マンションなどの耐震強度に関する構造計算書偽造を見過ごした民間検査機関イーホームズ事件の報道が連日，行われています。

　イーホームズは，東京・品川の中延で（株）さくら相互が計画した葬儀場の建築確認をしたところでもあります。この建築確認は品川区が違法建築として10月21日に失効させています。見逃されていたのは耐震強度だけではありませんでした。

　下鴨の（株）セレマの葬儀場の建築確認をしていたのも民間検査機関で，建築検査機構株式会社（大阪市）でした（平成17年3月30日付け）。この建築確認も京都市が違法建築として6月29日に失効させました。

　下鴨で，セレマの「社長秘書」と名乗った人物と同一人物が，東京・品川の中延でも中心的に関与していました。違法建築が住民の手で暴かれるまで，この人物は，「合法」と言い張っていました。しかし，わずか半年足らずで，建築確認が東京でも京都でも違法建築発覚で次々に失効させられたのです。驚いたことに，下鴨では，避難通路などに違法部分がありました。多数の来集者がある葬儀場としてみれば，安全面の基本的な部分で，初歩的なものです。

　違法建築の横行。違法建築を「合法」と周辺住民に言い張り，押し切ろうとする建築主・事業者。いったい，建築確認制度はどうなっているのでしょう？