【か行】
【カーズ】
ローマの地下遺跡に眠っていた「柱の男」の1人。紀元前10000頃に誕生したと言われる。
究極生物の中では一番優れた頭脳を持ち、石仮面を発明したのも、このカーズである。
戦いの流法(モード)は「光」。腕や足からチェーンソーの様な刃を発生させ、敵を寸断する。
石仮面により「闇の一族」唯一の弱点である太陽を克服する事を考えていたが、
カーズを恐れた一族郎党の粛正を受けそうになる。しかし逆にカーズは一族を皆殺しにし、
その事を知らない仲間(エシディシ)と赤ん坊二人(ワムウとサンタナ)を連れ長い旅に出る。
しかし、彼の発明した石仮面では、骨針により人間の脳を押すことはできても
彼ら「闇の一族」の脳を押すことはできなかった。
そのため、彼らの脳を押せるだけのパワーを持つエイジャと呼ばれる宝石を
石仮面に付ける事を考えたカーズだったが、普通のエイジャでは不純物が多すぎるため、
彼らの脳を押すだけのパワーを得る事ができなかった。
カーズ達は一点の曇りも無いエイジャ、「スーパーエイジャ」を求め旅を続ける。
エイジャを探す世界各地を廻る旅の途中、波紋戦士達と出会い
何度か激しい戦いを繰り広げたらしい。
そのうち、スーパーエイジャ「エイジャの赤石」をローマ皇帝が持つという噂を聞き、
ローマへ向かう。その時、サンタナはメキシコに置いてけぼりにされたらしい。
ローマに着いたカーズ達は、何故かそこで2000年もの永い眠りにつく。
この辺りの経緯はよくわかっていないが、度重なる波紋戦士との戦いで、
さしものカーズ達もエネルギー切れを起こしたのか・・・
この時カーズ達は波紋戦士の一族を全滅させたと思いこんでいた様であり、
余程激しい戦いがあったものと思われる。
1938年に目覚めたカーズ達は、「エイジャの赤石」をめぐりジョセフ達と激しい戦いを繰り返す。
初めの頃は紳士ぶっていたが、本当は赤石を手に入れるためなら
どんな汚い手を使う事も厭わない性格である。ただ仲間を思う気持ちは、
本当に強いものがあった様だ。リサリサとの一騎打ちでは、
影武者を使ってリサリサを騙し討ちにし、更に彼女を人質にしてジョセフと戦った。
ジョセフの策により倒されたかと思ったが、すでに手に入れていた赤石を使い、
シュトロハイムが誤って照射してしまった紫外線によって、
遂に念願の「究極の生命体(アルティミット・シイング)」になる事に成功する。
もはやカーズには太陽も波紋も通用せず、溶岩でも殺す事は不可能だった。
人類には打つ手無しかと思われたが、ジョセフの手に戻っていた赤石のパワーで
ヴォルガノ島火山が噴火しカーズはそのパワーによって宇宙に追放された。
カーズは何とか地球に戻ろうとしたが、結局二度と戻れず
生物と鉱物の中間の生命体になり、死ぬ事もできない体になってしまった。
そのうち死にたいと思っても死ねないので、カーズは考える事をやめた。(7巻)
【カーン】★
エジプトの床屋のおやじ。
カーンという名前は、プレイステーション版ゲームソフト「ジョジョの奇妙な冒険」が初出である。
ポルナレフが持ってきた「アヌビス神」を触ってしまったため心を乗っ取られ、
承太郎達と戦う事になる。承太郎を苦戦させるが「アヌビス神」を白刃取りで折られ、気絶する。
「アゴごと剃ってやるぜ!!」というシーンを見て、床屋に行くのが怖くなった記憶があります。
(21巻)
【怪人ドゥービー】
ディオが造り出した屍生人(ゾンビ)。頭に無数の毒蛇や肉を喰う蛇を飼っている。
ポコの姉を襲っていた所を、ジョナサンに阻止され、
波紋によって蛇の神経を狂わせられ、自分の蛇に喰い殺された。
ポコの姉のスカートをベリベリと破り、世の男性読者を期待させたキャラ(笑)。(4巻)
【カイネギス】
通称、独眼のカイネギス。1408年に「77の輝輪」の試練に勝ち残った。
完全に余談ながら、独眼と言われて思い浮かべるのは、
やはり我が国の伊達政宗や、三国志で活躍する夏侯惇(かこうとん)になってしまう。
古来から独眼というのは、身体の障害というよりは、神格的なものとして見られてきた。
伊達政宗は、自分と同じ様に独眼の神、梵天の化身だと言っていたそうであるし、
夏侯惇の矢が刺さった自分の目を食べてしまうというエピソードは、
人間離れした英雄豪傑のシルシと言ってもいいだろう。
とは言っても当の本人は、それを誇りながらも心の中では思う所があった様で、
政宗は自分の死に際して、「今後自分の像を作る時には両目を入れよ」と命じたそうであるし、
夏侯惇は片目の事に触れられると烈火の如く怒ったそうである。
そんな人間味溢れる2人が、筆者は大好きである。(4巻)
【花京院典明】★
「法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)」を操るスタンド使い。エジプトに旅行した際に、
DIOの強大な悪のカリスマに屈服し、「肉の芽」を埋め込まれ配下にされてしまう。
承太郎の暗殺を命じられ、学校内で承太郎を襲うが敗北。
戦いの後、命がけで花京院に埋め込まれた「肉の芽」を抜いた承太郎に心をうたれ、仲間となる。
彼は冷静で控えめな性格だが、同時に人に屈したり従属したりする事を強く嫌っている。
ゆえに一度DIOに精神的に屈してしまった事は、彼にとって最大の屈辱となった。
一方で、スタンド能力という特異な能力を持って生まれた彼は、自分と真に解り合える仲間を求めていた。
同じスタンド能力を持つ承太郎達という仲間を得た彼は、旅を続けるうちに成長し、
DIOに対する精神的な恐怖をも克服していく。
エジプトに上陸した直後、「ゲブ神」に目を傷つけられ病院での治療を余儀なくされる。
DIOの館へ突入する直前に再び承太郎達と合流したが、
DIOとの戦いで「世界(ザ・ワールド)」の謎を解き明かすため、
"ハイエロファントの結界"を仕掛けたが、時を止めたDIOには通用しなかった。
しかし息絶える直前に「世界」の謎を、時計を破壊する事によってジョセフに伝え、死亡した。
余談だが、エンヤ婆のホテルで彼が承太郎と同じ様に偽名(?)を
宿帳に記入していたのは、ジョジョファンの間では周知の事実ではあるが、
世間一般には、意外と知られていない事である。
有名な「レロレロ」をはじめ、マニッシュ・ボーイへの「罰」。TVゲームが大好きだったりと、
シリアスな印象が強い彼にはお茶目な一面も見られて面白い。(13巻)
【片桐安十郎】
通称「アンジェロ」とあだ名される、日本犯罪史上最低の犯罪者。
スタンドは水のスタンド「水の首飾り(アクア・ネックレス)」。
1964年に杜王町で誕生し、12歳の時早くも強盗と強姦罪で施設送りになり、
その後日本全国を転々としながらあらゆる犯罪に手を染める。
犯罪を繰り返しながら、34歳まで合計20年の刑務所生活を送る。
最後の犯罪は、承太郎を「便所のネズミもゲロをはくようなドス黒い気分になるぜ」
と言わしめた程。1994年3月「アンジェロ」は3人の14歳の少年に出会った。
そのうち2人の少年を強姦した上殺害し、金品を奪った。
3人目を殺そうとした時、その少年が金持ちの少年とわかるや急遽身代金誘拐に変更、
身代金を受け取る時に逮捕される。
しかし、その時1人の警官を刺し殺し、すでに少年も殺害していた。
裁判の結果、当然死刑が言い渡され執行されたのだが
虹村形兆により「矢」で刺されていた「アンジェロ」は、スタンドで死刑を乗り切り脱獄する。
杜王町に舞い戻った「アンジェロ」は、スタンド能力を使い悪事を繰り返していたが、
ある日仗助に邪魔をされた事で逆恨みして仗助を付け狙う。
一度、仗助に捕らえられたが仗助の祖父、東方良平を殺害して逃れる。
良平は、12歳の「アンジェロ」を初めて施設に送った警官だったのだ。
再び仗助の殺害を企む「アンジェロ」だったが、仗助に倒される。
その際、「クレイジー・ダイヤモンド」の能力により
岩と一体化させられ、杜王町名所その1「アンジェロ岩」となる。
行き方は、杜王町定禅寺通りバス停下車3番バス徒歩1分。
道しるべとして、また恋人達の約束の場所として、
不気味な外見とはうらはらに町民に親しまれている・・・らしい。(29巻)
【鋼田一豊大】
「かねだいちとよひろ」と読む。しかし、この名前は本人曰く偽名であり本名は不明である。
また、常にマスクを被っており素顔もわからない。
豊大は、元々一般社会での他人との触れ合いに馴染めず、
捨てられていた送電鉄塔を10万円で購入。
鉄塔内部に水洗トイレや野菜畑などを作って、自給自足の生活を営んでいた。
スタンドは自分自身が住んでいる鉄塔のスタンド「スーパーフライ」だが、
このスタンドは一人歩きしており、外に出ようとすると
鉄塔の一部にされてしまうため、豊大自身も「スーパーフライ」に囚われてしまっていた。
吉良の父親にそそのかされ、仗助を自分の身代わりとして鉄塔に閉じこめ、
鉄塔から脱出しようと企んだが失敗。
長い間住んでいて、隅から隅まで知っている鉄塔の中でさえ、こんな恐ろしい目に
遭うのだから、色んな人が居る外の世界に出るのは恐ろしいと言って、
鉄塔の中でこれまで通り暮らす事になった。
今では、杜王町新名所D「送電鉄塔に住む男」として、杜王町では知られる存在になった様だ。
この鋼田一豊大が、スタンド使いになった経緯はよく解らない。
豊大は3年間鉄塔で暮らしていると話していたが、それは「スーパーフライ」の能力に
囚われていたためであり、仗助達が吉良吉影を追っている時期から、遙か以前の事である。
よって、吉良の父親の「矢」によってスタンド使いになった可能性は低く、
もしかすると虹村形兆によってスタンド使いになったのかもしれない。
あるいは、以前からスタンド能力を持っていたにも関わらず、今まで発現していなかったのが、
鉄塔で暮らしている内に自然にスタンド能力が発現したのかもしれない。
そうして出るに出られず困っていた所を、吉良の父親に利用されたとも考えられる。(42巻)
【亀】
ギャング組織「パッショーネ」のボス(ディアボロ)が、
裏切り者からブチャラティ達を逃れさせるために送ったスタンド使いの亀。
名前さえ付けて貰っていなかった・・・が、この度「ココ・ジャンボ」という
名前がある事が判明した。詳しくはココ・ジャンボの項を参照。(52巻)
【カメオ】
他人の願いを土に投影させて、攻撃するスタンド「審判(ジャッジメント)」を操るスタンド使い。
ポルナレフの「妹とアブドゥルを生き返らせてくれ」という願いをかなえ、
土人形のポルナレフの妹シェリーとアブドゥルでポルナレフを攻撃する。
だが、本当に生きていたアブドゥルが現れ敗北。土の中に隠れていたが、
アブドゥルとポルナレフの連れションを飲まされ引きずり出される。
最後に命乞いをするも、アブドゥルの炎で燃やされた。(19巻)
【カルネ】★
ギャング組織「パッショーネ」のボス、ディアボロに仕える親衛隊の1人。
スタンドは、本人が死んでから発動を開始する「ノトーリアス・B・I・G」。
ヴェネツィアのマルコ・ポーロ空港にて、裏切り者のブチャラティ達を
襲撃するが、即座にミスタに射殺される。
しかし、「ノトーリアス・B・I・G」はカルネ自身が死んだ後に、
本格的な活動を開始するスタンドであり、
完全に殺害する事も不可能だったので、ジョルノ達を大苦戦させる事になる。
ディアボロは、このカルネの能力を知っていて追撃に向かわせたらしいが、
するとカルネ自身死ぬ事を覚悟の上で空港に現れた事になる。
ヴァニラ・アイスがDIOに対する盲目的な忠誠心を持っていた様に、
カルネもディアボロに対してその様な気持ちを抱いていたのだろうか?
彼の情報が、少なすぎるため真相は不明である。(57巻)
【川尻浩作】
吉良吉影が、正体がばれた時に備えて以前から目を付けていた、
吉良と同じ様な背丈格好をしたサラリーマン。
仗助達に正体を知られた吉良に、顔と指紋を奪い去られて殺害された。
妻であるしのぶからは、「つまらない男」と形容されていたが、
裏を返せばJOJO世界においては珍しいごく普通の男性だったという事であろう。
だからこそ、目立つ事を嫌う吉良にとってはうってつけの人物だったと言える。
収入にそぐわない、1ヶ月13万円という家賃を払っていたという変な所もあるが・・・
(39巻)
【川尻しのぶ】
川尻浩作の妻。短大に通っている時に川尻浩作と知り合い、
付き合っている間に子供(早人)ができ、結婚する。
しかし、浩作と付き合っていたのは周りの友人が騒ぐ事への優越感に過ぎず、
浩作への愛情は持っていなかった。結婚してからも、「つまらない男」浩作との生活は
不満しか与えてはくれなかったが、その生活はある日一変する。
「つまらない男」は「とてもロマンチック」な男に変わったのだ。
それは、川尻浩作の皮をかぶった吉良吉影だった訳だが
しのぶにしてみれば、それは結婚十数年目にして初めて夫に恋した瞬間だった。
くたびれた主婦(主婦の人ゴメンナサイ)だった彼女は、
初めて知った恋で生き返ったと言えるかもしれない。
だが吉良は死に、彼女は決して帰らない夫の帰りを待つ事になる。
猫が大好きで、猫に関する知識は相当のもの。
【川尻早人】
ぶどうヶ丘校小等部に通う、11歳の少年で、川尻家の一人息子。
ゲームや盗撮が趣味の暗い少年だった。
両親の夜の姿も盗撮しており、「ママがパパの前で裸になるなんて久しぶりだな」
などという、困ったセリフを言っていた。
しかし、そのおかげで吉良吉影が川尻浩作と入れ替わっているのを、
最初に見破ったのは早人であった。吉良が浩作の筆跡を練習している事や、
ストレイ・キャットの存在、そして吉良の殺人の現場を撮影した事で
吉良の正体を確信した早人は、ビデオをネタに吉良を脅し、
しのぶと自分の安全を保障させようとしたが、一度殺害されてしまう。
だが、吉良の事に関する質問をされると発動し、
質問した相手を爆死させ過去に戻る能力「バイツァ・ダスト」により、復活。
朝の通学途中に、吉良の事を探っていた岸辺露伴を爆死させてしまった。
過去に戻った早人は、何とかして運命を変えようと試みるが、
二回目の朝、今度は承太郎、仗助、億泰、康一までもが爆死させられてしまう。
早人は、吉良を殺す事で「バイツァ・ダスト」を解除させる事を決意し、
ストレイ・キャットを持ち出して、吉良を空気弾で狙撃するが失敗。
吉良は勝ち誇って、自ら吉良吉影という名前を名乗るが、そこには仗助が居た。
二回目の朝、「寝坊した」と言っていた仗助を、三回目の朝に電話でコールを入れる事で
早人は仗助を早い時間に来させる事に成功したのだ。
吉良が、「過去の朝」で必ず名乗る事を計算に入れて・・・
仗助と吉良の戦いが始まると、早人は仗助のサポートに回り、仗助を助ける。
億泰が爆弾に変えられた時は、自分が触れる事で爆弾を解除するなど、
小学生とは思えぬ精神力を見せた。吉良が死んだ後は、
何も知らずに帰らない夫を待つしのぶの言葉を聞き、涙を流す。
彼は父や母への愛情は人一倍持っており、当初の暗さは構ってくれない両親への、
愛情の裏返しだったのかもしれない。
【ギアッチョ】★
ギャング組織「パッショーネ」に所属する暗殺チームの1人。
スタンドは超低温のスーツの様なスタンド「ホワイト・アルバム」。
暗殺チームのリーダー、リゾットと手分けしてブチャラティ達を追跡しており、
ボスの指令が入ったDISCを手に入れるために、車でヴェネツィアへ向かっていた
ジョルノ達を、ヴェネツィアに架かる唯一の橋、リベルタ橋上で襲撃する。
ギアッチョのスタンド「ホワイト・アルバム」の超低温の前では、
ミスタの「セックス・ピストルズ」の弾丸も、ジョルノの「ゴールド・エクスペリエンス」の
生命を産み出す能力も通用せず、一時はDISCを入手するに至るが、
ミスタの命を賭した「覚悟」による血の目潰しを喰らい、
「ホワイト・アルバム」唯一の弱点である、呼吸用のための穴に鉄棒を押し込まれる。
そこへ「ゴールド・エクスペリエンス」の蹴りの連打を喰らい、ギアッチョは死亡した。
細かい事が気になる性格の様であり、突然「根掘り葉掘り」の「葉掘り」の部分や
ベニスとヴェネツィアの使い分けについて、ヒステリーを起こしたりする。
ちなみに「葉掘り」というのは、「根掘り」と語調を合わせただけの言葉であり、
特に意味は無いそうである。あとフリスクが・・・(54巻)
【岸辺露伴】
杜王町出身の漫画家。血液型はB。
スタンドは、相手を本に変えてしまう「天国への扉(ヘブンズ・ドアー)」
1984年、彼が4歳の時に両親が急用で出かける事になり、
杉本鈴美の家に一晩だけ預けられる。
ところがその晩、吉良吉影により杉本家の家族は皆殺しにされ、
露伴だけが鈴美に逃がされる。しかし、あまりに辛い出来事だったせいか
露伴は1999年時、この事を記憶していなかった。
その後、16歳になった露伴は「ピンクダークの少年」という作品でデビューし、
そのまま週刊少年ジャンプで連載する事になった。
彼の漫画に対する信念は、凄まじいモノがあり、「おもしろいマンガ」を描くためには、
「リアリティ」こそが、最も大切な事だと考えている。「リアリティ」こそが、作品に命を
吹き込むエネルギーであり「リアリティ」こそがエンターテイメントなのだ。
そのため例えば蜘蛛を見つければ、その様子を子細に観察し、ついには蜘蛛を殺して
もがき苦しむ様子をも観察、その味まで試すという徹底ぶりである。
(余談だが、以前読んだ本には蜘蛛は、チョコレートの様な味がすると書いてあった)
彼は、読者にマンガを「読んでもらう」ために、マンガの題材(ネタ)を常に探し求めているのだ。
マンガを描くテクニックも超一流で、アシスタントが不要な程。
下書き無しで複雑な構図の絵を背景ごと描いていき、ベタは手裏剣の様にインクを飛ばして
処理、集中線は何本ものペンを持って一瞬で仕上げてしまう。
そして東京で連載を続けながら暮らしていた彼は、
20歳になった1999年に杜王町に戻ってくる事になる。
その際、虹村形兆によって「矢」で貫かれた露伴は、スタンド使いとなる。
その後、「ピンクダークの少年」のファンだった康一と間田が露伴邸を訪れ、
その記憶を読んだ露伴は自分以外の、スタンド使いが存在する事を知って狂喜する。
これ程、最高の「マンガのネタ」は無いからだ。康一の記憶を奪い、それをマンガのネタに
し続けていたが仗助と億泰に気付かれ、仗助の頭をボロクソにけなしたため、
仗助に叩きのめされる。これが原因で「ピンクダークの少年」は休載になる。
しかし、休載の間もイタリアに取材旅行に行っており、マンガへの情熱は衰える事を知らない。
しばらくして「地図に無い路地」で、幽霊となった杉本鈴美と再会。
露伴は鈴美の事を覚えていなかったが、鈴美を殺害した殺人鬼(吉良)を追う事を
約束する。その後、仗助達に追いつめられた吉良が川尻浩作に成り代わると
その正体を追う事に全力を尽くしていた。吉良が倒された後は、元通り漫画家として
平和な(?)生活を送っている様である。
5部の冒頭では、康一のセリフでのみ登場している。(34巻)
【乙雅三】
「きのとまさぞう」と読む。1970年生まれで承太郎と同い年。
一級建築士の資格を持ち、火事で焼けてしまった
岸部露伴の家の修理と改装見積もりのため、露伴邸を訪れる。
「他人に背中を見られる事」を極度に恐れ、常に背中を見られない様に歩く。
だが、それはすでに「矢」で射抜かれていた雅三が、気が付かぬまま
産み出したスタンド「チープト・リック」の影響であった。
「チープ・トリック」は他人に背中を見せると見た相手に乗り移り、
元の宿主を殺害するスタンドであるため、
雅三は無意識の内に背中を見られる事を恐れていたのである。
結局、好奇心のあまり背中を見てしまった露伴のおかげで
雅三は精気を吸い取られ、干からびて死亡してしまった。(44巻)
【キャプテン・テニール】
DIOに雇われたと思われるスタンド使い。
スタンドは水中での戦いを得意とする「暗青の月(ダークブルームーン)」。
香港からシンガポールに向かうため船に乗った承太郎達を、
その船の船長に化けて始末しようとしていた。
テニールと言う名は、ジョセフがチャーターした船の本当の船長の名であり、
この男は本物を殺害し、その名を騙った偽テニール船長である。
常人の3倍もの肺活量を持ち、自己ベストで6分12秒もの潜水時間を誇る。
承太郎達を1人ずつ始末するつもりだったが、承太郎の
「スタンド使いは煙草の煙を吸うと鼻の頭に血管が浮き出る」という
ひっかけにかかり、正体を暴かれてしまう。
その後、得意とする水中に承太郎を引きずり込んだが、「スタープラチナ」の
『流星指刺(スターフィンガー)』で刺身にされ倒された。
正体を隠したかったのなら、承太郎の煙草なんか放っとけば良かったのに。
それとも本当に心から海を愛していたのかも・・・(14巻)
【キャラバン・サライ】★
15世紀頃のエジプトの刀鍛冶。「アヌビス神」の本体である。
「アヌビス神」の媒体となる刀を造ったという事くらいしか分かっていない。
この名前は、こっそり『JOJO A-GO!GO!』に記載されている。
彼の生きていた15世紀頃(1487年頃?)のエジプトは、
マムルーク朝の支配下にあった。
この時期からエジプトはイスラム教文化の中心となり、繁栄の道を辿っていく。
エジプトにコーヒーが伝来したのも、この頃と言われており、
キャラバン・サライも刀を打つ合間にコーヒーをすすっていたのかもしれない。
・・・と考えると、少し歴史の悠久さを感じませんか?感じませんね。(^^;)
この後、1517年にはオスマン・トルコ帝国の侵略を受け、
マムルーク朝は滅亡した。(21巻)
【吉良吉影】★
杜王町の外れに住んでいる、33歳の平凡なサラリーマン。
しかし、その正体は切り取った女性の手を偏愛する殺人鬼である。
スタンドは、触れた物質を爆弾に変える「キラークイーン」。
吉良は子供の頃から、「女性の美しい手」に対して、歪んだ欲情を覚えていた。
彼にとって女性の性格などはどうでもよく、女性の美しい手を切り取り弄ぶ事こそが彼の喜びである。
また、そういう女性を殺さずにはいられない自分の歪んだ性(サガ)についても
十分自覚しており、それだけに始末に負えない。
一方で、吉良は高い知性と能力を持ちながら、目立つ事を非常に嫌っており、
幼少の頃から、目立たない様に目立たない様に振る舞っている。
彼の望みは、植物の様な平穏な人生をおくる事であり、出世や人との競争は
不必要な事だと考えている。
彼には、女性を殺したくなる周期というものが存在し、その時期になると
爪が異常に延び、殺人を犯したくなる気持ちが抑えられなくなる。
1983年に初めて杉本鈴美一家を殺害した時、吉良はまだスタンド使いではなかったが、
その後、吉良家に所蔵されていた「矢」によって、「キラークイーン」が発現。
それにより、彼はますます自分の殺人欲を満たすため、大量殺人を続ける。
そして1999年、杉本鈴美の幽霊と出会った岸辺露伴と広瀬康一が吉良の存在を知り、
直後、吉良が持っていた「女性の手」を見てしまった「重ちー」が吉良に始末され
それにより、吉良への追跡は本格化していく。
そして靴のムカデ屋において、承太郎と康一と遭遇してしまい戦う事になる。
「キラークイーン」第2の爆弾「シアーハートアタック」により、2人に瀕死の重傷を
負わせるが、承太郎と相討ちに近い形となり、吉良も重傷を負う。
そこに駆けつけて来た仗助と億泰に正体を悟られたため、吉良は
以前から考えていた逃走策を実行に移す事になる。
その逃走策とは、自分と同じ背丈格好をした男、川尻浩作の顔や指紋を奪い取り、
川尻浩作として生きる事であった。
まんまと承太郎達から逃れた吉良は、川尻浩作としての生活を始める。
当初は、承太郎達に正体を勘づかれるのを恐れ、自分の趣味である殺人は
控えていたが爪の伸びる時期が来たある日、一組のカップルを爆殺する。
その様子を川尻浩作の息子である早人に目撃され、脅迫されるが
焦った吉良は早人も殺害してしまう。折り悪く、岸辺露伴が吉良の正体に
迫りつつあり、吉良は絶体絶命の危機に立たされる。
だが、追いつめられた吉良の腕に再び「矢」が刺さり、
「キラークイーン」第3の爆弾「バイツァ・ダスト」が発現。
時間を戻す能力を手に入れた吉良は早人も復活させ、もはや無敵と思われた。
だが早人の活躍により正体を仗助に知られ、仗助と戦うが敗北。
承太郎達も駆けつけ、今度こそ本当に追いつめられた吉良は、
再び「バイツァダスト」を発動させようとする。
しかし康一と承太郎に阻止された吉良は、もうろうとする内に
バックしてきた救急車に頭を轢かれ、即死する。
死んだ事にさえ気付いていなかった吉良だが、その魂は「地図に無い路地」に
迷い込み杉本鈴美と再会。安息を求める吉良は、鈴美をあの世に追いやり
自分が路地に住み着こうとしたが、既にその事を予測していた鈴美と
アーノルドにより、あの世に追いやられた。
・・・はずだったのだが、短編「デッドマンズ・Q」では、魂だけとなった彼の活躍が
描かれている。彼がどのような経緯で、この世に留まっているのかは不明である。
(36巻)
【吉良吉廣】
名前は「よしひろ」と読む。吉良吉影の実父である。
吉良吉影が21歳の時にガンにより病死しているが、息子を守るために
幽霊となって、この世に留まっていた。どういった事情かは、解らなかったが
エンヤ婆から「弓と矢」を手に入れており、スタンド能力を身につけている。
スタンドは、自分が写っている写真の空間を支配する「アトム・ハート・ファーザー」。
吉良の正体を知った承太郎達が、吉良邸を捜索している最中に承太郎と仗助を
写真の空間に閉じこめるが、承太郎に写真を撮り直され、逆に捕らわれてしまう。
しかし億泰をだまして脱出した後、「矢」を持ち出し逃走。
以後は、川尻浩作になりすましている息子、吉影を探す一方で息子を守るために、
「矢」を使って次々とスタンド使いを創り出す。
その後、吉良を探しあてた吉廣は、吉良と仗助との直接対決の際にも、携帯電話で
吉良のサポートを行っていた。しかし、その事を仗助に見破られ、
携帯電話を奪われた上、逆に「キラークイーン」の空気弾を自分の方に誘導され爆死した。(39巻)
【グイード・ミスタ】
イタリアのギャング組織「パッショーネ」に所属する構成員の1人。
だが彼は兄貴分(?)であるブチャラティに絶対の信頼を
置いており、組織自体に対する忠誠心は、かなり薄い様である。
スタンドは、弾丸を自在に操作する「セックス・ピストルズ」。
ミスタの性格は良い意味で単純である。彼は、あれこれ複雑に考える事は
「恐怖」を招く事になり、良くない事だと考えている。
ただし「数字の4」が関係すると、途端に性格が豹変する。
彼は「数字の4」を不吉な数字として極度に恐れており、「4」が側に存在するだけで
とるに足りない事に怯え、行動力を無くしてしまうのだ。
そのため、6人組の「セックス・ピストルズ」もNo.1〜No,7と名付ける程である。
(No.4は居ない)
そのシンプルな性格ゆえに17歳の時にゴロツキとのトラブルに巻き込まれ、
その際奪い取った銃で3人を射殺してしまう。
正当防衛ではあったのだが、ミスタの類い希なる銃の才能ゆえ、
裁判でそれが証明される事は無く、ミスタは30年もの懲役の判決を受けてしまう。
それを救ったのが、ブチャラティであった。ブチャラティはミスタの銃の才能を見抜き、
彼を助けるために、幹部ポルポの「入団試験」を受けさせたのだった。
見事、合格したミスタは「セックス・ピストルズ」を身につけ、ブチャラティのために
働く事になる。チームメンバーとも上手くやっていた様だが、
ジョルノがブチャラティのチームに入った時も、新入りだからといって見下す様な
事はしておらず、かなり社交的(?)な一面も見せていた。
その後もジョルノとコンビを組む事が多く、女性ファンの妄想をかき立てたりしていた。
トリッシュの護衛の任をうけてからのミスタは、激戦の連続で、プロシュート戦では
頭に弾丸を撃ち込まれたりしが、辛うじて難を逃れている。
ブチャラティがボスを裏切ると、ミスタもあっさりブチャラティに同行を申し出る。
そして、ローマでのボスとの最終決戦では、「シルバーチャリオッツ・レクイエム」の
能力により、トリッシュと精神が入れ替わってしまい、ミスタの肉体に入ってしまった
トリッシュからは、「ワキガ臭い」「爪が汚い」だのボロクソ言われていた。
しかし、お互いに精神が入れ替わってしまったせいか、その後トリッシュとは
イイ感じの仲になっている様ではある。
ジョルノがボスを倒した後は、ギャング組織の頂点に立った(らしい)ジョルノの
補佐役の様な形になっている様だ。
それにしても、エピローグで語られた様に、「ローリングストーン」を破壊してブチャラティの
運命を変えたのはミスタであるが、それによりナランチャ、アバッキオの運命まで
変わってしまったというのは、少々意見が分かれそうな所だ。
【空条貞夫】
空条承太郎の父であり、ホリィの夫である。
本編で登場した事は一度も無く、名前が登場しているだけである。
職業はミュージシャンで、よく世界各地へ演奏旅行に出かけるらしい。
ホリィが、スタンドによる病に倒れている時にも、演奏旅行で留守だったらしい。
・・・が誰か知らせてやれよ(笑)。それとも連絡の仕様がなかったものか。
実は姿が見えなかっただけで、ホリィの元には駆けつけていたという説も、あるにはある。
この人のせいで、承太郎が不良になったという話も・・・
【空条承太郎】★
第三部の主人公。ジョセフ・ジョースターの孫にあたる。
スタンドは時をも止めるパワーを持つ、最強のスタンド「スタープラチナ」
1970年にジョセフの娘であるホリィと、日本人空条貞夫との間に生まれる。
子供の頃はおとなしい性格であった様だが、アレッシーとの戦いで
子供に戻った時を見れば解る様に、「やる時はやる」性格でもあった様だ。
成長するにつれ、いわゆる不良になってしまい、言葉遣いも乱暴極まり、
相手にはとても冷たい印象を持たれる様になってしまった。
しかし、実は他人を思いやる優しさと、決して悪を許さぬ正義感を持ち合わせた
ジョースターの血統をしっかり受け継いだ人物である。
同時に冷静・・・と言うより、もはや冷徹な観察力を持ち、頭の回転も早い。
「アヌビス神」が言った通り、「スタープラチナ」の強さはパワーとスピードだけでは
なく、承太郎自身の優れた判断力が大きいのである。
子供の頃、好きだった番組が「刑事コロンボ」だったというのも、うなずける。
また、小説版ではホリィに買ってもらった「星の王子様」が愛読書だという
意外な一面も判明した。
高校一年生の時、100年の眠りからDIOが目覚めた事で、
承太郎のスタンド能力も同時に目覚める。
スタンドの概念を知らない承太郎は、それを悪霊と呼び恐れていた。
そして、ケンカにより投獄された際に、悪霊により他人に害を為す事を
恐れた承太郎は釈放される事を拒否する。
そして、ホリィから連絡を受けたジョセフが訪れ、悪霊=スタンドの正体を
身を持って理解させられると共に、ジョースター家の宿敵DIOの事も
知る事になるのだが、この時点ではDIOに対する敵愾心は
さほど見受けられない。だが、DIOの影響でホリィが倒れるに至って、
承太郎はDIOを倒す事を決意し、仲間と共にエジプトに旅立つ。
DIOの居るエジプトを目指す内に、様々なスタンド使いと戦い勝利を収めていき、
エジプトのカイロでDIOと対決するに至るが、時を止めるスタンド「世界」の前に
仲間達は次々と倒れて行く。承太郎は様々な策を練り、吸血鬼であるDIOの弱点で
ある脳を破壊するが、DIOはジョセフの血を吸って更に強大化して、復活してしまう。
だが承太郎の怒りのパワーが、「スタープラチナ」に時を止める能力を発現させ、
遂にDIOを倒す。
DIOを倒した承太郎は、海洋冒険家を目指して勉強したらしく、
1999年の時点では鯨や鮫の研究では、
学界でも一目置かれる存在になっていた様だ。
同時にスピードワゴン財団の中でも、重要な位置に居るらしく、
財団との関わりは相当深い様だ。
1999年にジョセフが浮気して出来た子供、東方仗助に会うため、杜王町を訪れる。
そして町に潜む悪意を感じ取り、杜王グランドホテルに滞在する事になる。
仗助と共に、様々なスタンド使いと出会い、ネズミにドロドロにされたり(笑)、
吉良吉影の「シアー・ハート・アタック」により、瀕死の重傷を負ったりしたが
最強のスタンド使いの名はやはり健在であった。
また、杜王町に滞在する事になる1999年以前にアメリカ人(?)と結婚もしており、
徐倫(ジョリーン)という娘も生まれていたのだが、今の所結婚生活に関する事は不明である。
杜王町に滞在していた頃に、徐倫が高熱を出して苦しんでいたらしいが、
承太郎は帰ろうとはしなかった。
それは、悪を見過ごせない承太郎の厳しさだったのだろうか。
娘を愛している事は確かなのだろうが、結局自分の父親である貞夫と
同じ事をしてしまっている、自分に気付いてしまったのかどうか・・・
その後、離婚に至ったらしく、妻と徐倫とは別居している。
徐倫がジョンガリ・Aの罠(実は「ホワイトスネイク」が仕組んだ)にはまり、
刑務所に入れられた事を知った承太郎は、娘を脱獄させるため、グリーンドルフィン刑務所に乗り込む。
しかし、待ち受けていた「ホワイトスネイク」の策略により、承太郎は
「スタープラチナ」と記憶を奪われ、仮死状態となってしまった。(12巻)
【空条徐倫】
名前はジョリーンと読む。
空条承太郎と中国系(?)らしきアメリカ人女性との間に生まれた。
スタンドは紐状に延ばせば遠距離操作、
人型にすれば近距離パワー型の「ストーン・フリー」。
口癖は「飛びたい」だが、最近はあまり言わない。
恋人であった金持ちのボンボン、ロメオの運転する車に乗り合わせていたのだが、
ロメオがよそ見運転をしていたおかげで人を撥ねて殺してしまう。ロメオの哀願により、
死体を隠してしまう事に同意してしまった徐倫だが、ある日徐倫だけが
逮捕、起訴されてしまう。ロメオが、全ての罪を徐倫に着せたのだ。
徐倫に付いた弁護士もロメオの回し者だったため、徐倫は殺人罪などで
懲役15年の判決を受け、通称「水族館」グリーン・ドルフィン刑務所に
収容される。そして承太郎が送った、「矢の破片」によりスタンド能力を
身につけた徐倫だが・・・
ある日突然、父親である空条承太郎が面会に訪れる。
彼は娘を刑務所から出すためやって来たのだ。
しかし、そこで彼らは何者かのスタンド攻撃をうける。
一連の事件は、何者かに仕組まれたものだったのだ。
ロメオも弁護士も、そしてDIOの忠実な部下であったらしいジョンガリ・Aも、
全ては空条承太郎をおびき出し、彼のスタンド「スタープラチナ」を
盗み出すための策略に利用されていたのだ。
「ホワイトスネイク」と名乗る謎のスタンドに「スタープラチナ」を盗まれた
承太郎は仮死状態となってしまった。
スタンドを取り戻せば承太郎は復活できると感じたジョリーンは
「ホワイトスネイク」を倒すため、刑務所に残る事を決意する。(64巻)
【空条ホリィ】
ジョセフ・ジョースターとスージー・Qの間に生まれた娘。
日本人、空条貞夫と結婚し承太郎を生む。
性格はとにかく明るく朗らかで、誰にでも優しく接する。
両親の良い所ばかり受け継いでいる様な女性である。
それ故に、復活したDIOの魂の呪縛に対する抵抗力が無く、
発現したスタンドが害になってしまったため、承太郎達はDIOを倒す旅に出る事になる。
息子である承太郎を心から愛しており、承太郎もその事を十分理解し母親を愛しているが、
愛情表現が苦手な承太郎は、それを表に出す事はあまり無い。
花京院の理想のタイプだったらしく、熱く語っていた花京院だったが、
アヴドゥルには軽く聞き流されていて気の毒でした。(12巻)
【グェス】★
徐倫と同じ、グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に収監されている囚人。
左右の目の下に各3つの点形の刺青(いれずみ)がある。
スタンドは相手を小さくする「グーグー・ドールズ」。
エルメェスが拾った「矢」のかけらが入った徐倫のペンダントを買い取り、
偶然スタンド能力に目覚める。
グェスは、常に他の囚人より優位に立っていたいという願望を、心理の奥底に持っている。
"友達になりたいんだけども、支配もしていなくてはならない"という他人の"ペット化"
とでもいう様な、屈折した心の持ち主なのだ。
それが「グーグー・ドールズ」として発現した彼女は、
まず行方不明になっても怪しまれない看守を小さくし、
インコの死体を被らせ、「インコのピーちゃん」として、ペットにしていた。
だが、自分の思い通りの「インコ」になってくれない「ピーちゃん」に
グェスは逆上し、殺害してしまう。
それを知った徐倫をも小さくし、ネズミの死体を被らせペットにしようとしたが、
「ストーン・フリー」に目覚めた徐倫に敗北する。
その後は徐倫の家来になると誓って、役に立つ忠告もしているが、
当の徐倫は、かなり嫌がっている。
このキャラを見る度思うことは、昨今多い児童の虐待死である。
よく聞かれるのが「子供が言う事を聞かないからしつけようと思った」
という言い訳であるが、これこそ子供の"ペット化"であろう。
例えペットでも「言う事を聞かないから殺す」などという事は考えるのもおぞましいが、
それを自分の実の子供に出来るというのは、もはや人間とは言えまい。
この日本には、グェスの様な人間が増えているのだろうか。(64巻)
【グレーフライ】
DIOに雇われた殺し屋スタンド使い。
グレーフライという名は、プレイステーション版「ジョジョ」が初出である。
スタンドは、圧倒的なスピードを持ち、相手の舌を引きちぎる「タワー・オブ・グレー」。
ビル火災や飛行機事故等、大事故に見せかけた大量虐殺を得意としており、
それは稼業としての殺し屋の行為だけではなく、多分に自分の欲望を満たすため
大勢の人間を殺していたフシがある。
グレーフライは老人の姿をしており、一般人に溶け込みつつ殺人を犯すのが得意である。
舌にクワガタの形をしたアザを持っているが、見分けるのは困難だろう。
承太郎達も初めは気付かなかったが、花京院にスタンドが倒されると
そのおぞましい正体を現し、死亡した。(13巻)
【ケニー・G】★
DIOの館を護っていたスタンド使いの1人。
スタンドは、相手にあるはずのない迷宮の幻覚を見せる「ティナー・サックス」。
エッシャーのだまし絵の様な幻覚を見せ、自分は幻覚の中に潜み
承太郎達を惑わしていたが、「マジシャンズレッド」の炎の探知機に発見され、
イギーの「ザ・フール」によって一撃で倒された。
ヌケサクの事を馬鹿にしていた割には、自分も呆気ないキャラであったが、
「ハーミット・パープル」でも見破れぬ程の高精度で、DIOの館全体をカバーする程の
射程距離を誇るスタンド能力は、さすがにDIOの側に仕えていただけの事はある。(26巻)
【ココ・ジャンボ】
ギャング組織「パッショーネ」のボス(ディアボロ)が、
裏切り者からブチャラティ達を逃れさせるために送った、スタンド使いの亀。
名前さえ付けて貰っていなかった・・・はずだが、「JOJO
A-GO!GO!」で名前が判明した。
もしかすると戦いを終えた後、ジョルノ達が命名したのかもしれない。
そのスタンド「ミスター・プレジデント」は背中に付けた宝石の中に、
色んな物や人間を入れて持ち運べるという便利な物である。
「シルバーチャリオッツ・レクイエム」によって、死亡したポルナレフの魂と亀の魂が
入れ替わり、すでに死体になったポルナレフの体には入れない亀の魂は
どこかへ飛んでいったと思われたが、最後には何故か復活していた。
その後は、ギャングのボスとなったジョルノに飼われている様だ。
背中の宝石には、幽霊になったポルナレフが住む事になった。(52巻)