本が好き
弓 削 裕 之

 1学期の間はクラスでまとまって本を借りに行っていた1年生だが、2学期からは自分たちで本を借りられるようになった。記念に、読んだ本を記録することができる「どくしょのあゆみ」を配った。

「本」と「すき」の間に いえいえ、「本」の前にも「すき」の後にも いろいろな言葉が入るようにしたら 本と友達になったら たくさんの、「本」と「好き」が生まれます   (吉永幸司)

「どくしょのあゆみ」のはじめにある言葉だ。子どもたちに読んだ後、「本が好き」の前にはどんな言葉が入るか考えた。

・ぼくは、ほんがすき。 ・ともだちは、ほんがすき。 ・おかあさんは、ほんがすき。
・おにいちゃんは、ほんがすき。・みんなほんがすき。 ・とてもほんがすき。

 発表が止まらない。思いつきすぎて仕方がない様子。原稿用紙を配り、書いてもらった。

・わくわくするほんがすき。 ・こわいほんがすき。 ・おいしそうなほんがすき。
・かわいいほんがすき。 ・うきうきするほんがすき。 ・ながいほんがすき。
・びっくりするほんがすき。 ・なぞなぞのほんがすき。 ・むかしばなしのほんがすき。
・ものがたりのほんがすき。 ・しゃしんがのっているほんがすき。 ・ぼうけんのほんがすき。
・えいごのほんがすき。 ・べんきょうになるほんがすき。 ・えのあるほんがすき。
・ぶあついほんがすき。 ・じがちいさいほんがすき。 ・おおきいほんがすき。
・あたらしいほんがすき。 ・ふるいほんがすき。 ・にんきのほんがすき。
・おすすめのほんがすき。 ・せかいじゅうのほんがすき。 ・いままでかりたほんがすき。

「今まで借りた本をふりかえると、自分の好きな本が分かりました。」と、ある児童が言った。そのことも原稿用紙に書いておいてくださいと言い、手が止まっている児童には「今までどんな本を借りてきましたか。」と助言した。

・せんせいがよんでくれたほんがすき。

 読み聞かせした本は、必ず図書室で借りてくれる1年生。本との出会いを通して、子どもたちの「すき」が育てばと思う。
(京都女子大学附属小)