詩を読む・詩を書く 「おれはかまきり」
吉 永 幸 司

 「おう なつだぜ」と勢いよい言葉で始まる「おれは かまきり」は音読や言葉遊びが楽しい作品である。3年生(1時間扱い)を対象に次のように指導を展開した。

1 目標
○「おれは かまきり」を様子を思い浮かべて音読をする。
○「おれは かまきり」を作り変え、楽しく言葉遊びをする。

2 展開の概要
(1) 「おれは かまきり」をノートに写す。(板書で詩を示す。視写や聴写をしながら詩の内容や読み方を確かめる)
(2) ノートに読み取ったことを書く。(一人学習をさせる。繰り返しやかまきりの様子など想像したことをノートに書き込ませる。個の学習から全体の学習へ広げ、内容を確かめる)
(3) 音読を繰り返し、読むことを楽しむ。(年代や性別を想像させ想像したことを音読で表す。聞き手は読み方を通して読み手の意図を考える。クイズのようなおもしろさがある)
(4) 学習の発展として、詩の一部を作り替えて音読を楽しむ。(年齢が低いかまきりだったらどう表現するかとか世代や性別などを想定して詩を作りかえさせる。例として京都弁を出す)
※例としてあらかじめ用意したのが次の二つの詩である。

○京言葉かまきり(舞子はん)
  うちは かまきりどすえ
        かまきり おりゅう
 いやあ なつどすなあ
 うちは げんきどすえ
 あんまり ちこうようらんといておくれやす
 うちの こころも かまも
 どうしようもないくらい
 ひかってますえ

 ほんまにあつおすなあ
 うちは がんばりますえ
 もえてはるおてんとさんにあたって
 かまを ふりかざす すがた
 はんなりしてて
 きまってますやろ
  ○大阪弁のかまきり
  わては かまきり
        かまきり りゅうじ
 おう なつやで
 おれは げんきやで
 おれに ふれたらけがすんぞ
 おれの こころも かまも
 びびるくらい 
 ひかっとるさかい

 おう あついやんけ
 おれは きばってるで
 もえる おひさんあびて
 かまを ふりあげる かっこ
 めっちゃ かっこええやろ

(京都女子大学)