学級討論会をしよう
北 川 雅 士

 「学級討論会をしよう」(光村六年)という教材がある。五年生で少人数での討論については経験をしているものの、学級全体で行う形式ははじめてである。
 四月から数回、学級会の時間を設けて話し合いを行ってはいたが、意見は主張できるものの、理由を述べたり、質問されたことに対して説明したりすることが難しく、必ずしも皆が納得できる話し合いにはならないこともあった。この学習を通じてより多くの人が納得する話し合いを計画的にすすめていく力と、話を聞きながら、論点や争点を見いだせるような「聞く力」つけていきたいと考えた。

 第一次では、学級討論会をするにあたって見通しがもてるように討論会を行うまでに何が必要になるのかを確認した。全員が肯定・否定グループのどちらかと、聞くグループを経験することで準備を進め、討論会を開いた。
 討論会は三度行い、振り返りではそれぞれの役割ごとに、「説得力のある意見」という点に重きをおいた。

◆私は今回の学習で、司会をするときの進め方や、より相手を納得させる事が大事だと知ることができました。討論をするときにはどうしたらより説得力があるか、相手はどんな質問をしてくるかを考えることができました。(聞くグループ)
◆討論会は難しいと感じました。意見を言う間に話がそれていくこともありました。でも司会がきちんと進めてくれると聞いていても討論がわかりやすいと思いました。ぼくも司会をやってみたいとおもいました。(聞くグループ)
◆自分がひたすら意見を言うのではなく、クラスのみんなと意見を交流するすることが大切なことなんだなあと改めて思いました。交流することで自分には思いつかない意見や、初めて知ることもありました。(聞くグループ)
◆ぼくが思ったことは、討論は難しいということです。質問されることがわからないので、それに答えるときに納得してもらえる答えを考えるのが難しいです。でもまたやってみたいです。(肯定グループ)
◆意見を言うときに理由をつけるのは難しかったです。討論会までにグループで相手のグループの意見を予想しながら、説得力のある意見を考えることができたので良かったです。(否定グループ)

 振り返りを読んでいると、「討論の難しさ」を書いている児童が多かった。しかし、相手が納得するように、説得力のある意見を言わなければならないということについては、多くの児童が感じたようであった。また、多くに「今後も討論をしていきたい」という言葉が見られた。「難しいけどやってみたい」という気持ちを大事にし、今後も話し合いの機会を大事にしていきたい。
(彦根市立城南小)