1年生のこくご
弓 削 裕 之

 「算数で九九の勉強をしました。」「体育で跳び箱ができるようになりました。」 国語では何を学んだと思っているのだろう。子どもたちが「国語の授業で○○を学んだ」と意識できることが次年度の学びにつながると考え、1年生最後の国語の時間に振り返りの時間を設けた。題名は「1年生のこくご」、めあては「こくごのじゅぎょうをふりかえって、かんそうをかく」とした。条件として、習い事や家庭学習ではなく、学校の国語の授業で学習したことについて触れるよう示した。すると、すぐに教科書を開いたり、「漢字も国語ですよね」などの質問をしたりする姿が見られた。

○わたしは、こくごのじゅぎょうで、とてもべんきょうをし、とても字がきれいになりました。わたしは一年かんこくごのじゅぎょうでたくさん学びました。わたしは、こくごのじゅぎょうのとき、かんそうをいっぱいかいて、とてもかんそうがかけるようになりました。

○じどう車くらべでじどう車のこともわかったし、「ひょう」もおぼえました。くちばしで「といかけ」ということばをおぼえました。どうぶつの赤ちゃんであたらしいひょうのかきかたもおぼえました。

○わたしがカタカナをならったとき「ン」と「ソ」がなかなか見わけられない文字でした。でも、ゆげ先生におしえてもらったら、こんなに上手になりました。じどう車くらべのときわたしはクレーンの「つくり」や「しごと」を見つけて、とてもたのしかったです。一ばんたのしかったのは、「つくり」がいっぱい見つかったからです。いまでも、おうちのじゆうちょうにいっぱいかいて、とてもたのしくて、まい日、学校からかえってすぐにかいています。こくごのじゅぎょうはとてもたのしかったです。二年生になってもこくごのじゅぎょうをたのしくやっていきます。

○くじらぐものじゅぎょうが一ばん大すきです。こくごのきょうかしょのまえのえが、くじらぐもだったのでさいしょはびっくりしました。わたしは、たいいくはにが手だけど、くじらぐもがたいいくのじかんに出てきてくれたらうれしいです。

○いつもノートをかくときになんのノートをかくのかどきどきしました。一年かんのノートはたのしかったです。らい年もたのしいノートだったらいいです。らい年もたのしみです。

 子どもたちの中では、「国語の勉強=書く勉強」というイメージがあるようだった。それだけがんばって鉛筆を持った一年だったのだろう。また、時間をかけて教材研究をした単元ほど子どもたちは達成感を感じており、子どもたちの記憶に残る学習のキーワードは、やはり「たのしい」だった。子どもたちは、来年も「楽しくてためになる」国語ができることを期待している。
(京都女子大附属小)