▼新しい教材、例えば、物語文の場合、教材の全文を読み通すという活動が一般的である。その場合、教師が音読(範読)、デジタル教科書の活用、あるいは、全員で音読する等様々な方法がある。ここで、話題にしているのは学習計画第一次である。多くの場合『「教材名「〇〇〇」を読み、感想を書く。』と記述している部分。

▼授業における学習活動は「全体を読んで思ったこと・考えたことをもとに感想を書く」その感想をもとに学習計画をたてるになっている。日頃は、それほど気にならなかった学習活動。しかし、「個別最適な学び」ということがこれからの教育の主流になろうとしている時、これでいいのかという思いがする。

▼それは、「指導の個別化」と「学習の個性化」の観点で整理されていることと「子どもが、自己調整しながら学習を進めていくことができるようにと指導する」ことの重要性が指摘されていることの大事さを理解したからである。更に、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井紀子)を読んだ時、授業改善の大切さを感じたからである。

▼教材文の全体を読む・感想を書く・課題や学習計画を立てる学習計画には間違いない。しかし、「しっかり指導をしています」の言葉の奥に、大事なことを見落としているのではないかと思ったからである。  (吉永幸司)