は行


間田敏和
仗助と同じ、ぶどうヶ丘高校に通う高校生。
学年は3年C組。一応仗助らの先輩という事になる。
虹村形兆が持つ「矢」により、スタンド能力を引き出される。
その後「弓と矢」を奪った「レッド・ホット・チリ・ペッパー」の仲間となる。
スタンドは触った相手を、ほぼ完全にコピーする「サーフィス(うわっ面)」。
アイドルや漫画が好き。陰湿な性格で、ある日口論した親友の左目を「サーフィス」でえぐり取っている。
その事がきっかけで仗助達と遭遇し、間田は邪魔な承太郎と仗助を始末しようとするが、
その途中で「ヤキを入れた」バイク乗り二人に見つかりボコボコにされ敗北、病院送りになる。
バイク乗り達を治療し、間田の向かう場所を教えてやった仗助の作戦勝ちであった。
退院後はスタンドを悪用する事は控えた様で、再会した康一に
「ピンクダークの少年」を連載している岸部露伴のサインを貰いに行こうと誘う。
実はスタンド使いだった露伴によって、康一と共に本にされた間田だったが、
その最低な性格と記憶から、露伴には記憶を消されただけでネタにはされなかった。
その後は、吉良吉影の件で呼び出されるなどしただけで、出番はほとんど無かった。

間田は「パーマン」を知らなかった仗助を馬鹿にしていたが、
実際、今時の中高生は「パーマン」を知っているのだろうか?
同じく藤子不二雄F先生の作品である「ドラえもん」の知名度に対して、
「パーマン」や「オバケのQ太郎」は、最近の子供達の間では驚くほど知られていないのが現状である。
藤子先生の晩年の名作である「チンプイ」も1度だけアニメ化こそされたものの、
再放送さえされないのは実に残念な事だ。
話が逸れたが「スタンド使いはスタンド使いにひかれあう」
という法則(?)を初めて言い出したのは、この間田である。
スタンド使い同士が、何故偶然に出会う事が多いのか?という作品中の疑問を、
理屈抜きに問答無用で解決してしまった名言と言えよう。
また、小林玉美と並んでジョジョキャラ中最も「等身が異常に縮んだキャラ」でもある。
と言うか玉美の撮ってきた写真は、本当に本人だったのであろうか。(31巻)


支倉未起隆
仗助達の通うぶどうヶ丘高校に転校してきた転校生。
自称、マゼラン星雲からやって来た「宇宙人」。
マゼラン星雲での名前はヌ・ミキタカゾ・ンシというらしい。
地球の消防車のサイレンの音が嫌いで、音が聞こえ出すと
体中にジンマシンができ、苦しみ悶える。
色んな物に姿を変える事が出来る「アース・ウインド・アンド・ファイヤー」
という能力を持っているが、未起隆には他人のスタンドは
見えていない様で、この能力がスタンド能力なのか、
あるいは全く別種の能力なのかは未だに不明である。

夕方歩いていた所を、息子のためにスタンド使いを次々と
創っていた吉良吉廣に「矢」で狙われるが、「矢」は未起隆には
突き刺さらず、わずかに傷をつけたのみであった。
その翌日の朝、何故かミステリーサークルの中で倒れていた所を仗助と億泰に発見される。
その際、彼は自分が「宇宙人」であると、二人に告げ、自分の星は
マゼラン星雲にあったが滅亡してしまったので、地球に住めるかどうか調査しに来た事や
名前はヌ・キミタカゾ・ンシである事を告げる。
そのあまりに突飛な内容に仗助らは驚き、呆れていた。

その際、ちょうど走ってきた消防車のサイレンの音に苦しむ未起隆は、
スニーカーに変身し、仗助に無理矢理装着。学校まで突っ走った。
仗助に助けて貰ったと感じた未起隆は、
仗助のためにお礼がしたいと申し出、岸辺露伴をチンチロリンで騙すため
サイコロに変身し、仗助に勝たせようとした。
しかし、最初から大きい役ばかり出す未起隆のせいで、
露伴は怒り狂い、仗助との関係に亀裂を生じさせてしまった。
その後、鋼田一豊大の「スーパー・フライ」に捕らえられた仗助を
助けようとしたのを最後に戦いには参加していない(台詞も無い)。

彼はある意味、4部最大の謎キャラであり、その謎に結論を出すのは
難しい・・・と言うより無粋な事である。
筆者個人としては、彼が宇宙人であった可能性は低いと思っているが・・・(41巻)


パンナコッタ・フーゴ
ギャング組織「パッショーネ」の団員。
スタンドは、生物を即死させるウイルスを撒き散らす「パープル・ヘイズ」。
1985年生まれの16歳。ネアポリスの裕福な家庭に生まれ、
IQ152という高い知能を持つ。
13歳の時には、既に大学入学の許可を与えられる程の秀才っぷりではあったが、
その穏やかな外見に似合わぬ短気な性格のため、
教師との人間関係が上手くいかず、ある教師を重さ4kgの百科事典でメッタ打ちにしてしまう。
その事件以降、フーゴは一般社会からはじき出され、
ついには「パッショーネ」に入団するまでに至ってしまった。
入団以後は、ブチャラティの部下として行動を共にしており、
他の仲間がブチャラティの元に集った経緯からして、
同じ様にフーゴもブチャラティに拾われた可能性が高い。
だが短気な性格は直っておらず、なかなか九九を覚えないナランチャにキレ、
ナランチャのほっぺたにフォークを突き刺したりしていた。

それからのフーゴはブチャラティの忠実な部下として、
通常任務やトリッシュ護衛の任務も着実にこなしており、
裏切り者の1人、イルーゾォとの戦いでは、ジョルノの助力を得ながらも
イルーゾォを「パープル・ヘイズ」で葬り去っている。
だが、ブチャラティが組織のボスを倒す決意を口にした時、
他の仲間は全員ブチャラティに付き従ったにもかかわらず、
フーゴがブチャラティに付いていく事は無く、その後登場する事も無かった。
(最後にエピローグで登場しているが)

この時、フーゴがブチャラティに付いていかなかった事については、
様々な意見があるが、フーゴの判断は、普通の人間なら当然の判断であろう。
この場合、ブチャラティやジョルノらの判断こそ異常であると感じたフーゴは、
この全く理解不能な、危険な賭けに乗る事は出来なかったのだ。
また、あまりに強力かつ危険なスタンド能力ゆえに、
作者にしても活躍させにくいキャラでもあったと思われる。
筆者としては、フーゴがボスの刺客としてブチャラティらと激突する
ストーリーを妄想していたのだが、よく考えると「ゴールド・エクスペリエンス」で
「パープル・ヘイズ」のウイルスワクチンを造っている彼らには、
フーゴは絶対に勝てないのだ。(49巻)


ピーちゃん
囚人グェスが飼っているインコ。実は、グェスのスタンド「グーグー・ドールズ」によって
小さくされた看守が入っている。この看守は、勤務を怠けるという理由でクビとなり、
その後グェスの術中にはまったらしい。刑務所の所長らは、彼は家に帰ったと思い込んでいる。
インコの死骸を加工したものを被らされた彼は、グェスによって色んな芸を要求されながらも、
懸命にインコを演じていたが、ある時、うめき声を挙げたという些細な事でグェスの怒りを買い、
バラバラに惨殺されてしまった。挙げ句の果てには、その死体もトイレに流されるという末路を辿った。

初登場の際には「メソ・・・ゲフン!ゲフン!」と恐れられた(?)ピーちゃんだったが、
その運命は悲惨なものだった。グェスの異常性は、このインコや、後のネズミの死骸にも、
小さくした人を入れるための加工を、自ら施した事である。自分が、くり抜いたインコの死骸に
頬を寄せて、「ほっぺがふわふわっ!」と言えるグェスは、やはり異常というほか無く、
小動物を加工する作業に没頭するグェスを想像すると、背筋が寒くなる。(64巻)


東方朋子
東方仗助の母親。東京の大学に通っていた21歳の時に
65歳のジョセフと出会い不倫の恋に落ち、仗助が生まれた。
ジョセフの事を真剣に愛しており、その結果できた仗助の事も
とても大切に思っている様だ。
ただ、ジョセフの事をどれくらい知っていたかは不明。
1999年の時点では36歳。教師の職に就いている。
ちょっとキレやすい性格で、キツメの美人だが
その性格もきっちり仗助に受け継がれている。
訪ねてきた承太郎をジョセフと間違うなど、おちゃめな一面も。
4部では、いきなり父親が殺害されたり、後には「エニグマ」に
人質にされたりと災難に遭っているが、その他は概ね平穏に過ごしている。

ジョセフとの恋は真剣そのものだったのだろうが、
ジョセフ自身は、この事について全く語っていない。
どんな出会いがあったのか、気になるところではある。
またジョセフは、自分の事をどう説明したのであろうか。
妻帯している事や、スピードワゴン財団関係の人間である事などは
話さなかったのだろうか。それとも不倫の恋には、そんなもの不要なのだろうか。
(不倫した事ないから分かりません(^_^;))

3部の冒頭、あれ程日本人を憎んでいる様に見えたジョセフは、
あの時既に当の日本人と不倫していたのである。これでは、スージーQが怒り狂うのも無理もない。
もっとも「ジョセフが日本人を憎んでいた」というのは
娘(ホリィ)が嫁に行ってしまったという寂しさから来るものだけで、
とても「憎しみ」と言える様な、根深い感情ではなく、空条貞夫個人への不満を日本人全体に転嫁していた事は
彼自身よく分かっていた事だろう。でなければ、朋子や仲間であった花京院に
対しても別の反応があってしかるべきである。
元々人種差別などというものに無縁(究極生物とも解り合えた)なジョセフには
朋子が日本人であるとか、そんな事は関係無く、ただ純粋に愛し合ったのだろう。
(と言っても不倫の言い訳にはならないが)
ただ、仗助という子供が出来ていた事は、ジョセフ自身知らなかったらしい。(29巻)


東方良平
東方仗助の母方の祖父。55歳、警察官。
関係無いが父方の祖父がジョナサンだと思うと何だか面白い。
娘の朋子に似て、一見温和だがすぐ切れる孫の仗助を心配しつつも、
真っ正面から語り合う、いいお祖父ちゃんである。
35年間警官をやっており、出世はしなかったが「自分が杜王町を守っている」
という誇りを持っていた。洞察力も高く、町に潜む悪意を見抜いていた。
この時はアンジェロの事件が表面化してきていたのだが、
ひょっとすると吉良の事も、薄々予感していたのかもしれない。
12歳のアンジェロを、初めて逮捕したのも良平であり、
その事を恨みに思っていたアンジェロに、普段夜勤明けに愛飲している
ブランデーに化けさせた「アクア・ネックレス」を飲まされ死亡した。

またもジョセフの話になるが、自分の娘に子供だけ産ませて
連絡もない男(しかも自分より24歳も年上)の事をどう思っていたのだろうか。
もしも良平が殺害されていなかったら、杜王町に訪れたジョセフに
何と言っただろうか。(承太郎達が会わせはしないだろうが)(29巻)


フォーエバー
正体不明のオランウータンで、DIOが送り込んだ承太郎達への刺客。
ジョジョの作中で初めて登場した動物のスタンド使いである。
なお、フォーエバーという名は「PS版ジョジョの奇妙な冒険」が初出である。
スタンドは巨大なエネルギーを持つが故、普通の人間にも見え、
触れる事さえ出来る船のスタンド「力(ストレングス)」。
偽テニールが船を沈めたため、インド洋に放り出されたジョセフ達の前に現れ、
一行を乗せた後、始末しようと目論む。
全員を動けなくして、始末しようとしたところまでは良かったが、
所詮は猿知恵だった様で、承太郎の挑発を受け、
逆上して近寄ってきた所を攻撃され敗北。
腹を見せて降伏しようとしたが、承太郎の怒りのオラオラで再起不能にされた。

オランウータンのくせに人間の女性に興味を抱いており、
家出少女を襲おうとしたところを見ると、ロリコンでもあるらしい(笑)。


ブチ
エジプト、カイロの少年に飼われていた犬。チビという犬と共に飼われていた。
チビと共にイギーを脅そうとしたが、イギーの眼光の鋭さに怯える。
その後、ペット・ショップの影に釣られDIOの館に侵入しようとしたところを、
チビ共々つららで首を吹っ飛ばされ死亡。2匹仲良くペット・ショップの食料となってしまった。

飼い主の少年が、チビとブチの名前を連呼しながらDIOの館の門をくぐってしまった時、
チビとブチが食べられている擬音が「ブチブチ」だったのは、
荒木先生特有のブラックユーモアだったのやら。(24巻)


 プラント
ディオ配下のゾンビ。同じくゾンビである、ジョーンズ、ペイジ、ボーンナムと共に名乗りを挙げ、
血管針攻撃を行ったものの、ストレイツォによって全員まとめて波紋を流され、倒されてしまった。(5巻)


ブルート
ストレイツォを手榴弾で吹っ飛ばしたジョセフを爆弾魔と勘違いし、
ジョセフを警察に突き出して新聞のヒーローになろうとした男。
可愛いガールフレンドもおり、彼女からは「ブルりん」と呼ばれていた。
しかし、捕まえようとしたジョセフにかかとで
鼻を蹴られて相手にされず、ガールフレンドにも呆れられてしまった。(6巻)


プロシュート
イタリアのギャング組織「パッショーネ」に所属していた暗殺団の1人。
スタンドは、周りや触れた者を急激に老化させる「ザ・グレイトフル・デッド」。
非情な男だが、弟分であるペッシや仲間とは、固い絆がある様だ。
ボスの秘密を探るべく、トリッシュを狙っていたが、フィレンツェ行き特急の中で
亀のスタンドに乗り換えたブチャラティ達を見失う。
しかし、躊躇無く「ザ・グレイトフル・デッド」の能力を発動。
乗客ごと老化させ、ブチャラティ達をあぶり出そうとした。
ペッシに釣り出されたミスタを「グレイトフル・デッド」の"直触り"で老化させた上、
頭に銃弾を撃ち込み瀕死の重傷を負わせたが、ブチャラティとの戦いで
車外に放り出され、プロシュートも瀕死の重傷を負う。
その後、成長したペッシのために最後の力を振り絞り、「グレイトフル・デッド」を
発動させ続けていたが、ペッシの敗北と共に、その命は尽きた。

その能力や洞察力、カリスマ性から、暗殺チームの中では
リゾットに次ぐ立場に居たのでは無いかと思われる。
弟分であるペッシに対しては、その甘えが残った態度を苦々しく思っており、
事ある毎に叱りつけながらも彼の成長を見守り、最後に成長した彼の姿を嬉しく思っていた様だ。
(52巻)


噴上裕也
名前は「ふんがみゆうや」と読む。暴走族に所属しており、バイクで飲酒運転していた際、
トンネルの入口に突っ込み重傷を負う。そこを吉良吉廣の「矢」に貫かれ、スタンドが発現した。
スタンドは、時速60キロで標的を追跡し、捕らえた者の養分を吸い取る「ハイウェイ・スター」。
ナルシストで、自らの容姿を「控えめに言ってもミケランジェロの彫刻の様」だと自惚れている。
そんな裕也には、レイコ、アケミ、ヨシエという3人の女の子が、取り巻きとして、いつも付き添っている。
彼女らは、裕也に献身的に尽くしているが、裕也自身も彼女らあっての自分だという事を、
十分理解しており、この辺り、単なる自意識過剰なナルシストとは言えない。
また、「ハイウェイ・スター」を身に付けてからの裕也は、
嗅覚が異常に研ぎ澄まされ、時として猟犬以上の能力を発揮する。

吉廣に、そそのかされた裕也は、入院先の病院から「ハイウェイ・スター」を操作し、
まず露伴に幻覚の部屋を見せておびき寄せ、人質とする。さらに仗助の養分をも
吸い取ろうとした裕也だったが、脅しに屈服しない露伴の行動により仗助に逃げられ、
電話で康一と連絡をとった仗助に、自分の入院先の病院を突き止められる。
怪我している自分を叩きのめすなんて卑怯だと、言い逃れようとした裕也だったが、
仗助の「クレイジー・ダイヤモンド」によって怪我を治され、改めて叩きのめされた。

その後、「エニグマ」の少年によって康一が拉致された際、仗助が
匂いによる追跡を頼むために病院に再訪すると、これをアッサリ了承している。
当初、追跡だけを条件として仗助に協力していた裕也だったが、「エニグマ」により
仗助が紙にされた際に漏らした、仲間を思う気持ちに打たれて仗助らを助ける。
その後は、この吉良に関わる事件からは手を引いた様で、登場はしなかった。

吉良吉廣にそそのかされ、仗助らと戦った裕也だが、人を殺す覚悟までは持てなかった。
露伴を捕らえた際、殺す素振りを見せながら、しかもスタンドの能力をばらされながらも、
露伴を殺害しなかったし、「エニグマ」によって紙にされた仗助、康一が、
シュレッダーに引きずり込まれそうになった時は、心底恐怖していた。
事故についても、自業自得だと割り切った考えを見せており、基本的にはイイ奴である。
露伴、仗助を襲った動機も、自分の体を治したいという、その一念のみだったはずで、
この点、吉良吉廣は人選を「矢」に任せすぎたきらいがある。(42巻)


ペイジ
ディオ配下のゾンビ。同じくゾンビである、ジョーンズ、プラント、ボーンナムと共に名乗りを挙げ、
血管針攻撃を行ったものの、ストレイツォによって全員まとめて波紋を流され、倒されてしまった。(5巻)


ペッシ
ギャング組織「パッショーネ」に所属していた暗殺チームの1人。
スタンドは釣り竿で獲物を釣り上げる「ビーチ・ボーイ」。
同じく暗殺チームの1人であるプロシュートを兄貴分として仰ぎ慕っている。
まだ暗殺チームとしての経験も不足気味で、人を殺した事もなく、
弱気で甘えた面を持っている事から、「マンモーニ(ママッ子)のペッシ」と軽侮されていた。
本人もそれを自覚してか、更に自信を喪失するという悪循環に陥っていた様だ。
プロシュートと共にブチャラティ達を追っていたペッシは、フィレンツェ行きの特急で彼らに追いつき
戦う事となったが、ミスタに食い込ませた「ビーチ・ボーイ」を解除してしまった事で、
プロシュートに「成長しろ」と叱咤される。その後、ブチャラティに瀕死の重傷を負わされたプロシュートが
それでもスタンド能力を解除しない姿を目の当たりにし、
ギャングとしての覚悟をまざまざと見せつけられたペッシは冷徹な、暗殺者へと変貌を遂げる。
ブチャラティに対し互角以上の戦いを繰り広げ、彼を追い込んだが今一歩の所で逆転され、
「スティッキィ・フィンガーズ」の能力により、バラバラにされ死亡した。

最後の最後でブチャラティに「ゲス野郎」と決めつけられてしまっていたペッシだが、
彼のマンモーニっぷりを見てしまっている者としては、それも厳しすぎる見方だとも感じる。
ああまで形振り構わずに相手を始末しようとする執念は、以前のペッシでは考えられないだろう。
そういった意味では、ペッシは短期間で暗殺チームの一員として大きく成長していた・・・
と考えるのは、やや贔屓目で見てしまっているからだろうか。(52巻)


ペット・ショップ
カイロでDIOの館を守っていた門番。
だが彼は人間ではない。ハヤブサという鳥である。
スタンドは氷を操るスタンド、エジプト9栄神の1人「ホルス神」。
とにかく異常な執念深さを持ち、DIOの館を守るため、館に近づく者は、
犬だろうが子供だろうが容赦無く殺そうとする。
標的が水中に逃げようが地中に逃げようが、決して追跡は止めない。
その執念深さから、イギーはペット・ショップの事を「殺りく追跡機械」と評した程である。
子供を助けようとしたイギーと戦いになり、イギーの左前足を奪い、
イギーを窮地に追いやるがくちばしから氷のミサイルを発射しようとしたところを、
そのくちばしをイギーに噛みつかれ、ミサイルが体内で暴発して死亡した。

隼(ハヤブサ)は猛禽(もうきん)類の中でも、ずば抜けて速いスピードを持つ鳥である。
その最大降下速度は時速300〜350キロを超える。
この速度で動ける生物は、おそらく他には居ない。
「ドラゴンクエスト」で「はやぶさの剣」という二回攻撃が可能になる武器があるが、
そのネーミングは、まさにこの隼から付けられたものだ。
犬まで食していたペット・ショップとは違い、実際のハヤブサは主に飛行中の野鳥を
捕らえて食料にしているのだが、その狩りの方法が変わっている。
同じ猛禽類の鷹などとは違い、飛んでいる鳥を「掴む」のでは無く「蹴落とす」のだ。
こんな狩りの方法をする鳥は、ハヤブサ以外には居ないらしい。
また、日本ではハヤブサは推定2〜300羽ほどしか生息しておらず、
絶滅の危機にさらされている鳥でもある。(24巻)


ペリーコロ
イタリア一帯を支配するギャング組織「パッショーネ」の幹部。
実直そのものといった風情の初老の男性。物腰は穏やかで、一見ギャング組織の幹部には見えない。
スタンド使いでは無いが、ブチャラティから莫大な献金(ポルポの遺産)を受け取ったり、
トリッシュの保護や引き渡しを任されているところから、ボスであるディアボロからは、
かなりの信頼を受けていた人物と思われる。
また、ペリーコロもディアボロに対して並々ならぬ忠誠心を抱いており、
トリッシュを護衛するブチャラティ達にココ・ジャンボ(亀)とボスの指令を届けた後、
その足跡を消し去るためピストルで自殺してしまった。

ディアボロとの間に、どの様な出会いがあり、どの様な関係があったのかは、
今となっては謎のままであるが、死に際の迷いの無い微笑みからして、
余程ディアボロに心服していたのだろう。
それだけではなく、トリッシュ護衛の任務に就いているブチャラティ達まで気遣い、
ココ・ジャンボの中には色々な家電製品、雑誌類(ゲーム雑誌やエッチな本まで)
が置かれていた。ブチャラティは「ボスが気を利かせてくれた」と言っていたが、
この丁寧過ぎる気配りはペリーコロ以外には考えられない。
だが、果たしてディアボロが、娘であるトリッシュを隠密に殺害するために、
護衛を指令した事を知っていたかどうかは、永遠の謎である。
ディアボロの事だから、ペリーコロをも欺いていた可能性は十分考えられるが、
ペリーコロも承知の上で任務を遂行していたのかもしれない。(50巻)


ボーンナム
ディオ配下のゾンビ。同じくゾンビである、ジョーンズ、ペイジ、プラントと共に名乗りを挙げ、
血管針攻撃を行ったものの、ストレイツォによって全員まとめて波紋を流され、倒されてしまった。(5巻)


ポリス
広瀬康一が自宅で飼っている犬。かなりの老犬らしい。
散歩は康一が行ったり、母親が行ったりとまちまちの様だ。(31巻)


ポルポ
イタリアのギャング組織「パッショーネ」の幹部の1人。
スタンドは、影の中では無敵の自動遠隔操作型スタンド「ブラック・サバス」。
縦にも横にも大きい、とてつもない巨躯の男であり、ネアポリスの刑務所に住んでいる。
並外れて太っている彼にとっては、外に居るよりも塀に囲まれ、
しかも警備の厳しい刑務所の檻の中から、指示を出していた方が安全なのだ。
ポルポの房には、世界の名画や拳銃、はてはプラモデルまで持ち込んであり、
ワインや食べ物にも事欠かない。
ポルポは、その外見通り大食漢なので、常にワインを飲んだり何かを食っているが、
クラッカーやフルーツなど、健康面に気を使ってか、意外とヘルシーな物も食していた様だ。
(量が量なので無意味だが)
組織からは、ネアポリス地区の「賭博及びスポーツ賭博の営利権」
「高利貸しの支配権」「港の密輸品の管理」「レストランやホテルの支配権」などの
権利を任されていたが、そこから生み出される利益は想像を超えたものであっただろう。
現に、ポルポの死後発覚した様に、6億円相当もの金塊や宝石を組織にも内緒で
貯め込んでいた程である。これは「財産の一部」を隠し財産にしたものだというから凄まじい。
しかし隠し財産の事は、組織の内部に噂としてかなり広まっていた様で、
あのディアボロが、そんな噂を知らないはずは無かっただろう。
おそらくは、黙認の様な形で、見て見ぬフリをしていたと思われる。
何故ならポルポには、その様な金銭面以外でも、組織にとって重要な役割があったからだ。

それは、組織に入団を希望する者に、スタンド使いの素質があるかどうか、
あの「矢」によるテストを行う役割である。ディアボロから預かった「矢」を
自らのスタンド「ブラック・サバス」に仕込んだポルポは、入団希望の者に
炎の点いたライターを手渡す。それを24時間消さずに、再びポルポの元へ
持ち帰るというのが試験内容だ。もしも炎を消してしまえば、再点火した瞬間
「ブラック・サバス」に襲われ、魂に「矢」を打ち込まれ死ぬか、それとも
スタンド使いになるかの二択を迫られる事になる。
スタンド使いになった入団希望者は、組織のために役に立つであろうし、
仮に、本当に炎を消さなかったとしても、命令を忠実に守る人間が
1人組織に入団する事になる。

だが、ジョルノへの入団試験を最後に彼は、この世から消える。
再点火を見てしまった無関係の老人が犠牲になってしまい、
ジョルノは、人の命を侮辱したポルポの行為が許せなかったのだ。
「ゴールド・エクスペリエンス」によって拳銃をおやつのバナナに変えられたポルポは、
それを食べようとした際、脳天を撃ち抜いて死亡し、その死は自殺として処理された。
(48巻)


ホル・ホース
承太郎達を倒すため、エンヤ婆が雇ったスタンド使いの1人。
スタンドは弾丸の軌道を自在に操れる拳銃のスタンド「皇帝(エンペラー)」。
常にくわえ煙草で、気障な態度をとっているが、三枚目を演じてしまう事が多い。
後には荒木先生の意向により、煙草では無く禁煙パイプをくわえる様になった。
世界中にガールフレンドが居り、ホル・ホースはそれらの女性達を利用しながら
面白おかしく生きている。ただし、ホル・ホース曰く、彼は女性を尊敬しており、
女に嘘は吐くが、暴力を振るう事は絶対にしないと断言している。
もう1つ、ホル・ホースの唯一無二の人生哲学は「一番よりNO.2」というものである。
ホル・ホースは、そのスタンド能力のせいもあり、誰かとコンビを組んで
初めて実力を発揮するタイプであるからだ。
そのため、承太郎達を襲う時も、必ず誰かと組んでいた。

1度目の襲撃では、鏡を使うスタンド「吊られた男(ハングドマン)」の本体、
そしてエンヤ婆の息子でもあるJ・ガイルと組んでインドでポルナレフを襲った。
その際、アヴドゥルに重傷を負わせる事に成功するが、
(この時は死亡したと思い込んでいた様だが)J・ガイルが敗れたため、
ホル・ホースは逃げ去った。その際、「女帝(エンプレス)」の本体である
ネーナに助けられているが、彼女が本当にホル・ホースに惚れていたのかは不明。
2度目の襲撃?では、エンヤ婆が自ら動いたという話を聞き・・・
おそらくはコンビを組むつもりで行ったのだろうが、エンヤ婆の元におもむく
。だが、エンヤ婆は息子であるJ・ガイルをホル・ホースが見殺しにしたと逆恨みし、
ホル・ホースは腕に穴を開けられたり、危うく殺されかけたりと散々な目に遭う。
しかし、承太郎がエンヤ婆を倒すと、ジョースター一行が乗ってきたジープを奪い逃走。
本当に、ちゃっかりしている。

そして、承太郎達がエジプトに上陸し、エジプト9栄神のスタンド使いも次々と
敗れていく中、ホル・ホースは「いつになったら承太郎達を殺しに行くのか」と
DIOに詰問されてしまう。身の危険を感じたホル・ホースは、DIOを殺害する事を
決意するが、「世界(ザ・ワールド)」の能力を見せつけられ、DIOの恐怖を
再確認してしまっただけに終わった。
3度目の襲撃で、ホル・ホースが選んだ相棒は、漫画に描かれた予言が
必ず実現するスタンド「トト神」の使い手ボインゴであった。
自ら選んだ相棒とは言え、最初はその予言を信用していなかった
ホル・ホースだが、予言の実現を目の当たりにしていく内、完全に「トト神」を
信用し、その予言に従う様になった。
予言に従い、ポルナレフの鼻に指を突っ込んで皆殺しのチャンスが
到来(説明しにくい(^_^;))したホル・ホースは、12時丁度に撃った弾丸が
承太郎の額に命中するという漫画の予言を信じて、
下水パイプに「エンペラー」を乱射した。
・・・が、ホル・ホースの腕時計は遅れており、12時丁度に撃たれなかった弾丸は、
「漫画の中の承太郎」の額をぶち抜き、ホル・ホースの頭に命中してしまった。
弾丸は、ホル・ホースの額を頭骨ごとえぐり取っていたが、命は助かった。
その後の消息は不明である。

余談。私は連載中から「ホル・ホースに声優をあてるなら、この人だ」と思って
ずっとその人の声を当てはめて読んでいたのだが、PS版ジョジョをプレイして
心底驚いた。ゲーム中のホル・ホースの声をあてていたのは、私が想像していた
声である安原義人その人だったからだ。彼は洋画の吹き替えや、
アニメ版「北斗の拳」の雲のジュウザで有名な人である。(15巻)


ホルマジオ
ギャング組織「パッショーネ」に所属していた暗殺団の1人。
仲間と共に組織を裏切り、ボスの縄張りを奪うべく行動する。「しょうがねーなあああ〜」が口癖。
スタンドは斬り付けた相手を小さくする事ができる「リトル・フィート」。
ボスの手掛かりとなるであろうトリッシュを拉致するため、買い出しに来たナランチャを小さくして捕らえ、
トリッシュの居場所を吐かせるべく蜘蛛による拷問を行う。
だが、ナランチャの作戦と覚悟の前に敗北、死亡した。

暗殺チームの中では、「リトル・フィート」が直接殺傷する能力では
無い事から、多少軽視されていた様である。(51巻)


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