▼5月例会(第399回)提案は北川さん(城南小)、箕浦さん(神照小)。研究教材は「ようこそ、私たちの町へ」「本は友達・森へ」(いすれも光村図書)。

▼「ようこそ、私たちの町へ」は町のよさを伝えるパンフレット作り」である。言語活動の目的はパンフレットを作ることである。当然、よいパンフレットを作ることが子どもの満足感につながる。しかし、教科書の手順にそって学習をすすめるとしたら、先ず、パンフレットをイメージする構成例を理解することが難しい子もいる。直感的に町のよさを思い浮かべて完成を目指す子もいる。学習の関心は多様である。それらを束ねるのは、言語活動である。話し合いの効果を体験させることが大事であろう。

▼「本は友達」は、「森へ」をどのように位置づけるかということであろう。読書と自分の読書生活を太らせるという教材の意図は、後半の児童作文例ではっきりしている。しかし、見逃してはいけないのは、今までの読書生活の振り返りや、読書と生活の関わりを見直すように設定された内容を子どもに理解させるということである。読書の経験の違いを超えて読書に向かわせるには、どうするかということを意識して「森へ」を読んでいくといくつも乗り越えていかなければならないハードルがある。実践で確かめたい。

▼巻頭には、長野文昭先生から玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)