国語力のつけかた
川 端 由 起

 2年生を担任して約5か月が経ちました。「ふきのとう」「たんぽぽのちえ」今までの経験を活かし、楽しく円滑に授業が進められました。しかし、「スイミー」で、レオレオニさんの他の絵本の感想を書こうという学習を最後に行った時に壁にぶつかりました。

 レオレオニさんの他の本の内容が小学2年生には難し過ぎたようで、半数の児童が感想文が書けないのです。すなわち、誰が何をして、どんな出来事が起こり、どんな気持ちになったのか読み取れないのです。仕方なく、私が本を読み、本の説明を詳しく行いました。そうすることで、やっと本の内容が理解できたようです。

 「スイミー」の前に、この本読もうという学習で、本のPOPを作成、他の学年からも好評を得ていたので、本を読むのが好きな子どもたちだ、本のPOPも2年生なのに書ける。よって、レオレオニさんの本の感想文もすぐに書けるだろうと高を括っていました。

 しかし、レオレオニさんの他の本は大人が読んでも面白い物が多いのですが、スイミーみたいに起承転結の本は少なく、そこが2年生には難しかったように思います。ある児童が、「先生、この本の話がわかるには、もっとたくさんの本を読まないといけないと思う」と真剣な顔で言ってくれたことに衝撃を覚えました。昨年度は5年生で、国語以外に教えることが多く、物語作品や説明文の読み方を学ぶだけで精一杯でした。教材で学んだことを生かして、並行して本を読んだり、あるジャンルについて詳しく調べて書くということが中々出来ませんでした。しかし、教科書作品の読み方だけの学習では、読む力、書く力はつかない。更に国語力を高めるには、作品で学んだ文の読む方法を使って、別の物で試してみる。この学習方法が必要だと改めて感じました。

 単元のゴールをイメージして、児童にやる気を出させ、国語力がつく学習方法を常に考えていきたいです。
(草津市立志津小)