![]() ▼「さざなみ国語教室」を代表して北川さん(高宮小)が単元を貫く言語活動「まちのよさを伝えるパンフレットをつくろう」で研究発表を行った。主な内容として、 ○パンフレットをつくることを目的に学習目標を具体化して提示し、学習意欲を喚起した。学習計画における整合が必要であること。 ○学習内容の理解に時間を必要とする子、話し合いの仕方を習得していない子、パンフレットの取材の仕方に迷いがある子を含めて、個々の課題がある。個に応じて対応するために、学習後の振り返りを書かせ、記録として蓄え変容を見ながら指導をしたこと。 ○目的としたパンフレットの完成が学習活動の成果となり、対話の活動の契機になったこと。 ▼研究会の主題である「人間力を高める国語」の観点から、北川さんの提案は授業の取り組みや個の配慮において高い評価を得た。視点の当て方によって、単元を貫く言語活動の学習成果であり、ユニーバーサルデザイン(UD)教育への方向づけになり、実践に新しさがあった。司会は西村さん(高宮小)、助言は吉永が行った。 ▼8月例会(第402回)は、「新しい国語の授業」研究会〜さざなみ国語教室400号記念大会を開催した。会場は三井寺の「風月」。研究協議テーマ「主体的な言語活動を通じて学び合う国語教室の創造」をもとに協議を深めた。 ▼実践提案は箕浦さん(神照小)。「おすすめの本のPOPを作ろう」(「私と本」光村5年)。ポップをつることを目的に、読書生活を振り返る、キャッチコピーを作る、お気に入りを見つける、解説文を書くという活動を組み合わせて学習活動を展開した。協議では、ポップから読書へ導かれる側にいた読者であった子ども達が、立場を変えて、薦める側になった時の学習目的と学習内容が話題になった。司会進行は池崎さん(若葉小)、助言に杉澤さん(八日市西小)。 ▼模擬授業では、好光さん(小野小)が俳句の授業を1年生から発達に応じてどのように指導をするかについて具体的に展開をした。年齢を忘れ、全員が1年生になりきって、「初めての俳句」の勉強体験をした。好光さんの教え子が、俳句を勉強し人生にどう響いたのかを語る熱い言葉が印象的であった。 ▼記念講演「俳句の可能性」は宇多喜代子先生(現代俳句協会前会長)。俳句の楽しみや俳句と人生について分かりやすくお話をされた。講話「研究会に学ぶ」は吉永。 ▼巻頭には、嘉島信哉先生から玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司) |