【ら行】


ラバーソウル
承太郎一行を亡き者にするため、エンヤ婆が送り込んだ刺客の1人。
スタンドは、あらゆるパワーを吸収する肉の鎧「イエローテンパランス」。
自分のスタンドに絶対の自信を持っており、下品な言葉で殺す相手を罵るが、
窮地に陥ると途端に媚びを売る最低な男。
シンガポールにて、花京院に化けて承太郎を襲うが、敗北している。
承太郎を殺せば、DIOから1億ドルの報酬が貰える事になっており、
自分で「マイク・タイソン以上のラッキー」だと、うそぶいていたが、
承太郎を標的に選んだ時点で、アンラッキーな事だったとは夢にも思わなかっただろう。
かの「レロレロ」を編み出した事でも有名だが、他にも名台詞(?)が多い。
主人公の口にク○を詰め込んでやるなどと、彼以外に誰が言えるだろうか。(15巻)


梨央
通称、梨央(りお)ちゃん。よく下着を盗まれる。
留守中、自宅が仗助と吉良の最後の決戦場となる。(46巻)


リゾット・ネエロ
イタリアのギャング組織「パッショーネ」に所属していた暗殺団のリーダー。
スタンドは、生物から鉄分を奪い死に至らせる「メタリカ」。
1974年、シシリー生まれの28歳。14歳の時に、いとこの子供が酒酔い運転による
交通事故に遭って死亡してしまう。そのドライバーは数年の刑で済んでしまうのだが、
リゾットはその事が許せなかった。4年後、18歳のリゾットはそのドライバーを殺害、
裏の世界を歩む事になり、更に21歳の時(おそらくポルポの手によって)
スタンド使いとなる。それからの彼は、組織のための暗殺を繰り返す。
アメリカのギャングだろうが、政治家だろうが、組織の敵は全て葬り去っていった
リゾット達だったが、徐々にボスに対する不信がつのっていく。
命を賭けた仕事の割には誰からも信頼されず、収入もボスからの報酬のみ。
組織の中での地位も上がる事は無い。昔から暗殺という汚い仕事は、
使う時は使われるものの、評価されたり権力を掴む事は決してできないのだ。
とうとう、リゾット達はボスの正体を探り、ボスの縄張りを奪う事を決意する。
が、その直後暗殺チームの仲間二人がボスに殺害され、
リゾット達はボスの警告に恐怖する。

しかし、ボスに1人の娘がいる事を知ったリゾット達は希望を取り戻す。
その娘を捕らえて調べれば、ボスのスタンドの秘密に迫れるのではないか?
こうして、ボスの娘トリッシュを捕らえるため、そしてボスを倒すための行動が
開始された。トリッシュを捕らえるため、サルディニア島にプロシュート、ギアッチョ、
イルーゾォと共に向かったリゾット達だったが、トリッシュは一足早く
ペリーコロによって保護された後だった。
またもや出遅れた形のリゾット達だったが、ポルポが死んだ事で、
トリッシュの護衛役がブチャラティ達に指令された事を知る。

トリッシュを奪うため、ブチャラティ達に次々と戦いを挑む暗殺チームだったが、
予想外の新人ジョルノや、ブチャラティ達の団結の前に次々と敗れ去ってしまう。
リゾットも情報を集める等の行動をしていたのだが、その間に暗殺チームは彼を除いて
全滅してしまう。殺しが専門の彼らが、幹部になったばかりのチンピラの様な
奴らにやられてしまったのである。リーダーであったリゾットは心中穏やかでは
なかったに違いない。そして、リゾットはトリッシュとボスの故郷、サルディニアに
向かう。何故、サルディニアへの情報を掴んだのかは定かでは無いが、
ブチャラティ達の行動から、何か重要な事があるという確信を抱いたのだろう。

サルディニアに到着したリゾットは、そこで1人の少年と出会い、戦う事となる。
そのドッピオと名乗る少年は、おびえた心と自身に満ちあふれた二つの顔を
持っていた。自分が追っているもの(ボス)に、思っているより核心に迫りつつあると
気付いたリゾットだったが、時既に遅く、ドッピオ=ボスに重傷を負わせたものの、
既にその場所に来ていた、ナランチャのスタンド「エアロスミス」を誘導、射撃されて敗北した。
「メタリカ」で失った鉄分を戻せば、楽に殺してやると迫るボスに、
リゾットは暗殺者としての誇りをかけて抵抗したが、
時を消し飛ばされたリゾットは再び「エアロスミス」の弾を浴びて死亡した。
かなり前から名前は出ていたものの出番は少なかったが、
暗殺チームの最後の1人としてふさわしい、誇りある死に様だった。

彼も、ファッションがとても個性的な男だ。特に頭に被っている頭巾(?)には
自分のネームが入っている。暗殺者にしては自己主張が強すぎる様な気もするが、
「必殺仕事人」の三味線屋の勇次の様なものか。
彼も仕事の際、背中に「南無阿弥陀仏」と刺繍した
派手派手な羽織を羽織っていたものである。(58巻)


ルドル・フォン・シュトロハイム
ナチス・ドイツに所属する軍人。階級は少佐。
ヒトラーの命により、メキシコの秘密基地において「柱の男」の発掘及び復活を指揮していた。
そのためにストレイツォに重傷を負わされたスピードワゴンを蘇生させている。
ドイツに対する凄まじいまでの自信と選民思想、自惚れ屋の一面がある一方、
軍人としての気高き誇りや、一旦心を通じ合わせた者に対する激しい友情を合わせ持っている。

復活させた「柱の男」にサンタナという名を付け、吸血鬼を使用した実験を行い、
その恐ろしさに戦慄するが、サンタナが閉じ込められていたシェルターから脱出。
シュトロハイムの部下は皆殺しにされ、
扉を開けようとしたシュトロハイムもサンタナに足を捕らえられてしまう。
脱出不能と悟ったシュトロハイムは、ジョセフに壁にかけてあった斧で
自分の足を断てと頼み、その覚悟にジョセフは圧倒されていた。
しかし日光の元にさらされたサンタナは、シュトロハイムの切断された足から体内に侵入、
自らの死を悟ったシュトロハイムは、既にナチスが発見していた
残り3人の「柱の男」の事をジョセフに託し、手榴弾で自爆した。

爆死したと思われていたシュトロハイムだったが、ナチス・ドイツの科学技術により、
サイボーグとなって復活する。そのパワーは、サンタナを基準として造られており、
単純なパワーのみならサンタナを圧倒、更に体には1分間に600発もの弾丸を
発射可能な重機関砲、右目には紫外線照射装置を搭載している。
エシディシからカーズに送られる途中の「エイジャの赤石」を手に入れた
シュトロハイムはカーズの襲撃をうけ、生まれ変わった自慢の体で迎撃するも、
カーズの「光の流法」の前に真っ二つにされてしまう。
ほとんど機械化されていた体のおかげで、生命に別状は無かったが、
修理のため物語終盤まで登場はお預けとなる。

そしてジョセフとカーズとの戦いも、いよいよ決着を迎えようとしていた頃、
紫外線照射装置を装備させた小隊を率いてジョセフを助けるが、
カーズが赤石を付けた石仮面を被っていたのに気付かず、紫外線を照射してしまう。
究極生物となったカーズに追い回されるジョセフと共に戦闘機に乗り込んでいた
シュトロハイムは、戦闘機がカーズに墜落させられた際、下半身が砕けるのも構わず
ジョセフを救い、カーズの最期を見届けた。
その後はナチスの将校として戦線に復帰したが、
1943年にスターリングラード戦線で名誉の戦死を遂げる。
このスターリングラード戦では、ヒトラー直々に"降伏禁止令"という、
狂気の極みとも言える命令が出ていたため、凄まじい悲劇を生み出した。
既にドイツ軍はソ連軍に包囲されており、到底勝ち目は無かった。
結局、最終的にはヒトラーの命を破りドイツ軍は降伏する訳だが、
シュトロハイムの性格は、それを潔しとはしなかったのであろう。

第二部連載当時、『インディ・ジョーンズ』がヒットしており、
荒木先生もその影響を受けたと「JOJO A-GO!GO!」で話されているが、
ここで普通は敵役にされてしまうナチスのキャラクターを
味方側のキャラとして登場させた荒木飛呂彦は凄い漫画家である。
いや、ナチス側の人間を仲間にするという案だけなら、
他にも考えつく人が居るかもしれないが、その段階で出版社サイド、または作者本人から
「これはマズイんじゃあ?」という妙な配慮があって潰されてしまいがちである。
それを、これ程魅力的なキャラクターに仕立て上げてしまうのは、
荒木飛呂彦の才能としか言い様が無い。
シュトロハイムは、決して正義のヒーローでは無い。
劇中でも声高に選民思想を叫び、
ヒトラーのために「柱の男」の謎を追い求めるナチス軍人である。
また「我がドイツの医学薬学は世界一ィィィィィ」に代表される奇妙奇天烈な台詞により、
彼にはジョジョの世界では道化者としてのイメージが付きまとい、
そして笑いのネタに使われる事が多いのだが、一方でシュトロハイムは文句無しに格好イイ。
シュトロハイムを見る度、戦争の善悪を超えて一個の人間の魅力を描こうとした
荒木飛呂彦のこだわりが見える様な気がするのは、気のせいだろうか。
第二部冒頭で、何度も黒人差別を描いておきながら、差別者の代表格とも言える
ナチスの人間を味方サイドに置いたのは、やはり荒木先生の確信犯的行動であろう。
「人間讃歌」というテーマを描く上で、この時期は最大の山場だったのかもしれない。
(6巻)


レイコ
噴上裕也の取り巻きである三人組の女の子の1人。
噴上裕也を裕ちゃんと呼び、常に側に居る。
あまり特徴が無い(笑)。
三人とも腕には「HIGH WAY STAR」のタトゥーをしている。
もしかすると、噴上裕也の所属する暴走族が
「HIGH WAY STAR」という名前なのかもしれない。(41巻)


ローゼス
ジョースター家に30年仕えている執事。
DIOの呪縛により倒れた娘ホリィを見舞うため、日本に訪れたスージー・Qに同行する。
かなりの年配に見え、パッとしない風貌であるが、
スージー・Qに絡んできたヤクザを一撃で蹴り倒す実力の持ち主である。
ホリィが生死の境にある事を知りながら、スージー・Qに打ち明けられないでいたが、
既にその事を見抜いていたスージー・Qに諭され、涙を流す。
ジョセフの不倫騒ぎの時は、どちらの味方についたかは定かではない。(26巻)


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