別で紹介している「CONCORD」が気に入った私は
「このベースの5弦バージョンが欲しい!」
との想いから、このベースをオーダーしました。
’95年春頃にノーマルのステルスを試奏した所、
CONCORDのイメージが強かった私としては
「弦ピッチが狭すぎる」
「指板のRが平らすぎる」
と言った印象を持ちました。
そこで、いつもお世話になっている楽器店に相談した所、
「オーダーしてみたら?」の一言で製作依頼が決まりました。
それからが大変で、Atlansiaの「林 信秋」氏は
「同じカスタムは製作しない」
と言うお考えで、私が最初にオーダーした内容が、
当時のカタログに掲載されていた
「GARY KING MODEL」に似ていた事から、
製作を断られてしまいました。
そこで「私はCONCORDの弦ピッチと指板のRのままで
B弦が追加された様なベースが欲しいんです!」
との考えを伝えて、やっとオリジナル性を
認めて頂けたのですが、
どうもAtlansiaモデルの中でもCONCORDのRは
一番キツイらしく、そのまま作ったらとても
まともに弾ける様にならないとの事で
アイデアを頂きながらイメージを作りました。
そして出来上がったのが
「弦ピッチ18mm」(四弦と一緒)
「指板120〜180R」
(解説:Atlansiaの指板はバイオリンの様に
円錐状になっていて一定のRではない)
と言う「モンスター」です。
林氏は無理なお願いにも拘らず、
ネックを新たに設計し直して下さって
やっと完成にこぎつけました。
実際に弾いてみると私のイメージ通りの出来で、
とても満足しています。
「多弦だからと言ってピッチを狭める必要は無い」
と言う私の考えの具現化はAtlansia以外では
取り合ってもくれなかったでしょう。
本当にありがとうございました!