「今日の先生」 〜ずい筆を書こう〜
蜂 屋 正 雄

 毎年、春先に原稿用紙の使い方の時間をとっている。4年生くらいまでは「たくさん書く」という ことに主眼をおいていたが、今年は6年生を担任しているので、出来事を正確に書くだけでなく、そ の出来事についてどう思ったかを書かせるようにした。

 単元構成としては4時間。
1、教科書を読み、大切なところをおさえる。「はじめ」「なか」「おわり」で「なか」の部分を 詳しく、具体的に書くことを意識させる。
2、「今日の先生」という題で、教師の行動をできるだけ詳しく書かせる。書いたものを交流し、 書き足すことを繰り返す(授業参観でおうちの方にも協力いただく)。
3、2で詳しくかけた表現を紹介する中で、「感想」や「思い」が書けているものを紹介する。
4、原稿用紙に清書。

 教師の動作は、
 (1) 箱を持って、教室の扉を開く。
 (2) 教室を見渡し、そっと教室へ入る。
 (3) 扉を閉め、教卓まで箱を両手でもって歩く。
 (4) 教卓で向き直り、箱の中をのぞき込む。
 (5) 箱からぬいぐるみを出して、「こんにちは」と言って、終わる。

 ○オノマトペはカタカナで表記すること
 ○話し言葉はカギで囲み改行すること
 ○思ったことはカギで囲み改行しないこと
 ○「〜のように」などの比喩表現を使うこと
に注意して、ノートに書かせる。

 その後「おわり」として、その事実が自分にとってどういう出来事だったのかを書き残させた。

「子どもたちは、なんだか不思議な一日なりそうだ」という、物語風のもの
「6年生は何をやっているのかと思われているのではないでしょうか」「今日の蜂屋先生が心配です」という、随筆風のもの
「おうちの人たちの前でよくやるなと思いました」「みんなも笑っていて楽しそうでした」「こんな 先生だと思いませんでした」という自分の感想を述べたもの が、見られた。

 今後は国語科以外の学習でも、気になった事実やそれについての思いなどを書き綴らせていきたい と考えている。
(草津市立矢倉小)