低学年の指導によせて
川 端 由 起

 2年生を初めて担任することになりました。まず、戸惑ったのが黒板に児童のノートに合わせて文字を書かないといけないことです。

 5月中旬も過ぎてまだ慣れないのですが、最近は児童側が自分で黒板の文字をノートに上手に写すことができるようになってきました。慣れはすごいです。次に、「認識」や「自覚」「理解」などという言葉をここ最近中学年〜高学年を担任していたので使っていましたが、2年生には、全く通用しません。日々辞書を持ち、言葉の言いかえを練習する日々です。

 「きょうのできごと」で初めて日記を書く学習を5月連休明けにしました。ゴールデンウィーク明けということもあり、体験したことがたくさんあるので、日記はほぼ全員がすらすら書き進めることができました。経験したことなら、やはり人は筆が進むと実感した瞬間でした。ところが、「ともだちをさがそう」の【絵の中のほかの子どもをえらんで、まいごのおしらせをしてみましょう】になると、5人ぐらいの子どもがノートが空白のままです。それまでに2回ほど話を聞くときにだいじなことを一緒に考えてきたのですが、それでも何を書くかわからない様子です。

 私は、学び合いという観点で、今まで最低限のヒントを与えることを重点的に行ってきたのですが、最近は「考えて」と言っても、何を考えるのかわからない児童も一定数いることがわかってきました。それは幼少期の読み聞かせ体験の少なさ、経験の少なさ、日々の家庭学習の有無が起因していると思われます。そのような児童に、「考えて」という言葉は、今まで何も考えてこなかったのに、無理なのではないかと認識し始めました。

 視覚支援という形で、担任が書いた見本を見せたり、わかりやすく絵にかいたものを見せる形で支援していこうと思います。
(草津市立志津小)