▼10月例会(第464回)の提案は西條陽之さん(小野小)。研究主題「これから目指す、考え理論するための教室づくり」。研究教材は「すがたを変える大豆」「食べ物のひみつを教えます」(3年光村)。

▼研究提案に当たって西條さんが取り組んだことは、単元の全授業を撮影し、それを文字化し記録に残すことであった。その後、子どもや教師の発言を読み、実際の授業では見逃していること、子ども同士の発言のつながりを考えること、更に、教師の発言を客観的に分析することであった。かなりの時間をかけて再現した授業記録を読み返すことで、西條さんが発見したことは、自分の話の量や子どもの発言の生かし方であった。

▼授業記録の再現は、昭和時代には録音テープを聞きながら文字化するというい方法で行っていた。が、映像として動画で記録が出来るようなってから、便利さに委ねて視聴するということが多かった。しかし、平成、令和時代になって、改めて、授業の文字化を通して、授業の機微にふれた提案に深く感動することが多かった。

▼「すがたを変える大豆」については、文章の構成や例の書かれ方を中心にして話し合いを積み上げる過程で、文章の細部に着目して、互いの理解を交流するという学習活動における指導の仕方や効果的な場の設定、及び、手立てについて議論を深めた。

▼巻頭には、中村信次先生より玉稿を頂きました。深謝。 (吉永幸司)