学習はシンプルに その2・中心学習
北 島 雅 晴

 学習の流れを分かりやすくするために、単元全体を基礎学習・中心学習・発展学習という段階を設定した。それぞれの段階でどのような活動をしていくのかを子どもとともに確かめながら、学習を進めている。
 今回の単元は、「世界一美しいぼくの村」(東京書籍4下)。基礎学習では、音読と小見出しづくり(場面ごとに題名をつける活動)を中心に行ってきた。
 中心学習では、何について読みを深めるのかをはっきりとさせること、そのためにどのように学習を進めたらよいのか見通しをもつことがポイントとなる。また、「このことで読みを深めたい。」という子どもの発想も大切にしたい。今回の学習では、教科書例示されている「学習の手引き」活用することにした。

T 音読と小見出しづくりを中心に学習を進めてきました。今日から中心の学習をします。今回は、学習の手引きに従って学習を進めてみようと思います。
 (てびきを一読後)
T この学習の進め方について、何か質問や意見はありますか。
C 一つ目のをどのように進めたらいいのかわかりません。
C もう一度読んで、ヤモの気持ちが分かるところに線を引いたらいいと思います。
C 線を引いたところをノートに視写したらいいと思います。
C 視写してから、その横に自分の考えを書いたらいいと思います。
 (今までの学習を思い出しながら発言する。)
T 二つの課題が出ていますが、それぞれ何か所くらい視写をしようと考えていますか。
C えっと、二か所か、三か所かな。
T 特に、数は決めませんが「ぜひこれは」と言葉を選び出してくださいね。この学習は、どのくらいでできそうですか。
 o一時間でできそう 18名
 o次の時間まで必要  8名
 o分からない     7名
T では次回のはじめ、または途中から交流して、友達の考えに学ぶ時間を作りたいと思います。

 この後、個別学習に入るが、教師の役割は三つある。子どもからの質問に答えること、どこに線を引いたかをチェックすること、考えを書く段階で書き方困っていないかを確かめること。何について学習をするのか、どのように学習を進めるのかがはっきりとすれば、子どもたちは黙々と学習を進める。子どもが何について読みたいと思っているかという視点については今回配慮されていなかったので、今後の課題としたい。次の時間、子どもたちが、どのような交流を行うのかが楽しみである。
(草津市立志津小)