![]() ▼ほとんどが、授業や作文、そして、毎日のように子ども達が書いた日記。親子日記もある。時代は昭和の後半から平成の初め。手書きの原稿を印刷所で冊子にしてもらっていた。読み返してみる。これだけの文字を一年間、書き続けていたのは何だったのだろうと思い返す。大変だったという記憶はない。 ▼冊子に登場する子ども達は生き生きとしている。文章が書ける子だったと改めて思う。不思議なことに、文章や授業の記録を読み返すと、その時のことがありありと思い出せる。座っている座席、表情、教室の雰囲気、そして、発言の内容まで。 ▼「けっして平坦ではなかった。限られた時間の中で、子どもと心を通わせ、飛躍の時を見つけることは大変だった。葛藤と葛藤の連続の中で、言葉が育つとはどういうことかを見つめていった」(「実践記録その9・淡海365日」昭和56年発行の「あとがき」より) (吉永幸司) |