「学習の手引」の活用「きつつきの商売」(3年)
吉 永 幸 司

 指示を受けて内容を理解する学習に脆さを感じている。それは、子どもが言葉の生活に弱さを見せるからである。文で話せない、事柄を相手に分かるように伝える力がないことを感じる出来事が多いからである。国語の授業が、教科書を理解するだけであればそのような悩みは持たない、しかし、教科書が「手引き」を充実し、自ら学ぶを志向するとすれば、授業もまた、改善を必要とする。次の授業計画は、「学習の手引」が活用できる力を育てることを目的にしたものである。

1、教材 きつつきの商売

2、目標
 ○「学習の手引」を活用し、文章を読み解く力を育てる。
 ○音読の仕方を見つけ様子が分かるように音読をする。

3、学習の計画
(1) 全文を通読し、お話の大体を理解する。
(2) 「学習の手引」を読む。
(3) 「音読でようすのちがいをあらわすときは、次のことに気をつけましょう。」と示している「学習の手引」を生かし学習の仕方を理解をする。
(4) 「学習の手引」を使って自分の学習を作る。
(5) 学習の成果を発表する。
(6) 全文を読み返し音読を通して内容を読み深める。

4、授業の実際 学習の計画(3)
【教科書p18を読む】
@「強く読むところと弱く読むところ」があります。強く読んでいるところに気を付けて聞いて下さい。(教師が音読をする)
「皆さんで強く読むところを決め て読んで、声で表しましょう。」
A「続けて読む速さに気を付けて聞いて下さい」(教師が音読)聞いたとたん「急いでいる、慌てている」という反応があった。
B「少し間を開けます」と言ってから音読する。
【「学習の手引」を元に音読の仕方を自分で見つける】
@音読をしたい場面を決める。
「音読したい場面を見つけましょう。」(音読したい場面を見つける)
A「学習の手引」を読み返し、学習したい事柄を決める。(音読したいことや気をつけることが書いているところを「学習の手引」から見つけよう」と指示をする。)
B「学習の手引」もとにして音読の練習をする。
【授業の成果と課題】
授業は手引きの使い方であったが、音読の仕方になった。「気をつけましょう」を生かすには、授業では「手引きのどこの学習ですか」と問うことで基本学習と手引き学習の違いを意識させることが必要である。
(京都女子大学)