[特別寄稿]
活動報告書を書こう
廣 部 照 美

「活動報告書」(光村5年)を書くことは、自分たちが取り組んでいる活動や計画した活動の全体を見通し、次への一歩を踏み出すことをねらいとしている。
そこで、5年生では、4月からの委員会の活動を報告書に書くことにした。高学年になり、子どもたちは委員会の活動に興味や関心を持って取り組んでいる。ここで活動の内容と結果、課題を整理して報告書を書くことは、今後の委員会活動のさらなる意欲となる。

【第一次】
(1)活動報告書を書く目的、報告する活動について話し合い、学習の計画を立てる。学習の順番を毎時間黒板に掲示し、学習に見通しを持たせることで、初めての報告書を書く学習に不安をもつ子も積極的に計画を立てることができた。
(2)教科書にある新聞係の活動報告書を読み取り、文章構成や効果的な表現の工夫(順序を表す言葉、事実・感想・意見の文末の表し方)については、ノートに丁寧に書き出す学習を行う。新聞係の活動報告書は、「リード文」「活動計画」「活動報告」「活動して考えたこと」「今後の活動」それぞれ5つの項目に分けて構成されている。それぞれの項目の良さを表にして整理することで、書き表し方の工夫を見つけていくことができた。

【第二次】
(1)同じ委員会で集まってグループになり、必要な材料を箇条書きにしてノートに集める。そして、4月からの活動計画を月ごとに、または事柄ごとに簡単に書く。
(2)「活動計画」の重要な言葉を見出しにして、一つの見出しについて詳しく活動の実際が書けるように一枚ずつワークシートを用意。書くことが苦手な子には、事前に例文シートや穴あきシートを用意することで、集中して丁寧に書くことができた。
(3)「リード文」は、活動の実際を書いた後に書くことで、概要を簡単に把握できる文章を書くことができた。「活動して考えたこと」や「今後の活動」については、文末表現の例を示すことで、意見や自分の思いを書くことができた。

【第三次】
観点を基に、活動報告書を読み合い、交流する。感想を伝え合い、相互評価や自己評価をすることで良さを見つけ合う。

 今回、活動報告書を書く過程に、グループで意見を伝え合う活動を繰り返し行った。予想以上に活発な意見交流ができ、書く活動と伝え合う活動が子どもたちの意欲を高めた。さらに、相手意識をもって書くことの大切さを学ぶことができた。今後も、書くことが次の活動の力となり、充実感や達成感を持てる学習を進めていきたい。
(長浜市立湯田小学校)