[特別寄稿] 「新しい国語の授業」研究会
好光先生の俳句の模擬授業を受けて
所  沙 那

 私が今回の研究会で最も心に残っているのは、好光先生の模擬授業と、教え子の方の話である。
 小学校の時、俳句を作る授業をしたことは覚えているが、好光先生のように一年を通して取り組むということをしていない私にとって、俳句とは昔のとても遠いものというイメージがある。
 しかし、好光先生の模擬授業を受けてみてこの授業なら子どもの発達に合わせた俳句の授業ができると感じた。また、子ども達がやらされているのではなく、自ら自主的に俳句に親しむことができると感じた。
 模擬授業の中で、特に印象に残っていることは、子どもの感じたことを書かせるということである。季語がない!などと怒ったりするのではなく、感じたことをそのまま定型で書くということが俳句を作る上で、また俳句を好きになる上で最も大切であるということだ。私もこのような楽しく俳句を作る授業を受けていたら、もう少し俳句が好きになっていたのかなと感じた。

  また、私は、模擬授業の後の好先生の教え子の方々の話に、大変感動した。
 教師は、すぐに答えの出る職業ではない。何年後、何十年後に初めて当時の行った事の答えが出る。と聞いたことがある。
 教え子の方々は、五感を使い自然を感じるような俳句の活動を通して、今もその活動を自分の職業に活かしたり、または自分の子どもに受け継いでいるとおっしゃっていた。まさに、何十年して俳句での活動が実ったのだと感じた。
 教え子の方々の話を聞き、また好光先生と教え子の方の結婚式に行ったりするような現在の関係を聞いたりする中で、率直に私もこんな先生になりたいと強く思った。そして、改めて教師という職業の素晴らしさを感じることが出来た。
 せっかく一年間の色んな日々を共に過ごしたのに、卒業してそのままさようならでは悲しいし、また会いたいな〜会いにいこう!と思ってもらえるような先生になりたいと思った。と同時に、小学校の先生を目指すきっかけになった大好きな先生に会いに行き、今、小学校の先生を目指しているということを伝えたくなった。
(神戸親和女子大学)