岸和田城

所在地:岸和田市野田町(古城)、岸和田市岸城町
 南北朝時代、楠木正成の一族和田高家が築城したのが始まりです。和田高家・正武が、二代にわたって在城し、岸の城と称していました。ただし、この城は現在の岸和田城の東に位置し、簡素な館のようなものであったようです。
 その後、1376年頃に和田氏一族で春木住人の信濃泰義によって現在の位置に移されたとも、戦国期に松浦肥前守によって現在の位置に移されたともいわれているのですが、戦国期に次第に整備・拡張されて近世の岸和田城へと発展していきます。
 戦国期から安土・桃山時代にかけては、城主・城代はめまぐるしく変わり、江戸時代には、小出家三代、松平家二代、岡部家十三代が城主として在城しました。
 なお、この城には、戦国時代、敵に包囲されたとき、突然海から大蛸に乗った法師が現れ包囲軍を蹴散らし落城を免れたという蛸地蔵伝説が伝わっています。




<歴代城主>
                          
  和田高正──和田正武──信濃泰義──和田泰連─┐
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└─岸和田義明─岸和田義基─松浦肥前守―那和肥州─┐
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└─那和肥州──安宅冬康─―十河一在─…<略>