日記のように詩を書こう
蜂 屋 正 雄

 「見たこと、かんじたこと」(光村二年下)で、子どもたちと詩づくりに取り組み、現在も詩づくりを楽しんでいる。
 「良い詩とは何か」「詩を読んでどんな良いところを見つければいいのか」と考え出すと、答えはたくさんある。そこで、一学期から取り組み続けていた日記のように詩が書けないか、と考え実践した。

【学習のステップ】
@ 詩に親しむ
A まねをして詩を書く
B 詩を元にイメージマップ→日記を書く
C イメージマップから詩を書く
 日記のように、日常にあることを元に、詩を書き、いいところを見つけ合うことを目標にした。

@ 教科書の三つの詩の面白さを見つけ、「いいな」を共有する。
A 特に「ねこのこ」の作風をまねて、続きを書く。「じぶん」「ともだち」「かぞく」を題材にする、など。
B 「二じゅうとびとんだ」を元に、想像したことをマインドマップに書く。その後、マインドマップを元に日記風の作文を書いた。
C 自分の心に残った体験を元にマインドマップを書く。その中の一番伝えたいことばを決め、それとつながることばを選び、詩を書いた。

 子どもたちは、Bで、七行の詩からたくさんのことが想像できることを実感した。そして、詩は伝えたい言葉を厳選していることを体験的に学ぶことができた。そして、Cのステップで、
・マインドマップの中から、自分が一番伝えたかったことばを見つける。
・そのことばとかかわりのある別のことばを線でつなぐ。
・つないだ言葉を時系列でならべて一番言いたいことばで締めたり、学習した詩の良さ「くりかえし」「リズム」「ことば」を意識したりして、思い思いの詩を書いた。ことばを選び、自分の思いが伝わるように順序を考えて文を構成する体験ができた。
 「正しい詩の書き方の指導」とは違うかもしれないが、詩に親しみ、作ることを楽しめる時間にできた実践となった。学習後、毎週末の日記には、たびたび詩が書かれている。ことばが厳選されており、日記よりもよく伝わってくる詩になっている。

  カレー
 すてきな 一日
 はじまる よかん
 カレールー あふれて
 いいにおい じゅわじゅわ
 いやなことわすれる
 ごちそうだ
 きょうもげんきに
 いただきます! 

 これからも、伝えたいことを伝わることばで書く活動を続けていきたい。
(草津市立矢倉小)