あいさつにはじまり 夢をつくる学校
廣 瀬 久 忠

 菩提寺北小学校は本年度より学校運営協議会を設置する学校に指定された。これを機に地域の強い支えと積極的な学校運営への関わりを強め、地域運営学校としての新たな歴史を刻む。
 本校が積み上げてきた共通指導の中でも今年度は「あいさつ」に焦点を当て、全ての学習の起点となる「あいさつにはじまる」子どもの活動を豊かなものとする。さらに、「夢をつくる学校」を創造する。子どもが夢を描き、夢に向かう道筋を見つめ、大きな夢とロマンのある未来を切り開くため今何をすべきかを考える指導を充実させる。
 授業改善では、これまでに培われた子どもの学習規律、学習姿勢、学習内容・学習方法の充実に加え、「学んでいる実感」「力がついてきた」と子どもが自覚し、自信が生まれる授業研究を深め、「自覚する学びの力」をめざす。
 地域には子どもを温かく見届け、褒め、間違いは温かい眼差しで諭すようことあるたびにお願いをしている。学校・保護者・地域が「チーム菩北」となり子どものかけがえのない命を慈しみ、健やかな育ちを導こうとの思いである。

あいさつにはじまり
 たくさんのあいさつの場面で、はつらつとした爽やかで相手の気持ちまで晴れ晴れとさせるあいさつをめざす。
 生活規律として多くの子どもが意識しているが、意識のレベルを超え、「意義を自覚化する」子どもに昇華させる。
 5月の全校集会で「きらめくあいさつで地域うめつくし隊を結成しよう」と呼びかけた。地域の一員として子どもたちに地域に爽やかなはつらつとしたあいさつを届ける使命を担わせたいと願い、子どもにも地域を動かす原動力があることに気づかせたい。「うめつくし隊」の真摯さと礼儀正しい行動が成果をあげる指導を続ける。
 職員室に来室した子どものあいさつは敬語を鍛える格好の場である。要件は様々で「体育倉庫の鍵を貸してください」「保健の先生おられますか」「手紙をあずかってきました」と大きな声ではっきり要件を告げられる状況にある。今後、「○年○組 □□○○です。図書室の鍵を取りに来ました。私が責任を持って返します」と言えるところまで指導を続ける。
 授業の始まりは立位で「おねがいします」のあいさつをする。
 「起立」のかけ声にサッと立つ。何かをし続けていい加減な始まりではなく一斉に学習の「ONモード」に入るためにダラダラではなくサッと立ち数秒後にはあいさつする習慣をつける。数秒を短縮し、集団行動を鍛える。座位でもあいさつはできる。全員が座位によるあいさつを丁寧にできればである。それがなかなか揃わないのでそれまでの動きに一度インターバルを置き、立つ。
 さらに「お願いします」は先生にも友だちにも自分に向かっても願う。「真剣さ」が生命線である。

 「夢をつくる学校
 6月に夢つくりプロジェクトが始まる。職業観を超えた夢の実現に向かうキャリアパスを描かせたい。すると今なすべきことが見える。日々の積み重ねとふんばりをつくれば、学びぶりに変化が起きる。現在子どもの書いた「夢作文」を分析している。様々な夢の有り様からキャリアパスをつくるところまでの夢の成長を見届ける。魅力的な大人との出会い、あこがれと現実の自分の姿勢をつなぐ。日々の学習の中に自分の有り様に気づき、夢を描くステップを見通すプロジェクトである。

 心を動かせば言葉がかわる
 言葉がかわれば行動がかわる
 行動がかわれば習慣がかわる
 習慣がかわれば人格がかわる
 人格がかわれば運命がかわる

 あいさつと夢が行動をかえ、運命をもかえるならその使命に真摯に向き合う「チーム菩北」でありたい。
(湖南市立菩提寺北小)