きいて、きいて、きいてみよう 〜相手のことをもっと聞きたい話したい〜
蜂 屋 正 雄

 光村5年の話す聞く単元である。
 友だちと5分間インタビューで、より深く知り合うことをねらいとした。単元の流れは5時間構成で
(1) 教科書を読んで、3つの立場(聞き手、話し手、記録者)でインタビューを聞くという活動の流れを知る。
(2) グループを決める。
(3) インタビューの相手を決めて、イメージマップを使って、インタビュー内容を考える。
(4) 交代で、インタビューをして、聞き手、話し手、記録者を経験する。
(5) 記録者として、インタビューをまとめる。
(6) 記録者のインタビューを聞き合う(4つ目の「聞く」)
である。ほぼ、教科書通りの単元構成にした。学習のやり方やめあては子どもたちと相談して決めるようにした。

 今回は、子どもたちと「相手をより深く知る」ということを目標にして、ふだん、よく話している友だちがインタビュー相手になるようにグループを構成した。インタビュー時間も子どもたちと相談して5分ということにした。こちらとしては、少し長すぎるのではないかと感じたが、5分間してみたいということだったので、5分間設定した。実際は、5分間ほとんど途切れることなく楽しく、和やかな雰囲気でインタビューができた。
 インタビューの内容はイメージマップがすべてであると考え、一番聞きたいことについては、6つ以上書けるように。一番聞きたいことが聞き終わってしまったら、あと3つは聞くことを持っているように声をかけた。
 インタビューをした後、記録者としての報告は、班で行った後、班代表を選び、最後は班代表の報告を学級全体で聞き合った。

 子どもたちは、「聞き手、話し手、記録者とありましたが、一番やっていて楽しかったのは聞き手でした。なぜかというと、質問をすると思いもよらない答えが返ってくるからです。」
「初めてイメージマップを作った時には大変だなぁと思っていましたが、楽しくできた。」
「記録者や話し手が文章の中に出てきている人もいて、インタビューがどのような感じで進んでいったのかもよくわかりました。」
「記録した内容を聞いて、記録した分はその人の性格が出ていて面白かったです。」
など、今回の学習が学級づくりの上でも有効だったことがうかがえた。

 教科書の例を参考に上手にできているなと思った点は、習い事を聞く時の聞き方や流れ、それから、記録者として報告するときの感想で、表情や素敵なポイントを書くように意識できていたところである。
 お互いを知り合ったり、発表したりということは学級活動や帰りの会など、機会をとらえて行っているが、その様子を見ている「記録者」という視点を体験できたことが一番の収穫であったように思う。
(草津市立矢倉小)