同じく「遺産」を持つふたりなら。そして、彼女の内面を他者よりも深く知るあなたなら気付いただろうか。
GM:彼女が、遺産と背中合わせであるはずの副作用について、言及を避けていたことに。
神楽 樹:──言うべきことは言っている。それをわざわざ、蒸し返す気はない
神楽 樹:無くすことを伝えるのは、辛いものだ。よく知っている
神楽 樹:だからいまは黙っている。これを避けることができないと、貴方が一番わかっているだろうから
神楽 樹:二人の男性に眼をやる。……よくもまぁ、運が回ったものだろう
神楽 樹:誰も彼もが、何かを無くしてゆくのだから
君臣ユウ:無意識に自らの遺産。白の手袋を嵌めた手を握る。
君臣ユウ:仮に万能に近い力を振るう遺産だとしても、そこには副作用があるものだと聞く。
君臣ユウ:ただ、その言及を避けるというのなら、今はまだ気にすべきことではないだろう、と思い。
君臣ユウ:「万能ならず、器用貧乏だとしても」
君臣ユウ:だから言うのは別のことだ。
君臣ユウ:「やれることが多いのならば、現時点では目的の類推は難しそうだな」
君臣ユウ:「だから、」
君臣ユウ:「まず直近にやるべきことは敵方の目的を知ること…情報収集か」
君臣ユウ:まとめるように言うのは、おそらく練磨の3人には言うべきでもないことで。
君臣ユウ:それでも、自らの立ち位置を確認するように。
君臣ユウ:「うん、」頑張ろう、では無く。
君臣ユウ:「やろうか」

GM:ミドル4分、ロイスと購入!
君臣ユウ:ロイス保留の購入きぐるみ狙い。
君臣ユウ:2dx+5>=14
DoubleCross : (2R10+5[10]>=14) → 6[2,6]+5 → 11 → 失敗

君臣ユウ:3点入れて購入しておきましょうか。
君臣ユウ:10→7
左文字勇人:ロイスは保留かな。残り2つでpc2名と雪ちゃんがいる、悩ましい……
君臣ユウ:戦闘用きぐるみ ドッジ-1、行動-1、装甲12 。装備して以上で。
神楽 樹:ロイスは雪ちゃんに 「〇庇護/不信感」
左文字勇人:素振りでセーフハウス 目標値は15
左文字勇人:2dx+1>=15
DoubleCross : (2R10+1[10]>=15) → 7[6,7]+1 → 8 → 失敗

左文字勇人:失敗
左文字勇人:ロイス操作、購入判定以上にて。
神楽 樹:購入は…ブルゲでも
神楽 樹:2dx>=20
DoubleCross : (2R10[10]>=20) → 4[2,4] → 4 → 失敗

神楽 樹:以上で終了

GM:シーンエンド

ミドル5



GM:ミドル5
GM:シーンプレイヤー:神楽樹
GM:登場可能
GM: 
GM:引き続きリサーチです。登場するPCは侵蝕を!
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+4(侵蝕:53->57)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+7(1d10->7)した(侵蝕:60->67)
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+4(1d10->4)した(侵蝕:63->67)
GM: 
GM:では、残る項目は3つ!

【瑠香の戦闘用人格】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値7

【成宮瑠香と笹垣氷雨】(情報:UGN) 目標値7

【春日雪と蛇王の外套:その2】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値7



GM:どれを調べるか宣言のうえ、判定をお願いします。
君臣ユウ:じゃあさっきと同じく雪ちゃん。情報UGNで
神楽 樹:【成宮瑠香と笹垣氷雨】。UGNでコネ使用
君臣ユウ:2dx+2>=7
DoubleCross : (2R10+2[10]>=7) → 10[5,10]+5[5]+2 → 17 → 成功

神楽 樹:4dx>=7
DoubleCross : (4R10[10]>=7) → 10[2,4,5,10]+1[1] → 11 → 成功

君臣ユウ:めっちゃわかる
GM:めっちゃ気合い入れてらっしゃる。
左文字勇人:ねんのため無形使います。項目は成宮瑠香の戦闘用人格
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+4した(侵蝕:67->71)
左文字勇人:7dx
DoubleCross : (7R10[10]) → 9[1,3,4,7,9,9,9] → 9

左文字勇人:抜けました、成功です。
GM:は、では…!


【瑠香の戦闘用人格】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値7
・後天的に植え付けられたものであり、精神と肉体、両面に強い負荷がかかるものである。
・植え付けられた人格はゼロから創造されたものではなく、瑠香の血縁者から「移植」されたものだ。




【成宮瑠香と笹垣氷雨】(情報:UGN) 目標値7
・ふたりは、非常に近しい血縁関係にある。
・このことは、戸籍上では完全に抹消、UGNのデータベースでも秘匿されている。




【春日雪と蛇王の外套:その2】(情報:UGN、裏社会、知識:レネゲイド) 目標値7
・「レネゲイド由来の現象を咀嚼、分解する力」は、雪自身にも作用している。
・雪はこの能力により、レネゲイドの過剰な働きを抑え、身体への負荷を軽減……することを、試みている。
・また、副作用として、心を蝕む……徐々に良心を失い、冷徹になると言われている。
・あるいは、この「心を蝕む」ことこそが本来の作用ではないか、という説もある。
・"アイシクルレイン"は、瑠香に蛇王の外套を着用させることで、負荷の軽減と戦闘用人格の抑制を試みていると思われる



GM:以上です。派生情報は打ち止め!
GM: 
GM:─第9支部、小会議室。
GM:情報端末、資料の束。差し入れとして供された紅茶のポットと、お菓子の入った籠。
GM:それらが卓上に無秩序に広がる中、キミたちは目で、耳で、あるいは足で稼いだ話を集約し、なんとか纏まりのある情報を得ることができました。
神楽 樹:散らかったそれらの横、部屋の隅にある小テーブルの上
神楽 樹:手慣れた様子でカップを並べ、ポットを持ち上げ傾けた
神楽 樹:わずかな水音と共に注がれた紅茶の匂いがかすかに室内へ満ちて
神楽 樹:金髪と、黒髪の少年の前にカップが置かれる
君臣ユウ:「ありがとうございます」
君臣ユウ:軽く頭を下げて、砂糖とミルクを入れる。
左文字勇人:「っと、ありがとよ。樹さん」
左文字勇人:まずは一口、報告前に紅茶で喉を湿らせる。
神楽 樹:二人の様子を見てから。自分のカップに口をつける。
左文字勇人:「とりあえず、瑠香のデュアルフェイスに関してだが──」そして情報を開示。
左文字勇人:「先天的なやつじゃねえ、後天的な──しかも『植え付けられた』類のだ」
君臣ユウ:「植え付けられた?」
神楽 樹:「“洗脳(ウォッシュ)”の応用? あるいは」
左文字勇人:「デュアルフェイスはそう珍しい症例じゃねえが、その分パターンも色々あんだよ」<ユウくんに教えるような口調で
左文字勇人:「テメエが精神的な負荷に耐えきれず生み出すパターン。あるいは心に強く思った人格があって、それが閾値を超えて確立するパターン」
左文字勇人:「それに今樹さんが言った、洗脳の応用とかだな」
左文字勇人:「で、この3パターンだと、瑠香に一番当てはまるのは洗脳のパターンだ。ただ──」
左文字勇人:と、言葉を一旦切って。
君臣ユウ:「洗脳とか負荷とか、穏やかじゃないように聞こえるが」
君臣ユウ:「その……大丈夫なのか?それは」
君臣ユウ:甘くしたミルクティーを一口含みながら。
左文字勇人:「植え付けられた──つまり移植された人格は、あいつの血縁者のものらしい。今回のケースで言えば、こいつが一番特異に思えるな」
左文字勇人:「まあ、大丈夫かどうかって言われりゃ、『本人次第』としか言いようがないな」
左文字勇人:あえておどけて、肩をすくめる用にして。
左文字勇人:「オマエだって覚えがあるだろ? ──衝動に抗うのだって、ある意味負荷っちゃぁ負荷だ」
左文字勇人:「事実は覆せねえけどな、それを判ってりゃ対応を教えてやることだって、実践させることだってできる。だから『情報』ってのは大切ってこったな」
君臣ユウ:「………なるほど、それもそうか」
左文字勇人:「──とりあえず、こっちはこれくらいだな。そっちはどうだ、樹さん?」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:「いまさら言うべきではないけど」
神楽 樹:「関係者以外に他言は無用。その上で」
神楽 樹:散らばった資料とは別に。手に持たれたファイルから、数枚の資料を取り出す
神楽 樹:──個人的に洗ってもらい、ようやく見つけることができた
神楽 樹:「なぜ、左文字のところに彼女が姿を見せたのかについて──」
神楽 樹:「“サタナエル”と“アイシクルレイン”は、血縁関係にある」
左文字勇人:「……なるほどね」不機嫌さを隠そうともせず、納得する。
神楽 樹:「親戚と言うには、近い部分で」
神楽 樹:「戸籍、UGNの登録、他に含めても」
神楽 樹:「何一つそれらに関する記述を消していたけれど」
左文字勇人:秘匿されるということは、それなりの理由があると言うことだ。つまり──
左文字勇人:「──『移植元』か」
神楽 樹:──それでも、一度記されたものは見つけ出せる。などと言っていたか
君臣ユウ:「血縁関係か。……先程も出てきた話だったな」
神楽 樹:「素直に考えればそれで線になる」
神楽 樹:短く応えて、
神楽 樹:「それで、君臣」
左文字勇人:「仮に移植元本人じゃなくても、事情は知ってそうだな。行動から察するに」
君臣ユウ:「直接の移植元でなくとも、現にアイシクルレインはサタナエルを拉致していった」
君臣ユウ:「結果からするとそこに彼女の目的があることは間違い無さそうだな」
君臣ユウ:「あぁ、なんだろう神楽さん」
神楽 樹:「……」じぃ、と彼の顔を見て
左文字勇人:「となるとまあ、もひとつ引き起こしてる事件も、それ絡みって考えるのが自然だよなぁ──」がりがりと頭をかきつつ
左文字勇人:と、同じ様にユウの方に視線を向ける。
神楽 樹:「疑念を抱えると動きが鈍る」
君臣ユウ:「…………」
神楽 樹:「知りたいことが残ってると、顔に書いてあるけれど」
君臣ユウ:「………………………うん」
君臣ユウ:「隠し事が下手だな、俺は」
君臣ユウ:「……………左文字先輩のいうもう一つの事件。雪ちゃんへの襲撃に関して、だが」
左文字勇人:「それくれえでいいんだよ。まだガキなんだからな」<隠し事が下手
左文字勇人:再びカップを口に運び、先を促します。
左文字勇人:脳裏に浮かぶのは、先に出会ったもうひとりの「ガキンチョ」。
君臣ユウ:「アイシクルレインは雪ちゃんへの被害はそこそこに遺産を奪った。」
君臣ユウ:「この事から目的は遺産の奪取だったと思う」
君臣ユウ:「そして、今2人が述べた事実。サタナエルの人格と、それに親しいアイシクルレインの行動」
君臣ユウ:「…………その理由について、だが」
君臣ユウ:カップを置いて自らの右手。そこに嵌めている自らの遺産を指し示すように。
君臣ユウ:「遺産と呼ばれる物は、効果とは別におしなべてデメリット……副作用を有すると聞いている」
君臣ユウ:「それが精神に作用するものもある、と」自分のように。
神楽 樹:「……」
左文字勇人:「ああ、だな」
左文字勇人:その確認を後押しするかのように。
君臣ユウ:「………雪ちゃんの持つ外套に、どのような副作用があるのかはわからないが」
君臣ユウ:「もしかするならば、アイシクルレインの目的はそちらなのかもしれない……とは、思う」
君臣ユウ:「………具体的には、雪ちゃんに聞いてみなければわからないことだが」
左文字勇人:「少なくとも、さっき副支部長本人から聞いた話だけじゃピースが足りねえな」
君臣ユウ:あの時、ウロボロスに酷似した万能の効果を語る中には、副作用についての言及は避けていたと思う。
左文字勇人:ぐいっと、カップの残りを飲み干して。
君臣ユウ:それが意識的にか、不必要ゆえの省略かはわからないけど。
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:「だから、もう一度雪ちゃんと話してみなければ、と」
君臣ユウ:「俺は思う」
左文字勇人:「ああ、既知の二人にゃ申し訳ないが踏み込ませてもらうぜ。こっちは大事な後輩の無事がかかってんだ」
神楽 樹:「そう」
神楽 樹:壁に掛かる時計を確認。
左文字勇人:ユウくんと、樹さんに確認するように視線を向ける。
神楽 樹:「なら、聞きに行きましょう」
神楽 樹:「……あっちも。もう用意は出来ているだろうから」
左文字勇人:「付き合いでお見通し──ってやつか、樹さん?」
君臣ユウ:とろりと、底に溶けきれず残った砂糖を飲み込んで。
君臣ユウ:「あぁ」
君臣ユウ:「行こう」
左文字勇人:<用意ができている。
神楽 樹:「自分が関わっている案件についての情報を絞るようなら。副支部長はやっていない」
神楽 樹:──もっとも。話すために、時間は必要だ
神楽 樹:だからこうして、一時的にせよ。私達とあの子、考える時間を用意したのだけれど
左文字勇人:「UGN(ウチ)のガキどもはその辺り優秀すぎるな。ったく──」苦笑で応じて。
GM:----------
GM:N市UGN第9支部、副支部長室。
GM:彼女から説明を受けて、キミたちが考えを纏める。その間、過ぎた時間はそう長くはありませんが。
春日雪:「……もうお伝えすることはありません、と言っても」
春日雪:「はいわかりました、とは答えてもらえなさそうですね」
神楽 樹:「男はしつこいものらしいから」しれっと
GM:部屋は薄暗く、灯りは弱々しく。彼女の微笑みも、また同じように。
君臣ユウ:「そうだな」
君臣ユウ:「俺はどうやら空気を読むのが苦手とよく言われるから」
君臣ユウ:「踏み込むつもりだ。すまない」
左文字勇人:「理解が早くて助かるな」
左文字勇人:「──なんならオレは外すぜ?」
春日雪:「いえ。……勇斗さんにこそ、聞いていただかなければなりません」
春日雪:「これからお話しすることは、瑠香さんにも関わることですから」
左文字勇人:樹さんなら、聞いた情報をうまい具合に整理してれるだろうと言う信頼はある。
左文字勇人:「──悪いな。んじゃ、遠慮なく聞かせてもらうぜ」
GM:では、と。小さく息を吸い込んで。
左文字勇人:ソファーを引き寄せ、腰掛ける。
春日雪:「遺産には、副作用があります。……傲慢になる。他者から大切なものを盗みたくなる」
春日雪:「常に勝利を求められ、敗北は許されない」
GM:視線は、まず左文字さんから。
左文字勇人:「………………」
左文字勇人:無言で肯定し、先を促します。
春日雪:「恐怖心を失い、自己保身を……生き残ることへの執着を、失う」
GM:ユウくんに。そして。
君臣ユウ:その視線に瞳で答える。
君臣ユウ:手袋を嵌めた手を一度開いて、握る。
春日雪:「そして」
GM:普段であれば、外套の留め金がある位置を。次に、胸元の紅いブローチにそっと触れてから。
春日雪:「……人の心を失って。冷徹な判断を下すだけの、機械のようになる」
春日雪:「もちろん、副作用がどのような形で現れるのか。それがいつになるのか。個人ごとの相性は、あるでしょう」
春日雪:「それでも、わたしは、あれを受け継ぐことを決めました。……副作用は承知の上で、です」
神楽 樹:「……」
君臣ユウ:「人の心を、失う……」
左文字勇人:「そいつがアンタの遺産──蛇王の外套の副作用、か」
春日雪:「はい。……わたしの、オーヴァードとしての能力。樹さんとユウくんは、ご存知ですね?」
神楽 樹:小さく頷いて
君臣ユウ:「あぁ」こちらも頷いて
GM:胎内をひとつの工場と見なして、レネゲイドを励起する物質を精製。それを経皮、あるいは粘膜接触で投与する。
GM:説明書を確認するように、改めてそう告げて。
春日雪:「体が大人であったら。あるいは、わたしにRC能力の適性があれば。体に負荷をかけない方法もあったかもしれません」
春日雪:「けれど、そうではなかった。だから、先代……わたしがいた支部の、前支部長が」
春日雪:「あれを、わたしに託してくれた。……ええ、ええ。なら後方支援に、事務方に徹しろと。そう言ってくれた人もいました」
春日雪:「でも、わたし、頑固ですから。……やりたいことは、何を言われてもやると」
GM:希望、願望ではなく。義務を語るように。
春日雪:「……そういう子なのは、よくご存じでしょう?樹さん」
神楽 樹:「ええ。本当に」
神楽 樹:「言っても何も聞きはしないのに。相手の動かし方だけはわかっているからタチが悪い」
神楽 樹:よく知っている。まだそれほど、付き合いが長くなくとも
神楽 樹:“そういうもの”だからだ。私も彼女も
春日雪:「ええ。誰かが頼れ、と言ってくれるなら。わたし、思いっきり甘えますよ」
春日雪:「甘えさせてくれる人が、そこにいる限り、ずっと」
神楽 樹:「……」
君臣ユウ:「……………はぁ」とため息。
君臣ユウ:「自分で抱え込もうとする割には甘え方が全力だな、君は」
左文字勇人:「──で、そいつをアイシクルレインも知っている、と」<蛇王の外套の副作用
春日雪:「はい。わたしの全力を受け止めてくれる人と見込めば、それはもう」
GM:そう、ユウくんに応えてから。
春日雪:「……皆さんが集めてくださった情報から、"アイシクルレイン"の目的はただひとつ」
春日雪:「身内である瑠香さんを救う、それのみです。その手段として─」
春日雪:「レネゲイドと心を、血を啜るように貪るわたしの遺産を、瑠香さんに使わせることに重い至った:
君臣ユウ:「『人の心を失い、冷徹になる』…………つまりは」
君臣ユウ:「複数の人格が負荷を与えるなら、消してしまえばいいと」
左文字勇人:「体のいい鎮静剤代わりってとこか──」
君臣ユウ:「作用か、副作用か。その力を宛てにしていると」
神楽 樹:「少しばかり都合のいい話ではあるけれど」
左文字勇人:「……なあ、樹さん」
神楽 樹:無言で左文字に視線を向け、先を促す
左文字勇人:「アイシクルレイン──笹垣氷雨は、そんなに短絡で、あんなに『交渉下手』だったのか、最初っから?」
左文字勇人:理屈としては、間違ってはないだろう。時間的な限界も要因かもしれない。しかしそれでも、あまりにも──
神楽 樹:「──私が初めて会った時には、既にあの様子だった」
神楽 樹:「歳上、というには少し不安が見える相手で。ただし、オーヴァードとしては十二分の才があった」
神楽 樹:「……過去、いまよりも落ち着いていない頃のUGNであれば」
神楽 樹:「それがあれば細かいところについては、無視をしていただろうし」
神楽 樹:そして、と言葉を続けようとした時に。内ポケットからの震動が伝わる
左文字勇人:「了解だ、あんがとよ」
左文字勇人:可能性としてはありえるな。と、頭の片隅に止めておく。
GM:副支部長は、視線で「どうぞ」と樹さんに。
神楽 樹:端末を取り出して、画面に映る発信者を確認する
神楽 樹:そして、応答をタッチして
GM:発信者名は、笹垣氷雨。かつて、あなたと交友があった頃から変わっていない番号。
笹垣氷雨:「……ああ、よかった。番号が変わってなくて」
神楽 樹:「お互いに」
神楽 樹:無言でスピーカーに切り替え。……彼女も、わかっているだろう
笹垣氷雨:「本当にね。……ねえ、樹ちゃん」
笹垣氷雨:「これから、会えないかしら。……まだ返すことはできないけれど」
笹垣氷雨:「伝えておきたいことが、あるの」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:「わかった」
神楽 樹:「場所の指定はあるの」
笹垣氷雨:「美味しい紅茶かコーヒーがあるお店なら、どこでも。……もちろん、ご馳走するわ」
神楽 樹:「……なら。知ってる場所がある」
神楽 樹:三日月の名を冠した店のことと。場所を伝える
笹垣氷雨:「じゃあ、そこで。……行くのは、私ひとり。そちらは─」
GM:スピーカーから聞こえる音声に、副支部長は。
笹垣氷雨:「……ええ。お二人にも、お願いします」
GM:左文字くんとユウくんに、小さく頷きます。
神楽 樹:「……わかった」
神楽 樹:「積もる話というよりは。近況報告だけど」
神楽 樹:「……楽しみにしている」
神楽 樹:友人のように。ただ、当たり前に言葉を伝えて
笹垣氷雨:「それじゃ、また」
GM:終わりの言葉も、当たり前のように。
GM:樹さんの耳には、電子音が聞こえるのみです。
神楽 樹:──懐かしい言葉を得て。端末を戻す
春日雪:「……人払いは手配します。話しぶりからして、荒事に及ぶ可能性は低いですが……」
神楽 樹:「お願い」
GM:はい、と応じて。卓上の端末を操作すべく手を伸ばし。
春日雪:「……勇斗さん?」
左文字勇人:「ん?」
左文字勇人:と、改めてちっちゃな副支部長へ向き直り。
春日雪:「……仰りたいことがあるなら、伺いますよ。ええ、その代わり」
春日雪:「今日、ここで見聞きしたこと。全部、お墓まで持って行ってくれるなら、ですけれど」
GM:ユウくんに告げた「お願い」よりも、幾分か柔らかい表現ではありますが。
左文字勇人:「おいおい物騒だな。──いつもこうなのかよ、オマエんとこの副支部長さんは?」あえてユウくんに軽口で。
君臣ユウ:「ん」そう振られ。
君臣ユウ:「いや………普段はもう少し穏当な子だ。うん」
左文字勇人:「もう少し、ね──」含みの有る言葉になにやら納得して。
左文字勇人:「あるぜ、言いたいことは。ちょいと『遺産持ち』としての先輩風ってやつだ」
左文字勇人:と、執務机の方へと近寄り少女の正面に。
春日雪:「……はい」
GM:着座のまま、キミを見上げるように。
左文字勇人:「こいつの副作用──知ってたよな」
左文字勇人:「『常に勝利を求められ、敗北は許されない』」
左文字勇人:と、身体に巻き付けた墨染に指をかける。
左文字勇人:こんちくしょー一応秘匿情報だったんだぞ とはおくびにも出さずに。
左文字勇人:「で、だ──オレとこいつは十年近い付き合いになる訳で」
左文字勇人:「当然それと同じ時間、『副作用』ってのとも付き合ってる」
左文字勇人:と、そこで一旦言葉を区切り。少女としっかり目を合わせ。
春日雪:「……ええ。それこそ、わたしがまだほんの赤ん坊の頃から、ずっと」
左文字勇人:「で、質問だ」
左文字勇人:「このオレ──左文字勇人は、そんなに勝利にがっついてるように見えるか?」
左文字勇人:ともすればからかうような表情で、応えを待つ。
春日雪:「いえ。……10年近い付き合い、と言うのであれば」
春日雪:「上手く「乗りこなして」いる。そう見えます。……ええ、ですが、勇斗さん」
左文字勇人:『ですが──』の先を待つ。
GM:軽妙な口調で問いかけたキミに、この少女にしては低く、そして暗い声で。
春日雪:「オーヴァードが……いえ、ヒトが皆、自分の能力と、上手に付き合えるわけではありません」
春日雪:「……勇斗さんにとっては、釈迦に説法かもしれませんけれど。どうか、あなたの「後輩」たちを、良い方へと導いてほしい」
春日雪:「……そういう意味では。今回の件、勇斗さんが関わってくれたことを」
春日雪:「わたしは、良かったと思います。……あなたにとっては、降ってわいたような災難だったとしても」
左文字勇人:「釈尊と並び称されるのはちょいとアレけどな。ならさっそく、目の前の『後輩ちゃん』にちょいとアドバイスだ」
左文字勇人:かつて自身が教わったことを、この後輩「たち」にも教えてやる。ちょっとした、義務みたいなもんだ。
左文字勇人:「──乗りこなそうなんてするな、『受け入れて』やれ」静かに、諭すように。
左文字勇人:「こいつらは、ある意味もう一つの自分みたいなもんだ」
左文字勇人:「『勝利を求めさせる道具』ではなく、『勝利を求めるのもまたオレ自身』と考えたら、オレはすとん──と楽になった」
左文字勇人:「例え一時負けたとしても、帳尻をつければそれは『勝利』だって思えるくらいにはな」
春日雪:「……ズルいですね、それ。つまり、ものは考え方次第、ということですか」
GM:声色は、咎めるものではなく。むしろ楽し気に、転がるように。
左文字勇人:「ああ。ただオレは──」
左文字勇人:「『こう考えるのはこいつのせいなんだ』って考えるのをやめたら、そう思えるようになった」
左文字勇人:「何かのせいにしてる間にゃ、変われなかったと思うぜ。今でも直──デモンストレイトあたりに週一で挑みかかってたかもしれねえ」
左文字勇人:「だからな──」と、むにっと絆創膏のはられてない方のほっぺを優しくつねって
春日雪:「ひゃっ!?」
左文字勇人:「もちっと気楽に、不真面目に、『オマエさんの一部』を受け入れてやれ。考えすぎっと、眉間のシワが取れなくなんぞ?」
GM:珍しく、驚いたような……実際驚いたのでしょうが。そんな声が、漏れて。
左文字勇人:そしておでこをちょん──っと指で小突きます。
左文字勇人:「うしっ、先輩風終了。ご静聴ありがとさんってやつだ」
春日雪:「……アドバイス、有難く受け取っておきますね。ええ、ですけど、勇斗さん」
春日雪:「たとえ「先輩」といえど、女の子にいきなり触れるのは減点1です。……ユウくんも、こういうところだけは、見習っちゃいけませんよ?」
GM:……あるいは、どの口がそれを言うか、と返したくなるような軽口ですが。
君臣ユウ:「えっ、あぁ、うん」
君臣ユウ:「気をつけるよ」
左文字勇人:「オレは加点で稼ぐタイプなんだよ」変わった声音に笑顔で応じて。
君臣ユウ:「…………?」今までの雪ちゃんの所業をちょっと思い返し、首をひねる。
神楽 樹:「減点が1で済む相手でよかったと思いなさい。左文字」
神楽 樹:「……それじゃあ、雪」
左文字勇人:「へいへい、気をつけますよっと」
神楽 樹:「行ってくる」
GM:行ってらっしゃい、と応じる声も。何かに耐えるような色が、僅かに混ざってはいましたが。
GM:いつも通りの、穏やかなもので─。

GM:ミドル5分、ロイスと購入を!
神楽 樹:ロイス、ユウ君に 「〇信頼/青臭さ」
神楽 樹:ブルゲの調達でも
神楽 樹:2dx>=20
DoubleCross : (2R10[10]>=20) → 5[4,5] → 5 → 失敗

君臣ユウ:ロイス「先輩 左文字勇人 ○P協力/Nせくはら…?」
左文字勇人:まあ雪ちゃんだよなぁ
君臣ユウ:ロイス「先輩 神楽樹 ○P協力/Nちょっと怖い」
神楽 樹:こちら以上で
君臣ユウ:リアクティブアーマー狙いましょう
左文字勇人:ロイス、後輩の女の子【春日雪@◯かわいいなこいつ/憐憫】にて取得。
君臣ユウ:2dx+5>=24
DoubleCross : (2R10+5[10]>=24) → 10[1,10]+8[8]+5 → 23 → 失敗

君臣ユウ:うお。財産点1入れて購入。
君臣ユウ:7-6
君臣ユウ:リアクティブアーマー シナリオ1回、受ける予定のHPダメージを2d点軽減。重ね着可能。
君臣ユウ:装備して以上。
左文字勇人:では照準狙い。
左文字勇人:無形コンセします
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+6した(侵蝕:71->77)
左文字勇人:#7DX7=>15
左文字勇人:7dx7=>15
DoubleCross : (7R10[7]>=15) → 10[1,1,2,3,4,7,8]+3[1,3] → 13 → 失敗

左文字勇人:2点つかって届かせます。で墨染を指定。射撃+1 以上ですおまたせしました。

GM:シーンエンド

ミドル6


GM:ミドル6
GM:シーンプレイヤー:神楽樹
GM:登場可能
GM: 
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+3(1d10->3)(侵蝕:57->60)
GM: 
GM:─N市、UGN第9支部管轄区域。喫茶店「crescent」。
GM:普段ならば、賑やかとまではいかずとも、そこそこの客入りがあるその店ですが、キミが訪れた時にいたのは。
笹垣氷雨:「……ああ、時間通り。そういう所は変わらないのね、樹ちゃん」
GM:4人がけのテーブル席。卓上には水だけ。迎える声は、穏やかで。
神楽 樹:「器用じゃないなりに。守れるものは守る」
神楽 樹:対面の席に座る。
GM:そう、と。どこか安心したように応えて。注文は手早く、二人分のコーヒーだけ。
笹垣氷雨:「何か甘いものでも……と、思ったけれど」
笹垣氷雨:「仲良くティータイム、という気持ちではないかしら。お互い」
神楽 樹:「胸焼けする話を期待しての電話にしては」
神楽 樹:「真面目が過ぎる」
神楽 樹:運ばれたコーヒーに口をつける。苦みが口の中に広がって
神楽 樹:砂糖もミルクも。いまは余計だ
笹垣氷雨:「……そうね。そういう格好をしてるんだもの。本当、真面目さも変わらない」
GM:同じように、何も入れずコーヒーをひとくち。苦みに耐えるように、少しの間目を閉じて。
笹垣氷雨:「……まずは、ごめんなさい。……ええ、本当は、雪ちゃんや、巻き込んだあの男の子にちゃんと言うべきなのだけれど」
笹垣氷雨:「私には……あの子には、雪ちゃんが持つ遺産が必要だった。そのことは、もう調べがついているかしら」
神楽 樹:「大まかには掴んでいる」
笹垣氷雨:「そう。じゃあ、私とあの子の関係も?」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:わずかに、沈黙を挟んで
神楽 樹:「肉親だと。……あそこまで秘匿されたものを暴くのは、趣味が悪いけれど」
神楽 樹:「恨み口なら聞く」
笹垣氷雨:「それは気にしなくていいわ。……UGNに後ろ暗いことが無いなんて言えないのは、私もよく知ってる」
神楽 樹:沈黙は肯定となる。
神楽 樹:多くを見た。善いものも。悪いものも。一人で、二人で見てきた
神楽 樹:「だから奪うと決めた?」
笹垣氷雨:「……もし、あなたや雪ちゃんに相談していたら。一時的に貸し出すなり、手段を講じてはくれたでしょう。でも、そうはしなかった」
笹垣氷雨:「時間が、惜しかった。……ええ、そうするだけの理由が、私にはある」
神楽 樹:「だろうと思っていた」
神楽 樹:「正攻法で足りないなら裏でも力業でも。私達がいつもしていること」
笹垣氷雨:「……ええ」
GM:ほんの少しの沈黙。伝えるべきか否か、迷う素振りは、一瞬だけ。
神楽 樹:続く言葉を。静かに待った
笹垣氷雨:「子供のためなら、母親は何だってするものよ」
神楽 樹:──ああ、まったく。予想通りの答えだ
神楽 樹:「……昔から強い人だったから。貴方は。私より、ずっと」
神楽 樹:“それ”を棄てようとせず、ここまで立っていたのだから。本当に
神楽 樹:心の底から、そう思う
笹垣氷雨:「自分で育てたのはほんの一時で、すぐ……ええ、UGNの施設に、引き取られたけれど」
神楽 樹:「──“サタナエル”がいると気付いたのはいつ? 最初から?」
笹垣氷雨:「10歳……4年前。あの子から、手紙が来なくなって」
笹垣氷雨:「それで、調べたの。……丁度、雪ちゃんがいた支部に、私がお世話になってた頃でね」
笹垣氷雨:「……そういう、後ろ暗い話が集まりやすいところだったの」
神楽 樹:「……噂には聞いてる」
神楽 樹:「崩落戦の時は、私もまだ別の街にいたけれども」
笹垣氷雨:「4年前……というのは、単なる偶然かもしれない。UGNで、何かしらの思惑があったのかもしれない」
笹垣氷雨:「もし、あの子が何かの実験の被験者になっているとしても。あの子が元気なら、それで、良かった」
笹垣氷雨:「……でもね、樹ちゃん。あの子の中にいるのは」
笹垣氷雨:「私じゃない誰かが産んだ、あの子のきょうだい」
神楽 樹:コーヒーを一口──苦い。
神楽 樹:吐息
笹垣氷雨:「……ええ。最初から、そのための子供だった。誰かひとりをベースにして、血筋の近しい者を統合すれば」
笹垣氷雨:「人間以上の何かが作れるんじゃないか、ってね」
神楽 樹:送られてきたものを思い出す。不自然に欠けた記載のある、調査結果のテキスト
神楽 樹:見つからなかったのでなく──削ったのだろう
神楽 樹:「人間以上、か」
神楽 樹:そんなものを願っても。私達は結局──
笹垣氷雨:「オーヴァードも、人間なのにね。……ヒトではないオーヴァードも増えて、この言い方も、旧くなったけど」
神楽 樹:「在り方は変わらない。人間でなくなるものだって、いるのだから」
神楽 樹:無意識に左手の親指が。指輪をなぞる
笹垣氷雨:「……樹ちゃん。ひとつだけ、お願いがあるの」
GM:卓上の、君の左手。薬指に光る指輪をちらりと見た視線は、少しだけ、羨ましそうで。
神楽 樹:「聞かせて」
笹垣氷雨:「私がやろうとしてること、きっと、樹ちゃんたちは把握してくれていると思う」
笹垣氷雨:「それが、単なる賭けだっていうことも。……ええ、私もそれは分かってる。だから」
GM:自分が、UGNから支給されている携帯端末を卓上に。表示されているのは、N市郊外の高台にある、小さな公園。
GM:時間にして、第9支部から一時間程度の場所です。
笹垣氷雨:「場所は、ここ。……もし、何もかも上手くいかなかったとしたら」
笹垣氷雨:「後始末を、お願い」
神楽 樹:「…………」
神楽 樹:「不思議」
神楽 樹:もし、もっと器用であれば。もう少し柔らかな顔をしていただろうか
神楽 樹:「昔は、貴方が私の後始末をしてくれていたのに」
神楽 樹:だから、
神楽 樹:「……その分に、応えられると貴方が信じてくれたなら」
神楽 樹:「私は。やれる」
笹垣氷雨:「ええ。勝手に、信じさせてもらうわ。……樹ちゃん」
笹垣氷雨:「……どうか、あなたは、幸せに。……ね?」
GM:そう告げて、伝票の上に二人分の代金を置くと。彼女の姿が、少しずつ、空間に融けるように。
神楽 樹:「──氷雨」
笹垣氷雨:「……うん?」
神楽 樹:姿が消える、ほんのわずかな時間
神楽 樹:「私も。色々と巧くなった」
神楽 樹:「得意なのは。……煮るとか、肉とか」
神楽 樹:──ああ、本当に私は不器用だ
神楽 樹:「……食べに来て欲しい」
神楽 樹:「社交辞令じゃなく。本当に、そう思って。あの時言ったから」
GM:キミの、その呼びかけに。薄れてゆく姿はもはや、声を発することは適いませんでしたが。
笹垣氷雨:『──ありがとう、樹ちゃん』
GM:そう、唇が動いたように。キミには見えました。
GM:《見えざる道》。退場します。
神楽 樹:目の前には誰もいない。
神楽 樹:あの日、見送った背中のように。彼女の姿はもうない
神楽 樹:残ったわずかなコーヒーを全て流し込む。
神楽 樹:置かれた端末を手に取り、データを移す。
神楽 樹:──やるべきことはあるのだから。止まっている時間など、ない
神楽 樹:「……こういう時」
神楽 樹:私でなければ、と。続く言葉を呑み込んだ

GM:ロイス&購入!樹さんのみ!
神楽 樹:ロイス感情変更、笹垣氷雨 「願い/〇後悔」

GM:シーンエンド

マスターシーン


GM:マスターシーン
GM: 
GM:─N市郊外、某公園。
成宮瑠香:「……ッ……」
GM:少女はベンチに寝かされ、時折、額に汗を浮かせながらも。呼吸は、穏やかで。
GM:その傍らには。
笹垣氷雨:「…………」
GM:漆黒の裏地、蛇を模した留め金。遺産である外套を手に、少女を見下ろす女。
GM:その手は、躊躇するように、少女へと伸ばしては引き戻し、を繰り返していたが。
笹垣氷雨:「……お願い、だから」
GM:どうか、望んだ通りの結果になって欲しいと。祈るように、外套を少女へと─。
GM:ふぁさり、と。軽く空気を押し出しながら、外套は少女へと降ろされて。
GM:10秒。20秒。そのまま、変化はなく。
笹垣氷雨:「…………」
GM:女の目に、諦めの色が見えた、その時。
成宮瑠香:「ん…………」
GM:少女が、ゆっくりと上半身を起こす。
GM:そのまま、少女は。
成宮瑠香:やはりゆっくりと、女へと手を伸ばし─
笹垣氷雨:「……!」
成宮瑠香?:《ありえざる存在:ブレインジャック》
GM:少女の手が、女の頬に触れる。女の目から光が失せて──

GM:シーンエンド

ミドル7


GM:シーンプレイヤー:左文字勇斗
GM:全員登場
GM: 
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+6(1d10->6)(侵蝕:60->66)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+6(1d10->6)した(侵蝕:67->73)
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+7(1d10->7)した(侵蝕:77->84)
GM: 
GM:"アイシクルレイン"が示した場所は、郊外の公園。ちょっとした駐車場と、高台にある展望台。その程度の、どこにでもあるような。
GM:キミたちは、移動のために手配された車両を降りて。決して軽いとは言えない足取りで、歩みを進めています。
神楽 樹:「以上が、彼女から聞いた話の概要」
神楽 樹:車中から降り、おおまかな話を伝える
左文字勇人:「なるほどね。……とりあえず、きっちりピースは揃ったって訳だ」<母親
神楽 樹:姿はスーツではなく。UGNの戦闘用アーマージャケットと、インナーに身を包む
左文字勇人:反対側のドアからこちらも降り立つ。普段の格好に、動きやすいように軽いプロテクターを装備している(シューターズジャケット相当
君臣ユウ:「成果がどうあれ、そこで待つというわけか」
君臣ユウ:こちらも防具姿への着替え、戦闘への備えをしている
神楽 樹:「……」
左文字勇人:「………………」
神楽 樹:「甘いとは思っている」
左文字勇人:「あ、いやそこは構わねえよ」<甘い
左文字勇人:「何事にも白黒はっきりつく訳じゃねえし、ましてきっちり裏は取れたんだ。原因も理由も判った。ブラフってこともないだろ。ただ──」
左文字勇人:自分の口から出た言葉に、表情を引き締める。
左文字勇人:「──いや、まずはアイシクルレインが賭けに勝つことを祈るとするさ」
左文字勇人:ロイスの操作 笹垣氷雨のロイスを @◯憐憫/悔悟 に変換します。
君臣ユウ:「そうだな」
君臣ユウ:「甘い判断なのだとしても、友人を慮ることを間違いだと思いたくない」
左文字勇人:そうした賭けに、賭けざるをえなかったやつは何人も知っている。
君臣ユウ:「……俺が言っても説得力とかはないだろうが、うん」
左文字勇人:しかし、そうした賭けに勝てた奴は──
左文字勇人:「いや、まったくそのとおりだな。オマエさんの言うとおりだ、ユウ」
左文字勇人:ぽんぽんっと、頭に手を。
君臣ユウ:「む……」
左文字勇人:君臣ユウの言う通り、それは間違いではない。
左文字勇人:しかし正しいこと、間違ってないことだけがまかり通らないのが、この世界だと言うことをこの少年よりは知っている。
左文字勇人:なら信じることはこの少年に任せて、自分は最悪のケースでも動けるように備えるだけだ。
左文字勇人:ちらり──と、もうひとりの『後輩』が居るとされている方に目をやって。
左文字勇人:アイツのためにも、今自分ができる最善を──
神楽 樹:「言い方は悪くなるけれど」
神楽 樹:「君臣、貴方は若い。だから説得力だと言葉を繰ろうと、侮られることも通らないこともある」
君臣ユウ:「…………まぁ、そうだな」
君臣ユウ:「言葉を繰るのは、苦手なんだ。うん」
神楽 樹:「なら。卑下をやめること」
君臣ユウ:誰かと話すのは手探りで、未だに何かを間違えてしまうこともままあるし。
君臣ユウ:「………卑下をやめる」
神楽 樹:「それは貴方と、それを信じる人を蔑める」
神楽 樹:「貴方はここに立っている」
神楽 樹:「それが与えられた任務であろうと、自らの意志であろうと」
神楽 樹:「己がここにいる力のひとつであると、認めなさい」
左文字勇人:「だな──なにも全部が全部、自分の我を通せって訳じゃねえ」
君臣ユウ:「俺と、俺を信じてくれる人か」
君臣ユウ:自信を持つのは難しい。大人達と混ざると未熟を実感してばかりだ。
左文字勇人:「譲れないところは、譲るなって話だ。そこさえしっかりしてりゃあ、何があっても『自分』で判断できる」
君臣ユウ:年上だけじゃなく、年下でしっかりしてる子達も居る。
君臣ユウ:黒の髪と紅の瞳を思い出す。
左文字勇人:「言葉を繰るのが苦手とか言ってるけどよ──」
君臣ユウ:俺に託す、と言ってくれた言葉を思い出す。
左文字勇人:「オマエ、最初に聞いてきたよな。『どう呼べば良い』って?」
君臣ユウ:「あぁ」
左文字勇人:「相手のことを慮れるのは、会話でもっとも大事なことだとオレは思う」
左文字勇人:「オマエは苦手ってより、場数が足りてねえだけだよ。気にせずもっと誰とでも話してけばいい」
君臣ユウ:「……………」
君臣ユウ:ふぅ、と一息。肩に入った力を抜くように。
左文字勇人:「才能あんよ。人と和を作る才能ってやつがな」
君臣ユウ:言霊、というものがあるらしい。
君臣ユウ:魔術師を名乗る先祖達が記述した書物にある、最も初歩である世界への働きかけ。
君臣ユウ:有言実行、とも言われるそれを思い出し。
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:「ありがとう、左文字先輩。神楽さん」
君臣ユウ:「『俺達は絶対に成し遂げて、甘い判断をただの最善の行動にする』」
君臣ユウ:宣言するように言って。
君臣ユウ:「……難しいかもしれないが、うん。やってみるよ」
左文字勇人:「そこはきちんと目を見て言おうぜ?」からかうような口調で。
君臣ユウ:「やってみる………じゃないな、ええと」
左文字勇人:自信なさげな少年の背中をぱんぱんっと──
君臣ユウ:2人に目を向けて。
君臣ユウ:「うん。やろう」
君臣ユウ:発言と同時に叩かれてちょっとむせつつ。
GM:キミたちが、そう決意を交わした直後。
GM:歩みを進める方向から、キミたちのレネゲイドを励起する強烈な気配……《ワーディング》が放たれます。
GM:それと、ほぼ時を同じくして。ユウくんの携帯端末に、着信。このタイミングで連絡があるとすれば、キミが思い当たる相手はひとり。
左文字勇人:無言でワーディング反応のする方向へと目をやって──
神楽 樹:「──」びりびりと。己の内側から、熱を感じ取る
君臣ユウ:端末を手に取る。相手先を確認せず。
君臣ユウ:「もしもし、君臣だ」
春日雪:「ユウくん。この通話をハンズフリーに。みなさんに、お伝えすることがあります」
君臣ユウ:「あぁ」
君臣ユウ:手袋を嵌めた手で操作する。ザザ、というノイズの後に通話が周りにも聞こえるように。
GM:普段ならあるはずの、お疲れ様、などの挨拶すら省略して。語りの速さは普段通りですが、声色には、ほんの少しの焦りが混ざっているようで。
春日雪:「聞こえますね、みなさん。……《ワーディング》を、こちらでも感知しています。パターンの照合も、完了しました」
左文字勇人:「ああ、こっちでも感知してる。何かあるなら手短に頼むぜ、雪ちゃん?」
GM:通話の向こう、タブレットを操作するタン、タン、という小さな音が聞こえて。
春日雪:「《ワーディング》の主は"サタナエル"……瑠香さんの戦闘用人格です。励起の強度から、おそらく、ジャーム化しているものと推測されます」
春日雪:「そして、もうひとつ」
春日雪:「……瑠香さんの肉体のへのレネゲイドの侵蝕は、率にして平時で20%前後。最後の任務の後も、70%以下まで低下していたことが確認されています」
左文字勇人:「──理屈が通らねえな。なら、ジャーム化は生じないはずだ」
春日雪:「ええ。ですが、こうとも言えます」
春日雪:「"サタナエル"は、人格だけがジャーム化した稀有な症例である、と。……稀有ではありますが、皆無ではありません」
春日雪:「そうでしょう、樹さん」
GM:─"サタナエル"は、Eロイス《ファイトクラブ》を所持しています。
神楽 樹:「……例は少ないけれど、私も経験はある」
左文字勇人:「症例ファイトクラブ……」
左文字勇人:稀にある、肉体ではなく人格がジャーム化する症例。であれば──
神楽 樹:「最悪を免れる可能性は多少なりともある」
左文字勇人:「ならまだ『分離』が間に合うかもしれねえ!」
神楽 樹:無論希望的観測だが、ゼロよりは良い
春日雪:「……最も優先すべきは、皆さんが無事に帰ってくることです。その前提で」
左文字勇人:「雪ちゃん。モニター引き続き頼む。判ったことはなんでもいいからこっちの端末にも送ってくれ!」
君臣ユウ:「人格のみがジャーム化しているなら、其処を切り離せばというわけだな」
春日雪:「仔細は現場での判断に委ねます。……ええ、つまり、いつも通りということです」
神楽 樹:「委細承知」
左文字勇人:「ああ、『皆で』だ。頼んだぜ、頼れる副支部長さん!」
GM:はい、と左文字くんに応える声があって。
春日雪:「では……勇斗さん。樹さん。ユウくん」
君臣ユウ:「了解だ」
春日雪:「あの二人を……いえ」
春日雪:「二人と、ひとりを。お願いします」
神楽 樹:「わかってる」
左文字勇人:「そーゆーときに、便利な言葉があんだろ?」<二人とひとりを
左文字勇人:通信の向こうにいる少女をからかうような口調で。
君臣ユウ:「俺と、左文字先輩と、神楽さんと。」
君臣ユウ:「………皆で、戻ってくる」
春日雪:「……ふふ、そうですね。では、改めて」
左文字勇人:「ああ──」
春日雪:「はい。……わたしは、皆さんを、待っています」
左文字勇人:「任務了解だ。あの『家族』を、お願いされてやらぁ!」
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:「『めでたしめでたし』で、終わらせよう」

GM:では最後のロイス&購入!
左文字勇人:ロイス操作 後輩【成宮瑠香@◯庇護/不安】 ネガをポジに変更 母親【笹垣氷雨@◯庇護/憤懣】に変更
君臣ユウ:ロイスは1枠で保留。
左文字勇人:お二人にとれず申し訳ないけど、サタナエルちゃん様にロイス枠は確保。おのれ7つ制限。
神楽 樹:ロイス保留
君臣ユウ:購入はブルゲでも買うか
君臣ユウ:2dx+5>=20
DoubleCross : (2R10+5[10]>=20) → 10[7,10]+7[7]+5 → 22 → 成功

左文字勇人:おお!
君臣ユウ:成功してしまった。以上!
君臣ユウ:お買い物上手の中学生!
神楽 樹:購入パスで
左文字勇人:ユウくん徹甲弾いります?
左文字勇人:自分で使う可能性もあるかな。チャレンジ
左文字勇人:3dx+1>=15
DoubleCross : (3R10+1[10]>=15) → 10[1,9,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

左文字勇人:お、成功。ユウくんにパスします。<徹甲弾。
GM:何気に結構な割合で調達が成功している…。
君臣ユウ:徹甲弾ってどんな効果でしたっけ
左文字勇人:2回め以降の攻撃に使ってくださいませ。マイナーで装甲-5です
君臣ユウ:あ、了解です。ありがとうございます
神楽 樹:こちら処理以上で
左文字勇人:処理終了ですこちらも。
GM:あいさ!

GM:シーンエンド

クライマックス:


GM:クライマックス
GM:シーンプレイヤー:左文字勇斗
GM:全員登場

GM:登場侵蝕をお願いします。
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+10(1d10->10)(侵蝕:66->76)
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+10(1d10->10)した(侵蝕:84->94)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+5(1d10->5)した(侵蝕:73->78)
GM: 
GM:《ワーディング》の発信源を辿り、歩みを進めるキミたち。
GM:少し遠くなった街を見下ろすような、高台の展望台のような、小さな公園。そこにはすぐ辿り着き、そして。
GM:待っていたのは─
成宮瑠香?:「お待ちしてました、先輩」
GM:頭の右側で結わえていた髪がほどけてはいますが。左文字くんを「先輩」と呼ぶ少女と。
笹垣氷雨:「────」
GM:その傍らに、光の失せた瞳で、ぼんやりと立つひとりの女。
左文字勇人:「ああ、待たせちまったみてーだな」軽い口調で、その少女に応えます。
成宮瑠香?:「……あれ?」
成宮瑠香?:「こういう時って、ほら。名前を呼んで、助けに来たぞ、とか叫ぶものじゃないんですか?」
GM:少女は、可愛らしいとさえ言える仕草で、小首をかしげるように。
左文字勇人:「そうだな。髪を降ろしたってだけならイメチェンした可愛い後輩ってのですむんだけどよ」
左文字勇人:「ワーディングまでしといて、さすがにそれはあれだろ?」肩をすくめる。
左文字勇人:「サタナエル──はコードだよな? 名前、あんのか?」
成宮瑠香?:「…………」
GM:左文字くんが、その名を呼んだことがきっかけであったかのように。
成宮瑠香?:「……なんだよ。折角「お約束」ってヤツをやってやろうと思ってたのによ。ああクソ、そこまで掴んでんなら話は早ェな」
GM:口調が、声色が、がらりと変わる。少女の身体で、少年のように振舞いながら。
左文字勇人:「なるほどな──兄ちゃんか弟ってとこか」
君臣ユウ:「その振る舞い。成宮瑠香のもう一つの人格、という奴か」
サタナエル:「そうだよ、ソイツがオレの名だ。……なんでも、最初は7人「混ぜる」つもりだったんだとよ」
神楽 樹:「……」
サタナエル:「まあ、なんだ。そこまでこさえる前に、オヤジはくたばっちまったらしいけどな!」
左文字勇人:少女の声音が変わると同時に、少年の目つきも変わる。
サタナエル:「そんなワケで、たったふたりの「七人目の悪魔(サタナエル)」ってワケだ。……で、アンタら」
左文字勇人:「なるほどな。瑠香のあの戦闘時の昂りは、オマエの一部が表に出てたって訳か」
サタナエル:「コイツを、どーしたいわけ?」
GM:セーラー服の上から、自分の腹、胸、喉元へと。つぅ、と指を滑らせながら、笑う。
左文字勇人:「そうだな、オレとしちゃお悩み相談教室の続きを開いてやりたいって感じなんだが──」
左文字勇人:副支部長の『お願い』が脳裏に思い起こされ──
左文字勇人:「逆に聞くぜ、サタナエル」
左文字勇人:「オマエは──どうしたいんだ?」
左文字勇人:お願いされたのは、成宮瑠香、笹垣氷雨、そして──
サタナエル:「ンなの決まってる。……生きるんだよ、オレは。けど、アンタらはそれじゃあ困るわけだろ」
左文字勇人:ふぅ──っとため息。
左文字勇人:「生きたいってのは、当たり前だ。誰だって、そうだ」
左文字勇人:ちらり──とサタナエルの隣で呆けるアイシクルレインへと目をやって。
左文字勇人:「アイシクルレインが、オマエを消そうとした──つまり、殺そうとしたことも判ってる」
左文字勇人:例え、それが愛娘を救おうとした結果だとしても、事実としては、変わりない。
左文字勇人:「その上で──成宮瑠香に代わって、聞くぜ」
左文字勇人:「──『家族』みんなで、共存ってのは、無理か?」
サタナエル:「……ハ」
サタナエル:「そうできりゃあ良かったがよ。生憎、オレはもうバケモノだ。家族仲良く、なんてのは叶わねェのさ」
GM:そう、どこか物憂げに─
サタナエル:「……なァんて、な!」
GM:憂う表情は一瞬で。
サタナエル:「おう、ありがとな色男!そうそう、こういうのがお約束、ってモンだろ?」
サタナエル:「生憎、家族ってのとはトンと縁がなくてな!……けどまァ、折角会えたモンは使わなきゃ損だ」
サタナエル:「……なァ、「母さん」」
笹垣氷雨:「────」
GM:"娘"からの声にも、応えることなく。
GM:先刻、街中でそうしたように。女は、キミたちに、仄かに光る掌を剥ける。
左文字勇人:嘆息──何度もそうしてきたように、割り切って──
左文字勇人:「知ってんだろ、優しいんだよ、アイツは?」
左文字勇人:「だから気づいてさえいりゃぁ、テメエみたいなやつでも、きっと、な──」
左文字勇人:「だけど、テメエを殺さずアイツに逝かれるよりは──」
左文字勇人:「テメエを殺して、アイツに泣かれる方が、なんぼかマシだ」
神楽 樹:二人を見る。生まれてきたもの、生んだもの、形を変えてここに在るものを
神楽 樹:余計な言葉はいらないだろう。ただ、私は託されたから
神楽 樹:「──約束は、守る」
君臣ユウ:「サタナエル。俺は左文字先輩ほど君を知らないし、語る根拠も持たない」
君臣ユウ:「だから、もし今の発言が何かしらの意地や裏の意味を持っていたとしても、その言葉の裏を読む理由がない」
君臣ユウ:故に、
君臣ユウ:「君が言葉のままに、成宮瑠香と笹垣氷雨の在り方を曲げるというのなら」
君臣ユウ:「俺は君の在り方を捻じ曲げよう」
君臣ユウ:グイ、と手袋を嵌めて
君臣ユウ:「覚悟しろ、"サタナエル"」
サタナエル:「……ああ、そうだ。これだ、これだ!オレは」
サタナエル:「こんなクライマックス(R:おわり)が、欲しかった!」

GM:衝動判定!意志で、目標9!
神楽 樹:2dx+1>=9
DoubleCross : (2R10+1[10]>=9) → 10[1,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

左文字勇人:8dx+2>=9 衝動判定
DoubleCross : (8R10+2[10]>=9) → 9[1,2,3,3,3,5,9,9]+2 → 11 → 成功

君臣ユウ:思い出の一品。意志判定に+1。
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+11(2d10->3,8)した(侵蝕:94->105)
神楽 樹:2d10+76
DoubleCross : (2D10+76) → 18[10,8]+76 → 94

神楽 樹:わぁたかーい
君臣ユウ:2dx+5>=9
DoubleCross : (2R10+5[10]>=9) → 8[1,8]+5 → 13 → 成功

GM:ワオ……。
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+11(2d10->4,7)した(侵蝕:78->89)
左文字勇人:「安心しろサタナエル。オマエはの憤懣はオレが責任を以て──」
左文字勇人:そして墨染を、最も得手とする形。──槍状に変化させ、構える。
左文字勇人:「──しっかり受け止めてやんよ」

GM:エンゲージ説明!
GM:PCで1つ、5m空けてサタナエルと氷雨で1つ、となります。
GM:なお、サタナエルはジャーム。氷雨は《ありえざる存在:ブレインジャック》の影響下にあるエネミーです。

GM:というわけで、戦闘開始!

GM:ラウンド1
GM:セットアップ!
GM:エネミー側は両名とも、ありません。
神楽 樹:《フルパワーアタック》。行動値0
君臣ユウ:セットアップなし!
左文字勇人:セットアップはありません。
GM:では、イニシアチブ順の処理に!
GM: 
GM:割り込みが無ければ、サタナエルから!
左文字勇人:割り込みなしです。
君臣ユウ:なしです。
神楽 樹:なし
サタナエル:マイナー、なし。
サタナエル:メジャー、氷雨に《解放の雷/強化の雷光》。
サタナエル:対象の次のメジャーアクションのダイス+5、クリティカル-1、攻撃力+6、戦闘移動の距離+5m
サタナエル:「……んじゃまァ、一丁」
サタナエル:「頑張ってくれよな「母さん」?」
GM:背後から、もたれかかるように「母」に抱き付き。一瞬、パチリ、と雷光が奔って。

GM:次、イニシアチブ順で氷雨。割り込みはないと思うので!
笹垣氷雨:マイナー、なし。
笹垣氷雨:メジャー、《C:エンジェルハイロウ/スターダストレイン/光の弓/崩れる大地/大地の加護》
笹垣氷雨:シーン(選択)を対象に攻撃力+22の射撃攻撃、シーン中のドッジのダイス-5個
君臣ユウ:《守護者の巨壁》対象を「対象:単体」とし自身に変更する。
GM:は、OKです!それへのGM側からの割り込みは無しで。
笹垣氷雨:18dx6+4
DoubleCross : (18R10+4[6]) → 10[1,1,2,2,2,3,3,4,5,5,6,6,7,8,8,9,10,10]+10[4,5,7,8,8,9,9,10]+10[1,2,5,8,8,8]+10[3,3,10]+10[8]+1[1]+4 → 55

君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+6した(侵蝕:89->95)
君臣ユウ:で、ドッジかな
GM:イエス、ドッジかガードを!
君臣ユウ:6dx>=55
DoubleCross : (6R10[10]>=55) → 9[1,4,5,6,8,9] → 9 → 失敗

君臣ユウ:ダメ!ダメージどうぞ!
GM:ヤー!
GM:6d10+21
DoubleCross : (6D10+21) → 29[4,6,5,1,8,5]+21 → 50

GM:キリよく!50点、装甲有効!
君臣ユウ:では装甲で12点減らして38の、リアクティブアーマー軌道
君臣ユウ:起動!
君臣ユウ:38-2d10
DoubleCross : (38-2D10) → 38-17[10,7] → 21

君臣ユウ:君臣ユウに-21のダメージ!(HP:29->8)
君臣ユウ:HP8で生存!
GM:つ…強い!?
君臣ユウ:ふふふ。
GM:では演出!
笹垣氷雨:「…………」
GM:発される言葉はなく、殺意すらなく。言われるがままに、力は振るわれる。
君臣ユウ:「…………」
GM:目くらましのこけ脅しではなく。天から降り注ぐ光でもなく。
君臣ユウ:手袋を嵌めた左手を前に伸ばす。
GM:女の掌が一際強く光り、真横に……キミたちに向けて、破壊の光が無数に放たれる。
神楽 樹:「君臣」
神楽 樹:「任せた」
君臣ユウ:「………」
君臣ユウ:一度は失敗した。その正体を見誤り。
君臣ユウ:そしてここに居る俺は、その失敗を経験した俺だから
君臣ユウ:「はい」
君臣ユウ:「任せてください」
君臣ユウ:ニ、と。そんな場合じゃないとわかっているのに口元を緩めて。
君臣ユウ:ひねる動作、瞬間。
君臣ユウ:世界が曲がる。
GM:世界を埋め尽くす光は。その世界ごと、捻じ曲げられて。
君臣ユウ:乱反射する光は虹を生じ、襲い来る破壊の光から2人を守るように帯を引き。
GM:ただ一人へと収束する。
君臣ユウ:この一瞬、世界を手の中に。
君臣ユウ:「は、」
君臣ユウ:息を吐く。
君臣ユウ:連続する「あ」の音と主に、右の拳が光を捻じ曲げる。
君臣ユウ:人一人を滅するに充分な破壊の3倍を其の拳に受けて。
君臣ユウ:「─────────ッ」
君臣ユウ:その身に破壊を受けてなお、倒れない
君臣ユウ:「まずは、」
君臣ユウ:「汚名返上だな」
君臣ユウ:穢れない白の手袋で血を拭い、相手を見る。
左文字勇人:「ほんと──頼れる『後輩』だぜ」視線は敵を捉えたまま、信じて任せた後輩の気配を隣に感じ──
神楽 樹:「優秀」
GM:光に呑まれながら、まだ立っている。そんなキミたちを、目にして。
サタナエル:「……ヒュゥ」
GM:少女の顔をした悪魔は、どこか楽しそうですらありました。

GM:では、PC側の行動へ!まずは左文字くん!
左文字勇人:念の為待機!
君臣ユウ:じゃあこちらかな
君臣ユウ:行動値一緒なのでこっち先に殴ってみてもいいけど
GM:そうですね、同値なら行動順はPC側の任意なので。(表の上からで左文字くんの方が先だと勘違いしたGM)
左文字勇人:おっと、ではユウくんの行動のあとにあらためて
君臣ユウ:よくあるよくある。
君臣ユウ:では手番頂きましょう。
君臣ユウ:マイナーで《骨の銃》+《死招きの爪》 攻撃力20、射程20mの武器を作成。
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+6した(侵蝕:95->101)
君臣ユウ:メジャーでサタナエルにエフェクト無し射撃。ダイス6個、C値10、攻撃力26+2d、固定値16。
君臣ユウ:判定行きます。
GM:どうぞ!
君臣ユウ:6dx+16
DoubleCross : (6R10+16[10]) → 10[1,2,4,7,9,10]+1[1]+16 → 27

君臣ユウ:周りおる。リアクションどうぞ
サタナエル:リアクションはしません、が。
笹垣氷雨:自分を対象に《領域の盾》。その攻撃をカバーリングします。
君臣ユウ:ではダメージ
君臣ユウ:3d10+26+2d10
DoubleCross : (3D10+26+2D10) → 16[4,8,4]+26+5[3,2] → 47

君臣ユウ:装甲有効!
笹垣氷雨:装甲はUGNボディアーマー相当、8!39点頂いて、生存!
君臣ユウ:では演出!
君臣ユウ:ケホ、と口内に溜まった血を吐き捨てて。
君臣ユウ:「では、」
君臣ユウ:握った左手を外す。
君臣ユウ:帯のような虹は正常な世界の姿を取り戻し、そして。
君臣ユウ:「こちらの番だ」
君臣ユウ:角度を変えた手の平。其処から漏れる虹が2人へと迫る。
君臣ユウ:君臣ユウの能力の発露、世界の距離を0にする歪みの視覚化であり
君臣ユウ:「忠告はしておくぞ」
君臣ユウ:一歩、踏み出す。
君臣ユウ:その姿は虹のカーテンに乗るように。
君臣ユウ:彼我の差がまるでゼロだと言わんばかりに。
君臣ユウ:サタナエル、その後方に一瞬で移動する。
君臣ユウ:「──────歯を食いしばれ」
君臣ユウ:握った右の拳。ただ当たればいいというその正拳突きが、サタナエルへと振るわれる!
GM:無防備な背中。そこに直撃すると思われた拳は。
笹垣氷雨:「ッ、ぁ……!」
君臣ユウ:触れれば捻じれ、体を問答無用で捻る無殺意の拳が。
君臣ユウ:「………ッ!」
GM:身を投げ出すように割って入った女の胸へと、吸い込まれるように。
君臣ユウ:入る。
GM:べきり、と。女の体内で、骨が、内臓が捻じれて千切れる音がする。しかし。
笹垣氷雨:「…………」
君臣ユウ:咄嗟に拳を引く。それは反撃の警戒でもあり、
GM:キミと同じか、それ以上に激しく血を吐き出しながらも。レネゲイドが肉体を再構築し、立っている。
君臣ユウ:「…………未熟だな、俺は!」
君臣ユウ:躊躇いを覚えた自分を叱咤し、左手を開放する。
君臣ユウ:世界はあるべき姿に戻り、至近に近づいた君臣の姿が元の位置に戻る
サタナエル:「……ハハ!ありがとうな、「母さん」。おかげで、命拾いだ」
GM:女の隣で、悪魔は笑う。
君臣ユウ:そのままねじ切ることも出来た。いや、そうするべきだったと歯噛み、後悔の言葉を漏らしかけて。
君臣ユウ:「……ふぅ」
君臣ユウ:「済まないふたりとも、しくじった」
君臣ユウ:「追撃を、頼む」
君臣ユウ:短く、後を託す

GM:では次!同行動値で左文字くん!
左文字勇人:はい、ちょいお待ちを。
左文字勇人:マイナーは放棄
左文字勇人:メジャーはコンセ コントロールソート 原初の赤の組み合わせ ターゲットはお母さん
GM:は、どうぞ!
左文字勇人:10dx7+19 あらよっと
DoubleCross : (10R10+19[7]) → 10[1,1,4,4,6,7,7,7,9,9]+10[3,5,7,8,9]+10[1,5,7]+4[4]+19 → 53

笹垣氷雨:OK、ドッジを…試みる!
笹垣氷雨:4dx+2
DoubleCross : (4R10+2[10]) → 7[5,5,7,7]+2 → 9

笹垣氷雨:失敗!ダメージをください!
左文字勇人:6d10+11 命中 装甲ガード有効
DoubleCross : (6D10+11) → 31[4,8,5,8,4,2]+11 → 42

左文字勇人:42点装甲有効
笹垣氷雨:通るダメージは34点!そこで倒れます…が。
左文字勇人:が
笹垣氷雨:《蘇生復活》。HP1で戦闘不能から回復します。
左文字勇人:構えた槍の影が、背後の外灯に照らされ伸びていく──
左文字勇人:否、それは影ではなく、薄く長く伸びた漆黒の布。
左文字勇人:「──わりいな。今度は『手加減無し』だ!」
左文字勇人:そして影はアイシクルレインの足元へ至り──真下から直上へと鋭い錐と化して襲いかかる!
笹垣氷雨:「……ッ!?」
GM:体を捻り、体を貫こうとする直線上から急所を逃す。けれども、槍と化したキミの得物は、確かに女の身体を貫く。
GM:その、己に突き立った槍の切っ先を、血に濡れた手で掴んで。
左文字勇人:(こいつで動けなくなってくれりゃぁいいが──)
笹垣氷雨:「…………」
GM:微かに唇を動かすも、言葉は発せず。掴んだ手からも力が抜け、槍やずるりと女の身体から抜けて。
GM:それでも、まだ。何かが彼女を、立たせている。
左文字勇人:「──ったく、どっちだ。そりゃ?」 踏みとどまらせたのは子を思う母の執念か、それとも
左文字勇人:再び対峙し、槍布を構える。
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+7した(侵蝕:105->112)

GM:では行動順処理…の前に割り込みで!
笹垣氷雨:《レネゲイドアクセル》。行動値0で未行動状態に。
GM:行動値が同じであればPC優先となります。行動順は樹さんに!
神楽 樹:了解
神楽 樹:マイナー、《完全獣化》《破壊の爪》
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+9(侵蝕:98->107)
神楽 樹:メジャーで《Cバロール》《神獣撃》《フレイムタン》《漆黒の拳》
神楽 樹:対象は“サタナエル”
神楽 樹:射程視界の白兵攻撃で
GM:は、割り込みありません!どうぞ!
神楽 樹:13dx7+6
DoubleCross : (13R10+6[7]) → 10[1,3,4,4,4,5,6,7,8,9,9,9,10]+10[2,2,3,4,5,8]+2[2]+6 → 28

神楽 樹:塩いな
サタナエル:それにはガードを宣言します。が。
笹垣氷雨:割り込み。行動放棄でカバーリング。
神楽 樹:では
神楽 樹:3d10+24+5d10
DoubleCross : (3D10+24+5D10) → 17[6,1,10]+24+32[1,9,8,4,10] → 73

神楽 樹:装甲無視73点
笹垣氷雨:装甲もぶち抜いて、戦闘不能!軽減、復活はありません。
神楽 樹:神楽 樹の侵蝕を+9(侵蝕:107->116)
神楽 樹:《完全獣化》は解除されます
神楽 樹:──女は躊躇わない。少年の後ろ、目標を見据え
神楽 樹:指先の魔眼の数を増やす。1から2、3
神楽 樹:4、5。──それらを束ねて
神楽 樹:振るう。音もなく。最高速はハヌマーンに譲ろうと、キュマイラの瞬発力は劣るものではない
神楽 樹:目標の少女めがけて重力の一刀が伸び──
サタナエル:「……ちぃッ!」
GM:貫かれたダメージが癒えていないのか、女は動かず。少女は、役立たず、と言わんばかりに声を荒げて。
GM:そんな少女の前に、ふらりと、女の身体が。
神楽 樹:──躊躇わない。そのまま、腕を振り抜いた
神楽 樹:白銀の髪が揺れる。女の視線は揺るがない
GM:迫る重力刃を、此度は光で迎え撃つことなく。
GM:キミの手で、女の意識は刈り取られる。
笹垣氷雨:「…………」
GM:視線の先。光のない、女の瞳が。それでも、何かを伝えるように、キミに向けられて。
GM:それも、女が倒れると同時。眠るように閉ざされる。
神楽 樹:「寝ていて。……乱暴で悪いけど」
サタナエル:「ぁ……なんだ。なンだよ、クソ!動けんならまだ戦えんだろうが!こいつ、何して……!」
GM:どこか安らかですらある、キミと女の間に交わされていたものも。少女にとっては、不可解な何かでしかなく。

GM:ラウンド終了!クリンナップ!
GM:こちらは無し!
神楽 樹:なし
左文字勇人:ありません
君臣ユウ:なし!
GM:は、では!

GM:ラウンド2
GM:セットアップ、あれば!
左文字勇人:なし!
GM:こちらはなし!
神楽 樹:再び《フルパワーアタック》
神楽 樹:120%
君臣ユウ:なし!
GM:OK!

GM:では行動値順に、サタナエル。
GM:《C:ブラックドッグ/雷の槍/絶対の孤独/ピンポイントレーザー》
GM:攻撃力+16、装甲値無視の射撃攻撃。ラウンド中、あらゆる判定のダイス-4個
GM:この単体攻撃を、樹さんに!
左文字勇人:割り込み《チェンジ》
神楽 樹:ありがたく
左文字勇人:その攻撃対象を自分に変更します。
GM:は、打ち消し等はありません。対象が左文字くんに変更されます。
GM:では判定!
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+3した(侵蝕:112->115)
サタナエル:15dx7+4
DoubleCross : (15R10+4[7]) → 10[1,2,2,3,4,5,6,6,8,8,8,9,9,10,10]+10[3,3,5,8,8,9,9]+10[5,5,8,9]+10[2,8]+10[7]+5[5]+4 → 59

GM:待って。
君臣ユウ:つっよ
左文字勇人:カウンター宣言
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+4した(侵蝕:115->119)
GM:は!判定どうぞ…!
左文字勇人:阿久津支部長と黒瀬さんのロイスをタイタス昇華 ダイス+10のcr-1 
左文字勇人:20dx6+19 くろすかうんたー!
DoubleCross : (20R10+19[6]) → 10[1,1,2,2,4,4,4,5,5,6,6,6,6,7,8,10,10,10,10,10]+10[1,3,3,4,4,5,6,6,6,7,9]+10[1,4,6,7,10]+10[3,9,10]+10[7,10]+3[2,3]+19 → 72

君臣ユウ:やべぇ。
神楽 樹:見事
GM:文字通りのな!<クロスカウンター
左文字勇人:左文字勇人の侵蝕を+7した(侵蝕:119->126)
GM:OK、左文字くんの攻撃のみが命中!
左文字勇人:ダメージ行きます。
左文字勇人:8d10+11 装甲は有効
DoubleCross : (8D10+11) → 44[3,4,9,3,4,6,10,5]+11 → 55

GM:セーラー服に装甲はない…!55点そのまま通る、が!
左文字勇人:攻撃を仕掛けようとしたサタナエルの右脚が「背後から」引っ張られ、バランスを崩される。
GM:《電磁反応装甲》!使用可能回数2回、全て使用してダメージ-40!
サタナエル:「んなッ……!?」
左文字勇人:見れば左文字の構えた墨染が、その石突方向から長く細く伸び──
GM:背後から「何か」に絡みつかれながらも。キミもかつて、「彼女」が放つのを見たことがある雷光を、キミへ向けて。
左文字勇人:「捕えた!」
左文字勇人:戦闘エリアを大きく迂回して、少女の身体を捕らえたソレを、力の限り振り回す!
左文字勇人:射出点を狂わされ、顔の横ギリギリを通り過ぎる雷光。そして──
左文字勇人:「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
サタナエル:「てめェ、なんて、無茶苦茶を……!」
左文字勇人:膂力に遠心力を加えて横殴りに振り回し!
左文字勇人:木々を圧し折り、外壁へと叩きつけるっ!
サタナエル:「あがッ!?」
左文字勇人:「──無茶で状況を覆せるなら、何度だってしてやらぁ!」
GM:展望台の端、落下防止用の壁に叩きつけられて。その瞬間、バチリと走った電流が、衝撃を相殺したようではありますが。
左文字勇人:肩で息をしながらも、サタナエルを睨みつけて──
サタナエル:「……くそ。てめェら、絶対」
GM:許さない、と。意志を込めた視線が一瞬見つめていたのは、キミたちか、それとも倒れた女か。

GM:では左文字くんが行動済みとなりましたので、行動値6、ユウくん!
君臣ユウ:はーい!
君臣ユウ:マイナーなし
君臣ユウ:メジャーで先程と同じ射撃攻撃。対象はサタナエル
君臣ユウ:ダイス6個、C値10、攻撃力26+2d、固定値16。で判定。
君臣ユウ:6dx+16
DoubleCross : (6R10+16[10]) → 7[3,3,4,5,5,7]+16 → 23

君臣ユウ:反応どうぞ
サタナエル:リアクションはガード!とはいえ……素手なんですよこの子……。
君臣ユウ:あらぁ…
君臣ユウ:ダメージ!
君臣ユウ:3d10+26+2d10
DoubleCross : (3D10+26+2D10) → 15[2,5,8]+26+10[8,2] → 51

君臣ユウ:装甲有効。
GM:装甲はありません!が…なんとか生存…!
君臣ユウ:ちぃ!
君臣ユウ:では演出
君臣ユウ:「……………」
君臣ユウ:右手に残る感触。
君臣ユウ:そして、神楽さんの躊躇いのなさ。
君臣ユウ:自らの未熟を憂うのは後回しにして。
君臣ユウ:左の拳を握る。
君臣ユウ:触れたものを歪ませる力が発露し、指の間から虹が漏れ出る。
君臣ユウ:テーブルクロスを引くように、くしゃりと歪んだ空間は虹の帯として可視化され、前へ。
君臣ユウ:淡い7色の帯は世界を歪めながら、カーテンを引くようにサタナエルの周囲に折り重なる。
君臣ユウ:それは空間ごと孤立させる世界の歪み。
君臣ユウ:距離は捻じれ、空間は孤立し、回避も移動も尽く元の居場所へと繋がるデタラメな世界侵蝕。
君臣ユウ:「さぁ、」
君臣ユウ:両の足で世界を踏みしめ言葉を紡ぐ。
君臣ユウ:かつて、魔術師と呼ばれた先祖達が言う所、言霊を使役するように。
君臣ユウ:有言実行を体現するように、言葉に命令を載せて。
君臣ユウ:「『捻じ曲がれ』────!」
君臣ユウ:虚空へ、右の拳が振るわれる。
君臣ユウ:届かぬはずの拳は、拗じられた距離を省略し、それに触れる。
君臣ユウ:それは個人へと攻撃ではなく、存在する空間そのものへの干渉。
君臣ユウ:描かれた絵をキャンバスごと破壊するように、内への捻れる力が発現する。
君臣ユウ:中心、サタナエルに向けて。
君臣ユウ:虹が、雪崩れる。
GM:歪みに抗うように、雷光が奔る。キミを迎え撃とうとしたであろう、それは。
君臣ユウ:渦のように、光すら巻き込んで。
GM:─そもそも。キミを狙ったこと自体が、誤りだ。捻じ曲がった空間に囚われた雷光は、どこへも辿り着くことなく。
GM:その操り手ごと、虹が雷を塗りつぶした。
サタナエル:「……て、めェ……!」
君臣ユウ:「言っただろう、サタナエル」
君臣ユウ:「俺は、君の行いを捻じ曲げる」
GM:捻じれ、ひしゃげた少女の右半身。ジャームであれば、その再生は、レネゲイドの暴走を伴うものだ。しかし。

GM:ではこのラウンドラスト、樹さん!
神楽 樹:了解
神楽 樹:マイナーで《完全獣化》
神楽 樹:メジャーで《Cバロール》《神獣撃》《フレイムタン》《漆黒の拳》
神楽 樹:対象、サタナエル
神楽 樹:13dx7+6
DoubleCross : (13R10+6[7]) → 10[1,1,2,2,2,5,6,7,7,8,9,10,10]+10[1,1,3,6,7,8]+5[4,5]+6 → 31

サタナエル:ガード!ダメージを…ください!
神楽 樹:4d10+24+5d10
DoubleCross : (4D10+24+5D10) → 27[10,5,7,5]+24+23[3,7,4,8,1] → 74

神楽 樹:74装甲無視
GM:そのダメージは……耐えられない!復活、反射系もなし!
GM:戦闘不能です。トドメ演出を…!
神楽 樹:了解
神楽 樹:雪崩れ込む虹。その破片の中、白が飛び込む
神楽 樹:女は。憎悪と怒りを束ねて
神楽 樹:手を伸ばす
神楽 樹:──気付けばその四肢は。水晶より削り出されたように透き通り、
神楽 樹:内より噴き上がる熱の光を宿している
神楽 樹:「此は光。先の見えぬ道を進む者に灯す、命の輝き」
神楽 樹:己を定め、そうであれと願い、この力を行使するための詩を女は吟ずる。
神楽 樹:「此は光。己を、世界を灼く怒りと憎悪」
神楽 樹:君臣ユウが世界を曲げるものであるなら
神楽 樹:女の手に生まれる魔眼と熱は。全てを破壊する激情のかたち
神楽 樹:「第一種」
神楽 樹:踏み込む。突き出す──逃がすものか、
神楽 樹:その掌が、魔眼が体躯に触れて
神楽 樹:狙うものはただひとつ。彼女の内にある悪鬼のみ
神楽 樹:「──昇華!!!」
神楽 樹:光。熱。零距離より、悪意を灼き尽くすものが世界に広がる
GM:─時として、レネゲイドは精神にも作用する。人格を捻じ曲げ、あるいは、獣心を植え付け、ヒトをヒトの形のまま、ヒトから逸脱させる。
GM:ならば。尋常ならざる力を秘める、レネゲイドの極地にして極致。賢者の石から漏れ出でた力であれば。
サタナエル:「……ぁ」
サタナエル:「消える。なくなる。……オレが、どこにも」
GM:ヒトならざる心だけを殺す。それもまた、道理。
左文字勇人:「消えねえよ──」声を、かける。
サタナエル:「──」
GM:視線は、少年の姿をした大人へ。
左文字勇人:「しっかりオレらが覚えといてやらぁ。だから安心して──」
左文字勇人:「──その身体の中で、眠っとけ」
左文字勇人:せめてソレが、『居た』と言う事実だけは、否定せず──
サタナエル:「……てめェらに覚えられてても、嬉しくねェ、よ」
GM:それが本心なのか、皮肉か、最後の悪あがきか。それは、キミたちには判断しかねることかもしれません。
GM:しかし、少女の中に棲む悪魔が、最後に視線を向けたのは。
サタナエル:「…………」
GM:目を閉じて横たわる一人の女で。そして、自分も同じように。
GM:眠るように、倒れ伏しました。
神楽 樹:倒れた彼女を静かに抱え上げ。左文字に差し出す
神楽 樹:「先輩の仕事」
左文字勇人:「ああ──」
左文字勇人:「あんがとな、樹さん」渡された少女を、しっかと抱きかかえる。
神楽 樹:頷いて、左文字の横を通り過ぎ
左文字勇人:ちらっと、脇に横たわる女性に目をやって──
左文字勇人:「んじゃそっちは『トモダチの仕事』ってので、頼むわ」
神楽 樹:「言われずとも」
神楽 樹:短く返し、
神楽 樹:金髪の少年の横に立って
神楽 樹:「君臣」
君臣ユウ:大人達のそんなやり取りを見てフゥ、と緊張を解くように一息ついて。
君臣ユウ:「あ、はいっ」
君臣ユウ:「なんでしょう?」
神楽 樹:「ありがとう。お疲れ様」
君臣ユウ:危うく緩めかけた背筋を伸ばす。
君臣ユウ:「……………あ」
神楽 樹:女の言葉は戦いの最中と変わらず。素っ気ないもので
君臣ユウ:ただ、それが褒め言葉だとは理解して。
君臣ユウ:「へへ、……はいっ」
君臣ユウ:終始張り詰めていたような緊張がほぐれたように。
君臣ユウ:年頃の少年の笑みを見せる
神楽 樹:それに返事はなく。伝えることは終えたと、背を向けて
神楽 樹:倒れた友人の元に、静かに歩み寄る
神楽 樹:──その顔を見る者は。誰もいない

GM:シーンエンド

バックトラック


GM:というわけで、わくわくバックトラック!
神楽 樹:わーわー
GM:まずEロイスは、サタナエルの《ファイトクラブ》《ありえざる存在:ブレインジャック》のふたつ。
GM:氷雨はエネミーエフェクトは使用しましたが、Eロイスは所有していません。
神楽 樹:振ります。最後の攻撃で+9になって侵蝕率135
GM:Eロイス分を下げる場合は2つ分で。その後、バックトラックを!
左文字勇人:頂きます<Eロイス分
神楽 樹:135-2d10
DoubleCross : (135-2D10) → 135-13[10,3] → 122

左文字勇人:126-2d10
DoubleCross : (126-2D10) → 126-15[7,8] → 111

君臣ユウ:Eロイス分なし。残ロイス5、侵蝕101で素振り
君臣ユウ:101-5d10
DoubleCross : (101-5D10) → 101-36[6,9,10,3,8] → 65

君臣ユウ:4点帰還
神楽 樹:ロイス1枠残ってたので左文字君に結びましょう。「〇仲間意識/軽薄」
神楽 樹:で、6振り
左文字勇人:あ、サタナエルにジャーム【サタナエル@◯責任/憐憫】でロイスを取得して。等倍
神楽 樹:122-6d10
DoubleCross : (122-6D10) → 122-30[1,4,4,8,9,4] → 92

左文字勇人:111-4d10
DoubleCross : (111-4D10) → 111-12[3,1,5,3] → 99

左文字勇人:あ、っぶな(汗)
神楽 樹:4点で帰還
左文字勇人:4点域かな、こちらも。
GM:ヒェ……!?
GM:ユウくんが4点域、他二人が5点域ですね。
左文字勇人:違った、5点か。
神楽 樹:打ち間違えた
GM:経験点は15点セットにEロイス分2点、侵蝕分で
左文字勇人:失礼しました。
GM:MAOさん22点、Exstさん22点、缶詰さん21点!
GM:GMは22点いただきます。
GM:各位お納めください!
左文字勇人:はい、ありがとうございます。
君臣ユウ:ありがとうございます!
神楽 樹:拝領します

エンディング1


GM:エンディング1:君臣ユウ
GM: 
GM:N市UGN第9支部近辺の、とある病院の一室。
GM:無事「遺産」は奪還され、しかし念のため、と支部長の下命により、副支部長である春日雪は再び入院しています。
GM:とはいえ、容体は問題ない、と分かっているからか。キミが病室を訪れた時には既に、何人かの見舞いがあったようで。
GM:ベッドの脇、小さなテーブルの上には。ハーブの入った瓶、デフォルメされたドラゴンの操り人形、怪しげな薬瓶、果ては小さな酒瓶。
GM:そんな、見舞いの品が並んでいました。
GM:そして──
GM: 
春日雪:「………………」
GM:キミが持参した、報告書のデータ。それを読み込んだタブレットの画面に、しばし目を落として。
君臣ユウ:「…………」
春日雪:「……はい。よく書けていると思いますよ、ユウくん」
GM:小さく頷いて、キミに微笑みを向けます。
君臣ユウ:なにかお見舞いの品を持ってくればよかったな、と思いつつ。
君臣ユウ:「そうか。よかった」
君臣ユウ:ほ、と表情を崩す。
君臣ユウ:「療養中なのに仕事を持ち込んですまないな、雪ちゃん」
春日雪:「いえいえ。このくらい、仕事のうちに入りません」
春日雪:「……なんて言ったら、ユウくんにも、休むよう言ってくれたやどりちゃんにも失礼ですね。ええ、というわけで」
春日雪:「ちょっとだけ、添削はしておきました。支部長に提出する前に、直しておいてくださいね」
GM:はい、と。タブレットから記憶媒体を抜き取り、キミに渡します。
君臣ユウ:ソレを受け取り。
君臣ユウ:「あぁ、助かる」
君臣ユウ:「気をつけていてもミスがあるのは難しいな、公的文書というのは」
君臣ユウ:ふぅ、と一息。
君臣ユウ:「デスクワークのほうが強敵かもしれない」
春日雪:「戦うこと。後の為に、記録を残すこと。……ええ、どちらも等しく、大変で、大切なことです」
君臣ユウ:「……うん、そうだな」
君臣ユウ:「何かを伝えるのは大事だし、それで後進も育つ……ということだよな」誰かの言葉を諳んじるような言い方。
GM:そう言葉を紡ぐ、キミを。少しの間、言葉を挟まずにじっと見つめてから。
春日雪:「ユウくん」
君臣ユウ:「あぁ、なんだろう」
GM:これまでよりも、ほんの少しだけ柔らかい声で。キミの名を呼んで。
春日雪:「こちらへ」
GM:ベッドの上で、少し体を横にずらして。自分の真横に、キミが腰かけられるスペースを作ります。
君臣ユウ:「………ん、」
君臣ユウ:ベッドの傍ら、お見舞い用の椅子に腰掛けた姿勢で。
君臣ユウ:ちょっと迷い。
君臣ユウ:「……………ん、んん。あぁ、わかった」
君臣ユウ:一瞬の葛藤の後、開けられたベッドに腰掛ける。
春日雪:「はい。……ここからは、副支部長とチルドレンではなく」
君臣ユウ:体重を受け止め、ぎしりと音がなる。
春日雪:「「ユウくん」と「雪ちゃん」のお話です」
君臣ユウ:「むむ」
君臣ユウ:いつもより近い距離でその言葉を聞く。少しくすぐったい気持ちが浮かぶ。
君臣ユウ:「友人とか……プライベート的なアレか」
君臣ユウ:「何か、話したいことがあるのか。『雪ちゃん』」
君臣ユウ:最近、ようやく呼び慣れたような言い方で呼ぶ。
春日雪:「はい。お友達が、何か思うところがありそうなら。聞いてみたくなるものでしょう?」
GM:くすり、と小さく微笑んで。
君臣ユウ:「…………まぁ、そういうものか」
君臣ユウ:その微笑みを近くで見てちょっと目をそらす。
春日雪:「……ユウくんなりの言葉で構いません」
春日雪:「勇斗さんや樹さんに。瑠香さんや氷雨さんに。氷雨さんの中の、誰かに。……あるいは、わたしに」
春日雪:「今回のことで、何か感じたことは、ありましたか?」
君臣ユウ:「……そう、だな」
GM:報告書よりも、そちらの方が大事だ、と言っているような。紅い瞳が、キミの目を見据えています。
君臣ユウ:「俺は口下手で、上手くまとめられないが」
君臣ユウ:ぽつりぽつり、と言葉を探しながら。
君臣ユウ:「左文字先輩は凄い人だった。顔見知り相手に臆さず、先達として引っ張って言ってくれた」
君臣ユウ:「神楽さんは雪ちゃんの言う通りいい人だった。厳しい人かと思ったが、こちらを気にかけてくれていたようにも思う」
GM:ええ、ええ、と。キミの言葉を、相槌を打ちながら聞いています。
君臣ユウ:「敵対した2人……いや、3人か。相手に事情があるとは言え、あの2人は戦うことを決めていたように思う。随分助けられた」
君臣ユウ:今回関わった人たちをなぞるように、指折り数えて。
君臣ユウ:「そして……そうだな。雪ちゃん。言いたいことがあるというなら君にだと、思う」
君臣ユウ:相手の目を見る。
春日雪:「…………はい」
GM:ほんの少し、目を細めて。
春日雪:「どうぞ、ユウくん」
GM:微笑みは崩さないまま、頷きます。
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:「今回、笹垣氷雨さんはサタナエルの人格を消すために、君の遺産を利用しようとした」
君臣ユウ:「人の心を失って、冷徹になる。だったか」
君臣ユウ:「多重人格を抑えるならソレで良いかもしれない」
君臣ユウ:でも、
君臣ユウ:「一つの人格しか無い君はいま、どの程度まで進んでいるのかと、思った」
君臣ユウ:「………その遺産を使い続けるのかと、思った」
春日雪:「……もし、わたしが人でなしになったとしても。わたしがいなくなるわけでは、ありません」
君臣ユウ:「………うん」
春日雪:「それに……ええ、どうしようもないくらい、人でなしになるのが先か。動けなくなるのが先か」
君臣ユウ:「俺は、他人の心を慮るのが苦手だから、こういう物言いしか出来ないが」
GM:そういう話でもあります、と言いかけた言葉を、飲み込む。
君臣ユウ:「その遺産が、心を冷やして人でなしへと至る副作用があるとして」
君臣ユウ:「俺の見ている雪ちゃんは、とても暖かな子だと思っている」
君臣ユウ:「………そして多分、なんだ」
君臣ユウ:「その2択を選ぶ際に、遺産を、戦う力を手放すのを是としない子なのだろうとも、思っている」
君臣ユウ:だいぶ知ったふうな口を聞いているな、と心中でひとりごちて。
春日雪:「……はい。託された力を受け継ぐということは、とても尊いものだと」
春日雪:「つい最近、改めて感じたばかりですし、ね」
君臣ユウ:「………そうか、そうだな」
君臣ユウ:「俺は、俺の力は先祖代々みたいな、由緒正しいものでもないが」
君臣ユウ:「それでも誰かから託される、その意味とありがたさは知ってる」
君臣ユウ:親戚の兄を尊敬する。教職に就く彼は、まさしく誰かに託すスペシャリストだろう。
君臣ユウ:「君と一緒に戦ったのは……先日の件ぐらいだが」
君臣ユウ:「エフェクトを使用する際にも負荷があるのだろう、君は。多分」
君臣ユウ:「それをなんとか中和して、それでも前線に立とうとしている」
君臣ユウ:直接言われたわけじゃないが。言葉の端々と、前回の様子からそう思う。
春日雪:「……ええ。ユウくんが、決して自分を曲げられないように」
春日雪:「わたしたちには、得手不得手があります。それが、たまたま……ちょっとだけ、子供の身体には不釣り合いだった」
春日雪:「それだけの話、です」
君臣ユウ:「…………そうか」頷いて。
君臣ユウ:「ここで、そうだな。例えば、君を無理矢理にでも後方に押し込んで、無理をするな、俺に任せろ……なんて」
君臣ユウ:「カッコイイことが言えたら良いのだが」
君臣ユウ:ふぅ、とため息。
君臣ユウ:「実は俺は、そんな頑張ろうとする君を。痛みを押して何かを優先しようとする君の姿を」
君臣ユウ:「君の責任感。あるいは託された誇りを持って立つ姿を」
君臣ユウ:「心配と同時に、好ましくも思っている部分もあるんだ」
君臣ユウ:ちょっとだけ言いづらそうに。
君臣ユウ:手袋を嵌めた手を見せて。
君臣ユウ:「俺の遺産の副作用は、君も知っての通り。恐怖心を失うというものだが」
君臣ユウ:「……………俺の場合は。この副作用に、助けられてしまっている」
君臣ユウ:その手袋を指の一つ一つ、丁寧に抜いていき。
GM:白い手袋を、その向こうのキミの目を。言葉を挟まずに、じっ……と見つめて。
君臣ユウ:まずは右。そして左を外す。
君臣ユウ:「俺は」
君臣ユウ:「戦うのが怖い」
君臣ユウ:白の手袋を外し、その副作用(こうのう)が消えた素肌の手。
君臣ユウ:こうして話してる間にも、少し震えが来ている。
君臣ユウ:「君には言ってなかったもしれないけど、雪ちゃん」
君臣ユウ:「自分が変わってしまうこと。誰かが居なくなってしまうこと」
君臣ユウ:「死んでしまう、ことが」
君臣ユウ:「『ぼく』はとても怖い」
君臣ユウ:「………情けない、と思ってくれていいよ」
春日雪:「……ユウくん」
GM:キミの、その告白を、聞き届けて。
春日雪:「目を、閉じてください」
君臣ユウ:「…………?」
君臣ユウ:震える手を見ていた目を横に。
君臣ユウ:「………まぁ、うん」
君臣ユウ:そして思ったより近かった顔を見て。言われたとおりに目を閉じる。
GM:キミが目を閉じ、ほんの少しの間があって。
GM:ユウくん、ともう一度、キミの名を呼ぶ声がした、直後。
君臣ユウ:なんだ、と返事をしようとするまもなく。
GM:甘い香りと、細く小さく、けれど暖かい感覚が、キミを包みます。
君臣ユウ:「───────っ」
春日雪:「……正直な男の子に、ご褒美と、ちょっとだけ意地悪をしますね」
君臣ユウ:その感覚と、香りが。一体何なのか。
GM:キミの、金色の髪を。胸に抱きながら。
君臣ユウ:混乱する頭では処理が追いつかないまま、声が聞こえる。
君臣ユウ:「い、いじわる…?」
君臣ユウ:何をされるのだ?という困惑が、そのまま声に出る
春日雪:「はい。……さっき、ユウくんは、任せろ……って言いかけて、取り消しちゃいましたけど」
春日雪:「もう一度だけ、チャンスをあげます。……ねえ、ユウくん」
君臣ユウ:「………そう、だな」
君臣ユウ:「恐怖がなくなっても俺はかっこつかないが……チャンス?」
GM:香りだけでなく。囁く声も、どこか甘く。
君臣ユウ:目を閉じたまま、耳からの感覚を研ぎ澄ませて。
春日雪:「……正直に、答えてください」
君臣ユウ:「…………あ、あぁ」
春日雪:「これから先。他の誰でもなく。あなたの助けが必要な、皆でもなく」
春日雪:「わたしだけを、守ってくださいと。……そうお願いしたら、ユウくんは」
春日雪:「はい、と言って、くれますか」
君臣ユウ:「………………」
君臣ユウ:どんな顔をしているかは、わからない。自分も、相手も。
君臣ユウ:相手が何を求めているのかはわからない。
君臣ユウ:けど、そんなことはいつものことで。
君臣ユウ:「……………さっきの、」
君臣ユウ:「さっきの言葉は、実は途中でな」
春日雪:「…………」
GM:先を促すように、キミの頭を抱く腕に、力が込められます。
君臣ユウ:「ぼくは遺産を使っても怖がりで。今ある恐怖を抑えても、新しい恐怖がやってくる」
君臣ユウ:静かに、ポツポツと語る。
春日雪:「……はい」
GM:金色の髪に、細い指が絡んで。
君臣ユウ:「だからぼくの心には、恐怖が消えたそばから生まれている………だから」
君臣ユウ:その指の感覚を、心地いいと思い。
君臣ユウ:「もし」
君臣ユウ:「もし、君の心が」
君臣ユウ:「段々と冷たくなっていくのなら」
君臣ユウ:「ぼくはその心に、熱を与えてやりたいと、そう思う」
君臣ユウ:「君が戦うために心を冷たくしても、冷え切ってしまわないように」
君臣ユウ:「人でなしに落ちないぐらい。冷めるより早く」
君臣ユウ:「暖かなもので満たせたら良いと思う」
君臣ユウ:「だから、君が、守って欲しいと」
君臣ユウ:「ぼくを頼ってくれるなら」
君臣ユウ:「………『俺』は。そのお願いに、答えたい」
春日雪:「……格好を付けるチャンスを、と言いましたけど」
GM:ふわりと、もう一度甘い香りが届いて。キミを戒めるように抱いていた腕が、解けます。
春日雪:「格好、付けすぎです」
GM:キミが目を開けば、そこにあるのは。いつものように、微笑みを浮かべた。けれど、どこか恥ずかしそうに、僅かに頬を染めた少女の顔。
君臣ユウ:「………………………えと」
君臣ユウ:首筋と耳が熱い。カァ、と熱を持ち、かすかな汗が浮かぶ
君臣ユウ:「うん、ごめん」
君臣ユウ:手袋は嵌めていない。
春日雪:「……でも、ユウくんは。誰かが助けてと言えば。……言わなくても、そうするべきだと思ったら」
君臣ユウ:自分の言葉で語るのがこんなに勇気がいるものだったかと、心臓がバクバクしている。
春日雪:「そこに、飛び込んで行くんでしょう?」
君臣ユウ:「………………そうで、あれたら良いと思う」
春日雪:「そうですよ、きっと。……だから、ユウくんが、わたしだけを守ってくれるというのは」
春日雪:「ただの、わたしの我儘です」
君臣ユウ:「………わがままぐらい、言ってもいいと思うけどな。ぼくは」
春日雪:「駄目ですよ。……わたしの我儘で、ユウくんの在り方を捻じ曲げては、いけません」
春日雪:「……ええ、ですけど」
GM:微笑みが、キミのよく知る笑みに……何か、悪戯を思いついた時のようなそれに、変わって。
君臣ユウ:「しっかりしてるなぁ……」
君臣ユウ:ぽつりと漏らした言葉は。まるで学校で友人に語りかけるような。等身大のソレ。
春日雪:「知っていますか、ユウくん。わたしたち、再来年には、同じ中学校なんですよ」
君臣ユウ:照れに寄って目線は泳ぎ。その悪戯めいた笑みを致命的に見逃すような、隙。
君臣ユウ:「ん。」そういえば「あぁ、小5だっけ」
君臣ユウ:「確かに、再来年ならまだ中3だけど……」
君臣ユウ:何気なく言葉をつなげて、言われた言葉を脳が咀嚼する。
君臣ユウ:「……………」
GM:─あるいは。突拍子もないように聞こえる話題も、その隙を広げるためだったのかもしれません。
春日雪:「はい。ですから─」
君臣ユウ:制服って、小学校の時はすごい大人に見えたよなぁ、とか。
GM:もう一度、キミの髪を絡めとるように、腕が伸びて。
君臣ユウ:致命的な隙を自覚しない。
君臣ユウ:「んっ」
GM:キミが感じるのは、かつてのそれにあった痛みや昂りではなく。
君臣ユウ:なんだ、と聞く暇もなく。
GM:甘い香りと、くちびるに伝わる熱、それだけ。
君臣ユウ:否、聞けない。
君臣ユウ:唇を抑えるような、甘い熱。
君臣ユウ:「っ」
春日雪:「……15歳になったユウくんが、「みんなも雪ちゃんも、ぼくが守る」と、また格好を付けてくれたなら」
春日雪:「その時は、もう一度、我儘を言います」
GM:さらりと、あっけないほど簡単に、また腕は解けて。
君臣ユウ:「……………………………、」
君臣ユウ:そこに有った熱と。感じた吐息と。離れていったものがなんだったのか。
春日雪:「もし、その時にまだ。ユウくんにとって、わたしがただの「雪ちゃん」でいられたなら」
GM:唇の隙間、先日、キミに間接的に絡んだ赤い舌が、ちろりと見えて。
君臣ユウ:その声が聞こえてるような、聞こえていないような、ぽうっとした顔で。
君臣ユウ:「・・・・・・・??」
君臣ユウ:その赤い舌を見て。
春日雪:「……よろしくお願いしますね、せんぱい?」
君臣ユウ:「……………な、ん、、な」
君臣ユウ:甘い響き。
君臣ユウ:「な、」
君臣ユウ:なめらかに動く唇が先程まで触れていた場所を、確かめるように触れて。
君臣ユウ:「ん、なっ」
君臣ユウ:「…………………えっ!!!!?????」
君臣ユウ:呆けていた体に急激に命令が走る。
君臣ユウ:「なん、ゆ、ゆきちゃっ、いま、きみ、なん、なぁ!」
君臣ユウ:意味を持たない単語の羅列とともに体をのけぞらせて。
君臣ユウ:ずるり、と。
君臣ユウ:腰掛けていただけのベッドからずり落ちて。
春日雪:「ええ、というわけで。……先ほどユウくんが口にした言葉、ようく思い出しながら」
君臣ユウ:ベッド脇の椅子にしたたかに頭を打ち付けて、頭蓋の衝撃を受けながらも、声が静かに染み渡る。
君臣ユウ:「~~~~~~~~~~~ッ!!!」
GM:ベッドの上から見下ろす赤い目は、いつものように、妖しく輝いて。
君臣ユウ:目をうるませながら、ベッドの方を見る。
君臣ユウ:地面に這いつくばるようなこちらを見る目は、獲物を狙う赤。
君臣ユウ:耳と、唇が覚えている感触を再現し、ぞくりと背筋が寒くなって。
春日雪:「……2年。それが、長いのか短いのか、いまのわたしたちには分かりませんけれど」
春日雪:「頑張ってくださいね、ユウくん。わたしも、頑張って─」
君臣ユウ:「、っ、あ」
春日雪:「生きて、たたかいますから」
GM:─けれど、紡ぐ言葉は、暖かく。
君臣ユウ:たらり、と鼻孔から鉄の感触。
君臣ユウ:紅い雫が落ちる前に、ベッド脇のティッシュを数枚
君臣ユウ:重ねて取り。拭って。
君臣ユウ:「~~~~~~~!!」
君臣ユウ:うるさい心臓は未だに落ち着かず。
君臣ユウ:脳は未だに言葉を紡がず。
君臣ユウ:それより何より優先するように、目の前の女の子の言葉が、脳裏に刻み突いて。
君臣ユウ:「ゆ、きちゃん」
君臣ユウ:ふらり、と立ち上がって。
君臣ユウ:喉の奥に鉄の味を飲み込んで。
GM:はい、と応じる声は、穏やかなもの。
君臣ユウ:「前の時も、ちょっと、思ったけど!」
君臣ユウ:「そ、そういうのはっ!」
君臣ユウ:「好きな人に…………やる、べき、なので………」
春日雪:「はい、ですから」
君臣ユウ:勢いのまま、言おうとした言葉は段々と尻すぼみ。
春日雪:「わたし、ユウくんのこと、好きですよ」
君臣ユウ:「        」
君臣ユウ:声というより、ただの音。
君臣ユウ:不意打ちのクロスをもらい。
君臣ユウ:「………………………………」
君臣ユウ:さて、どうしよう。返す言葉がないぞ。と。
君臣ユウ:脳内の、冷静な自分が客観的に囁いてくるので。あーこれが多重人格ってやつですか。と現実逃避しかけ。
君臣ユウ:その度に唇の熱が現実を叩きつけ。
君臣ユウ:そして、言おうとした言葉はまとまらず、代わりに。
君臣ユウ:「……………………………雪、ちゃん」
君臣ユウ:ビシ。指を指して。
君臣ユウ:いまだ手袋を嵌めずに素手。
君臣ユウ:「ぼ、ぼくは、ぼくは君をこういう、なんだ、冷たい心じゃなく、こんな熱い感じにしてあげたいのであって!」
君臣ユウ:「…………ぼくの方を!照れさせて!どうするんだ!」
君臣ユウ:言ってる途中で顔を真赤にして。肩で息をしつつ。
君臣ユウ:完全に格好つける余裕など無い素の自分をさらけ出されて。
君臣ユウ:…………それでも、相手の顔から目が離せずに。
君臣ユウ:「い、いつか」
君臣ユウ:やりたい。でもなく。全力を尽くすのは前提で。
君臣ユウ:「いつか!君もこんな気持にさせてやるからな!ぼくは!!」
君臣ユウ:「絶対だ!」
君臣ユウ:結果を出すのが肝心だと教えてくれたのはさて、誰だったか、と。
君臣ユウ:ころころと笑う彼女を見ながら、思った。
君臣ユウ:その手には、白い手袋が握られている。
君臣ユウ:さながら宣戦布告のように。
GM: 
GM:シーンエンド

エンディング2


GM:エンディグ:左文字勇斗
GM: 
GM:─そもそも、成宮瑠香は第10支部所属のチルドレンです。当然、処遇についても、第10支部の長である阿久津支部長が握ることになります、が。
GM:第9支部副支部長から、寛大な裁定となるよう嘆願書が届いた、という噂がありました。
GM:それを受けてのことかは、定かではありません。ですが、事実として。
GM:成宮瑠香は、監察付きながら内勤業務に復帰。記憶処理も、今のところ施されてはいません。
GM:もっとも、自分の中に住まう何かと、キミたちとの会話。そして、笹垣氷雨の動機については。
GM:ほぼ、何も覚えてはいなかったのですが。
GM: 
GM:─N市、某所。春近しとはいえ、暖かいとは言いづらいこの公園で。
成宮瑠香:「……はい、せんぱい!どうぞ!」
GM:熱い缶コーヒーをキミに渡す、彼女の姿がありました。
左文字勇人:「お、わりいな」それを受け取って、ベンチに腰を下ろす。
左文字勇人:倒れる前に彼女が座っていた、あの時のベンチだ。
左文字勇人:「──少しは慣れたか、内勤?」
成宮瑠香:「はい。……まだまだ、色々と教えてもらいながら、ですけど」
左文字勇人:隣に腰掛けるよう促して、プルタブを開ける。
GM:ミルクティーの缶を開かないまま、遠慮がちに、キミの隣へと腰かけながら。
GM:不安げではありますが、笑っています。
左文字勇人:「ま、いい機会だ。この先どうするにしても、内の仕事を覚えておくのは、マイナスにはなんねーよ」
左文字勇人:処遇に関しては、すでに数馬から知らされている。
左文字勇人:事件の記憶がほとんど無いこと、も。
左文字勇人:先を促して、話に耳を傾ける。
成宮瑠香:「はい。せんぱいがそう言うなら、きっとその通りです。……それに、その。内勤をやるようになって」
成宮瑠香:「今まで自分が書いてた報告書の滅茶苦茶さがよく分かったと言いますか……」
左文字勇人:「ま、勢いだけじゃできねえからな。一番は正確さ、それだけ抑えて丁寧に仕事しとけ」<内勤
GM:その後も、ぽつりぽつりと、仕事のことを話していましたが。
左文字勇人:「──なあ、瑠香?」その上で、問いかける。
成宮瑠香:「……はい、せんぱい」
GM:キミが、話の中でキミの名を呼んだことに。少し、身体を固くしながらも。
左文字勇人:ふう──っと静かに息を吐いてから、問う。
GM:キミの顔を、見ています。
左文字勇人:「──チルドレン、続けるか?」
左文字勇人:内勤と言えど、危険が無い訳ではない。リタイア組だっている。それこそ記憶を処理されて日常に戻った奴らだって──
GM:そんな、キミの問いかけに。
成宮瑠香:「続けます」
GM:返ってきた答えは、素早く、短く、明確でした。
左文字勇人:「──そっか」想定通りの答えに、少しだけ残念そうな表情で。
左文字勇人:「んじゃ。伝えねーとだな。数馬には、裁量を任されてるしな──」
成宮瑠香:「…………」
GM:こくり、と頷きます。
左文字勇人:そしてひとつひとつ、あの事件のあらましを(雪ちゃんの副作用だけはうまくごまかして)伝えます。
左文字勇人:サタナエルのこと
左文字勇人:笹垣氷雨のこと
左文字勇人:そしてそれを、成宮瑠香がどのような関係なのかを、包み隠さず、丁寧に。
左文字勇人:「──で、今に至るって訳だ」
成宮瑠香:「…………えっと、あの」
左文字勇人:話の間に空になった缶を、背後のゴミかごにぽいっと投げ捨てて──
成宮瑠香:「まって、まってくださいせんぱい。私をさらった人はわたしのお母さんで、私の中にきょうだいがいて、その子が悪くて……えぇ……」
GM:まるで目を回したように、瞳を白黒させながら。
左文字勇人:「ああ、一度に理解しなくてもいい。問われりゃまた、教えてやる」
成宮瑠香:「……は、はい。……なんだか、ものすごいお話ですけれど……」
GM:まだまだ、考えは整理しきれていない様子ではありますが。
左文字勇人:落ち着かせるようにぽんぽんっと頭に手をやって──
成宮瑠香:「せんぱいが、教えてくれたんですから。私、信じます」
GM:くすぐったそうに、目を細めて。
左文字勇人:「ただ──な」
成宮瑠香:「……は、はい」
左文字勇人:「続けるんなら、『忘れるな』」
左文字勇人:「例え楽しくなかろうが、オマエ自身のことだ」
左文字勇人:「『続ける』んなら、オレたちは繋がってかなきゃならねえ、否応にな」
左文字勇人:「仲間に、敵に、喜びに、悲しみに──」
左文字勇人:「だから、それと関わる『オマエ』がなんなのか、そこだけは譲らす、しっかり頭の中に叩き込んどけ」
左文字勇人:「可愛い後輩に送る先人の言葉ってやつだ」
成宮瑠香:「それが、私たち(R:オーヴァード)を人に留め置く、たったひとつの方法だから」
GM:言い回しに差異はあれど、チルドレンが叩き込まれる心構え、その基礎中の基礎。
GM:それを、噛み締めるように呟きながら、キミの言葉を飲み込みます。
左文字勇人:「そーそー、基礎は深奥にして奥義ってな」と、からかうようないつもの表情に戻り、ふと──
左文字勇人:「そいや──」
左文字勇人:「あんとき、なんか言いかけてたよな、『先輩は?』とか」
左文字勇人:「あれ、なんだったんだ?」
左文字勇人:倒れる前の言葉を、思い出して。
成宮瑠香:「あー…………」
GM:何かを誤魔化すように目が泳いで。けれど。
成宮瑠香:「あれはですね。……ほら。せんぱいは、せんぱいなわけです。私たちにとって、偉大なる先達です」
左文字勇人:「なんだそりゃ?」当たり前だろうと、首を傾げ──
成宮瑠香:「……そんなせんぱいみたいになるには、どうしたら、って。……そんなことを、聞こうと思ってました。でも」
成宮瑠香:「……大事なことは、たった今、教えてもらいました。あとは」
成宮瑠香:「見様見真似からでも!ひたすら実践あるのみ、です!」
GM:鼻息も荒く、やや興奮気味に、キミを見つめながら。
左文字勇人:「──おだててもなんもでねーぞ」
左文字勇人:頭を優しく掻い操り撫ぜまわして──
成宮瑠香:「えへへ……。……と、いうわけでですね、せんぱい」
GM:髪をかき回されながら、キミの目を、見上げるようにじぃっと見つめて─
左文字勇人:「ん? どした?」
成宮瑠香:「この度見事、3回目の再提出を食らいましたこちらのレポート。何卒、何卒ご指導いただければと……!」
GM:懐から取り出したるは、赤い反転表示だらけの文章が表示されたタブレット。
GM:どうやらそれは、阿久津支部長直々に添削されたもののようであり。
左文字勇人:「……………………」
左文字勇人:静かに微笑みタブレットを受け取って
左文字勇人:横にして──
左文字勇人:脳天に軽くタブレットチョップ!
成宮瑠香:「ぎゃー!?」
左文字勇人:「未熟を支部長に怒られるのも、チルドレンのお仕事ってやつだ」
左文字勇人:「安心して怒られてこい。なに、あいつならきちんとまともに書けるようになるまで付き合ってくれんよ」
成宮瑠香:「うう……じゃあせんぱい、一緒に怒られましょう!ほら、こう、保護者的なアレで!」
GM:キミの服の袖をぎゅっと掴んで、恨みがましい目でキミを見ながら。
左文字勇人:「立って木の上から見るって書くんだぞ、親って字は? 保護者は見守るのがお仕事です」
左文字勇人:ご愁傷さまと手を合わせて──
左文字勇人:ぽんぽんっと、再び頭に手を──
左文字勇人:可愛らしい後輩と──
左文字勇人:その身体に眠る、生まれることのできなかった、その存在を慈しむように──
GM: 
GM:シーンエンド

エンディング3


GM:エンディング:神楽樹
GM: 
GM:キミに伝えられた、笹垣氷雨への処分は、異例とも言えるほど極めて穏当なものでした。
GM:市外支部への転属。別命あるまで今後一切、N市および成宮瑠香への接近禁止。3か月間の職権停止、および指定宿舎での謹慎。
GM:そこには、キミたちの口述を元に、第9支部副支部長が報告書に添えた一文が関係していた、とも言われます。
GM:─笹垣氷雨はエージェントたちを攻撃することが可能であったにもかかわらず、自らの意志でそれを放棄したと思われる、と。
GM: 
神楽 樹:「結局。約束はだいぶ先延ばし」
神楽 樹:暦が春に近付いたが、まだ少し肌寒い日がある。
笹垣氷雨:「うん。……ごめんなさい、樹ちゃん」
神楽 樹:羽織ったコートの前をいじりながら。目の前の友人を見て
GM:この街で再会した時よりも、幾分か掠れた声ではありますが。彼女の語り口は、穏やかで。
神楽 樹:「仕方がない」
笹垣氷雨:「けど、またいつか。……その時は、ええ」
神楽 樹:その言葉は少しだけ明るく聞こえた
神楽 樹:「うん」
笹垣氷雨:「樹ちゃんと、和樹くんと。……ひょっとしたら、もう一人家族が増えているかしら」
神楽 樹:「…………」
神楽 樹:「そうであることを、願ってる」
神楽 樹:胸元の違和感を隠して、そう答えた
神楽 樹:「生きているなら、どんなことだって為せる道があるから」
GM:キミの左手の指輪。右手。そして、胸元。3点を、少し辛そうに、順番に見つめてから。
笹垣氷雨:「……樹ちゃん」
笹垣氷雨:「約束を先延ばしにしてしまうついで、と言っては何だけど。お願いがあるの」
神楽 樹:「──何?」
笹垣氷雨:「あの子は、きっと大丈夫。……立派な先輩もいるようだし、いつか私自身が、きちんと向き合うわ。いつか、きっと」
GM:一瞬見つめた方向は、ここからでもその先端がちらりと見える高層オフィスビル。
GM:そこにいるであろう、娘の姿を浮かべてか、一瞬目を閉じた後。
笹垣氷雨:「……あの子は、樹ちゃんには、きっと話しているわね。あの子自身の……雪ちゃんの、これまでのこと」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:──金色の髪の少年を思い出す。見舞いの後、少しだけ様子が違って見えた、彼
神楽 樹:「聞かされた」
神楽 樹:「まるで、なんてこともないように」
神楽 樹:淡々と聞いて。私は、
神楽 樹:「……それでも」
神楽 樹:「私にとって、雪は」
神楽 樹:「大事な友人。変わることはない」
笹垣氷雨:「……ああ」
GM:それを聞いて、安心した、とばかりに。大きく息を吐いて。
笹垣氷雨:「ありがとう、樹ちゃん。……あんなことをした私が、言えた義理ではないけれど」
笹垣氷雨:「……どうか、これからも。あの子のことを」
GM:お願い、と。言葉にはせず、小さく頭を下げて。
神楽 樹:「わかってる」
神楽 樹:行為に是非があったとしても。
神楽 樹:思うこと、そのものに都合の悪いものなどない
神楽 樹:「氷雨」
笹垣氷雨:「うん、樹ちゃん」
神楽 樹:「また逢えて、よかった」
GM:私も、と答える声。そうして、少しの間、名残惜しそうな沈黙があって。
笹垣氷雨:「……それじゃあ、またね」
GM:女の身ひとつにしても、小さすぎる荷物を手に。
GM:キミの旧友は、この街を去ってゆきます。
神楽 樹:息災で、と。その背を見送る
神楽 樹:……去ってゆく彼女を見送るのは、これで何度目か
神楽 樹:かつての任務の時。再会の時。そして、いま
神楽 樹:──約束が増えた。消えるわけにはいかないと、糸が絡みつく
神楽 樹:髪に隠れたうなじに、手を伸ばした。
神楽 樹:硬い感触が返ってくる。
神楽 樹:「……約束を果たすのは、難しい」
神楽 樹:「そう思うけれど。どう」
神楽 樹:──近くに増えていた気配に向けて。言葉を放つ
緒環 伸:「どう、って……」かつん、とひとつ足音がして。
緒環 伸:「よくわかったね、僕がいるの」
緒環 伸:小洒落たスーツ姿の、にやけたような顔をした青年がひょっこりと現れる。
神楽 樹:「錆び付いても、私だって戦闘員」
神楽 樹:「支部の前でああしていたら。出るに出られないのも、わかるけれど」
神楽 樹:そこは悪かった。と付け加えて
緒環 伸:「うんまあ、顔見知りを見かけたから、用事が終わってから声でもかけようかと思ってたけどね」
緒環 伸:見た目は若いが、実年齢はそうでもない。古代種と呼ばれるタイプのオーヴァードで、第9支部のエージェントだ。
緒環 伸:「……話題が話題で、余計に出るに出られなかったな」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:「それで。世間話でもしようと?」
緒環 伸:「まあ、ひとまずはお疲れ様、と。どうもありがとう、とね」
神楽 樹:「……緒環からそう言われるのは、考えてなかった」
緒環 伸:「僕、そんなに薄情に見える? お礼くらい言うさ」
神楽 樹:この青年──見た目のみだが──と自身の繋がりは基本ない。支部が違えば友人という関係とも少し難しい
神楽 樹:ただ、一人のオーヴァードを接点として。繋がっている不思議な距離感がある
神楽 樹:「薄情とは思っていないけれど」
神楽 樹:「結局、顔を合わせても。それほど深く話すわけでもないから」
神楽 樹:タイミングの問題もある、が。眼前の彼は支部に常駐しているということもなく
神楽 樹:時折どこかに出ては、しばし姿を見せない時がある
神楽 樹:「だから少し、新鮮だった」
緒環 伸:「あんまりフレッシュって歳でもないんだけどね」
緒環 伸:「まあ、そういう仲でも簡単に使えるから、定型句ってのは便利ってわけだ」
緒環 伸:「僕はよそに出てたから詳細は知らないけど、何かと騒がしかったのは知ってる」
緒環 伸:「……雪ちゃんの件でね」
神楽 樹:「…………」
神楽 樹:「過去は」
神楽 樹:ふと、気付かないうちに問いかけていた
神楽 樹:「過去は現在(いま)の下地にあるけれど。それを侵蝕することはない」
緒環 伸:「過去?」
緒環 伸:「…………」じっとその言葉を聞いている。
神楽 樹:「現在(いま)の針は進み続けて、そしてまた新しい過去として積み上がってゆく」
神楽 樹:「緒環」
緒環 伸:「はいはい」
神楽 樹:「……」
神楽 樹:「私達は。あの子の過去になれてるだろうか」
神楽 樹:「もしかしたら、と思ってしまう」
緒環 伸:「…………」軽く顎を撫でる。
神楽 樹:「私は誰かの道を拓くためにいると願っても」
神楽 樹:「誰かの現在(いま)を、犯して壊してしまうのかもしれないと」
緒環 伸:「……それが不安だ、と?」
神楽 樹:「益体のない思考だとはわかってる」
緒環 伸:「まあ、最初の質問はね、わかんないよ。僕はどうやってもあの子じゃないからさ」手を広げる。
緒環 伸:「ただ、まあ……そうね」
緒環 伸:「壊すのが怖いって立ち竦んでいたら、多分、誰の過去にもなれない、とも思うね」
神楽 樹:「…………」
神楽 樹:吐息
緒環 伸:「まあ、これは反省も含めて」
神楽 樹:「二倍生きてる人は違う」
神楽 樹:わずかに眼を伏せて、開いた時には。先ほどの雰囲気はもう消えて
緒環 伸:「器が大きい?」
神楽 樹:「そういうことで」
神楽 樹:どちらとも付かない返答
緒環 伸:「でも、過去だなんて気が早いんじゃないのかな、君の場合」
緒環 伸:少し不審げな顔をする。
神楽 樹:「そう思うなら、器に免じて聞き流しておいてもらいたい」
緒環 伸:「そうするけどね。僕は聞いてないふりするのわりと得意でね」
緒環 伸:「……多分、あの子と同じくらいには」
神楽 樹:「そう」
神楽 樹:短く答え。支部へ入ろうと、足を進めて
神楽 樹:「ああは言ったけど」
緒環 伸:「ん?」
神楽 樹:「あの子は。きっと大丈夫だろうと思う」
緒環 伸:「ああ、まあね」
神楽 樹:「──貴方も。速水支部長もいる」
神楽 樹:「それに。新しく、一人増えたようだから」
緒環 伸:「お? それは初耳だな」
神楽 樹:「同じ支部ならリストくらい見ておいて」
緒環 伸:「支部の外で部外者にサボりを叱られるとは思わなかった」
緒環 伸:「ああ、あれか。新しいチルドレンの子がいたっけ。彼?」
神楽 樹:「そう。──君臣ユウ」
神楽 樹:まだ、確証はない。ただし少しばかりの予感はする
緒環 伸:「覚えとくよ。……繋がりが増えるのはいいことだ」
神楽 樹:……金色の髪に、何かを覚えてしまったのだろうか。
神楽 樹:「同意する」
緒環 伸:「僕はあの子と、ちょっと長めの約束をしていて」
緒環 伸:「でも、本当は……あっちから破ってくれるのが一番いいと」
緒環 伸:「そんなことを思ってる」
緒環 伸:「だから、まあ、誰かが仲良くしてくれるとね。嬉しいよ」
緒環 伸:きっと、自分が見守ることもなく、誰か、大事な人と。その方がずっといい。
神楽 樹:そう語る顔を、横目に見て
神楽 樹:──長い時を生きてゆく彼と、あの子が何を結んだのか。それはわからない。
神楽 樹:ただ、小さく頷いて。
神楽 樹:私はわずかに残った時間で。彼と願うことは同じなのだ
神楽 樹:どうか、暗い道を進んでいっても。その先に幸いがあれと
神楽 樹:「仲がいいのが。一番いい」
GM: 
GM:Double Cross The 3rd Edition
GM:「我が血を啜れ、ウロボロス」
GM:~Fin~