▼2年生の教科書に「お話を読む・お話はいくつかのばめんからできています。」(東書)という説明がある。教科書の「てびき」には、「ばめんに気をつけて」「ばめんごとに」「五つのばめん」と次々にでてくる。教科書の手引きを、自分の力で学ぶ場であるとすれば「場面」という用語が使える子に育てておくことが大切である。

▼教科書では「言葉のまど」(東書)「たいせつ」(光村)に段落や要旨など学習用語の解説がある。記載のページは「学習の手引き」である。単元目標から教材、更に、手引きへ目を向けると、子どもが自分で学習を進める道筋になっていることが理解できる。例えば、「場面」でいえば、「ばめんごとにひょうにまとめましょう」と指示をし、表にまとめたノートが示されている。従来型の教師が手本を示し、解説をして授業を進めるというように仕組まれているようには見えない。

▼教育機器の導入が自治体ぐるみで行われている時代に入った。タブレットを全校児童に持たせる自治体も増えている。表の指示通り学習をした後、ノートモデルで確かめる学習も生まれるだろう。当然、タブレットが便利な機械として登場してくる。「場面」「要旨」「引用」などの用語が使えることは、自学学習では必須になると考える。(吉永幸司)