学級で句会を開く
北 島 雅 晴

 俳句とは全く縁のない人間であったが、さざなみ国語教室の例会で作るようになってからは、少しだけ俳句に興味が出てきた。子どもの頃、一度も俳句を作った経験はなく、大人になっていざ作ろうとしてもどう作ったらよいのかが分からない。子どもの頃、俳句を作ったという経験があれば、少しは抵抗も少ないであろう。そんなことを考えながら、本学級(6年)では、9月から毎月、句会を開くことにした。上手な俳句を作る必要はない。俳句に少しでも関心をもってくれたらよい。作ったことがあるという経験は、いずれ生きてくるだろう。

 句会は、次のように進める。
(1) 最近の季節を感じる出来事やことばを自由に発表する。
(2) 俳句を作る。※ここまでで30分程度。次の日までに、子どもの作った俳句の一覧表を用意する。
(3) 句会を開く。※30分程度。
 ・全部の俳句を音読する。
 ・好きな句を5句選ぶ。
 ・一番気に入った句のコメントを書く。
 ・どの句に何票入ったかを順番に挙手で確かめる。
 ・高点句について、よかったところを発表する。

 学級の中に、句会を楽しみにしている子がいる。
「先生、11月も、句会があるのですか。」
「11月の最後になりますが開こうと思います。俳句を作るのは好きですか。」
「作るのも好きだけど、ぼくの句に何票入るかが楽しみです。」
 11月の句会では、それほど票が入らなかったのを残念がっていた。

【11月の句会より】
ねこの足こたつ求めて動き出す
 →「足」という言い方がいかにもこたつをねらっているという感じがします。
朝寒く目覚まし代わりの母の声
 →私もよく似ていてなるほどなあと思いました。
動かないその名も私はこたつ虫
 →「こたつ虫」という言い方をよく思いついたなあと思いました。
ストーブのとう油なくなりオーマイガー
 →寒そうだけど、楽しそうに感じました。 (→以下は、子どもたちの感想)

 最後の句は、国語にはあまり自信がない子だが、12名から選んでもらい、うれしそうだった。自分の生活の様子が伝わってくる句がよい句だと伝えている。
 ちなみに私の句は、4票のみ。読書せずゲームばかりの文化の日
(草津市立志津小)