楽しいお話づくり(3年生) 〜動物村のいい話〜
北 島 雅 晴

 作文の学習の中で一番人気があるのが、お話づくりです。1年生から6年生まで、どの学年にも当てはまります。
 「動物村のいい話」という題材で、お話づくりを行いました。

(1) 「いい話」って、どんなお話?
 まず、題材についてのイメージをもつところから始めました。
 ○優しい人がたくさん出てくる。
 ○何かピンチがあって、それをみんなで解決する。
 ○最後は、みんなが幸せになる。
といった意見が出されました。

(2) 動物村には、どんな人がいる?  これは全くの思いつき。動物とその名前を全員が言います。
 ○かばの「かばきち君」です。
 ○かえるの「ぴょんた」です。
 ○かめの「のろま君」です。

(3) 登場人物の人柄を考えよう
 今回の学習では、登場人物の人柄を大切にしました。そこで、簡単なクイズをしました。
 や・お・ま・ゆ・と・い
から始まる人柄の言葉を当てるクイズです。「や」は、すぐに「やさしい」と、正解ができました。
 や‥やさしい  お‥おくびょう(おとなしい、おこりっぽいも可)  ま‥まじめ
 ゆ‥ゆうきがある  と‥ともだちおもい  い‥いばる
 その他、負けず嫌い・活発・陽気・のんびり・がんばりや等も紹介しました。「読むこと」の学習においても、人柄を考えることは大切になりますので、ここで取り上げました。

(4) 主人公を決めよう
 一人ひとり主人公を決めました。主人公の名前・絵・人柄などの紹介を書きました。2つだけ例を載せます。(絵は省略)
◆きつねのゴン
 走りが速い、男の子、15才、誕生日は8月31日、目がいい、ボールを使う遊びが苦手、レタスがすき、オカリナを鳴らすのがとくい、やさしくてかっぱつ。
◆とりのミドリ
 前向きだけどさみしがりや、とくいなことは友だちのわすれものを取りに行くこと・おかしや料理をつくること、苦手なものはこわい物・からい物・おばけやしき、好きな食べ物はあまい物。

(5) 主人公を交流しよう
 動物村に、34人の主人公が生まれました。主人公をお互いに紹介したり、質問をしたりしました。今回の学習では、どんなお話をつくるかを考える前に、登場人物を決めました。動物村のイメージを描くためです。友だちの考えた主人公も借りて、お話をつくるようにします。

(6) どんなお話をつくりますか?
 いい話なので、最後はみんなが幸せになります。困難なことが起こっても、みんなで乗り越えていきます。(これは(1)のところで出された意見を使いました)はじめ・なか・おわりといった簡単な構成で考えました。

◆作品例(書き出しの部分)
 野菜はきらい、おれはすき
 ある日、動物学校ですきな食べ物ときらいな食べ物を聞くことになりました。ゴンは、クロちゃんに聞くことにしました。クロちゃんは、
「おらは、肉がすきだ。きらいな物は野菜だ。」 
と言いました、ゴンは、
(おれは、野菜がすきだ。)
と思いました。(以下略)

 くり返しをうまく使ってテンポよく話が進みます。野菜ジュースを作ってみんなに飲んでもらう、という結末です。
 今回の学習では、登場人物の人柄に重点を置いてお話をつくりました。自分の考えた主人公をどのように活躍させようかと考え、友だちからも登場人物を借りて、楽しく書くことができました。
(草津市立志津小)