▼10月例会(第440回)は、詩の教材研究と作文指導演習。

▼詩「空をかついで」(石垣りん)
 肩は
 首の根から
 なだらかにのびて。

 肩は
 地平線のように
 つながって。

「空をかつぐ」という題名から、「肩でかつぐ」と連想する。肩を「首はつけ根から」「なだらかにのびる」を手がりにして、首のつけには頭。「地平線のようにつながる」から人と人への連想。

 人はみんなで
 空をかついで
 きのうからきょうへ。

「空をかついで」という題名が「人はみんなで」と繋がっている。一般的な「空」ではない。みんなが担ぐって何だろう。「空」は雨の日もあれば嵐の日もある。もちろん、快晴の日も。どこにいても誰の上にも空がある。「この詩の空は何を表しているのだろう」という問いかけが生まれる。「きのうからきょう」を平仮名にした意味を考える。

▼詩をめぐって考え意見を交わし、授業を構想する時間、大人の「主体的・対話的で深い学び」を体験した時間であった。

▼巻頭には、芦川幹弘先生から玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)