作文指導のアイデア(1年生)
北 島 雅 晴

 何かが完成すると、とても喜ぶ1年生。できたことが自信となり、次の活動のやる気を生み出します。1年生は、この「できた喜び」を大切にしたいです。  1年生は、発見したこと、うれしかったこと、びっくりしたことが見つかると、すぐに身近な人に話したくなります。先生が、良き聞き手になることが大切です。

 1学期前半は、文章を書くことが難しいので、絵を描いてそれをもとに話をすることから始めます。特に、1年生の保護者は進んで協力してくださるので、我が子と話をすることをお願いします。
◆題材「いきものとなかよし」
 身近な生き物のことなら、だれもが喜んで話をしてくれます。身近な人や生き物は、1年生にとって大事な作文の題材となります。生き物の話を十分にしたところで、今話したことを絵に描きます。
 その絵を家にもって帰り、おうちの人と話をします。話したことを保護者に書いてもらうと絵日記が完成します。
○いぬをかっています。なまえはたろうです。ぼくがかんがえました。えさをやっても、えさをいつもたべないから、ぽっきーみたいなのをやるとたべます。えさをたべおわったらぼーるあそびをします。
 このように1学期前半は、子どもとおうちの人との共同作業で学習を進めることも多いです。

 夏休みを過ぎると、自力で文章を書くことに抵抗がなくなってきます。いろいろなことに目を向けて書くような働きかけをします。
◆題材「○○とはなしたよ」
 「自分のすきなものといっぱい話をしようね」という投げかけの中で始めました。
○きんぎょとしゃべったよ
  ぼくはおかあさんと、きんぎょの水かえをしました。つぎに、きんぎょにしゃべりかけました。
 「おまえらは、なにがとくい。」
 「ぱくぱくがとくい。」
 「水をきれいにしてあげる。」
 きんぎょは、またぱくぱくといいました。
 「きみは、なにがとくい。」
 と、きいたみたいでした。
 「やきゅう。」
 といいました。しゃべったときは、いいきもちでした。

 2学期から3学期にかけて、生活文以外にも、お話づくり、手紙、詩など、いろいろな文章を書くことができるようになります。
「どんな文でも書くことができるよ。書くことが楽しい。」
という自信とやる気をもって、2年生に進級してほしいと思います。
(前草津市立志津小)