「沈兵 揚琴の世界」
中国古典音楽から西洋の名曲まで…
収 録 曲(中国、日本、西洋から選曲。全12曲)
1)苗嶺の朝 <陳鋼編曲> 黄河 改編
苗嶺の朝、色々な鳥の鳴き声、人々が労働の時歌う声を表現して、苗族の人々が美しい大自然の中で、生活の楽しみが満ち溢れている様子を描き出した中国の少数民族苗族の曲です。
2)霓裳曲(江南絲竹) <古曲> 洪聖茂 改編
江南絲竹の文曲を代表する曲で、風光明媚なことで知られる杭州に伝えられた民間伝統曲です。曲名は唐の玄宗皇帝が月の世界で遊んで耳にしたという伝説で有名な、霓裳羽衣曲に由来します。
3)アルハンブラの思い出 <タルレガ作曲>
沈兵 揚琴改編
スペインの作曲家タルレガは、この曲をトレモロ練習曲として作曲しました。様々な演奏技法を取り入れてアレンジされ、揚琴の持つ特徴が存分に生かされています。コンサートでも人気のある曲のひとつです。
4)桜変奏曲 <日本古謡> 倫宝 編曲
中国でもよく知られた日本古謡「さくらさくら」をアレンジしたものです。揚琴の多様な演奏技法を使い、リズム、音色、和音の変化により、日本人の持つ桜に対する思いや、満開の桜の景色を表現しています。
5)昭君の怨 <広東音楽> 郭敏清 改編
中国四大美人の一人、王昭君が故郷を離れて遥か彼方の匈奴の地に嫁がなければならない複雑な心情を表現した曲です。
6)浜辺の歌 <成田為三作曲> 沈兵 揚琴改編
(試聴する)
親しみの深い唱歌を編曲したもの。単純ではあるものの、味わい深い旋律が、この曲の魅力です。
7)南彊舞曲 <于慶祝編曲> 項祖華 改編
情熱的で奔放なメロディーと、活溌で跳ねるようなリズムが特徴です。変化に富んだ力強さにより、新彊ウィグル族に伝わる「ムカム」の特徴を存分に表現しています。
8)白鳥(はくちょう) <サンサーンス作曲>
ピアノの伴奏にのって優雅な旋律が歌われるこの作品はサンサーンスが51歳の時、オーストリアの小都市クルディムで作曲した組曲「動物の謝肉祭」に含まれるもの。「白鳥」はその第13番目におかれた作品です。
9)節日の天山 <曹玲作曲> 郭敏清 編曲
初めの伸び伸びと広がるメロディーが、天山の雄大な眺めを提示し、美しいメロディーと豊かなリズムにより、新彊ウィグル族の人々が、歌ったり踊ったりする喜びの心境や、熱烈な競馬の場面が描かれています。
10)チャルダッシュ <モンディ作曲> 洪聖茂 改編
モンディが作曲した唯一のバイオリン作品で、独特の哀愁を帯びた遅いテンポと速いテンポを織り混ぜたハンガリージプシーの民族性溢れる舞曲です。ハーモニクスを揚琴の独特な演奏方法の「逆バチ」で表現し、まるで深い谷の中に歌声が響くような場面を想像させ、壮大なハイライトを迎えます。
11)水郷のスケッチ <沈兵作曲>
この曲は、演奏者自らが作曲したもの。春風に吹かれた枝垂れ柳、白花乱れ咲く景色や、朝霧に山が霞む秋の情景、そして西湖十大景の一つ、断橋残雪の冬景色など、風光明媚な故郷ー水郷西湖の四季を描いた曲です。
12)貴妃酔酒 <沈兵、謝青作曲>
唐の時代の絶世美人、楊貴妃と玄宗皇帝のラブストーリーを描いた曲で、揚琴の様々な演奏技法を使って、長く伝えられてきた、この物語の甘美な世界を幻想的に表現しています。