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日本語雑記帳
書名のとおり、クイズ番組のネタになりそうな日本語に関する雑学の本である。 メールアドレスに使われる@を「アットマーク」と呼んでいる。英語だろうと思っていたが、英語では「アト」、他にもwhorl(渦巻)cyclone(つむじ風)などの呼び名もあるという。台湾では小老鼠(子ネズミチャン)、イタリアではキョッチョラ(カタツムリ)、ギリシャではパパキ(アヒル)、ドイツ語ではKlammeraffe(抱きつき猿)など国によって様々に見立てて呼んでいる。それらに比べると日本の呼び方には風情がない。 「何気に」という言葉。岩波国語辞典には「1985年頃からの誤用である」と説明されているそうだ。誤用であっても長く使われていると、それほど違和感を感じなくなる。しかし最近では「ローマの橋の上でなにげに鍵を売っています」のように、「何気なく」の代わりではなく「意外に」の意味で使われているという。 また、東京では大型のものが「スコップ」片手で使う小型のものが「シャベル」だが、九州では逆転する。スコップは長崎に上陸した小型のものでオランダ語であるが、東京では英語のシャベルと逆転してしまったのである。普通に言う方言とは違うが、地域による独特な用法であるという。 T メディアのことば U 外行語・外来語 V 呼びかけのコトバ W 多彩な方言 X 所変われば、コトバも変わる Y 漢字・漢語の世界 Z 昭和のことば [ ことばは時代とともに \ 日本語は、今
(常諾真教)
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