学年当初の自己紹介で国語開き
蜂 屋 正 雄

 毎年、学年はじめには「自己紹介カード」を書かせ、それを元に自己紹介をさせることが多い。今年度の国語科の教科書(光村四年)では、言葉の準備運動(話す聞く)「こんなところが同じだね」という単元で、友だちと自分の共通点について話し合い、学級づくりにいかせるような学習活動が設定されている。そこで、

自己紹介カードを書く。
自己紹介カードを元に、自己紹介の文章を作文ノートに書く。
自己紹介カードをメモとして使用し、みんなの前で自己紹介をする。
自己紹介を聞いて、「同じ」といえる項目を探す。
隣りの友だちと同ところを見つける。
班の友だちと同じところを見つける。
という、学習活動を計画した。

 学期初日に自己紹介カードを書き、2日目に自己紹介ができるように、作文ノートに話す内容を書くことを宿題に課した。自己紹介カードを構想メモにして作文を書く流れを考えた。モデルとして、担任の自己紹介カードと自己紹介の文を学級通信に載せ、子どもたちは、それを元に作文ノートを書いた。モデルには、自己紹介カードに書いた項目についてすべて書くのではなく、2つ程度に絞って詳しく書くとよいこともアドバイスとして、載せた。

 自己紹介当日、子どもたちは作文を見ることなく、自己紹介カードをメモ代わりに自己紹介の発表を行い、好きなことや苦手なこと、どんな学級にしたいかを伝え合った。  発表が終わると、次の時間は「こんなところが同じだね」の学習。お互いの好きや苦手の傾向を一通り聞き終わったら、隣の友だちと自分たちの共通点を出し合った。隣の友だちとペアになって、「兄弟がいる」「算数が好き」「野菜が苦手」「習い事が同じ」など、まずは二人の共通点をたくさんさがした。たくさんの共通点が見つかったら次は、もう一つのペアと共通点を比べあって、4人とも同じ項目を見つけあい、感想を述べ合った。

 子どもたちは、「はじめは好きなものとかだけだったけど、たくさん見つけられて面白かった。」「友だちの意外な好きなものがわかって面白かった。」など、いろいろな「同じだね」を見つけることを楽しみながら、友だちのことを知り合う活動ができた。

 これからは、他の教科でも、友だちの考えや意見と「同じところ」や「違うところ」を比べあいながら、考えを深めあえる話し合いへと発展させていきたい。
(野洲市北野小)