ホケノ山古(続報) 埋葬品一挙公開! 
 平成12年4月7日、大和古墳群調査委員会(樋口隆康・奈良県立
橿原考古学研究所所長)は、「奈良県桜井市のホケノ山古墳の木の棺は
2世紀後半〜3世紀前半につくられた可能性が高いと発表した。

    (以下の写真は平成12年4月7日に撮影した)

No. 写 真 解 説
 1 画面中央の焦げ茶色に見える部分に木槨(もっかく=木製の棺)が置かれていた。周囲を無数の石で囲った構造をしている。
石はすぐ傍を流れる「巻向川」から調達したものである。
棺の木片を「炭素14年代測定法」で分析したところ、西暦200年前後に伐採した木を用いていることがわかった。
 2 中国製銅鏡「画文帯神獣鏡」や土器、やじり、鉄器などの副葬品が出土した(次ページに掲載)。
中国製の鏡は二世紀末〜三世紀初頭につくられたことがわかっており、輸入されて棺の中に収められた期間を考えると、古墳は三世紀前半にできた可能性が一層高くなった。

 3 石囲みの木施設の約3メートル西側に6世紀末頃に追葬されたと考えられる「横穴式石室」も発見された。長さが14メートル以上あり、明日香「石舞台古墳」にも匹敵するほどの重要な発見だといわれている。今後の調査結果に期待が寄せられている(副葬品の土器は次ページに掲載)。