基礎の徹底
川 端 由 起

 「想像力のスイッチを入れよう」を今年に入ってから実践しました。5年生最後の説明文の題材になり、6年生の論説文を学習する上での大切な教材だと言えます。

 4年生からの持ち上がりの児童なので、文の構成、筆者の言いたいことは何なのかまでは児童は初読をした段階である程度理解していました。昨年度、説明文とは何なのか、筆者の言いたいこと=要点はどこに書かれているのかを徹底的に学習した成果だと思います。ただ、今回の題材は、筆者の言いたいことを複数の事例を使って述べているので、そこは理解出来なかった児童も多く、丁寧に学習しました。

 私が次に行った実践は、本文の要旨を書くことでした。これは、想像力、スイッチが何なのかを理解できた児童から仕上げていくことができました。例えば、【あたえられた情報を事実の全てだと受け止めるのではなく、頭の中で「想像力のスイッチ」を入れてみることが大切なのである】この文の大切さにいち早く気づけた児童は、要旨も素早く的確にまとめることができました。

 ここで思ったのは、国語科は、学習指導要領上では、教えなければならないことが多くあります。しかし、説明文、物語文ではある程度型が存在し、その型を学年相応に合わせて、毎回教材毎に教えることが大切なのではないかと考えました。そうすることで、文章が複雑になっても、基本に立ち戻ることにより、文のおおよその流れが理解でき、筆者の主張が理解できるようになると思いました。その説明文の基本の「キ」を押さえずに、今回は「ウナギ」の話です、今回は「メディア」の話です、と新しい話題をふって、自力で解決してね、だけでは、国語嫌いで作文嫌いの児童がただ増えるだけだと感じました。

 学習は積み重ねのものであり、国語の力をつけるのが最も長い年月がかかります。読書、学級会、ミニ作文、毎時間の発表、これらの学習全てが国語力を伸ばす鍵だと私は思います。これからを生きる子どもたちのために丁寧に学習していきたいです。
(草津市立志津小)