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       先に言っておきます。 
私は「FC03」の大ファンです。 
特に「弘森 魚様」(ひろもり さかな様のライターネーム)と 
「素浪人氏」のタッグが大好きです。 
(”様”と”氏”の使い分けに注目) 
当然「デフォ買いブランド」です。 
音楽の「DOORS MUSIC ENTERTAINMENT」に至っては 
ぜひ「参加」させて頂きたい程です。 
その為「冷静」な判断能力は現在欠如しています。 
正に「ベタ惚れ」状態で、 
「多少の問題点」は気にもなりません。 
そんな輩の言う事なので、あまり気にしないで下さい。 
(既にレビューの意味が消失している(^^;) 
とは言えこの作品は「アニメ好き」で「演出命っ!」の方には 
本気でオススメ出来る作品です。 
ぜひ「そうでない方」にも味わって頂きたいものですが・・・。 
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と言う事で、この作品は私には珍しく「超常現象モノ」です。 
(以下「ネタバレ」がありますので、見たい方は反転して下さい) 
何たって主人公とメイン、サブの両ヒロインの3人は、 
幼少の頃に同じバス事故に遭って死んでいた所を、 
山の神様から3種類の「神の力」をそれぞれ与えられて蘇った。 
(「3種の神器」になぞらえているのかな?) 
それからは普通の生活をしていたのだが、 
メインヒロインの「美空」が鬼に襲われるのを主人公が助けようとした時、 
彼が持っている「神降ろす器」の力に「無貌の神」(邪神)が降臨して 
鬼を駆逐した事から始まるストーリーです。 
 
普段の私なら「・・・・・・(ガサッ)」(←二の句が継げなくなってソフトを棚に戻す) 
となる所なのですが、この作品は「てくてく様」のキャラが魅力的で 
完全なる「パケ買い」になった本当に珍しい作品です。 
 
これがやってみると、面白いの何のって!! 
初期設定の段階ではっきりと「超常現象モノ」だと分かっていたのが良かったのか、 
素直にストーリー世界に感情移入出来てしまうではありませんか!? 
加えて、「パケ買い」してしまう程の魅力的なキャラやCG、 
1章ごとにEDテーマと「次回予告」が流れる「続きモノOVA」の様な演出、 
「ロックンバナナ」の名だたる声優陣の迫真の演技などが相まって、 
「私的名作」(皆様にはオススメ出来ないが、個人的には好み) 
の位置付けにまで登りつめました。 
 
そして本編のレビューに入る前に書いておかなければいけない事があります。 
このレビューは「笑わせろ!」のページからもリンクしているのですが、 
それは「おまけコーナー」の「おまけシナリオ」の存在です。 
全8章立てのおまけなのですが、 
これがナンセンスギャグの宝庫で抱腹絶倒です! 
本編のシリアスを全力で演技した声優陣が、 
今度は全力でギャグをやっている。 
その素晴らしい演技力も相まって、絶対笑えます!! 
 
それでは本編に入りましょう。 
まず初期設定ですが、 
舞台は現代日本、主人公は高校3年生。 
ここまでは普通なのですが、これからがスゴイ! 
主人公は「神降ろす器」の力を持っていて、そこに邪神が住み着いている。 
ヒロインの「美空」は「邪を祓う剣」の力を持っている主人公の幼なじみ。 
サブヒロインの「珠姫」は「贄となる清らかな玉」の力を持っている後輩。 
そして脇を固めるのが、 
「オカルト好きの爆乳(^^)の担任教師」 
「主人公にからっきし弱い従妹」 
(主人公曰く「歩く雪崩式ボケ製造機」) 
「”魔界の書”で主人公を導く魔界の司書」 
(ロリキャラです) 
と言う個性的な布陣で、その設定が余す所無くストーリーに生きてきます。 
 
次にシナリオですが、 
これもなかなか個性的です。 
全5章の内の前4章が独立したエピソードになっており、 
それぞれが最後の章に繋がる作りになっています。 
独立している様に見えて、しっかり前後が繋がっている。 
一つずつのエピソードがしっかりしているから、 
最後の章のクライマックスが生きる訳です。 
この辺りも演出も手伝って正に「続きモノOVA」の様に仕上がっています。 
この作りにはもう一つの狙いがあって、 
それぞれの章で登場人物が抱える過去や問題を詳しく描ける様にする事です。 
これも見事に成功していて、ストーリー世界に深みを増しています。 
何せ個性的で魅力的なキャラばかりですから、 
その物語を垣間見れる事がこの作品おける「キャラ立ち」になっています。 
 
最後にストーリー展開ですが、 
大筋は前述した通りで、主人公が各ヒロインの心の隙間に潜む 
「魔物」を退治していく物語なのですが、 
これが初期設定がしっかりしているので、とても引き込まれます。 
各章に一人づつキャラクターを当てはめていく事で、 
各ヒロインの魅力とストーリー本体の魅力を共に引き出している。 
この手法はしばしば「連続モノ」で使われますが、 
エロゲーでここまで効果的に使われた作品を私は他に知りません。 
そして全ての「想い」を得て、最後のクライマックスに突入します。 
この盛り上げ方は涙が出るほどで、本当に素晴らしい! 
普段は「技術考証」がど〜とか言ってる私ですが、 
この際そんな事は「気にしな〜い(^^;」 
何故4つの門を開いたら、主人公に辿り着けるのかとか・・・。 
・・・ダメダメっ!そんな事気にしちゃダメ!! 
折角のストーリーの魅力が半減しますヨ!! 
「各キャラ攻略が欲しいんですけど・・・魅力的だし・・・」 
・・・うっ、それは私も思うけど・・・ 
そんな事言ったら物語が支離滅裂になるじゃないですか! 
中途半端な「各キャラ攻略」になる位ならコレでイイんです! 
 
とっ、とにかく!私が「続編」を希望する数少ない作品の一つです。 
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人は神を畏怖する 
 
自分の届かない存在だから 
 
でも只恐れているだけでは無い 
 
人は運命を切り開こうとする 
 
届かなくても、あがく 
 
それは正にパンドラの箱から出でた 
 
「希望」を追い求める様に 
 
だからこそ生きていけるのだろう 
 
自分を賭けてでも・・・ 
 
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