物語のあらすじをとらえる(2) ゆうすげ村の小さな旅館(3年)
藤 井 隆 一
場面ごとに、大事な言葉を選び、言葉の意味を考えさせた。その結果を受け、出来事の表を整理する学習を進めた。これは「読みほぐし」を生かし、手引きに示している学習課題を解決することに学習活動を焦点化したものである。 子どもたちは次のように「場面のあらすじ」をまとめた。 1 子どものノート ○(めあて)あらすじを書くために場面ごとにあらすじをかこう。 ○場面ごとのまとめ
場面に分ける、時と出来事を表にまとめるという活動は、行動や会話を理解することから始まる。その力は、あらすじをまとめることにつながる。 授業では、学習の手引きを手がかりに、場面ごとにまとめさせた。ペア学習の形態を取り入れた。このことは、最初から全体をまとめさせる方法より、相互に意見を出し合うことや、分かりにくさを意識させる上で効果があった。 場面、出来事を意識してまとめさせた指導の成果は、だいじなところをまとめめる力を習得させることができたことである。 2 自分の読んだ本のあらすじ 発展段階で自分の読んでいる本のあらすじをまとめる学習活動では次のようにまとめた。 『泣けちゃう怪談』(A女) 下校の時間、ナツミは、くつ箱をのぞきはっとした。 一週間前、スニーカーが隠された。探して見つけたスニーカーは泥だらけだった。 次は、傘をかくされたことです。かくされた傘でタナカ君が野球をしていた。(略) A女は、あらすじを時と出来事を大事にしてまとめている。これは、ペア学習でノートにまとめた学習の成果である。 (栗東市立治田小)
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