読書活動の推進を
三 上 昌 男
 学力・学習状況調査における児童質問紙では、子どもたちの学習および生活の習慣やものの考え方等についての質問がある。その結果を分析していると、子どもの学習状況だけでなく、指導の実態や課題が見えてくる。本校の3年間の経年変化を見てみると、図書館の活用や貸出冊数が、徐々に増加しているが、まだまだ十分な読書活動が展開されているとは言えない。読書は好きだが、日常の生活では、積極的に読書をしたり図書館の本を借りたりする行動に結びついていないのが実態である。

 本年度は、「読書活動の充実」を学校経営の重点項目に掲げ、図書館教育全体計画を作成し、以下の重点目標を設定して取組を推進しているところである。
(1) 学校図書館の資料を効果的に活用し、思考力、判断力、表現力を培い、生きる力の育成を図る。
(2) 学校図書館に親しみ、読書の楽しさや喜びを味わわせ、豊かな情操を養う。
 学校支援地域本部事業により、現在、読み聞かせに25名、図書館の整備に7名のボランティアが毎週火曜に来校し活動をしてくださっている。また、市から学校司書の配置(週2日)をいただき、児童に学校図書館を利活用する力を身に付けさせるため、指導のあり方を追究している。
<1学期>
*各学級でオリエンテーションの授業を行い、学習情報センター・読書センターとしての学校図書館の利用の仕方を身に付けさせる。
*学校司書・図書ボランティアと連携しながら、「児童が自分で本を探し、返せる学校図書館」の環境を整える。
<2学期>
*学校図書館を活用した授業作りに取り組む。
<3学期>
*学習で使った資料の記録をもとに、校内での図書リストをまとめて次年度に生かす。

 2学期は、授業実践の充実を図る時。国語科の指導計画には、読書単元も位置付いている。「読書週間」も活かしながら、全校的な盛り上がりを期待している。
 5年生では、読書教材『注文の多い料理店』を入り口に、単元を通して並行読書として『月夜の電信柱』『どんぐりと山猫』を読む計画である。その他にも宮沢賢治の作品を約70冊学年の図書コーナーに置き、いつでも読めるように準備している。
 単元の導入では、担任が学校司書とのティームティーチングで「読書会」のモデルを示し、作品のもつおもしろさを語り合うとい課題に繋ごうとしている。
(近江八幡市立八幡小)