巻頭言
子どもたちが輝く授業をつくるために
窪 田 浩 尚

 10月に校内研で吉永先生に小学6年の「海のいのち」の授業を見ていただく機会がありました。吉永先生とは前任校でも校内研で授業を見ていただいたご縁もあり、2回目でした。前回は子どもの実態を書いた長文の指導案を読んで、クラスの歴史がよくわかる指導案だとほめていただいたことを今でも覚えています。また、子どもたちの様子を写真に撮ってくださり、その様子を見たときに子どもたちがこんなに目を輝かせて授業に取り組んでいたのだということに気づくことができました。

 学校が変わり、子どもたちも違う中で、今回も吉永先生は子どもたちの様子を写真に収め、見せていただきました。鉛筆を持って真剣にノートを書く姿や、班での話し合いの時に思わずジェスチャーを交えて話している様子。全体交流で話しているときに周りの子がしっかりと発表者を向いている瞬間や、意見が言いたくて一生懸命に手を挙げている姿など、子どもたちが輝いている姿をたくさん見てとても感動しました。こんなに輝く瞬間がたくさんあったんだと改めて気づかされました。

 その「海のいのち」の授業では、中心人物の太一がクエにもりを打たなかった場面について学習をしました。授業が終わった後、授業でなかなか発表できない子が私に「太一の夢が変わったということを言いたかった。」と話してくれ、黒板に大きくその意見を書いて赤で丸をつけました。吉永先生はその瞬間も写真に収めてくださり、その子とのエピソードを話すととても良い出来事だとほめてくださったことが私自身とても嬉しかったです。子どもが輝いている瞬間をたくさん発見される吉永先生にいつも励まされ、本当に素敵な先生だなといつも思っています。

 「国語では教科書が二つあります。ひとつは教科書で、もうひとつは先生方の行動や言葉です。それが見本になります。」
 以前研修で吉永先生がお話されていたことのひとつです。すごく印象に残る言葉で自分も意識して取り組もうとしています。ですがなかなかうまくいかないことが多いです。子どもたちが授業で輝けるようにするために私ができることはまだまだたくさんあるなと思い、明日の授業どうしようかなと考えていこうと思います。そして、まずは子どもたちの授業での小さながんばりをたくさん見つけていきたいです。
(東大阪市立枚岡東小学校)