説明文の音読 (3) 「ゆるやかにつながるインターネット」5年
吉 永 幸 司

1 意味のまとまりを考えて読む
 <第4・5・6・7段落のつながりを考える>
 第4段落は「人と人のつながり方はいろいろあります。」から始まる。つながりとして、家族や友 人というつながりと、会ったことのない人や自分のことはあまり知らないであろう人のことの二つの まとまりとして説明している。
 音読では、この違いを理解することが大事である。大事な言葉として「強いつながり」と「ゆるや かなつながり」である。
 第5段落では、「ゆるやかなつながり」をさらに広げたり深めたり、「インターネットの特色」と 関わり説明している文章であることを音読の過程で理解をさせる。
 第6段落、第7段落については、くわしく内容を説明しているので、具体的に便利さを理解させる助言で読みを確かにする。

2 授業の展開  音読を通して、育てる能力を次の2つにした。
 ○自分の力で読み、解き、考える力を育てる。
 ○文や段落の関係を読み取り、内容を理解する力を育てる。
 自分の力で読むことは音読の基本である。最初は黙読が中心になる。慣れてくると声に出す。一斉 に読む活動は内容の理解には沿わない。そこで次のような授業の展開を考えた。
@第1段落と第2段落を読む。
 音読を通して学習内容と学習事項をまとめる。(発表と交流学習で確認をする)
 学習成果としての学習方法と学習内容を確かめる。
A第3段落から第5段落を自分の力で読む。
 理解できたことと理解できないことを分ける。
 問いに対して答える。(問いとは、要約、キーワードなどの質問に対して答える。質問を意識して音読する)
B「インターネットの特色」について理解したことをまとめノートに書く。
 1つはインターネットで情報を得ることができる。(5段落)2つ目は、実際に会えなくても仲間がいるという安心感がある。
C今までのことをまとめている段落である7段落を読む。
 「こうして」がまとめていることに気づかせる。

3 音読で構成を理解させる
 解説を理解させるのでなく、構成を整理し、音読で確かめるような発問のをして、理解の状況を確 かめる。「特色」や「ゆるやかなつながり」の意味がが説明できるようにする。
(京都女子大学)