▼6月例会(第412回)の提案は谷口 さん(附属小)。研究教材は「千年の釘にいどむ」(光村6年)。単元名「この本おすすめ!職人のすご技伝えます」であり、目標は「複数の本や文章を読んだ中から薦めたい本を選ぶことができる」「本や文章を読んで考えたことを発表し合い、自分の考えを広げ深めることができる」である。

▼主体的・協働的を意図した授業づくりの視点からは、キャッチコピーを書く、ポスターを作る、本の帯を作るという活動で、「職人すご技を伝えるコーナー」を図書館に作るという目的である。

▼教材「千年の釘にいどむ」は、「人間がつくったもので、千年以上そのままで残っているものを見つけるのはきわめてむずかしい」という書き出しから「千年先に、もしかじ職人がいて、この釘を見たときに、ああ、こいつはやりよるわいと思ってくれたらうれしいね」と、職人の言葉で結んでいる。文章を読んだ感動がポスターやキャッチコピーにつながることを期待した授業計画である。

▼研究協議では、教材と子どもの関わり方をどのように深めていくかという視点や協働の姿の見えにくさ、あるいは文章から得たものと表現について意見を交換した。ポスター・キャッチコピーがもっている言語活動の楽しさと読書生活の関連について話題が広がった。

▼巻頭には、平賀正樹先生から玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)