「めあて」のふりかえり
弓 削 裕 之
子どもたちは、2年生が始まってすぐに「1学きのめあて」を書いた。項目は、「①できるようになりたいこと」「②そのためにがんばること」の2つ。②を書くのが難しい様子だったので、「できるようになったら伝えたい人は誰ですか」「できるようになったらどんな気持ちになると思いますか」など、書く内容を広げられるよう助言した。更に今年は、子どもたちがめあてを意識して過ごすことができるよう、「③ふりかえり」の欄を用意した。月末の学級活動の時間に、めあての達成状況について「◎・○・▲」の3段階で自己評価し、ひとことコメントを書いた。3段階評価は、できなかったら▲ということではなく、「できるようになるためにがんばっている自分」について評価するよう声かけをした。 振り返りをする子どもたちの言葉の中には、自分の成長を自覚する姿があった。 〈Aさん〉 ①字をじょうずにかきます。 ②まい日いえでかきうつしをがんばります。できるようになったら、おかあさんにしらせたいです。もしできるようになったらきっとたのしい気もちになるとおもいます。 ③4月・・・▲あまりれんしゅうできなかったです。 5月・・・○ちょっとれんしゅうできました。 6月・・・○もうちょっとできれいな字が書けそうです。 7月・・・◎いっぱいきれいな字が書けました。 ※2学きにむけて(自分で欄外に書いていた。) わたしは、2学きになっても「字を上手に書く」ということを大じにしていきたいです。 〈Bさん〉 ①もっとはしりがはやくなりたいです。 ②休みじかんがおわるまではしってはやくなりたいです。きょうの休みじかんもやりたいとおもいます。1年生にしらせたいです。もっとできるようになったら、きっととびあがりたいほどうれしい気もちになるとおもいます。 ③4月・・・▲5月中には、はやくはしるようにしたいです。 5月・・・◎はやくはしれるようになりました。 6月・・・○もうめあてがたっせいしました。つぎはドッジボールがうまくなりたいです。 7月・・・◎ドッジボールのキャッチがうまくなりたいです。このめあてがおわったらなににしようか考えています。 指導要領前文には、「自分のよさや可能性を認識する」ことの必要性について書かれている。自分の言葉で振り返る活動を通して、「確かに振り返る力」を育てていきたい。 (京都女子大学附属小)
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